「輝いてー私・仲間」カテゴリーアーカイブ

輝いてー私・仲間(第7回)

山を愛し、人生を楽しむ男たち
・・・石渡三楽(さんがく)同好会

反省会と懇親会
石渡区内のファミリーレストランで開いた御嶽山登山の反省会。その中で次回の登山を苗場山と決めました

9月中旬の石渡区内のファミリーレストランに石渡三楽同好会のメンバー5人が集まった。会長の倉澤利雄さん(80)、幹事の関保雄さん(76)、記録写真の倉澤利和さん(74)、同じく中島弘さん(78)、会計と渉外の吉野正年さん(71)。それぞれが役割を担っています。

会議は終わり、恒例の懇親会が「かんぱ~い」の声でスタート。にぎやかです

9月初旬に登った御嶽山・剣ヶ峰についての感想を述べあった。「山頂付近はガスが出て景観がよくなかった」「山は中高年が多いんだが、御嶽山は意外に若い人が多かった」。最後に次回の登山は長野・新潟県境の苗場山に決めた。続いて恒例の懇親会が始まった。ジョッキを手に「かんぱ~い」。にぎやかな会話が飛び交う元気なシニアたちの飲み会だ。

三楽とは
令和5年12月の石渡山楽同好会の忘年会。「来年も楽しもう」と乾杯しました

山好きなのに「山岳同好会」ではなく、なぜ「三楽同好会」なのだろうか。関さんによると、遊びに三つの楽しみを見出し、楽しさを3倍にしようという願いから名付けたという。分かりやすく言えば、「山・温泉・酒」という三位一体で初めて「三楽」になる。この三つ楽しみがあるからこそ、設立から10年近く経っても5人のメンバーが変わらないで続いているという。

誕生、そして現在

倉澤(利)さんと関さんが飲み会で、互いに若いころ山に登っていたことが話題になり、中島さんや倉澤(利和)さん、吉野さんを誘って、2015(平成27)年8月に飯縄山に登ったのが同好会のスタートだ。当初は、石渡から見える周囲の山を目指したが、次第に難しい山にも挑戦するようになった。例えば富士山や白山(石川県)、立山連峰の雄山や大汝山(富山県)なども登頂した。1年間に4回から9回登っており、今年9月の御嶽山・剣ヶ峰で登頂座数は88座になった。目標は100座なのだろうか?

これから、について
5人を代表して、関さんが寄稿してくれました

「高齢者ばかりの5人のメンバーは、年々気力、体力、脚力、視力、能力(元々ありませんが)が衰え、これまでのようにいつまで登山を楽しめるか挑戦の日々です。しかし、会の目的にもあるように、人生を楽しみ、楽しさを3倍(三楽)にして過ごすことを忘れないで、と考えています。(中略)これまで培ってきた良き仲間との絆を糧に、体力を使わず、頭を使わなくて済む、唯々楽しい、そんな挑戦を考えていきたいと思っています」

私と登山

(山や仲間との楽しみなど、それぞれの思いをみなさんに書いていただきました)

倉澤 利雄さん(3常会)
「登山は就職後、職場の気の合う仲間3人が集まり山へ登ろうと話が合い、北アルプスを中心に南アルプスまで足を延ばしましたが、若さに任せた苦い思いもあります。退職後、離れていた山歩きは信毎のカルチャースクールの「山野に学ぶ」に参加、里山の樹木、山野草について忘れていた名前を思い出しつつ月1回冬季を除き山野を散策。
そして、今回は好山病(?)に罹患した石渡区の5人の方がそれぞれの思いを持って集まり素晴らしいサークルを結成、この年で山へ登れることは望外の喜びで、今後も助けられながら楽しい山登りを続けたいと願っています」

関 保雄さん(5常会)
「信州はどこを見渡しても山また山、3,000m級の山からハイキングに格好の低山まで沢山の山に囲まれている。これらの山を目指して私の登山は計画づくりから始まる。行き先が決まったら行程を考え、出発時間、帰宅時間は、下山後のお風呂はどこにする?等々。ここで満足し、登り始めた時、私の登山は既に終わっているのかもしれない。これが楽しい。信州を故郷(ふるさと)に持ち、信州に住んで本当に良かったと思う。私の登山は好山病万歳、信州万歳、ビバ Shinshu mountain。である」

