「石渡写真クラブ月例会作品」カテゴリーアーカイブ

石渡写真クラブ月例会(4月)写真&講評

石渡写真クラブ月例会(4月)作品&講評 
 駆け足で福寿草やセツブンソウの春の妖精から桜と通りすぎ、あっという間に新緑の季節に突入しました。長野運動公園のケヤキ並木も日一日と萌黄色から緑へと色を濃くして生命力を感じます。
 飛び石とはいえ大型連休が始まりました。野に山に、街の中に、さまざまなイベントや催事が盛りだくさん。ネイチャーものから人物ものまで被写体がごろごろ。天気もいいようです。事故、事件(最近思わぬもの多し)、体調管理に気を付けて自分も楽しみつつ、傑作探しに出かけましょう。

 講評はクラブ員で講師の増田今雄さん(5常会)です。
 写真をクリックすると拡大して見えます。
※作品・講評の順番は、会員の氏名を「あいうえお」順に、月ごとに逆にして紹介しています。

【宮澤 一成】

「夫婦揃って」(信州国際音楽村=上田市)=4月4日
コメント:ご夫婦揃って写真を撮っているのを見て、ちょっとうらやましく思い、撮影しました。いつまでもお幸せに。
講評:お父さんは本格的、一眼レフを三脚付きでファインダーをのぞく、奥方はスマホで液晶画面を見ながら指でシャッター。それぞれのアクションの良い瞬間を的確に捉えました。やや斜めのスイセンの列に対し背景の大小の木立ちが垂直でリズム感を創出しています。
「散策日和」(信州国際音楽村=上田市)=4月4日
コメント:この日は、天気も良く多くの方がスイセンを見に来ていました。比較的高齢者が多かったです。
講評:この作品もスイセンの咲く場所が斜めや平面とアクセントがつき、花見客も右側斜めの道、中央と適度なバランスで配置した瞬間がいいですね。欲を言えば向こうの横切った道にも花見客がいるとなおよかったです。

【牧内 二郎】

「満開のあんずの木」(千曲市・あんずの里スケッチパーク)=3月31日
コメント:天気が良かったので千曲市の『第70回あんずまつり』に行ってきました。全体的に五分咲きでしたが『あんずの里スケッチパーク』の前の木だけ満開でした。
講評:周りの木々はまだ眠りの中でしょうか、休憩所?前のあんずの花だけがピンク色の花をいち早く咲かせ印象的です。中央に配置した「日の丸構図」。花だけをアップにしなかったところが殺風景な周りの景色の中に一段と映えました。
「あんずの花」(千曲市・あんずの里スケッチパーク)=3月31日
コメント:あんず畑の中に入って撮影できるので花を接写してみました。風で枝が揺れるので枝を押さえながら、あんずの花をスマホのマクロモードで撮りました。
講評:スマホによる「作品」はあまり撮ったことがなく「マクロモード」があるとは驚きです。通常マクロ(マイクロ)撮影すると、被写体そのものがクローズアップされ背景はぼける程度で、このように景色があまり写り込みません。花一輪が大きく写り、その向こうにはほかの枝や花、さらにその向こうに山並風の波を打った稜線があり遠近が出ました。

【廣澤 一由】

「早くも満開」(長野市エムウエーブ北)=4月9日
コメント:8日に長野地域の開花宣言があり、早速周辺の桜を探しに散策したらエムウエーブの近くに満開の桜を発見した。早咲きの桜が満開で咲き誇っていた!
講評:例年の運動公園サブトラックの桜はまだ開花せず、開花が宣言されたのでどこかに咲いているはずーと探索した行動力がいいですね。夕暮れに近い斜光線で桜の花が立体的になり、背景のエムウエーブの特徴的な屋根を背景に単純化、すっきり感がでました。

【中島 弘】

「ボチボチ始めるかい」(飯綱町)=3月18日
コメント:リンゴ畑の老木が相棒の草刈り機に「今年も春がきたのでボチボチ始めようか」と語りかけているように見えたのでその雰囲気を撮ってみました。
講評:耕運機はずっとこの位置に置いてあったとは考えにくく、おそらく短期、あるいは昼飯か休憩か。たまたまと思われますが、運転する人もいない耕運機と傍らの老木に“何か”を感じてミニ物語風に仕上げた作品です。また春が来て、老木がいつものように機械に語り掛けるように見えた作者の思いが伝わってきます。
「わさび田に春の訪れ」(安曇野市大王わさび農場)=3月26日
コメント:安曇野市のワサビ農園に行ってみました。当日は黄砂がひどく霞がかかっている中、インバウンドの客が春を告げる紅梅を楽しんでいました。
講評:常緑のワサビの葉に対し、ワサビ田の横には春が来て咲き始めた紅梅が彩りを放っています。適度に観光客もあしらいうまくまとまっています

【竹内 一郎】

「雨水はここまで」(中野市立ヶ花)=3月26日
コメント:東北部水害対策のイベントで立ヶ花の橋を見てきました。2019年の水害の水位が間もなく橋の上層部に達しようとしていました。もし、決壊がなければこの橋はどうなっていたのでしょう。
講評:水害後、立ヶ花狭さく部の一帯は川底の堆積土砂のしゅんせつ工事が行われ増水が流れやすく改良工事が進みました。水害時に記録した水位が橋脚手前の右下に赤くマーキングしてあります。見学をした時の感想とともに、水害の時の様子を思い出した記憶に残る一枚。

【高山 三良】

「春集め」(自宅)=4月7日
コメント:自宅で春を集めました。和名「蒲公英」、別名「星の瞳」、クリスマスローズ、山茱萸、雪の下。土筆も風情があります。
講評:歴史を今に刻む「石渡館」にはさまざまな植物も歴史を継承しています。植栽したものを含め、春一斉に咲いた花々を一堂に会しました。ご先祖様たちも、身近な自然を慈しみ、楽しみ、心癒し・・・といにしえへ思いを馳せさせてくれる一枚です。
※参考。「蒲公英」→タンポポ(読み方)。「星の瞳」→オオイヌノフグリ。山茱萸→サンンシュユ(読み方)。土筆→ツクシ(読み方)
「北信4岳の重なり」(太郎山)=4月5日
コメント:太郎山から撮りました。斑尾山は離れましたが、西の4岳は見慣れた景色よりくっついていました。
講評:山容は、見る位置が少しずれただけで微妙に変わり、「はて?」ということがあります。そこをテーマに撮影した一枚。いつもより重なりが違って見えた山は左より戸隠、飯縄、黒姫、妙高。撮影に出かけた際にはいつもマウンテンウオッチングをすると、楽しみも倍加します。

【後藤 祥子】

「三兄弟 これはピーマンかパプリカか?)」(自宅)=2022年9月17日~22日
コメント:父親が野菜を作り、孫が大好きなパプリカを初めて作り持ってきましたが、「色が付かない、もしかしたらピーマンか?」と言うので様子を見ていたら、少しずつ色づき無事にパプリカになりました。その様子を1枚にまとめてみました。
講評:コメントを読ませていただき写真を見ると謎解きができます。が、通常の展示会などでは「タイトル、撮影場所、撮影者名」のラベルが付くだけです。従って、物語りを複数の写真で組んだ「組み写真」とした表現手法はいいのですが・・・。変化を見て分かってもらえるような組み方があるはずなので、その点に知恵を絞って組みなおしてみてください。面倒ですが・・・。
「三寒四温(春の訪れ)」(自宅)=3月29日・31日
コメント:春になると庭に一斉に咲く花があります。亡くなった母が好きだった花が咲くので母に会えた様な嬉しさを感じます。夏のような暑さがきたと思ったら、次の日は雪降りです。花が「寒いよ」と言っているようで、私も衣類を1枚追加しました。
講評:思い入れの深い花ですね。これも2枚組ですが、どちらかを大きくすると、見栄えが違ってきます。さらに配置を少しずらすとかし、自分の思いを最大限「見た人に分かる」方法を工夫してみてください。

【小島 真由美】

「海外の日本のガイドブックで必ず紹介される場所」(山梨県新倉山浅間公園)=2022年10月22日
コメント:桜の季節でもなく紅葉の季節でもなく富士山に雪がある季節でもないのですが、一度は訪れてみたいと思った場所です。ガイドブックで紹介されている構図を真似て撮影しました。3年前ですがその当時も外国人がとても多かったです
講評:ガイドブックを念のためネット検索すると、いっぱい出てきました。五重塔左の緑が桜満開、遠く富士山はくっきり。でも、それと同じ写真を撮っても、立ち位置が多少のずれはあっても同じなので、「どこかで見た写真だなあ」、「絵葉書調だな」。写真初心者はそれでいいのですが、いつしか壁にぶつかります。その意味で、季節をずらすとか気象条件、光線状態など別の視点で臨むことになります。その意味で、この作品は空の雲がいい感じでこの瞬間ならではと思います。それを活かすには、下の部分を思い切って切り、空の雲をもっと取り入れるともっとオリジナル性アップ!
※参考。新倉→あらくら。浅間→せんげん。ともに読み方。
「雪に残る足跡」(飯山市)=3月20日
コメント:この日の残雪はまだ1メートル近くありました。その雪の上にネコと思われる足跡が続いており動物のたくましさを感じた1枚です。
講評:よく気が付きましたね。ただし、足跡がやや遠いです。もっと手前にまであればこの画角でよかったですが。雪の中に入ると靴の中に雪が入ってくるので、望遠系で引っ張り、手前部分をカットするとよかったです。

【小池 公雄】

「春光」(長野市七二会小坂)=4月6日
コメント:厳しい冬に耐えて、蕾を膨らませてきた福寿草。近寄ってみると気品の良さというか、何か気高さのようなもの漂わせているように思われました。
講評:春一番に咲き、おめでたい花で被写体になる確率が高い花です。多くの写真愛好家が作品を産みだしていますので「私ならこう撮る」という視点がないとオリジナル作品が出てこないという難しい?花です。まあ、どこかで見たような写真でもいいのですが・・・。満開の花にミツバチが来訪したり、背景に北アルプス、あるいは思わぬ降雪とコラボなどなど。この作品は、花開く寸前のつぼみ状態ですが、これからという将来性、勢い、初々しさなどを感じさせてくれます。背景のぼけ具合も主題を強調しています。
「老いの風格」(千曲市森)=4月10日
コメント:未だ3分咲き、ちょっと気が早いですが、森の杏畑に行ってみました。咲ききらないのと平日の曇天で、人影はまばらでしたが、見事な老木が花を付けて、春を告げていました。
講評:いっぱいの老木を発見。上に伸びた枝は剪定され短めですが、幹の太さは生きてきた年月を物語っています。左3、右1と左右に分かれてしまいやや迫力を減衰しています。どれか一本の幹を代表して前面に出し、その向こうに同格の木が見えるという遠近法で迫ると老木の風格、力強さが表現できたと思います。
「来訪者」(長野市・自宅)=4月10日
コメント:満開になった梅の木にヒヨドリが飛んできては、蜜を吸いながら花びらを落としていきます。あまりに器用に、いろいろな姿勢を見せてくれるのでシャッターを押してみました。
講評:メジロほどではないですが、結構花から花へと動きが早い鳥です。セオリー通りに頭部にフォーカスがきていますが拡大してみるとやや甘いか・・・。羽の部分はぶれていて、逆に動き(躍動感)があっていいです。ファイル情報を見ますと、250分の1秒、絞り5.6、ISO720です。シャッタースピードをもっとアップし少なくても500分の1以上、絞りも望遠レンズなので微妙ですが8以上に。このセットにするには連動してISO感度を思い切って1600とか3200とアップしてみましょう。いい天気でも。そして前後の動きにも対応、ピントを追尾するフォーカスモードし、さらに「ここぞ」という動きを逃さない連写に。いろいろといじる設定がありますが、挑戦をしてみてください。

 

石渡写真クラブ月例会(3月)作品&講評

石渡写真クラブ月例会(3月)作品&講評 
 朝の気温が氷点下になる日が遠のき春がやってきました。27日現在、セツブンソウやフクジュソウがほぼ満開の便りが届き、新聞の広告にも森のあんず祭まつり(信毎)、列車と絡めた桜特集(市民新聞)などが掲載、撮影情報満載です。
 春分の日も過ぎ日差しが日一日と長くなり、4月から石渡写真クラブの例会開始時間が6時半から7時に。毎年のことですが、時の移ろいの早さが身に染みて感じるような齢になってきました。
 後数日で新しい年度となります。新しいお仲間も増えました。気持ちを新たに、また、野に山に📷片手にでかけましょう。
 季節の変わり目、体調管理には十分気を付けながら・・・。

