文化教養講座を開催

  -石渡八幡神社の一茶の俳額は地域のお宝

 地域の魅力再発見をテーマにした文化教養講座が7月9日石渡公民館で開かれました。上高井郡高山村にある「一茶ゆかりの里 一茶館」の前館長の平林博さんが、石渡八幡神社に奉納されている一茶の俳額について講演しました。約40人が熱心に聴き入りました。

 平林さんは、一茶の波乱に富んだ生涯について話した後、神社にある二つの俳額について解説しました。一つは一茶が亡くなる数か月前に選句し、奉納した俳額です。俳額には一茶自身の「鈴がらりがらり朝顔くぢり咲」の句があります。一茶だけでなく有力な弟子たちも顔をそろえて句を出しており、当時の北信・善光寺周辺の俳壇の顔ぶれを知る上でも貴重な史料といいます。

 もう一つの俳額にも一茶の句「めでたさハ今年の蚊にもくはれけり」が掲額されており、平林さんは「今年は一茶没後190年になります。二つの俳額は石渡のお宝。大切にしてください」と話していました。

【文と写真:石渡区長 水越渉】

「石渡八幡神社にある2つの俳額は石渡のお宝です」と話す平林博さん

一茶の作品や生涯についての講演に、約40人が熱心に耳を傾けていました