倉澤 利和さん(2常会)
「以前は、ひとりで山城を訪ねていたのですが、あまり楽しくなかった。そんなとき三楽同好会に誘われ仲間になりました。苦労して頂上に着いたときの達成感と絶景の素晴らしさ!そして下山してからの温泉と反省会。いいもんです。仲間と一緒だからさらに楽しい。いい会に巡り合ったと思っています」

中島 弘さん(5常会)
「南アルプスが一望できる地で生まれ育ったが登山には興味なかった。社会人になって神奈川にいた頃同期入社の山好きの友人に誘われて秩父山系、丹沢山系を楽しんでいました。長野に転勤になり職場に「北信五岳を登る会」を作り仲間と制覇したが、その後登山とは無縁となり、70歳を前に三楽同好会に参加し良き仲間に助けられながら山登りを楽しんでいます。」

吉野 正年さん(7常会)
「高校生の時、生物部で毎週蝶の採集をしていたのが山との出会いです。今でも蝶が舞っていると、そちらに気をとられます。こうして集めた標本は、カツオブシムシという小さな虫に全部持っていかれ、鱗粉も残っていません。残っているのは針が一列に並んだ標本箱だけです。苦い思い出が重なった山行ですが、良いメンバーに恵まれ楽しみが尽きないといったところです」

登山記録
登山記録写真集で二度楽しむ
毎登山写真集として記録
一登山一冊の想い出
日本三霊山の御来光
2016/07/30 富士山
2024/07/20 白山
登頂の証

輝いてー私・仲間(第6回)

人と人との交差点を・・笠原千代子さん

「クオーレ プラス」
お客さんと談笑する笠原千代子さん。この店が、いろいろな人が語り合い、笑い合い、やがて交流が生まれる交差点になってほしいと願っている
朝、店の内外を掃除して笠原さんの一日がスタート
「今日は何人のお客がくるかしら」と手早く準備を始める

石渡区の中心を南北に走る県道沿いの、いこいの広場の一角に建つカフェ&スナックの名前です。経営するのが1常会に住む笠原千代子さん(65)。店の広さは約35㎡。「かなりのお客さんが入れますが、10人くらいがちょうどよい人数かしら」と笠原さん。午前8時から11時までが午前の部で、夜の部は6時から10時半。午前はコーヒーなど、夜はカラオケを楽しんでもらいながら料理やアルコールを提供している。定休日は日曜と月曜。収支はトントンだが、「あまり考えないようにしています」と笑う。

 そんなことより、大勢の人がここに集まって、楽しくおしゃべりをして元気になって、やがてその元気が地域に広がれば…というのが願い。石渡区や近隣の地域の人たちが気軽に集まれる地域の居場所、縁側、交流拠点になってほしいと思っている。

転 機

長野市内の会社に勤めていたが60歳で定年を迎えた。何かしたいと派遣に登録して好きな販売の仕事を始めた。バスツアーの添乗の仕事もあり資格を取った。そんな時、コロナ禍で当時の「クオーレ」が閉店になり、やってみないかとの声が掛かった。もともと人との付き合いは嫌いではないし、心配りやホスピタリティーもそれなりに自分にはあると思う。2年前の令和4年8月、旧名に「プラス」を加えて開店した。「私、石渡の生まれ育ちです。この地区が大好きです。地元の人にいっぱい来ていただき楽しく過ごせる場にしたい。頑張ります」と話す。

達成感のすばらしさ
今年4月に行われたに長野マラソンに出場。練習不足で記録はよくなかったが、「来年は頑張る」と意気込む
石渡八幡神社の前で「石渡RAN&WALK」の仲間たちとハイ・ポーズ(後列左から2人目が笠原さん)

 会社勤めをしている55歳のころだった。子育てが終わり、親も見送った。職場でみんなで走ろうとの呼びかけがあり走り始めた。平成28(2016)年に初めて長野マラソンに出た。そして完走。タイムは4時間21分だった。以後毎回出ている。目標は70歳まで完走すること。「走るのは苦しい。でもそうやって自分を追い込むの。完走した時の達成感はいわく言い難い」。昨年4月に7人で「石渡LAN&WALK」というクラブを立ち上げた。笠原さんを含む5人が今年の長野マラソンに出場した。