 講評はクラブ員で講師の増田今雄さん(5常会)です。
 写真をクリックすると拡大して見えます。
※作品・講評の順番は、会員の氏名を「あいうえお」順に、月ごとに逆にして紹介しています。

【小池 公雄】

「信濃路の朝」(須坂市)=2月25日
コメント:モルゲンロート撮影に挑戦してみました。もう少し天候状態の良い時を探して、再挑戦してみたいと思っています。
講評:北信五岳のうちの三岳ですが、まあまあの朝焼けの色と思います。コメントにあるように「天候状態の良い」時に再挑戦を。できれば残雪がある方がインスタ映えします。刻一刻、そしてあっという間にロートは終わりますので連写を。
「『なる君』ピース」(長野市内)=2月1日
コメント:隣組の「なる君」が配り物を持って来てくれました。<ピース>のポーズです。いつも、庭のガラス戸をコツコツ。呼んでくれます。
講評:家族やお隣さんといっても、何か行事でもない限りカメラを向けることが少ないです。日常の中で、“何かを感じた”ところに写欲いっぱいの小池さんの気持ちが現れています。ぎこちないピースサイン、なる君にとって一生の思い出となるでしょう。ぜひプリントして差し上げてください。撮影日時、場所、撮影者を必ず付記してください。
「夢の中」(長野市内)=2月1日
コメント:上の写真と同じ時です。ママの懐の中が余程気持ち良いらしくて、全く目を開けません。
講評:なる君だけでなくその下の妹さん。こちらも「気持ちよさそう」と感じシャッターを押したところが素晴らしいですね。同じくプリントしてプレゼントしてください。

【小島 真由美】

「無限空間」(チームラボ麻布台)=2月1日
コメント:森ビル、デジタルアートミュージアム、エプソンチームラボボーダレズを体験してきました。六面鏡の空間で、そこにいる人が浮いているように見えたり、地下にいるように見えたりもし、おもしろいなと思ったので・・・。
講評:何とも芸術的と言おうか、摩訶不思議な写真です。人間が見世物として最先端技術を駆使して作ったと言えばそれまでですが、面白いと感じた気持ちをそのまま作品(写真)にしようとシャッターを押したところがいいですね。
「東京タワー」(東京都港区)=2月1日
コメント:遠くから見る東京タワーでなく見上げた時の東京タワーの大きさが出るといいなと思い撮ってみました。
講評:いい写真を生む一つに「アングル」があります。遥か遠く、逆にすぐ近く、はたまた右寄り、左寄り、上から、あるいは下から・・・。「見上げたら?」と気付いた点がこの条件をクリヤ、天を突き上げるようにそびえ立つ東京タワーの雄姿を捉えることができました。

【後藤 祥子】

「道は続くよ 前進(一歩一歩前へ)」(千曲市川沿い道路)=2022年2月9日
コメント:2019年水害がありました。その時の川の様子がすごく目に焼き付きました。その後、同じ場所を通るといつもの姿になっていました。その時感じた気持ちを込め、少しずつ復旧してゆく現状に前進の思いを込めエールを送る思いで撮りました。
講評:例会では2枚別々に作品を提出しましたが、コメントはじめいろいろと事情聴取をしていると、2枚は密接に関連づいていることが判明しました。つまり、過去にあった水害の記憶をたどって3年後に復旧した被災地を撮影(1枚目)、そして、「前向きに頑張っていきましょう」の思いを込めすぐ近くの鉄橋を撮影、写真の中に文字を入れ込んでみた(2枚目)。関連した2枚なので、せん越ながら、複数の写真を組み合わせて表現する「組み写真」に増田がアレンジしてみました。タイトルも合体しました。

【高山 三良】

「二月のうろこ雲」(信大付属小学校北・南堀)=2月15日
コメント:うろこ雲が空いっぱいに出ていました。冬のうろこ雲は天気が下り坂へと向かうサインらしい。飯縄山も一役。
講評:うろこ雲と言えば秋を代表する雲ですが、冬に出現したうろこ雲をすかさずカメラに収めました。ほぼ中央下にシルエット状ですが飯縄山が鎮座し、そこを起点に大空いっぱいに放射状に広がっている雲が雄大、やや黒めの雲とともにスケールいっぱいに迫ってきます。
「北信二岳を背にドヤ」(飯綱町)=2月25日
コメント:石渡は雪が少ない冬でした。たくさんの雪が見たくて出かけました。飯綱産直「むーちゃん」で小さな雪だるまを作り目鼻を付けました。柵に乗っけると黒姫山と妙高山を背に得意満面。
講評:積雪量は九州、四国の方が多い時もあり、どうなっているの?と首をかしげる長野、石渡の今冬。雪が恋しくて近くの山裾まででかけ創作した作品。単なる雪景色でなく、雪そのものを加工して景色の中に置いてパチリと創作。昔、子どもの頃は雪だるま、かまくら、すべり台など雪が友達、童心に帰りました。

【中島 弘】

「静かに春を待つ」(千曲市姥捨棚田)=2月15日
コメント:冬の棚田に行きました。思っていたより雪がなく、静かな棚田がありました。稲の無い棚田は地形が良く分かり、自然と融合した造形美に見とれました。
講評:苗代から収穫まではにぎやかな棚田も今はひっそりですね。手前の田のうっすらとした雪模様が情緒的。その向こうにさまざまな形が分かる棚田が顔を見せ、さらに善光寺盆地へと続く広がりがいい感じです。
「セツブンソウ」(千曲市戸倉)=3月9日
コメント:千曲市戸倉のセツブンソウ群生地に撮影に行きました。遅いかと思っていたが、居座った寒波の影響で開花が遅く、更に4,5日前に降った雪が溶けなく群生地は雪に覆われていました。雪の中から咲き始めた1輪を撮りました。
講評:満開、一斉に咲いた花の群落は見飽きたと言えばそれまでですが、桜もフクジュソウもカタクリもすべて、一ひねりしないとオリジナルな作品は生まれてきません。その意味で、運よく雪と絡めることができてラッキーでした。開き始めた花弁(がく)と、その奥に顔を見せた花芯が明るい露出で捉えられ新鮮なイメージの作品に仕上がりました。上部の茶系の色は「枯れ葉」とのことですが、形も不鮮明でやや分かりにくく、もっと面積を小さくしても良かったかもしれません。

【廣澤 一由】

「青天バスは爽快」(東京都内・ハトバス車内)=2024年11月22日
コメント:いつか乗ってみたいと思っていた屋根無しの観光バスにやっと乗れた!開放感があり、視界が広く、高層ビルも真上に見えとても爽快であった。
講評:かつて英国、バーミンガムで長野冬季五輪決定のIOC総会取材のおこぼれでロンドン市内を巡った観光バスがこれでした。懐かしく思い出しますが、首都のビル群と手前のバス内の観光客とををうまく配列、青空が爽快感を誘う作品となりました。

【牧内 二郎】

「分杭峠 気場の木漏れ日」(伊那市分杭峠気場)=2022年9月16日
コメント:ゼロ地場で有名な分杭峠の気場から撮った太陽。皆が太陽を撮っていたので真似して撮りました。家に帰って写真を見たら光彩が八方向に広がって縁起の良い写真が撮れていました。
講評:何とも、(写真を)見ている私も“気場”を感じる気分になるような作品です。よく太陽を樹木の幹や枝の間から撮る手法がありますが、ハレーションを起こして四方八方に光が放射状に広がる程度です。何か、中央斜めに横切る強烈な明るめの光線、広がる帯状の光、色など初めて見ました。磁気ゼロ地帯のためでしょうか、不思議な一枚です。

【宮澤 一成】

「粉雪のベール」(戸隠奥社)=2月28日
コメント:参道を歩いていると、頭上後方で「ガサガサ」と、音がしたので、すかさず振り返りシャッターを切りました。撮れているか心配でしたが、何とか写っていました。
講評:あそこは熊の宝庫。熊出なくてよかったですね。まだこのタイミングでは冬眠中のはずですが、物音に瞬時に反応しシャッターを押したところがいいですね。よく「あっ!」という瞬間は、目で見てしまう、あるいは危険を伴う事態なら回避してしまうのが普通ですが・・・。種明かしをすると、高いところからパラパラと落ちてくる雪を見事に捉えました。欲を言えば背景が少しぼけるともっと雪が強調され雰囲気がでました。
「笑える」(戸隠奥社)=2月28日
コメント:インバウンドのせいなのか、ここ奥社でも外国人ばかり、お願いして写真を撮らせてもらいましたが、灯篭の上に積もった雪を見て、なぜ笑顔なのでしょうか?
講評:Can I take a picture?灯篭の上の雪と人物を対角線に配置、笑顔で振り向いた瞬間、構図、シャッターともにうまくまとめました。石灯籠の「和」と外国人の「洋」が不思議な空間を醸し出しています。

 

石渡写真クラブ月例会(2月)作品&講評

石渡写真クラブ月例会(2月)作品&講評
 日本海沿岸を中心に「あちこちで最多積雪」のテレビ画像を見ていると、嘘のような話に。本格的な雪かきはたったの一度で、なぜこの長野市は?でも、立春、雨水と過ぎたのに寒さだけは厳しい毎日です。 
 確実に昼間が長くなり、陽光も日増しに強くなってまいりました。間もなく3月弥生。スプリングエフェメラル、春の妖精と呼ばれる春一番に咲くセツブンソウ、フクジュソウなどが待ってましたと花を咲かせます。
 春を待ちわびるのは私たちも同じ。陽気がよくなったら、カメラ片手に野に山に出かけましょう。

 講評はクラブ員で講師の増田今雄さん(5常会)です。
 写真をクリックすると拡大して見えます。
※作品・講評の順番は、会員の氏名を「あいうえお」順に、月ごとに逆にして紹介しています。

【宮澤 一成】

「頭隠して尻隠さず」(御宝田遊水池=安曇野市)=2024年12月25日
コメント:二羽の鴨が同時にエサを取っている様子を見ていたら、思わずあの「ことわざ」が浮かんできました。
講評:越冬にやってくるコハクチョウやカモでにぎわう明科の池で、カモが水の中に頭を突っ込んでいる瞬間ですね。瞬間と言っても、餌をあさるため何回も何回も繰り返すしぐさで、初めて見ると滑稽にも見えます。ふと浮かんだことわざをタイトルに表現しています。
「願う」(善光寺)=1月13日
コメント:真剣におみくじを結ぶ女性、「良き一年でありますように」と、祈るばかりです。
講評:やや離れた光景を望遠レンズで撮影しましたが、手振れ?ややフォーカスが甘く惜しまれます。合わせるピントは、手前のおみくじ、それと女の子の目と2つどちらかです。どちらの方が主題をより強く表現できるかは分かれるところですが・・・。いずれにしろ、女の子の目にキャッチライトが入るとか、目が生き生きとしていると主題がさらにグレードアップしたと思います。

【牧内 二郎】

「夕暮れの空き地」(運動公園東側空き地)=2月3日
コメント:日課のウオーキングで運動公園の近くを通った時に、夕暮れの濃紺色の空に浮かぶ運動公園の木が綺麗だったので撮りました。カメラ設定をワイドにしたら両サイドが少しカーブするように歪んで、流れる空の雲の影響もあって動きのある感じになりました。夜間モードで割と明るく撮れています。
講評:昨年まで区の「どんど焼き」でお世話になった空き地。今は運動公園整備で工事中ですが、まだ雑草などが残り空き地の面影がたっぷり。薄暮からもう少し進んだ時間帯。まだ青空の余韻が残る空に早くも輝き始めた宵の明星金星と月がコラボ。それに負けじと流れる雲。各家では夕食の団らん、やがて暗闇へと移る時の流れを感じさせてくれます。
「夜明け前の空き地」(運動公園東側空き地)=2月5日
コメント:同じく、夜明け前の白くなり始めた空に浮かぶ運動公園の木。この日は少し雪が降って薄っすらと白く雪化粧した朝でした。ノーマルで撮影したので歪みがなく、動くものも一切なく静寂な世界の雰囲気が出ていると思いました。
講評:上の作品と同じ場所ですが、今度は暗闇が支配する夜からしらしらと明け行く朝へと移り行く時間帯を狙っています。何もかもが眠りにつく夜の「静寂」さが感じ取れます。上作品が「動」とすると、こちらは「静」。せっかくなので二枚を組みにして一枚のボードに表現する「組み写真」で表現してみる手法もあります。

【廣澤 一由】

「アア 美味しかった!」(自宅庭)=1月24日
コメント:去年に続き、今年もりんごを樹に置いたところ早速ヒヨドリが飛び降りてきて満足げに食べてくれた。地味な色の野鳥だが、撮りながらよく見ると可愛さを感じた!
講評:餌を食べにやってきたヒヨドリ。つついたりんごのご馳走の残り?がまだくちばしに残った瞬間をタイミングよく捉えました。枝とのバランス、背景もぼけて主題が浮き立ちました。
「人形たちの菜園」(自宅)=2月5日
コメント:野菜の残りを水栽培してみました。立派に成長する生命力に感動しました。人形達とコラボしてメルヘン調に仕上げました。
講評:写真の対象物は、顕微鏡でないと見えない極小のものから宇宙の銀河まで神羅万象、何でもです。ごく身近、繰り返される日々の生活の中で見つけた素材ですが、残った野菜から新たな命が芽生える姿に感動した作者の気持ちが伝わってきます。

【中島 弘】

「雪の高井橋」(高山村)=1月26日
コメント:雪が降っている時の高井橋を撮りたかったが、雪道の運転に自信がないので、降雪後の撮影としました。雪と神秘的な雰囲気を出すようRAWデータを現像しました。
講評:よく紅葉と対比させた作品は見かけますが、白一面の銀世界は初めて見ました。手前、橋下のC構図の川の様子が単調な中にリズム感を表出、上部の立ち込めた雲(霧)も臨場感を助長しています。白一色の中の赤色が際立って見えます。
「深度合成」(長野市)=1月19日
コメント:大寒波到来で外での撮影が厳しいので、「深度合成」処理にトライしました。今後はマクロ撮影等で作品作りに挑戦したいと思っています。また「比較明合成」もトライしたいです。
講評:本来、被写体の大小に関わらずにどこかにピントが合い、ほかはぼけるというのが写真です。中でも、手前から奥の方までピントが合っている範囲がたくさんある写真を「深度」がある(深い)といいます。深度を稼ぐ(深くする)には絞り値を数値の多い方にします(絞ります)。望遠系よりワイド系レンズの方が効果的です。従来はこの方法で深度を深くしていましたが、近年ではカメラ内やパソコンソフトで「合成」なるものが簡単にできるようになりました。この作品も、鳥を手前から尾に向けてピントを少しずつずらしながら「20数枚撮影」(中島さん)し、それを合成し1枚に仕上げたものです。従来の方法、絞りを最大に絞ってもこれだけ立体的なものですと限度がありぼけてくる部分が少なからず出てきます。しかし、このように「合成」するとものの見事に隅々までピントが合った作品となります。中島さんが手法解説写真=写真上=と完成写真=写真下=を作ってくれましたのでそのまま掲載します。
 ちなみに野鳥やチョウ、トンボ、カブトムシなどの昆虫の写真では、頭部、とりわけ「目」にピントを合わせるのが常套的です。と、このような写真とは反対に、絞りを開放(数値の少ない値)にした「ぼけ」の世界が写真表現としてあることも頭に置いてください。

【高山 三良】

「よりそう」(付属小学校北=南堀)=1月18日
コメント:電線に寄り添ってとまり寒さをしのいでいます。電線が1本の太い線に。
講評:子育てが終わった秋ごろから、ムクドリやスズメは集まって行動します。その数は数えきれないほどに膨らみ圧巻です。よく電線に一列、横並びに止まっているところを見かけますが、この写真を見ると電線だけでなく変圧器やそのほかいたる所に所狭しと止まっていてすごみを感じます。スズメだそうです。
「伝統とコラボ」(信大付属特別支援学校)=1月14日
コメント:特別支援学校新年会でのハプニングです。アトラクションで石渡神楽の獅子舞を披露しました。舞が始まると獅子舞が好きな生徒3人が隣で舞い始めました。手作りの獅子頭に幌を付けて。
講評:手作りの獅子と歴史ある石渡の獅子が並んで舞う。神様が出合わせてくれた珍しい場面で、三枚の組み写真でまとめました。これを機に、もっともっと交流が深まり、神楽の歴史に新たな展開が訪れるといいですね。

【後藤 祥子】

「雲のじゅうたんを広げて・・・」(ケーズタウン若里)=2022年9月25日
コメント:雲(空)を見ることは好きです。雲はいろいろな姿になっていたりと楽しみを感じます。買い物に行き空を見上げ、楽しい様子を写しました。
講評:趣味?の雲見。いい雲を見つけ、すかさずカメラに収めたところがすごいです。いい被写体に出合う(見つける)➡シャッターを押す、という心掛けを忘れないようにしてください。ケーズ電機の屋上とのことですが、やや画面が右下がりに傾いていますが、この場合雲の切れ間の斜めの線となぜかマッチングしてそんなに苦にならないです。むしろ、この傾きが不安定感を醸し出し作品に躍動感みたいなものを表出しています。
「だるまの行列 役目を終えて」(南堀ホクト駐車場)=1月19日
コメント:公民館役員のため準備に参加していました。だるまが列をなし、役目を終えて準備されてゆく姿がとてもおもしろく写真をとりました。この行事(どんど焼き)やるのか、やらないかとの話がありますが、私は続いてほしい思いです。
講評:長く連結されただるまが“面白い”と感じたところが素晴らしいですね。たまたまか、今年の干支「へび」のように長く捉えられました。一年間の見守り役を終えいよいよ最後を迎えるだるまさん。「ご苦労様。ゆっくりお休みください」。そして、この作品も極端に傾いていますが、なぜか苦になりません。

【小島 真由美】

「彩られた松本城」(松本市)=1月11日
コメント:いろいろ彩られてどの柄のところで写真を撮るのがいいか悩みまし板。一回(5分)見てから2回目で構図を考えながら撮りました。
講評:うまく撮れましたね。まず、撮る前によく被写体を観察したことが結果に結びついたと思います。よく「(写真は)シャッター以前・・・」ということを昔から言いいます。撮ろうとする被写体に対峙したらまずじっくり観察することは写真の基本、第一歩です。「何を自分は表現したいか」「何を第3者に伝えたいか」。被写体に語り掛け対話をすることです。次に、表現を手助けする機材の選択、設定、操作・・・と進んで行きます。
「ビッグバーガー」(87カフェ)=1月26日
コメント:友人とランチデート。テレビで(バナナマンせっかくグルメ)放送されたハンバーガーを食べてみました。大きさをひきたてる撮り方が難しかったです。
講評:どこかで見たことのある物体は、脳がおおよその大きさの見当を推し量ってくれます。が、写真に収めた場合大きさがよく分からないことがままあります。具体的にぱっと見で分かってもらう方法は、画面内に見た人が大きさを想像できる物、例えばはしとかスプーンとか・・・(このバーガーの場合)。一番手っ取り早いのは手に持ってもらうことです。手の大きさは大人、子どもの違いこそあれ、おおよその見当はつくはずです。もう一つ、ワイド系レンズ(20㎜・24㎜)、あるいは度を超すかもしれませんが魚眼レンズ(16㎜)でバーガーに近づいて撮ることです。ややデフォルメ(歪曲)されますが、この世のものか?と思うほど画面手前いっぱいに大きく写り、おまけに背景も写り込みます。

【小池 公雄】

「息災祈願」(石渡「どんど焼き会場」)=1月19日
コメント:青空にくっきりと頂を見せる飯縄山を背に、大勢が見守る中、三九郎に火が放たれ見事な火柱になりました。コロナもインフルエンザもこの火で焼いてくれ!!無病息災を祈りました。
講評:松本地方では「三九郎」と呼ぶ「どんど焼き」。めらめらと燃え上がるやぐらを望遠レンズで狙い、バックの取り巻きの区民、飯縄山が重なるように見えて、望遠レンズの「引き付け効果」がよく表れた作品となりました。
「頭上注意」(戸隠スキー場)=2月3日
コメント:今年は数年に一度の大寒波、スキー場の軒に下がるツララも、見事に成長して迫力がありました。
講評:最初にできた太めのつららが屋根の上の雪の落下に伴い内側にぐんと曲がり、さらに後続のつららが垂直にその姿を太らせている。2つの曲がり方が背景のカラマツの垂直と対比的でリズム感が出ました。
「灯明に染まる古寺」(善光寺)=2月10日
コメント:22回目を迎えるという、灯明祭りを見に行ってきました。石井幹子先生によると今年のテーマカラーは「紫」とのことでしたが、私の撮り方では・・・・・。違う色が出てくるまで待てれば良かったかと後で思いました。
講評:鐘楼の赤色、本堂の紫色とカラフルなコントラストでいい感じと思います。色は追及しだすと多彩で奥が深く難しいです。適度に、納得する段階で踏ん切りをつけないと前に進めません。手前右下にお祭りを楽しむ人物を点景に入れた点も効果的です。

【倉澤 利和】

「海に恋して。💛」(千葉県オーシャンビューリゾート・サンライズ九十九里)=1月23日
コメント:成田山新勝寺に初詣に行ってきました。1泊2日の旅でした。二日目のホテルから見た日の出が素晴らしかったので、撮ってみました。久しぶりに見た海に感動しました。
講評:目覚めとともに部屋に居ながらにして日の出が見ることができた。このホテルの、この部屋はこれが「売り!!」なんでしょうね。部屋は2階より上の階でしょうか、やや俯瞰した感じで海原が遠くまで見渡せ、中央に配した太陽を起点とした四方八方に広がる雲が外に向かって規則的な広がりを見せています。雄大なスケール感がいいです。
「寒い!」(長野運動公園サブグラウンド)=2月11日
コメント:ウオーキングの途中、運動公園サブトラックを見たとき神秘的な情景が目に入りましたので、思はずスマホで撮ってみました。
講評:降り積もった雪景色の夕暮れのサブトラック。灯り始めた照明に照らし出され、アンツーカーコートのトラックだけ雪が解け、そこを走る一人のランナー。低速シャッターでぶれ過ぎて人影かどうかすら分からない感じですが、もう少しぶれずに「人」と分かるとよかったですね。また、照明の電球から発したフレアがいい感じで作品に味を添えました。もっと、色濃く出るともっともっと幻想的になったかと思います。

石渡写真クラブ月例会(1月)作品&講評

石渡写真クラブ月例会(1月)作品&講評  
 穏やかな年明けでしたが、早もう一カ月。日差しも徐々に勢いを増し、運動公園サブトラック北東にあるモクレンのつぼみも心なしか膨らみを増してきたような気がします。
 3日は暦の上では立春、春ですね。2日は節分で善光寺はじめあちこちの神社で豆まきが行われます。続く7日からは善光寺一帯で長野灯明まつりもあります。
 正月太り解消?を兼ね、足を延ばしてみましょう。

 講評はクラブ員で講師の増田今雄さん(5常会)です。
 写真をクリックすると拡大して見えます。
※作品・講評の順番は、会員の氏名を「あいうえお」順に、月ごとに逆にして紹介しています。

【倉澤 利和】

「珍しい!(ニャーオ)」(自宅)=1月9日
コメント:右側はひめ(先住猫)メス・左側カイ(オス)。普段はメスの方が、けぎらいしてますがこの日は仲良く?並んで寝ていました。今までこんなことがなかったのですが、珍しかったので撮ってみました。二匹とも保護猫です。
講評:何とも可愛らしい、微笑ましい。あまり見られない光景とかで、よく気が付いて写真に収めましたね。広い意味で、いいシャッターチャンスをものにしました。写真を志すもの、「常にあたり辺りをよく観察し、珍しい光景や瞬間、美しいもの、すごいもの、ほんのりと心打たれるものなどなどに感動し、写真に残す気持ちを忘れずに」というお手本を示してくれた気がします。信毎の1面左下の「こと映え」に四字熟語とともに寄稿したらいかがでしょうか。