「石渡RAN&WALK」のメンバーが各地のマラソン大会で獲得した完走メダル。多くが笠原さんのメダルで、長野マラソンをはじめ沖縄・宮古島マラソン、東京マラソンなどがある
走れ、走り続けよ!!
シニア演劇アカデミーの演劇。笠原さんは出征を見送る母親役を熱演した

 俳優の西村まさ彦さんが主宰する60歳以上の市民劇団「シニア演劇アカデミー」にも令和元年から4年間参加した。いまはその卒業生15人でつくる「Nサバイバルシアター」に加わって、昨年12月に初公演を行い、今年8月にも朗読劇に挑戦する。一方でバスツアーの添乗員をしたり、得意のウオーキングや山登りツアーの企画にも関わっている。

Nサバイバルシアターでの出演(右が笠原さん)。シニアのお見合いパーティーを題材にした内容だった

 スナックの経営、マラソン、演劇、添乗員、民生委員・・・。さまざまな顔をもつ笠原さんだが、まだなにか関われるものがあれば「無理なく、でも積極的に関わっていきたい」という。「走れ、走り続けよ!」。そんな言葉が笠原さんの生き方から浮かんでくる。しかし、最後に「秋に初めて孫ができるんです」と柔らかい笑顔になった時、また別の顔を見せてくれた。

輝いてー私・仲間(第5回)

こころと体の健康を・・・石渡麻雀クラブ

真剣さとなごやかさと

 クラブの定例会が開かれた5月12日の日曜日、会場の石渡公民館を訪れました。麻雀は4人がひとつのテーブルを囲んでするゲーム。この日は三つのテーブルが並べられました。

3つのテーブルでいよいよ試合開始。それまでの笑顔が真剣な表情に急変。勝つ気満々です
「ウ~ン、いかん」とのため息に「人生これから」とのエール(?)。にぎやかです

 「今日は勝てそうにない」「とかなんとか言って」「お手柔らかに」。始まる前のライバル同士の交歓です。ジャラジャラとパイ(牌)を混ぜて積み上げ、いよいよ試合開始。と、それまでの笑顔が真剣そのものに。「ウ~ン、わからん」「若いころは相手の手が見えたけど、いまはだめだ」「トンビに油揚げだ」。ボヤキと悲鳴と奇声が交錯。いろいろ言いながらとても楽しそうです。

誕生とルール

 昔、公民館が主催した常会対抗麻雀大会がルーツとか。参加者が減少したのを受け、平成24(2012)年に好きな人を集めて石渡麻雀クラブが生まれました。会員は40代から80代の約20人。毎月第2日曜日が定例会になっています。会費は毎月1000円で試合に参加する場合はプラス500円。

 この資金は毎回の反省会や、最後の12月定例会後の忘年会と表彰式の費用に充てられています。その年の最高得点者など上位10人に記念品が贈られるほか、役満賞や皆勤賞、ブービー賞などの特別賞の表彰もあり、大いに盛り上がるといいます。全員に記念品という気配りも忘れていません。

ゲーム終了後は楽しみな反省会。「カンパ~イ」のあとは、ゲームの講評や病気自慢(?)。「これがあるからやめられない」との声も
昨年12月のゲーム終了後の反省会(忘年会)。1年間の成績に応じて表彰式が行われました。「おめでとう」「来年はどうかな」などお祝いや冷やかしの声が交じり合って、笑顔があふれました
加齢は平等 老化は個人差

 クラブの基本は健康麻雀。当初から参加している会計担当の廣澤幸一さん(67歳・3常会)が、麻雀が健康にどう良いのか熱く語ってくれました。「パイは手積みだから手先や指を使う。手元に来たパイを見て、どう組み立てていくかを考える、上がった時の点数の計算も素早く頭の中でする、自分の手だけでなく、3人の相手が捨てたパイを見ながら相手の手を推理する」。まだまだあるが、代表的なのが会話だという。ゲームの中で、あるいはゲーム後の反省会の中で仲間と冗談や悩みを語り合う。こうしたゲームと会話が脳の活性化につながり、ボケ防止におおいに役立つといいます。