【小池 公雄】

「霧氷の朝」(運動公園サブトラック)=2024年12月21日
コメント:起きてみたら凄い霧で、庭木の枝に見事な霜の花を咲かせていたので、公園に様子見に行ってきました。薄暗い感じになってしまいました。手を出していられない程の寒さの中、何周もランニングしている人には、感心しました。
講評:高冷地や河原などで、冷え込んで朝霧が発生した時に見られる「霧氷」。平地では珍しく、よく気が付きました。午前8時半ごろの撮影ですが、まだ霧が残る中、桜の木でしょうか枝に霧氷が張り付き、ぼんやりとした光景が幻想的です。私もこの日午前9時半ごろ運動公園通りを通過、気が付きましたが別件の所用があり断念。
「雪布団」(飯綱町夏川)=1月5日
コメント:飯綱町の冬の棚田の表情をと思い出かけてみました。棚田の斜め上方からねらってみましたが、雪で段々の輪郭が見えにくかったので、下方へ廻ってみました。月明かりの田んぼみたいな写真になってしまいました。
講評:がくんと落ちた感じの棚田の畔が雪の質感たっぷりに表現できています。少し向こうに動物の足跡らしきものが小さく見えますが、できれば画面のもっと手前にあしらうと臨場感がでました。常套的手法ですが、アングルとしては棚田の段々が分かるハイアングル(無理かな?)、そして朝夕の斜光線など光線を工夫すると“棚田の表情”がスケールをもって描けます。
「『シュン君』ご機嫌」(城山動物園)
コメント:城山動物園のアシカ撮影に行きました。あまりの表情の豊かさにびっくりです。水から顔を出して目が合った瞬間を狙いましたが、逆光側でのポーズが多くて、設定に苦労しました。
講評:思わぬ発見があったり、素晴らしい光景に出会ったり・・・。写真を続けていると、何かしらの“返礼”がかえってきます。そのやりとりが醍醐味でもあります。ぐっと近寄ってできた手前の弓状の波、口や鼻の穴がマキシムに開いた一瞬もフォーカスがシャープで迫力満点。惜しむらくは、目がもっと色があるとか、キャッチライトがあるとか生きているともっとグレードアップしました。

【小島 真由美】

「雪が降る日の朝やけ」(自宅前)=2024年12月13日
コメント:日の出前、雲のオレンジと雪でないところの反射?があったので、それをとりたかった。
講評:日の出(入り)前後の30分、合計1時間ほどを「ゴールデンアワー」もしくは「ブルーアワー」と言って、写真愛好家にとっては狙いどころの時間帯です。刻一刻と変化してゆく様は、感動とともに、見る人にも同じ感動を味わってもらえる作品が生まれるからです。ということで、小島さん、いっぱしのカメラウーマン(失礼)。いいところに気が付きシャッターを押しました。ただ、下の駐車している車までは(どこから撮ったという証拠、説明にはなりますが)いらないかと。そして画面が右下がり。その点をトリミング、加工してみました(写真下)。ご参考まで。

「小春日和に参拝」(実家=軽井沢町=のそばの神社)=2024年12月29日
コメント:小さい頃からお参りしている神社。季節によって違う様子になるので、四季を通して撮影していけたらと思っています。
講評:これまたいっぱしのカメラウーマンのコメント。写真の表現方法に、1枚の写真(単写真)で見てもらう方法とやや大きめの画面の中に複数の写真を組み合わせて見せる「組み写真」という手法があります。取りも直さず、季節を違えて、例えばこの神社の春夏秋冬を表現して1枚の中に組み合わせて見せるという手法があると直感したからです。この気付きを大切に、無理しない範囲で、実家に帰ったらシャッタ-を押し続けましょう。季節感を盛り込む、同じアングルから、人物配置など細かいことがありますが、追々・・・。

【後藤 祥子】

「のびのびと芽覚め」(南堀公園)=2022年4月11日
コメント:満開に咲いた桜ののびやかさ。伸びのびと眠りからさめた様子を感じたので表現した。
講評:いくつもの球形の桜の花が散らばり、満開になった桜の花の勢いを感じます。光線も斜光で花に立体感が出ました。画面全体がやや左下がりです。特にスマホ撮影の場合は、機体が軽く、明るい野外では液晶が暗く見づらいという難点も加わります。ぶれや露出、傾きなど特に注意してかかりましょう。シャッター後、液晶を見やすい日陰や車の中などで確認、だめなら再撮影を心掛けましょう。

【高山 三良】

「R7元旦14:26」(長野運動公園)=2025年1月1日
コメント:役定めの後出かけました。雪もなく何と平穏な年明け。子供は風の子、袖なし!
講評:雪のない石渡区の年末年始でした。元日の様子を時計の時刻を工夫してあしらい、元気に遊ぶ家族連れを点景に作画しました。何と袖なし。東の山も昔は、もっと真っ白だったですね。2025年、令和7年、一月一日、午後2時46分。この瞬間を記録した貴重な報道写真でもあります。
「元旦祭を終えて」(八幡神社)=2025年1月1日
コメント:二年参り、元旦祭を終えて、お賽銭がたくさん!お宮も一安心。お疲れさまでした。今年も平穏無事をお願いします。クヌギやケヤキから元気をもらいました。
講評:神社のご神木を前景に、本殿、拝殿。この作品も、真っ青な青空、雪のない2025年の元旦を切り取った記録性ある1枚となりました。

【竹内 一郎】

「善光寺忠霊殿」(善光寺)=1月3日
コメント:久しぶりに善光寺に行きました。撮るものがなかったので・・・。
講評:善光寺本堂の裏側から見た忠霊殿。樹木の向こうに控えめに塔の上部が見え、手前の桜や松の老木とともに歴史、時の流れを感じさせてくれます。

【中島 弘】

「釣り人のいない湖」(麻績村聖湖)=2024年12月26日
コメント:冬の湖は人影も釣り人も居なく静まり返っていました。桟橋は雪に埋もれ寒さに耐えながら春を待っているかのようでした。
講評:ヘラブナ釣り用の桟橋が、雪をかぶり独特の形をして湖の中にたたずんでいます。最盛期のにぎわいとは逆に、静かなオフシーズンの様子が寂し気に表現できました。
「北信三岳プラス」(高山村)=1月5日
コメント:北信五岳の三峰の絶景に出会い新年に相応しいと思いながら撮りました。戸隠、斑尾に代わって高妻、火打山が見えます。今度はモルゲンロートを狙いたいと考えています。
講評:手前はテニスコートか何かでしょうか、雪もなく黒ベースの色彩だけに青空の下に浮かんだ北信五岳のうちの三岳がきれいです。青空の中に白い雲でもあると点景になったと思いますが・・・。朝焼けでピンク色だといいですね。暗いうちの出番、交通事故、足元にはご注意を。

【早川 球喜】

「冬の陽射し」(自宅)=1月9日
コメント:日常の中の何気ない景色ですが、新春の薄曇り空で時々太陽が顔を覗かせているのが、何となく長閑(のどか)で平和を感じました。
講評:中央上部から後光のごとく差し込んだ薄日。それとなく明るい太陽を起点に放射状に広がる光に早川さんはのどかな「平和」を感じたとのコメント。ウクライナやガザの人たちには、そのように感じる瞬間もないかと・・・。そんな日常を大切にしたいものですね。

【廣澤 一由】

「新春5日小寒の朝」(東和田運動公園)=1月5日
コメント:新春5日小寒の朝に運動公園に行くと、早朝からトレーニングをしている人に会う。そして山並みには朝陽を受けて光り輝く飯縄山が印象的だった。
講評:まだ暗いサブトラックと光が差し込んで茜色に染まる飯縄山が対照的です。ランニングの人物も一日の始まりを表現する点景としてひと役買っています。白いヤッケで暗闇に沈まなくてよかったです。
「霧の彼方から」(新穂高ロープウエイ)=2024年9月18日
コメント:あいにくの曇り空で霧に包まれていたが、幻想的な風景も見え、西穂高口駅の展望台からのゴンドラと山並みが印象的だった。
講評:霧に山頂部分は隠れて見えませんが、山肌は北ア特有の山岳模様。ゴンドラの支柱の天頂部を起点に手前に放射状に広がってくる構図で迫ってくる感じがいいですね。ややピントが甘い気がしますので、前後コマでいいものを選び出してください。

【牧内 二郎】

「元旦の石渡区①」(朝日病院近くの畑から・地上130m)=2025年1月1日
コメント:元旦の朝8時の石渡区をドローンで撮影しました。南堀に借りている畑で飛行高度規制150m手前の130mまで上げてみました。石渡区全体を入れたかったけど、空1/3と地面2/3で配置したら運動公園周辺しか入らなかった。
講評:「こんなに高い位置からの写真はどうやって撮った?」。説明を受けましたらやはりドローンからの写真。高山さんの元旦作品と同じく、今年ならではの雪のない石渡区を中心とした善光寺平が一望できた記録写真です。
「元旦の石渡区②」(長野駅方向)

【宮澤 一成】

「乱舞」(白鳥湖=安曇野市)=2024年12月23日
コメント:氷点下7度の川霧の朝、寒さを知らぬかのように、元気に飛び回る鴨たち。
講評:早朝、カモが群れる川面から立ち上る霧が厳冬の臨場感を表しています。その上部には一群のカモが舞い降りる瞬間を収め、静止している群れとは対照的で、「静」と「動」をうまくアレンジした作品となりました。

 

石渡写真クラブ月例会(12月)作品&講評

石渡写真クラブ月例会(12月)作品&講評

明けましておめでとうございます。
 掲載が年を越してしまいましたが、昨年12月の例会作品、講評です。
 昨年は元旦早々の能登半島地震、翌2日の羽田の飛行機事故と不穏な幕開けでしたが、今年は家の周りに雪もない穏やかな2025年、令和7年の年初めとなりました。どんな年になるでしょう。 
     12月の例会から、クラブに新しいお仲間が増えにぎやかになりました。牧内二郎さん(6常会)、後藤祥子さん(6常会)、小島真由美さん(5常会)の3名です。写真を通して知識と見聞を広げ、仲間同士の親睦を深め楽しくやっていきましょう。

 講評はクラブ員で講師の増田今雄さん(5常会)です。
 写真をクリックすると拡大して見えます。
※作品・講評の順番は、会員の氏名を「あいうえお」順に、月ごとに逆にして紹介しています。

【吉田幹男】

「冬の訪れ」(自宅)=12月9日
コメント:店先に並んだシクラメン、購入して次の年もと考えるが上手くいかない。作品は、陽の差す窓側に置いて花を撮りました。
講評:上の写真と下の写真は同じに陽の差す窓際作品ですが微妙に違います。まず上。アングルがやや上からのぞき込む感じで光線は順光で花が強調された感じです。葉のほとんどがアンダーでつぶれ惜しいのと背景がほとんどぼけています。下写真はアングルが正面からで光線は逆光気味で、上よりはやや芸術的な雰囲気です。背景がうるさいと言えばうるさい感じですが、窓辺の「室内」といった感じが前のより良くわかり現実味があります。

【宮澤一成】

「コラボレーション」(松本城)=11月16日
コメント:先月、朝陽地区の「史跡めぐり」で松本方面へ、紅葉と松本城を撮影してみました。
講評:右下に天守閣、左上に紅葉と「対角線構図」でバランスよくまとめました。撮影時点の光線状態で仕方ないでしょうか、紅葉の左側部分に日が当たらずアンダーになってしまい残念。紅葉全体に鮮やかな色が出るとよかったです。日中シンクロという手もあったかと。
「冬を待つ」(青木湖)=11月21日
コメント:新緑の春に訪れた青木湖、秋はどんな顔を見せているのか、訪ねてみました。
講評:湖畔端の丘陵の紅葉、さざ波だった湖面、向こうの北アは雲に隠れて残念ですがちらっと垣間見える峰には真っ白な雪。空の雲もいい感じに散らばりまさに初冬の雰囲気が漂った一枚になりました。右から出た木は何でしょうか、葉も落ち斜めに出たところに存在感があります。

【牧野二郎】

「早朝の榛名山と榛名湖」(榛名公園)=2021年10月28日
コメント:榛名公園で車中泊した朝に撮りました。
講評:湖面に霧が立ち込め早朝の感じが漂っています。手前の水面に山がもう少し分かる感じで投影されるとよかったですね。水鏡とまでいかなくても、ややさざ波だっている程度で、山の姿が対比的に見えるイメージです。この作品のように見えない場合は思い切ってカットしてしまうという手もあります。あるいは、湖面にボートとか野鳥とか点景が入るといいですね。それと、右奥に榛名山と似たようなこんもりした山が見えますが、画角的に中途半端です。もう少し入れ込む、あるいは逆に入れないでおくという手もあります。手前の木の枝とともに。

【廣澤一由】

「良い日旅立ち」(東京駅・丸の内側)=11月22日
コメント:鉄道の起点、東京駅!美しい建築美が素晴らしい!ここからそれぞれの思いを胸に旅立つ東京駅前の人々の様子が覗えた。
講評:明治時代建立のいにしえの建物と、バックには現代建築の粋を集めた高層ビルとの対比が時の流れを凝縮。それと、手前の点景の人々がそれぞれの動きをしていて写真を“読ませて”くれます。ややビルの傾きが苦になるのでほぼ直立に矯正したもの、人物の動きの中で面白そうな部分をアップにしたものを加工し下に並べてみました。ご参考まで。

「古今コンテスト」(東京皇居周辺)=11月22日
コメント:皇居の城壁と近代的なビルディングのコントラスト、時代を超えての対比が水辺にも写り印象的であった。
講評:この作品も時代の新旧を対比的に映し出し、プラス水辺にも映ったビル群まで気配りをした点がいいです。ただ、左の皇居の石垣が日陰でアンダーになってしまい残念。

【中島弘】

「長峰山展望台から」(安曇野市明科)=11月21日
コメント:明科の長峰山の展望台は安曇野の田園風景と北アルプスを一望できるビューポイント。展望台の直下に鉄の大きなモニュメントがあり違和感を感じた。調べてみると、「歴史の塔」といい、1971年塔の下にタイムカプセルが埋められ、当時の明南、明北小学校6年生が書いた作文や、町の写真などが入っていて2022年4月に開封されたそうです。違和感がロマンに。
講評:殺風景な画面手前の空いた空間に、そこにあったモニュメントをうまく前景としてあしらいました。手前から、安曇野の平、向こうに北アの連山と遠近感もいい感じでスケールがでました。違和感を感じたようですが、逆手にとった配置が成功しました。広々とした大自然を見守っている守護神のようにも見えます。
「初冬なのに」(長野市小島)=12月9日
コメント:ウオーキングコースの晩秋の夕暮れ時。10月に刈り取った田んぼが青々と麦畑のようです。もうすぐ冬なのに稲株も撹乱させられたか?
講評:穭田(ひつじだ)が黄緑色に輝き印象的です。中央奥を起点に放射線構図で手前にふわーっと広がってくる感じがいいです。夕暮れの太陽の斜光線が株を立体的に浮かび上がらせています。

【高山三良】

「地附山から」(地附山公園)=10月16日
コメント:地附山公園は少し高いだけですが幾重にも重なった山々を見ることができます。
講評:善光寺盆地を眼下に、向こうの山の重なりが印象的です。この部分をもう少しズーミングアップ、もしくは望遠レンズで引っ張って切り取る手もありかなと思います。
「三日月と宵の明星」(自宅=石渡)=12月4日、5日
コメント:12月初め、月と金星が近づいていました。右の写真は「月星接近!」と急いで帰宅して撮りましたが離れてしまい「最接近」は撮ることができませんでした。
講評:月と金星を素材にした2枚ですが、それぞれ違った味を出した作品と言えます。まず左。電線は写真の世界では電柱とともに画面内に入れると邪魔な存在ですが、うまく取り入れて、この作品がどの位置から撮影されたかを如実に物語る一つのオブジェとして役立っています。それと三日月の欠けた部分が星と相対に向かい合い、一本の糸で結ばれているような「一体感」を感じさせてくれます。一方右の作品は、月の欠けた部分が逆になり、星とは背中合わせになり「反発」、「離別」的で下方の黒い雲とともに静寂さ、寂しさみたいなものを感じさせてくれます。

【小池公雄】

夜行軌道」(姥捨駅)=12月2日
コメント:空気が澄んできたので姨捨夜景を撮りに行きました。山影から突然現れた電車、どこへ行くやら。あまり明るくないライトに照らしだされたレールに「銀河鉄道」を連想させられました。
講評:宮沢賢治の世界に見立てたという姥捨駅の夜景が幻想的に描写されています。輝いた点が5つ。星のようにも見え、どこか宇宙の空の果ての光景のようです。光る線路が印象的ですが、列車の姿がもう少し見えるとさらに「銀河鉄道」に近づいたと思います。

「家路」(長野運動公園)=12月4日
コメント:寒かったですが、カメラを担いで散歩に出かけました。寒さで目が潤んだか、テールランプが少しにじんで見え、空中でオレンジ色を灯す街灯が印象的でした
講評:この作品も前の作品同様に「点」が多くあり、どこか宇宙のイメージが濃厚です。こんな見たことのない不思議な光景はどこ?と思いきや、運動公園西側入り口の交差点付近からの光景。夜景なので、“見たこともない”光景を作り出し、写真ならではの世界を創出しています。できれば、少しハイアングル、スローシャッターを駆使すると、テールランプが長く尾を引いたように写り、違った感じになります。
「氷雨の贈り物」(長野市)=12月8日
コメント:夜来の初雪が上がり、陽が射した時に、落葉した紅葉の小枝に沢山の雫がまるで宝石の首飾りのようについていました。ひと風吹くまでの夢。
講評:いい素材を発見、すかさずシャッターを押したところに、逆に小池さんへの素晴らしいワンショットの贈り物となりました。観察力の眼力の強さ、写真を撮ろうとする意欲が伝わってきます。滴が宝石のようで、右下に入れた黄葉が季節感を演出しポイントになりました。

石渡写真クラブ月例会(11月)作品&講評

石渡写真クラブ月例会(11月)作品&講評
 ぐんと冷え込むようになり、長く続いた酷暑がうそのようです。いつの間にか、運動公園のケヤキもほぼ落葉、家並みの間から遠望できる北アルプスも真っ白。冬がそこまでやってきました。
 今回は「秋」を切り取った作品が主ですが、これからは冬のもの狙いです。写真は現場に出向かないと撮れません。寒いところは大変ですが、無理せず体調管理を整え頑張ってみましょう。
 年末年始の行事、イベントもあります。記録を含め、カメラ持参で出かけてみましょう。

 講評はクラブ員で講師の増田今雄さん(5常会)です。
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※作品・講評の順番は、会員の氏名をあいうえお順に、月ごとに逆にして紹介しています。

【小池 公雄】

「秋を行く」(中野市竹原マレットゴルフ場)=11月8日
コメント:秋の日を浴びながらのんびりと、マレットに興じる人の頭上を湯田中温泉行の観光客を運ぶ電車が通過するところを撮りに行きました。プレーヤーがいませんでした。
講評:少し高い位置からずーと向こうが見渡せて遠近感、広がり感が出ました。電車の配置もいいですが、シャッタスピードを遅めにするとぶれて動きが出ました。画面全体が右下がりなので、電車の送電線支柱が垂直になるよう矯正しましょう(撮る時、もしくは後で気が付いたら加工の時)。
「朽ちて、なお」(長野市豊野石)=11月13日
コメント:老木が大きな傷口を見せながらもなお、実をつけて頑張っていました
講評:いい素材を見つけました。物には誕生があり終末が必ずあります。何が原因で倒れたのか分かりませんが、倒れてもなお根とつながり養分を吸収し、実をつけている老木に思わず「頑張れ!!」と声を掛けたくなる一作になりました。
「まだまだこれから」(長野市豊野石)=11月13日
講評:同じ木の別角度からの一枚。上の作品の方が倒れて斜めの感じがよく出ています。こちらは斜め感があまりないですが、辛うじてつながっている痛々しくも見える傷口が鮮明でショッキングでもあります。

【高山 三良】

「霧中の紅葉」(山田牧場)=10月28日
コメント:霧で何も見えないと思ったら一瞬霧が晴れて現れました。
講評:いい条件に出会い、ものにしました。まだ残る黄葉、すでに葉を落とし冬枯れの樹木、その間にシラカバと霧に包まれた高原の秋の一瞬が描かれています。霧は上がらずそのままで一枚もものにならない時もありますが、日帰りなら時間の許す限り、このような瞬間が訪れることがあるので根気よく待ちましょう。
「シーズン終わりでも」(裾花ダム)=11月6日
コメント:前日にシーズンが終わり橋は閉鎖されていました。それでもダム湖の紅葉は奇麗でした。
講評:湛水のダム湖の両岸に広がる湖畔の紅葉が見事です。右奥へと曲がる川筋の流れがリズミカルで水面の2トーンの波もバランスよくいい感じです。

【竹内 一郎】

「富士山」(静岡県焼津)=11月11日
コメント:静岡市へ行ってきました。天気が良くてよかったです。
講評:はるか向こうに富士山。やや雲が多めで分かりにくい感じですが、手前の競技場でしょうか施設、その向こうに市街地の家並み、右には太平洋とスケール満載の一枚となりました。もう少し富士山が見えていたら、望遠レンズで引っ張って市街地と富士山でまとめると、また違った感じになります。

【中島 弘】

「霧に包まれて」(鬼無里大望峠)=11月6日
コメント:バイク仲間と奥裾花峡から戸隠を走りました。戸隠へ抜ける大望峠で期待していたアルプスは姿をみせず、霧に包まれた峠道を撮りました。
講評:本来なら遠く北ア連山、右手前には戸隠西岳が紅葉の鬼無里の里山を前景に絵になる峠です。多くの作品が産出されていますが、霧で見えないとだめですね。また、挑戦してみてください。
「蜜を求めて」(長野市内)=11月13日
コメント:秋晴れの日差しの中無心に蜜集めをする蜂?を撮りました。こんな風になりたいものです。
講評:クローズアップで多輪の菊の花でしょうか、蜜を吸う瞬間をシャープに止めました。光も斜光で花の立体感がよく出ました。「蜂?」と疑問符を付けていますが正解です。よく調べないと分かりませんが、アブの可能性もありますね。間違いやすい、あやふやなものは調べて確実なものにしましょう。地名や名前など。

【早川 球喜】

「ある日のこと」(柳原文化センター)=11月3日
コメント:色々な行事等を取材しているうちに、柳原の文化ホールに辿りついたら和太鼓演奏が行われていました。特に興味が有る訳ではありませんが、偶然の出会いに、記念にと思い撮影しました。
講評:人は、ふと歩いているといろいろな光景に出会います。その中で「何かを感じる」ものがあり写真に収めた一枚。確実に写真という媒体は、その時、その瞬間を記録し残してくれます。数えきれない早川さんの人生の中で、たったの一瞬ですが早川さんにとっては一生に一度の、ある日の思い出となりましたね。

【廣澤 一由】

「遥か古代に想いを馳せて」(森将軍塚)=10月31日
コメント:長寿会の旅行で古墳を見学した。古墳の頂上で周囲を見渡すと、古代の風景に置き換えて想いを馳せた!
講評:千曲市から遠く長野市街地までの善光寺平が見渡せる旧更埴市の森将軍塚。塚の天頂部に立ってみると、「かくもよく見渡せる場所、高さに作ったものだ」とその度に思いますね。大変な年月と労力がかかったのだろうとも。そんな思いが想起される一枚です。
「山また山を越えて」(苗場山)=10月18日
コメント:延々と5Kmの「苗場ドラゴン」で、紅葉には少し早い山々と谷間を高見の見物で楽しんだ!沢山のゴンドラが連なって、まるで提灯行列のようだった!
講評:ドラゴンのゴンドラは一基とばかりに見えましたが、よく見るとコメントにある通り複数が点在していました。人間はその様子を見、提灯行列のようだと脳が判断、記述に至るわけですが、写真はその過程ができなくてありのままを映し出すだけです。人間の脳が考えたようにできるだけ近付けて表現するには、カメラの機能やレンズ特性を駆使し悪戦苦闘しなければ実現しません。そこが写真をやる面白味、醍醐味でもあります。離れて点在するゴンドラを「提灯行列」のように、にぎやかにするには、ポジションとレンズの長玉を使えば少しはそれに近づきます。が、そんな場所(ポジション)が取れるかどうか?