 加齢はみんなに平等に訪れる。でも健康であろうとする努力は個人個人にかかっており、その努力の積み重ねが同じ年齢でもはっきり差が出る。その努力のひとつが麻雀ゲームなのでしょう。

面白い人生を
最高齢者の宮坂貞夫さんは、黙々とパイをつもります。「麻雀は頭を使うから面白い」と話していました
昨年のチャンピオン、小林通さんは「今年は静かにやるんだ」とか言いながらⅤサインを出し、2連覇狙いがありありです

 最高齢者は85歳の宮坂貞夫さん(6常会)です。宮坂さんに定例会に参加する気持ちを聞いてみました。「とにかく楽しい。指先でパイを探ったり手を考えたり、とても頭の体操になる。おしゃべりも楽しい」と話しています。

 同じ80代で昨年の最高得点者として表彰された3常会の小林通さん(81)も「家に閉じこもっているより、こうして大勢の人と冗談を言い合ったりするのがとても楽しい。病気などの不安はいっとき忘れるね」という。

 痴ほうや病気への不安、年金生活の苦しさ、政治や社会への不満・・・。老人にはなかなか住みにくい世の中になっています。でも、みなさんの様子を見ていると、「面白きこともなき世を面白く、住みなすものは仲間と麻雀」という言葉が浮かんできました。

輝いてー私・仲間(第4回)

折り紙の世界へ 平塚賢次さん(71歳)

多彩な趣味

折り紙や細密画、神楽、そしてバイク…。3常会の平塚賢次さんは多彩な趣味の持ち主です。いまは、折り紙の中でとても難しい立体折り紙づくりに熱中しているといいます。「没頭して時間を忘れるから楽しい」と話す平塚さん。自分が楽しくなる時間、それをとても大切にしています。

平塚さんがこれまでつくり貯めた作品の数々。これは一部といいます。
折り紙との出合い
平塚さんがいま取り組んでいるカニの立体折り紙。最も小さいのは指に乗っている作品で1㎝足らずです。
自慢の大きな立体作品。下の段は直径30㎝。648枚の折り紙を使った6段重ねになっている。3日間かけたという。
キラキラした折り紙でつくった飾り花。裏にピンをつけて腕や胸に付けられます。

20代、生まれた子どもに作品を見せたいと始めました。本を何冊も買って取り組みました。そのうち本に載っているものは平凡で面白くないと、専門書を探し、よりクオリティーの高い作品を目指すようになりました。

そんな中YouTubeで立体折り紙を見つけたといいます。定年を迎えたのを契機に本格的に立体折り紙を始めました。取り組んだのは縦横1.5㎝の折り紙でつくるわずか1cm足らずのカニの折り紙。ピンセットでハサミや脚などを集中して仕上げます。

一方で、キラキラ折り紙で花の飾りや金銀の折り紙でつくる勲章なども手掛けています。毎年区民文化祭に出品して関心を集めており、抱負として、アートとしての折り紙をもっともっと高めていきたいとのことです。

カニの立体折り紙に取り組む平塚さん。時間の経つのを忘れるほど熱中します。
カニの立体折り紙の最終段階。ピンセットで脚やハサミを丁寧に形作っていきます。
そして細密画へ
これまでに取り組んできた細密画の「歴史」。一番上が最初の白黒の絵。下へ採色した絵、コンパスで同心円を描いて鮮やかな色彩で描いた作品。一番下が現在取り組んでいる幾何学模様の昨品。

立体折り紙と並行して、細密画にも興味を持つようになりました。これもYouTubeで見つけたといいます。スケッチブックに何本も直線を描き、その間をボールペンでさまざまな絵柄を描いて埋めていきます。初めは白黒、そしてカラーのボールペンを使いました。続いてコンパスで幾重にも同心円を描き鮮やかな色彩で埋めていき、最近はより高度な幾何学模様に取り組んでいます。

細密画の画像をクリックすると拡大できます
平塚さん愛用のボールペン。何本あるか数えたことがないという。珍しい白いボールペンもあります。
神楽とバイク
石渡神楽保存会の練習日。太鼓の練習の合間に仲間と話す平塚さん(右)。とても楽しいそうです。
時折、ツーリングを楽しんでいる愛用のバイク。12台目になるという。後ろに見えるのはこれまでのバイクの一部。大切に保存している。