【宮澤 一成】

「釣れね~な」(聖湖)=11月8日
コメント:釣りの事は、よく分かりませんが、1時間ほど粘りましたが、誰一人釣れませんでした。
講評:ん?とタイトルを見て、作品を見て納得しました。右から2人目の釣り人が竿を少し上げていますが、釣果は釣り糸の先に見えません。紅葉の静かな秋日和で動きの乏しい中、わずかな竿の動きをうまく捉えています。釣り人も我慢強いが、作者も我慢強く待ってものにした一枚ですね。

【吉田 幹男】

「採りごろ」(飯綱町赤塩毛野地区)=11月9日
コメント:リンゴ採りの傍ら、朱く色づいたりんごと民家を撮影しました。朝は霧が出ていて心配しましたが、11時ごろ漸く霧が晴れて快晴の天気になりました。
講評:気持ちローアングルで意識的にたわわに実った真っ赤なリンゴを青空に浮かし空気感が出ました。背景に集落をあしらい信州北部の農山村を描き出しています。細かいことですが、害獣除けの白いネットが横長に張られ時代背景も盛りこまれました。

石渡写真クラブ月例会(10月)作品&講評=文化祭出品作品

石渡写真クラブ月例会(10月)作品&講評=石渡区文化祭出展作品
 秋祭り、文化祭も終わり、遅れ気味の運動公園のケヤキ並木もようやく色づき始めました。朝の最低気温もやや低くなってきたものの全体ではやはり暖冬傾向です。
 10月の例会は、文化祭に出品する作品を中心に選びました。12点。ほかの人と同じような作品にならないか、額が四つ切りとワイド四つなのでそれに合う作品は、色調や明暗、傾き、トリミングなどを講師のアドバイスを受けながら全員で作品を一つ一つ見ながら検討、決めました。
 年々、クラブ員の腕は向上、見応えのある作品が揃いました。過去の例会に出品し、石渡つうしんの「作品&講評」欄に掲載したものもあります。サイズが決まっているため、前の例会作品より少しカット(トリミング)した作品もあります。コメントや講評などを再掲しました。
 じっくりとご覧いただければ幸いです。

 講評はクラブ員で講師の増田今雄さん(5常会)です。
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※作品・講評の順番は、会員の氏名をあいうえお順に、月ごとに逆にして紹介しています。

【吉田 幹男】

「雄大な山容」(黒姫童話館)= 10月21日
コメント:妙高山の山容が好きで天気を見て出かけました。この日は、風が強く雲もない快晴でした。ナウマンゾウ親子像のある交差点から農道に入り戻った1枚と黒姫童話館からの撮影です。風のせいか雲がないのが残念!
講評:このような山容が回りにあり、写真になる環境にいる長野県の人(我々)は幸せ者ですね。そんな中でも“お気に入り”の場所がここという作者の思いが伝わってくるようです。「雲一つない真っ青な青空」という表現がありますが、写真にするとアクセントがなく、撮影には不向きかと思います。「雲がなく残念」とそこに気づいた吉田さん、すごいですね。また、いい雲が出た時とか朝焼け、夕焼けとか、季節を違えて狙ってみるとかあります。無理せず挑戦してみてください。
「心躍る」(木島平やまびこの丘公園)=8月12日、26日
講評:公園内にあった桜並木。花の時期でも新緑でもなく、誰も通らない場所ですが、タネ明かしをすると実はお仲間です。点景人物などに窮したときは、家族、仲間を遠慮なくエキストラとして配してみましょう。グリーンの中を、意気揚々と通り抜ける点景が活きました。

【宮澤 一成】

「酷寒の明けがた」(千曲川リバーフロント)=1月5日
※1月例会出品作品(再掲)
コメント:霜が降り、薄霧のかかった氷点下4℃の早朝です。
講評:早朝6時47分とファイル情報。びっしりと降りた霜が手前の枯れ草に、その向こうには左からやや下降気味に規則正しく並んだ林がリズミカル。さらにその向こうは川霧でしょうか、右上には青空が顔をのぞかせぽっかりと残月。ビバルディーの「四季」の旋律を想起させてくれます。シンプルにまとめ、空気感たっぷりです。
「夏に輝く」(高山村雷滝)=7月29日
※8月例会出品作品(再掲)
コメント:外気温35度を超える中、涼を求めて雷滝に行って来ました。夏の陽ざしを浴び、滝が輝いていました。
講評:裏からも滝の流れが見える「裏見の滝」としても有名。その様子をカメラに収める見物人ですが、ややアンダー気味で所作、表情が見えません。一発ストロボの補助光をたくかですが、いずれにしろ暗部、明るい外光とのバランスが難題の被写体です。加工の段階で、アンダー部だけを明るめにできる機能を使ってみました。

【廣澤 一由】

「雲に巻かれた富士山」(富士吉田市)=8月26日
講評:「笠雲」の崩れでしょうか、日本一の山「富士山」に大きな雲がピタッとまとわりつきスケールの大きい光景がいいですね。よく見ると、右側はめくれるように浮き上がって見え雲が生きているようです。手前左、向こうには別の雲がありポイントとなったのと、市街地と空は普通の透明感があるのに、富士山だけがぼやっと霞がかかったようで対照的、面白い雰囲気が出ました。
「水のカーテン」(木島平やまびこの丘公園)=6月16日
※7月例会出品作品(再掲)。例会ではタイトルが「涼しい水のカーテン」です。
コメント: 小川の堰を超えて流れ落ちる水が、カーテンの様に写り、奥に見える水草が如何にも涼しそう!!
講評:続く水路からどっと流れ落ちる堰を超えて流れ落ちる水。いかにも涼しげで、堰に生育する植物のグリーンが垣間見えて、涼しさを倍加しています。やや周りの環境が多すぎて説明調かなという感じです。トリミングして水のカーテン、植物を強調してみました。

【早川 球喜】

「なんじゃもんじゃ」(善光寺参道=アーケード通り近い)=5月7日 ※5月例会出品作品(再掲)
コメント:5月7日付の斜面(信濃毎日新聞)に「長野市の善光寺表参道沿いにで『ナンジャモンノキ』と説明が添えられた街路樹に、今年もいっぱいの白い花がついた」との記事が掲載されていました。いにしえの記憶が蘇り、名前につられて写真撮影に出かけました。長野では初めて見ました。
講評:私もかつて、松本平の南西、島々から入った奈川渡かいわいにこの木があると記憶がありますが、実際に見たことはなく、この作品で初めて見ました。また、同じ記事も読みましたが、「では」っと腰を上げることもなく、早川さんの行動力に脱帽です。参拝者を歓迎する吊り花もあしらい、周辺のビルや道路、車などから市街地の環境がよくわかります。ただ、ワイド系レンズのため、画面がやや右下がりでビルなどが傾き不安定です。右端は垂直で一見いい感じに見えますが、この手の場合は画面の中央線を垂直にするのが常套的な加工方法です。
「花のプレゼント」(花のコロボックル)=7月
講評:7月に公民館主催で行われた「いしわたウオークラリー」のひとコマです。区内に設けられたポイントを回るもので、コロナ感染が始まったころに初めて開催、今回で確か3回目でしょうか。ポイントの一つに、花屋さんがあり、そこでは自由に好きな花鉢を選びプレゼントしてもらえる趣向。にぎやかに、家族連れで花選びを楽しむ光景が描き出されました。

【中島 弘】

「城址の枝垂桜」(小諸懐古園)=4月19日
※5月例会出品作品(再掲)
コメント:桜を撮り損ねたので開花が遅い小諸城址に行ってきました。桜は散り初めでしたが、枝垂桜が見頃で淡い色がなんとも清楚で春らしさを醸し出していました。
講評:桜の花は、とかくぼてっとした塊の花の写真に陥りがちです。が、清楚ないい感じの小枝を見つけまとめました。およそ100㎜の中望遠を使い、絞りもF4と開けて前景、背景をぼかし、主題を強調できました。できれば、ぼけてもいいですが、背景にお城の片鱗などが入ると・・・。
「羽ばたき」(自宅)=7月13日
※8月例会出品作品(再掲)
コメント:蝶の羽ばたきの残像を撮ってみました。
講評:ISO160、30分の1のシャッタースピード、絞り8のデータです。通常、動物を収める場合は、ぶれ防止のため500分の1以上の高速シャッタースピードが原則です。が、吸蜜しながら羽ばたくチョウの動きを低速シャッターにし表現しています。羽ばたく動きのスピード加減によるので、これ以上低速か、あるいはもう少し早めのシャッターがいいかー、は何とも限定できません。500㎜という超望遠レンズにより背景もぼけて、狙い通りの羽ばたきがうまく収められています。羽ばたきを中心にも少しトリミングするとさらに狙いが明確になります。

【竹内 一郎】

「気持ちがいいね」(大座法師池)=2023年6月5日
※2023年6月の例会出品作品(再掲)。タイトル「怖いもの知らず」と同じ作品です
コメント:石渡公民館主催の春のレクリエーションに参加をし湖畔を散策中、若い女の子が高い所を何とも思わないのか楽しそうに遊んでいるのが印象的でした。
講評:今はやりの「ツリークライミング」でしょうか。高さのある樹木にロープを吊り下げ登降するポーツですが、大昔、我々が子どもの頃はせいぜい木登りでした。しかもおてんば娘以外の大半の女子はしなかった。そんな思いから、新鮮に映った竹内さんの気持ちが作品から伝わってきます。ハラハラドキドキ感とともに樹木の緑色の葉、青空と清涼感たっぷりの作品となりました。横位置の写真ですが、女の子たちの高さをもっと強調するなら縦位置にして上の方に配置するとよかったかも。
「静かに」(善光寺)
講評:誰もいない冬の善光寺。さわさわと音もなく天から降りてくる小雪が六地蔵を照らしたライトに浮かび上がる。そこにはお地蔵さんを自分がいるだけの静かな、静かな善光寺のある瞬間が描写されています。

【高山 三良】

「曼殊沙華」(石渡常岩寺)=7月21日
コメント:我が家の墓にたくさん咲きました。いつか作品にと思っていましたが、「これ出すの?」と。燃えるような赤で葉がないのに花が咲くなど不気味に感じるのかもしれません。
講評:近年、田んぼの畔や畑の片隅で結構目立つ花です。群生し見事です。別名彼岸花とも呼ばれ、仏様との関連性で捉える人は多いですね。よく寺院のお地蔵さんなど石仏と絡めると似つかわしい写真になり、過去そんな写真をよく目にします。まあ、そんな思いを込めた作品でいいかと思います。それを見てどう感じるかは、見た人それぞれでいいかと思います。
「何に見える?」(自宅)=9月26日
※9月例会出品作品(再掲)
コメント:何かに似ている雲が現れました。ネズミ?猫?リス?カピバラ?珍獣?屋根と庭木の間の光景を20ミリレンズで撮りました。
講評:こちらも雲の作品ですが、あれっと思った雲を撮影。「あなたなら何にみえる?」と写真を見た人に問いかけ一緒に謎解き。これも、写真は撮る人、見る人がいるという一つの楽しみ方ですね。秋のうろこ雲に囲まれるように出現した動物のようなもの、ちょっと振りかざした手のようなものの形、動きがいいです。私は「カピバラ」。

【小池 公雄】

「秋を撮る」(戸隠村鏡池)=10月18日
講評:標高の高いところから徐々に里に向かって降りてくる紅葉。1000㍍ほどの鏡池も、遅まきながら染まり始めました。鏡池、戸隠連峰を背景に、紅葉狩りに訪れた人たちを点景に入れたところ、そこをタイトルに採用した点がいいですね。彼らも撮る、自分も撮るとだぶった気の利いたタイトルです。
「冷気跳ぶ」(高山村雷滝)=8月23日
※8月例会出品作品(再掲)
コメント:先輩の真似をして、雷滝へ涼みに行ってきました。滝の飛沫による冷気に圧倒されました。
講評:前回の宮澤さんの作品と同じ滝です。が、滝上部ではなく、途中から滝つぼ、そして下流へと少しアングルを変えて狙っています。くるりときびすを返すような水の流れが躍動感をもって迫ってきます。

【倉澤 利和】

「揺れる」(志賀高原)
講評:志賀高原木戸池のほとりにあるシラカバ林が水面に投影。紅葉に染まり始めた秋の風情、風を感じさせてくれる作品です。スマホの撮影とのことですが、サイズが超ワイドで、どこを切り取るか悩みました。結果的には、あまり林が込み入っていない部分、葉の紅葉が少しでも入る部分を選びトリミングしました。
「やぁーい!こんにちは」(佐久市千曲川スポーツ交流広場)=5月5日
※5月例会出品作品(再掲)
コメント:5月3~5日に行われました佐久バルーンフェスティバルに行ってきました。5日、最終日でしたので会場は人盛り。熱気球係留体験が行われていました。
講評:ありきたりですが、気球が大空高くたくさん写っている写真はどこかで見たことがあり、見栄えはするものの「またか」とあまり新鮮味がありません。盛りだくさんのイベントがあったかと推測しますが、この作品はそのようなものではなく、「体験」の模様とのこと。右下にのんびりと見学する家族連れを配置、グラウンドの中には気球二基と順番を待つ人たち・・・。のどかな春のひと時が感じられます。

 

 

石渡写真クラブ月例会(9月)作品&講評

石渡写真クラブ月例会(9月)作品&講評
 やっと涼しくなりましたが、まだ昼間の最高気温が30℃近くの日もあり「暑い今年だったなぁ」。それでも、標高の高い山の上から紅葉の便りが届き、里の秋ももう少しと待ち遠しくなります。
 区の運動会は中止となりましたが、秋祭り、文化祭と芸術の秋本番を迎えます。風景、ネイチャーものも結構ですが、たまには人物、人の動きを狙った写真にも挑戦してみましょう。

 講評はクラブ員で講師の増田今雄さん(5常会)です。
 写真をクリックすると拡大して見えます。
※作品・講評の順番は、会員の氏名をあいうえお順に、月ごとに逆にして紹介しています。

【小池 公雄】

「帰京へ」(屋島橋西)=8月17日
コメント:お盆の帰省も束の間、連日猛暑が続き、行く先には交通渋滞も待っている中、明日からの仕事に向け帰京?お疲れさまです。流れる車を線状に表現したかったですができませんでした。
講評:横断陸橋の上からハイアングル、意図した構図で遠近感を出して表現した工夫が感じられます。車を流して線状にしたかったようですが、昼間ならNDフィルターを使って、ISO感度をカメラ規定値よりさらに落とす(数字の少ない方に)とシャッタースピードが低速に設定できます。すると、速く走る車がぶれて動感が表現でき線状とまで行きませんがそれに近い表現ができます。あるいは、薄暮の時間帯より遅い時間帯(つまり夜間)で撮影すると、感度を落とすフィルターもいらず、低速が切れます。ヘッドライト、テールライトが連続して写り込み、まさに線状に表現できます。試してみてください。
「冷気堪能」(高山村雷滝)=8月23日
コメント:先輩の真似をして、雷滝へ涼みに行ってきました。滝の飛沫による冷気に圧倒されました。
講評:前回の宮澤さんの作品と同じ滝です。が、滝上部ではなく、途中から滝つぼ、そして下流へと少しアングルを変えて狙っています。くるりときびすを返すような水の流れが躍動感をもって迫ってきます。
「米騒動の秋」(姥捨棚田)=9月9日
コメント:スーパーからコメが消えて大騒ぎになっている中、棚田の様子を見に行きました。黄金色に実っている反面、ゲリラ雷雨のせいでしょうか、倒伏の田が目立ちました。米騒動の善光寺平を案山子が見ています。
講評:米騒動も倒れ掛かった稲穂も、「どこ吹く風?」とばかり相変わらず今年も姿を見せた案山子3体。棚田のだんだんとした様子が黄金色に輝いてのどかな秋の風情を醸し出しています。気持ち画面が左下がりで苦にし始めると苦になります。

【高山 三良】

「デカーッ!」(南堀)=8月25日
コメント:「雲の風船」が襲来、小学校や樹木を押しつぶしそう。
講評:低く垂れ込めた暗雲が迫力をもって迫ってきます。その大きさが下の方の建物と比較でき、コメント通りの「押しつぶそう」な感じに見えます。自分の感じた通りのものが写真に再現でき成功した作品といえます。見たもの、感じたものを写真として残す、シャッターを押す。その心構えが写真を志す一歩です。
「何に見える?」(自宅)=9月26日
コメント:何かに似ている雲が現れました。ネズミ?猫?リス?カピバラ?珍獣?屋根と庭木の間の光景を20ミリレンズで撮りました。
講評:こちらも雲の作品ですが、あれっと思った雲を撮影。「あなたなら何にみえる?」と写真を見た人に問いかけ一緒に謎解き。これも、写真は撮る人、見る人がいるという一つの楽しみ方ですね。秋のうろこ雲に囲まれるように出現した動物のようなもの、ちょっと振りかざした手のようなものの形、動きがいいです。私は「カピバラ」。

【中島 弘】

「麦畑」(安曇野市)=6月1日
コメント:最近北信ではほとんど見られなくなった麦畑。刈り入れ直前の黄金色の麦畑を安曇野で見ることが出来撮影しました。
講評:撮影は初夏、6月。小さめですが、送電線の向こうの北アの山並みにはまだ残雪が雲間から垣間見えます。今では懐かしい?麦畑で、かつては二毛作の善光寺平は麦を収穫してから稲作の田植えでした。はるかウクライナも戦禍で穀倉地帯、世界のお腹を満たす麦畑が・・・。はたまた、NHKの朝ドラ、中島みゆきの主題歌を思い出しました。さまざまなことを連想させてくれる一作です。
「歯車を回す」(石渡)=8月23日
コメント:猛暑だろうが、豪雨だろうが、淡々と引き継がれる自然界の神秘的な摂理を感じながら撮影しました。
講評:たかがトンボの交尾ですが、57億年の地球の歴史、命が誕生し、あらゆる生物に枝分かれし進化し営々と続いてきた生き物たちに思いを馳せた意味深い作品。写真という作品には、シャッターを押した作者の心情が端的に映し出されます。500㎜の超望遠でISO2500、シャッター2000分の1で、背景の黒バック、ぼけ具合が主題を強調していますが、トンボの頭部が重なってしまったのとピンとがやや甘く、惜しまれます。

【早川 球喜】

「夕日に染まる入道雲」(自宅)=9月1日
コメント:ふと空を見上げると、入道雲に夕日が部分的に染まっていたのでシャッターを押しました。
講評:「あっ」と思った瞬間をものにしましたね。普通、入道雲をいうと純白で壮大に立ち上る様を連想しますが、夕日に染まった色が何とも付加価値を増幅して圧巻、迫ってきます。下、左上の瓦屋根や樋を前景としてうまく、バランスよく配置しまとめました。アンテナもいいです。

【廣澤 一由】

「まるでジオラマ」(JR長野駅前)=8月26日
コメント:駅前の高層ビルから地上の様子を見たら、まるで立体模型のように見えました!
講評:「はっ」と一瞬感じたものを素直に作品に仕上げたところがいいですね。バスターミナルの四方に囲まれたスペースに適度な間隔で並んだバス5台。本物そっくりに作られるジオラマのように、実態を模型のように感じた感性が素晴らしいです。

【宮沢 一成】 

「夏の忘れ物」(自宅庭先)=8月1日
コメント:久々に庭先で蝉の殻を見つけたので撮影しました。
講評:気候、気温に敏感な動植物。とんとセミの鳴き声が聞かれなかった今年の夏。新聞にはほかにスズメや?も見かけなくなった(全国的に)とありましたが、写真をやる人はこうした自然に目を向ける、関心を寄せることも大切なことです。背景がぼけて主題のセミがクリアに描写できました。

【吉田 幹男】

「陽に生えて」(自宅)=8月12日、26日
コメント:白いアジサイと朝陽に向かって伸びる朝顔を撮りました。アジサイは、冬アジサイで今は2番花になります。
講評:今ごろアジサイですか?冬アジサイとのことで冬に一回、今は2回目の花。2回も咲いた花に寄せる作者の思い、花を愛でるやさしさが感じられます。また、上へ上へと伸びる朝顔の弦の先が青空に映え、生き生きとした生命力が表現できました。

石渡写真クラブ月例会(8月)作品&講評

石渡写真クラブ月例会(8月)作品&講評
 朝夕は少しだけ涼しくなったものの、昼間はまだ30℃を超す日が続いています。でも、ふと耳を傾けると草むらからは秋の虫の声が・・・。
 もうしばらくの我慢かなと思います。暑かった分、涼しさや彩り豊かな秋が一層価値を増してくるように思います。運動公園のケヤキの紅葉には少し早いですが、山の上の方から里へと秋は降下してきます。
 春と並び一番被写体には事欠かない季節はもうすぐです。

 講評はクラブ員で講師の増田今雄さん(5常会)です。
 写真をクリックすると拡大して見えます。
※作品・講評の順番は、会員の氏名をあいうえお順に、月ごとに逆にして紹介しています。

【宮澤一成】

「夏に輝く」(高山村雷滝)=7月29日
コメント:外気温35度を超える中、涼を求めて雷滝に行って来ました。夏の陽ざしを浴び、滝が輝いていました。
講評:裏からも滝の流れが見える「裏見の滝」としても有名。その様子をカメラに収める見物人ですが、ややアンダー気味で所作、表情が分かりずらいですね。一発ストロボの補助光をたくかですが、いずれにしろ暗部、明るい外光とのバランスが難題の被写体です。加工の段階で、アンダー部だけを明るめにできる機能を使ってみました=写真下

「水のカーテン」(高山村雷滝)=7月29日
コメント:雷滝をやや横から撮影してみました。まるでレースのカーテンの様に見えました。
講評:酷暑には涼しげでいいですね。手前の大きな流れが主題ですが、やや向こうの明るい部分に引っ張られアンダー気味、やや精彩を欠いた感じに見えます。少し明るめにし、コントラストを上げ、主題の手前の水流に目線が行くように見栄えよく加工してみました=写真下

【廣澤一由】

「今も長電で活躍中」(吉田原隧道)=8月7日
コメント:旧小田急ロマンスカーが首都圏での任務を終えて長電に移籍し、現役で今も活躍している。懐かしい車両を写真に収めることができた。
講評:現役で活躍している電車を、画面の横軸いっぱいに収めました。左右ぎりぎりですが、走行するスピード感が感じられます。動きを感じさせる撮影方法として、シャッタースピードをもう少し遅くして電車をぶらす方法、あるいは、電車の動きに合わせてカメラを横に振りながら撮る「流し撮り」があります。動きが一層出た写真になります。いつか、挑戦してみてください。

【中島弘】

「青空に映える」(自宅)=2022年7月31日
コメント:真夏に百日咲き続けると言う百日紅は灼熱の青空が似合うと思い撮りました。
講評:サルスベリの紅色が真っ青な空に浮かび鮮やかなコントラストを醸し出しています。真夏に咲く花で、右の送電線の鉄柱が“うるさい”感じですが、暑さを助長しています。
「羽ばたき」(自宅)=7月13日
コメント:蝶の羽ばたきの残像を撮ってみました。
講評:ISO160、30分の1のシャッタースピード、絞り8のデータです。通常、動物を収める場合は、ぶれ防止のため500分の1以上の高速シャッタースピードが原則です。が、吸蜜しながら羽ばたくチョウの動きを低速シャッターにし表現しています。羽ばたく動きのスピード加減によるので、これ以上低速か、あるいはもう少し早めのシャッターがいいかー、は何とも限定できません。500㎜という超望遠レンズにより背景もぼけて、狙い通りの羽ばたきがうまく収められています。羽ばたきを中心にも少しトリミングするとさらに狙いが明確になります。