40年前に先輩に誘われて石渡神楽保存会に入り、舞いと太鼓を始めました。長老の一人になりましたが、練習には出るようにしています。いまは太鼓が中心。「リズムに乗って打っていると気持ちが高揚する」と話します。

バイクは50年前、職場の仲間10人とチームをつくって東北や佐渡など泊りがけのツーリングを長い間楽しんできたといいます。しかし20年ほど前に人事異動でばらばらになってチームは解散。いまは天気のよい日に125㏄のスーパーカブで買い物や野尻湖などへのミニツーリングを楽しんでいるとか。

趣味は生きてきた証、生きてゆく力

平塚さんは言います。「折り紙にしても細密画にしても、次は何をつくろうか、どんな形や色がいいか、あれこれ考えて出来上がった作品を見るのがとても楽しい」と。「でも、10個つくって気に入るのは2,3個です」と笑う。こうしてつくり貯めたたくさんの作品の数々が、平塚さんの生きてきた証であり、つくり続けることがこれからも元気で生きていく力になっているようです。

(了)

輝いてー私・仲間 第3回

風とともに走ろう!! 爺さんライダーズ

誕 生
最初のツーリング(2015年10月9日)
新潟中越方面(2018年4月17日)
白馬方面(2019年5月6日)

名前の通り高齢者がバイクでツーリングを楽しんでいる4人のグループです。全員が70歳以上で、しかも4人のうち3人が75歳以上の後期高齢者!。
個々にバイクを楽しんでいましたが、2015(平成27)年にたまたま集まった時、一緒に走ってみようとの話になりました。
最初のツーリングはその年の10月。石渡を出発、上越~糸魚川~白馬~石渡というルートで205kmの行程でした。「面白かった。また行こう」。こうして爺さんライダーズが生まれました。

その後

以後、毎年1~3回のツーリングを行っています。安曇野、佐久、美ヶ原、志賀高原、秋山郷、高瀬ダムなどなど。
直近は2023(令和5)年8月に信州の鎌倉といわれる上田、塩田平方面を周遊、神社仏閣や戦没画学生の絵画を展示した無言館を見学、信州の薫り高い文化に触れたとのことです。

塩田平ツーリング記録
上田市の生島足島神社で全員集合。左から中島弘さん(77歳)、水越渉さん(77歳)、高山三良さん(75歳)、廣澤一由さん(74歳)(年齢は令和6年2月現在)
安楽寺の国宝八角三重塔を仰ぎ見て「すごい技術だ」と感心しきり
4人中3人は石渡区写真クラブのメンバーです。珍しい石仏を盛んにカメラに収めていました(国宝大法寺参道で)
無言館の前で。夭折した画学生の悲しみや苦しみに触れました
楽しみのランチタイム! 腹が減っては走れません(道の駅:あおき)
修那羅峠石仏群のある安宮神社はまた、オートバイ神社でもあるとのこと。ツーリングの無事故を祈願しました
ツーリング記録
仲間とのツーリングの楽しさ

メンバーに仲間と走る魅力を聞きました。

高山三良さん
「風を切る心地よさとコース取りの楽しさ。行く先々の名物食」                      

廣澤一由さん
「皆で行けば怖くない、楽しさ倍増! 風圧を直接感じながらの走りは最高!二輪車運転は脳細胞の活性化が図れるとのこと、ボケ防止にも!」

中島弘さん
「エンジンの音、振動、排気ガスの匂いを体で感じながら自由に走る楽しさを仲間と共有できることですかね」

水越渉さん
「何かあっても助けてもらえる安心感と、冗談を交わしながらの会話の楽しさかな」

爺さんライダーズのメンバー紹介

高山 三良さん
(75歳 2常会)
弓道5段の腕前。趣味は写真。令和6年度の石渡長寿会会長
バイク歴25年

廣澤 一由さん
(74歳 9常会)
福祉自動車の運転ボランティア、GSでのアルバイト、趣味は脳トレ麻雀、家庭菜園、ウォーキング等、多忙な日々を送っています。
バイク歴20年

中島 弘さん
(77歳 5常会)
乗っているこのバイクは海外からも部品を取り寄せ、分解組み立てで復活生き返らせました。趣味はバードカービング(野鳥彫刻)、サイクリング、カメラなど。
バイク歴18年