【高山三良】

「鷲ヶ峰から諏訪湖」(鷲ヶ峰山頂)=7月21日
コメント:車山ハイクの予定がイベントと重なり駐車場満杯道路も渋滞で目的地変更。頂上からは諏訪湖を見ることができました。
講評:雄大な山裾の広がりが出ました。その向こうに諏訪湖と街並みがちらりと見えますが、近くで見ると大きな湖もこうして見ると小さく見えます。大自然の中の諏訪湖と比較ができ面白いです。
「八島湿原から車山」(八島湿原)=7月21日
コメント:車山=ニッコウキスゲのイメージがありましたが鹿害でドライブイン付近と囲いの中にしか咲いていません。シカたないですね。
講評:シカはかつては下伊那地区、南信しか見られかった動物。どんどん北上を続け今では北信でも当たり前のようになっています。分布拡大とともに、どこも悩みの種は食害。霧ヶ峰も記載の通り、草原の植物を食べつくされ、代名詞だった「ニッコウキスゲ」は影も形もありません。10数年前、もっと前からでしょうか、植生を回復させようとシカが入れないようにして囲みの中だけにニッコウキスゲを移植して増やす試みが続けられてきました。見事ににぎやかさを取り戻したものの、花の時期になると限定された群落を求めて行楽客が殺到、高山さんが遭遇した状態になります。で、仕方なく?訪問先を変えた八島湿原。向こうやや左側に車山の山頂が見えますが、岸辺の花を手前に湿原、山とこれまた雄大な高原の雰囲気が表現されました。参考までに昨年、カルチャーセンターの写真教室で無事たどり着き撮影した「囲みの中のニッコウキスゲ」をご覧ください=写真下

【小池公雄】

「動じません」(若穂蓮台寺)=7月23日
コメント:先月例会に出品した「6地蔵」の内の1体です。写り込む背景に注意してみました。立地的に人工物が入らないように6体を1枚に収め切れなかったので1体で。
講評:写真は「そこにあるものは写り込む。写ってしまう」というのが当然と言えば当然です。お地蔵さんもその背景にあるビニールハウスのようなもの、両方とも人工物ですが、主題(テーマ)のお地蔵さんに対し、向こうのハウスは邪魔と言えば邪魔ですね=前回例会作品参照。つまり、主題の表現、イメージがダウン(減衰)するということかと思います。じゃあ、どうするか?ですが、アングルを手変え品替えて画角(フレーミング)内から外す、あるいはどうしても入ってしまう場合には手前の何かで隠すなどの方法があります。あるいは、光線状態により目立たなくするという手もあります。それでもダメな場合は、この作品のように思い切って六地蔵という全体ではなく、一体だけを切り取るということもありですね。背景に山稜を取り入れ環境を盛り込みましたが、光線状態が斜光で強く当たり顔半分がつぶれてしまい惜しまれます。もう少し光が回り、顔が見えるまで待つとよかったかと思います。
「諭す」(若穂蓮台寺)=7月23日
コメント:木漏れ日の中、紫陽花に囲まれて座っていました。地蔵さんの説話が聞こえてきそうな表情。もう一枚の写真とどちらを出そうかと迷いました。
講評:同じ寺院の中の別のお地蔵さんですが、今度は6体もなく心置きなく一体に集中して作画できたかと思います。物言わぬお地蔵さんですが、説話が聞こえてくるようだと感じながらシャッターを切った思いがそのまま伝わってくるようです。ただ、光の加減かアジサイの花がいっぱいあるのに、目立たないのが惜しまれます。こちらは顔の表情が見えていいですね。
「いかにも雀」(長野市セントラルスクゥエア)=8月3日
コメント:長野びんずるで、仙台雀踊りを舞台で踊っていました。びんずる写真もありますが、肖像権に自信が持てないので……。
講評:群れているにぎやかなスズメを連想させてくれるような踊りのひとコマですね。振り付けもそのように創り上げているかと思われますが・・・。びんずるのショットは、よほど被写体となった人物を揶揄(やゆ)したり、批判的、下品などの表現でなければ特段発表して差し支えないです。ある意味で、踊ることそのものは他の人に見てもらう、写真に撮ってもらって二次的に楽しんでもらうことが含まれますので遠慮することはないです。いいショットがあったら見せてください。

 

 

石渡写真クラブ例会(7月)作品&講評

石渡写真クラブ月例会(7月)作品&講評
 短かった梅雨が明け、猛暑、酷暑が続きます。今回の作品は、区公民館が616日に行った春レクリエーションに相乗りした形で実施した「石渡写真クラブ実践セミナー」で撮影した作品を例会に持ち寄り、勉強をしたものです。
 こうしたセミナーや撮影会は、そこに居合わせた仲間が同じ被写体を共有するわけですが、それぞれの感性、技術力などにより生まれてくる作品はさまざまです。同じ素材でも微妙に違ってきて、「こういう切り口もある」とか「こんな被写体があったのか」など刺激になり勉強になります。
 木島平のやまびこの丘公園に到着したのは午前10時を回っていて、照り付ける日差しの中汗びっしょりになり、シャッターを押しました。
 クラブ員各位、それぞれの個性ある作品をご覧ください。

 講評はクラブ員で講師の増田今雄さん(5常会)です。
 写真をクリックすると拡大して見えます。
※作品・講評の順番は、会員の氏名をあいうえお順に、月ごとに逆にして紹介しています。

 

【小池 公雄】

「ユッカの恋」(木島平やまびこの丘公園)=6月16日
コメント:増田講師より「素材への気づきのポイント「たくましく突き出す芽には、生命力や躍動、その先を連想させる力がある」。 「あのね・・・、ん?」 若い二人のささやきを聞いた気がします
講評:茎を伸ばし、つぼみを膨らませたユッカが2本。これからの夢ある将来を持った若い2人に擬人化、その思いを一枚の写真に表現した観察力、創造力が素晴らしいですね。
「カピバラ水を浴む」(木島平やまびこの丘公園)=6月16日
コメント:流水を水の束のように撮る方法を教えて頂きました。シャッターを1/30、ISOを100位にすると良い。感動です。撮っている時は気が付きませんでしたが、恐竜の子のような顔の上に滝が落ちていました。シャッタースピードの違いで、絹のような流れや、石つぶて流れのようなものが撮れ、面白いです。
講評:写真の持つ特徴の一つに「ぶれ」があります。普通、人間の目で見ると流れているものは流れているようにしか見えません。ところが、瞬間を止める(シャッターを切る)時に、カメラのシャッタースピード設定により、別の世界が写し取れます。設定を低速にすればするほど、流体の水は白っぽい固まりの布切れのように写してくれます。逆に高速にすると、水の塊りがあたかも“石つぶて”のように写し止めてくれます。この作品は前者で、水が白い布のように流れ下り動感を創出しています。後で写真の中で発見した「カピバラ」、どこにいるか探してみましょう。
「ふー、暑っ」(長野市若穂蓮台寺)=7月7日
コメント:紫陽花の最盛期と見込んで出かけましたが、今年の紫陽花は少し手入れ不足?6地蔵さんが暑さに耐えて迎えてくれました。
講評:日に焼けておつむりや前掛けの赤い布地が色あせて、お天道様の力を見せつけ、“暑さ”を連想させます。雲一つない青空も主題を助長しています。暑さに耐え、ひたすら庶民の安穏を見守るお地蔵さん。ご苦労様、ありがとうございますーと感謝でシャッターを押した作者の心意気が伝わってきます。

【高山 三良】

「外来種でなければ」(木島平やまびこの丘公園)=6月16日
コメント:外来種・「人間活動の影響で入り込んだ生物」ブタナでしょうか。一面占領されています。日陰では花だけが浮かんできれいなのに。
講評:公園内の石畳の脇で黄色の花を咲かせる花。1輪だけだとぱっとしませんが、群生してきれいですね。ただし、ヨーロッパ原産の外来種で日本にはなかった植物。区内でも見かけるオオキンケイギクや ナガミヒナゲシなどの外来種も一見きれいなので退治しないで放置されている姿を見かけます。繁殖力旺盛なので、迷惑な存在になる可能性大です。
「春季レク」(木島平やまびこの丘公園)=6月16日
コメント:面白い間隔で並んだ木々を背景にと決めて、人の散らばりを待ちました。
講評:公園内の丘に適度に植栽された木々。公民館で企画した恒例の「春レク」に参加した区民が園内を散策する様子ですが、適度にバランスよく散らばったシャッターチャンスがいいです。

高山さんのほかの作品です)

【中島 弘】

「みんなで輝こう」(木島平やまびこの丘公園)=6月16日
コメント:小輪の花がほど良い距離間でお互い輝いている様子を撮りました。
講評:横並びの良い素材を発見しました。中望遠レンズで中央の花一本にフォーカスを合わせ、残りをぼかし、黒バックの背景に浮かしたテクニックもいいです。ただ、細かいことですが主題のフォーカスが合った花の向こうにぼけ花が重なりやや存在感が薄れてしまい惜しまれます。
「埋もれないで」(木島平やまびこの丘公園)=6月16日
コメント:微細な花がそれぞれの顔で咲き誇っている様子を撮りました。
講評:花というか、花が終わった後では?と私には見えますが・・・。これも、いい素材を発見しましたね。絞りがF4と開放値近くですが、もっと値を多く(絞る)して被写界深度を深くするともう少し花の描写がきりきりと来たかと思います。それと、焦点距離が110㎜ですが、マイクロレンズでもっと近接すると別の世界になったかと・・・。

【廣澤 一由】

「涼しい水のカーテン」(木島平やまびこの丘公園)=6月16日
コメント: 小川の堰を超えて流れ落ちる水が、カーテンの様に写り、奥に見える水草が如何にも涼しそう!!
講評:続く水路からどっと流れ落ちる堰を超えて流れ落ちる水。いかにも涼しげで、堰に生育する植物のグリーンが垣間見えて、涼しさを倍加しています。やや周りの環境が多すぎて説明調かなという感じです。トリミングして水のカーテン、植物を強調してみました=写真下

 

「木漏れ日の林を行く」(木島平やまびこの丘公園)=6月16日
コメント:緑に覆われた林に、木漏れ日が差込めた林道をさっそうと行くハイカーの姿が印象的であった
講評:桜並木でしたが、この手の場合、人物の大きさがどの程度かで印象が変わってきます。あまり手前で大きいと目障り、逆に遠くだと小さくて何だかよく分からない。この作品は適度な大きさといえます。さらに、2人いますが、後ろ姿とはいえ、顔を向き合わせて何かを語り合っている、あるいは手をつないでいるなどのアクションがあると、小さなこととはいえ作品がぐっと締まりグレードアップ間違いなしです。細かいことのようですが・・・。

【宮澤 一成】

「バタフライ」(木島平やまびこの丘公園)=6月16日
コメント:写真クラブの実践セミナーでの一枚です。シャッタースピードをもっと速くした方が良かったのでしょうか?
講評:データによるとISO100、800分の1,F5.6です。タイトルに付けた「チョウ」が主題だけに、ややぶれてしまい惜しまれます。800分の1なので、高速シャッターの範疇に入り、ぶれ・ぼけの直接の原因ではないと思います。すると、ぶれはフォーカスのキャッチの案配か・・・?フォーカスゾーンがチョウに来ていなかった可能性もあります。焦点距離が150㎜弱と望遠系なので花にフォーカスがきて、チョウの位置はその前後かと思われます。フォーカスゾーンをチョウに合わせ、追尾する方法で追いかけるといいかと思います。後、この手のスピードが速いもの狙いの時は、ISO感度を昼間、好天下でも800ぐらいの高感度に設定、シャッター優先モードでシャッター設定は4000分の1程度に設定するといいでしょう。後、被写体が左右、前後に動いてもピント(フォーカス)を追尾する「C」にすることもお忘れなく。
「純真」(木島平やまびこの丘公園)=6月16日
コメント:今年度の春レクでの一場面です。少年の屈託のない笑みには、心が洗われました。
講評:「イエ~イ」。ポーズをとる少年の笑顔がいいですね。また、ミニの滝がある水路、岩、遠くのこんもりと茂った森、青空と環境もうまく取り入れられ主人公を盛り立てています。区から同行した仲間なので、あまり肖像権など気にせず、生き生きとしたいいショットがものにできました。

【増田 今雄】

コメント:早くも秋の雲?黄色の花に蜜を求めて飛来したミツバチ。滝の水流をスローシャッターで撮影