水越 渉さん
(77歳 8常会)
趣味は家庭菜園。去年はイモ類とエダマメがほぼ全滅。気候のせい?それとも腕? 今年はリベンジに燃えています。
バイク歴12年

これからどうする

悩みは、4人の体調や都合がなかなか合わなかったり、予定日の天候が悪化するなど。でも、みなさん元気で春の訪れを待ちわびています。「バイク、サイコー。動けなくなるまで走るぞ」と意気盛んです。これまでは日帰りばかりだったが、一泊のツーリングもやってみたいといいます。

新企画「輝いてー私・仲間」について

石渡区には、仲間たちと語り合ったり、趣味に熱中している人など、いきいきと人生を楽しんでいるグループや個人が数多くいらっしゃいます。そんな方々を紹介する企画です。読む人の励みや参考になればとの願いを込めて…。昔の人は言いました。「遊びをせんとや生まれけむ 戯れせんとや生まれけん」。

(了)

輝いてー私・仲間 第2回

鋳造に魅せられて 竹内一郎さん(74歳)

竹内さんが最初のころにつくった「リンゴ」。右がアルミで、左が真ちゅう製です。本物のリンゴで型をつくったとのことです

 鋳造は、銅や真ちゅう、アルミなどの金属を高温で溶かして型に流し込んで固め、目的の作品をつくる金属加工のひとつです。
 2常会に住んでいる竹内一郎さん(74歳)は、この鋳造による作品づくりに魅力を感じて、さまざまな作品をつくっています。令和5年の石渡区文化祭に初めて24点を出品したところ、大きな関心を集めました。

きっかけ

 令和5年の春先、夜中にYouTubeの動画に目を留めました。アルミ缶を溶かしてインゴット(塊)をつくっていました。「面白そう。俺にもできそう」。しかし道具はないので、YouTubeを参考にしてほとんどを手づくりしました。

ここで鋳造についてのおさらい

 鋳造とは作りたい形と同じ形の空洞部を持つ砂の型に、溶けた金属を流し込み、それを冷やして固める加工法です。

作品の制作

 令和5年12月のある日、友人に頼まれた重しの制作現場を見せてもらいました。竹細工をつくるときの重しに使うとのことです。

最初は木型づくりから STEP-1
彫刻刀で彫ります
木型の完成、この型と同じものを鋳造でつくります
砂型づくり STEP-2
木枠に砂を詰めます
木型を砂に埋めその上に砂を入れます

 縦15cm、幅8cmの木の板に縁起のよい「壱萬両」という文字を掘りました。これが原型になります。木枠の中に入れて、周りを鋳物砂でしっかり固めて取り出すと砂の型ができました。

体重をかけて砂型を固めます。メタボが役に立った瞬間
いよいよ鋳造作業 STEP-3
炉の中に炭を入れる。着火材の役目をします

 炉の中に炭とコークスを入れてガスバーナーやドライヤーを使って燃やし、真ん中に坩堝(るつぼ)を設置して真ちゅうの破片を入れました。

続いてコークスを投入。高温で燃えて真ちゅうを溶かします
ガスバーナーを吹きかけて着火させます
さらに火を盛んにするためにドライヤーとパイプを組み合わせた手づくり送風機で風を送ります
コークスに着火したら炉の真ん中に坩堝(るつぼ)を置きます
坩堝に穴の開いたふたをかけ、真ちゅうの破片を入れて溶かします
やがて真ちゅうがドロドロに溶けだします
溶けた真ちゅうを木枠に流し込みます
冷めたころで木枠をはずすと「壱萬両」が姿を現しました
取り出した「壱萬両」です
最後に研磨機にかけて仕上げました

  出来上がりました。向かって左が完成した「壱萬両」の重し。右が原型の木彫りの「壱萬両」。竹内さんもにっこりです。

さまざまな手づくり道具

 炭やコークスを入れて高温で金属を溶かす炉は、オイル缶の内側に厚さ3~4cmの耐火セメントを塗りました。
 材料の金属を入れて炉の中で溶かす坩堝はセラミック製のものを手に入れ、炉の中のコークスを燃えやすくする五徳は配管部材を溶接しました。
 炉に風を送る送風機はドライヤーを利用、真っ赤になった坩堝を取り出して型枠に流し込む取っ手も手づくりです。
 さらに作品の型を鋳物砂で固める30cm四方の木枠もつくりました。竹内さんの仕事は配管設備業です。自宅には道具や工具類などがいっぱいあり、これらを利用してつくったといいます。

坩堝の中の金属が出ないようにつくった「押さえ棒」
右は配管部材。これを溶接して五徳をつくりました
高熱の坩堝をはさんで木枠に流し込む「つかみ棒」
中央が炉。高熱に耐えられるように厚さ3~4cmの耐熱セメントを張りました。左はパイプとドライヤーを組み合わせた「送風機」
作品
石渡区文化祭に出品した竹内さんの作品です
ものづくりは楽しい!

 竹内さんは言います。「道具を自分でつくり、それを使って作品をつくり上げていく過程は本当に楽しい。これがものづくりの楽しさで、楽しいからやっている。ストレスや体の痛みを忘れます。これからもっと腕を磨いて仏像の顔や立体像に挑戦したい」。笑いながらこう話す竹内さんの顔がずいぶん若返ったように見えました。

新企画「輝いてー私・仲間」について

 石渡区には、仲間たちと語り合ったり、趣味に熱中している人など、いきいきと人生を楽しんでいるグループや個人が数多くいらっしゃいます。そんな方々を紹介する企画です。読む人の励みや参考になればとの願いを込めて…。昔の人は言いました。「遊びをせんとや生まれけむ、戯れせんとや生まれけん」。

輝いてー私・仲間 第1回

石渡八寿喜会

令和5年の秋祭り、石渡八幡神社では整列して木遣り歌を歌いながら行列を迎えます

 そろいの半纏(はんてん)に黒の腹掛け、鉢巻をきりっと締め、半開きの扇子を口元にかざしながら、声高らかに木遣りを歌う・・・石渡八寿喜会会員の晴れ姿です。

ことの始まりは安来節

 石渡八寿喜会は、区内の数人がたまたま安木節に合わせた「どじょうすくい」の踊りを見て興味を持ち練習を始めたのがきっかけです。安木節に因んで「八寿喜会」と名付け平成21年に発足しました。

平成23年(2011)公民館文化祭で「安来節・どじょうすくい」を踊る「八寿喜会」のメンバー
御柱祭に合わせて木遣りを

 翌年の平成22年は御柱祭。それまで祭りには善光寺木遣りを招いていましたが、「おれたちでやろう」と木遣りに方針転換、猛練習を重ねて御柱祭で本格的にデビューしました。

平成22年(2010)石渡八幡神社の御柱祭で木遣りを初披露
ボランティア活動も
朝日ディサービスで安来節と木遣りを披露 (H28.6.19)
令和4年石渡八幡神社御柱祭で大活躍
令和4年(2022)石渡八幡神社御柱祭で

石渡八幡神社御柱祭動画

現在の活動
練習は月2回。全員が順番に歌い、何回か繰り返します
練習は約2時間。みなさん真剣な面持ちです
順番に歌うことで、上手な人の歌い方を学んでいくとのことです

 現在は月2回、公民館で練習を続けています。会員は15人。春祭りと秋祭りが普段の練習の成果を披露する場です。会長の倉澤利雄さん(3常会)は「いちばんの課題は60代から80代の会員の若返りと会員の増加。なんとかしたい」と話しています。

練習後の慰労会。「仲間との会話が何といっても楽しい」「これがあるから八寿喜会を続けているんだ」などの声が聞かれました
コロナが収まり出動再開
令和5年(2023)秋祭り、区長や氏子役員などの行列の先頭を進みながら木遣り歌を歌って先導する八寿喜会の会員のみなさん
令和5年(2023)11月の区文化祭演芸大会に登場。力強い木遣り歌を披露しました
新企画「輝いてー私・仲間」について

石渡区には、仲間たちと語り合ったり、趣味に熱中している人など、いきいきと人生を楽しんでいるグループや個人が数多くいらっしゃいます。そんな方々を紹介する企画です。読む人の励みや参考になればとの願いを込めて…。昔の人は言いました。「遊びをせんとや生まれけむ、戯れせんとや生まれけん」。