石渡写真クラブ月例会(5月)作品&講評
九州から中国地方、近畿から早くも梅雨入りです。長野、石渡も間もなくです。雨が幾日となく続く日がやってきます。「今日も雨降り。撮影には不向き・・・」ではいけませんね。晴天時の光をうまく使った作品作りとは逆に、雨降りならではの素材がたくさんあります。しっとり感、雨粒、雨に伴う動物・・・など狙いを定めて、滑りっ転ばないよう足元をしっかりし、出かけてみましょう。
講評はクラブ員で講師の増田今雄さん(5常会)です。
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【高山三良】
ヒメジョオンとハルジオン
春先の雑草の代表格、どこでも見かける花です。北アメリカ原産の外来種で、見た目はよく似ていますが、違います。
どこが違うかと言うと、まず名前の末尾の「ジョオン」と「ジオン」。ヒメジョオンは「姫女苑」、ハルジオンは「春紫苑」と和名があり、「ジョ」と「ジ」の違いがあります。
そして、生態としては、
①ハルの方がヒメより早く咲き始め4~5月、梅雨時前には姿を消します。が、ヒメは5月からずーと秋、霜の来る頃まで長い間咲きます。
②一番簡単な見分け方は茎を折ってみます。ハルは茎の中が空洞でヒメは詰まっています。別名「貧乏草」とも言われ、折るのは嫌な方は、茎をつまんでみると、柔らかかどうかで分かります。柔らかいとハル、固めだとヒメです。ヒメでも柔らかな場合もあるとのことで、その時は「貧乏」を覚悟して、茎を折って・・・。
③ハルのつぼみは比較的垂れ下がり、ピンク色が多い。また、花(白色)の数がハルの方が多く、ヒメの方が少な目です。
④次に茎から出る葉の付け根部分。ハルは茎に巻き付くように派生、ヒメは茎の横からスッと単純に出ています。
⑤外来種で日本の生態系に影響を及ぼす侵略的外来種ワースト100の中に入っている植物です。日本に移入はヒメの方が早く明治初期、ハルは大正期とされています。
被写体の生態や歴史、地理、由来などを調べる、勉強するのも写真を志す者にとっては楽しみの一つです。撮りっ放しではなく、もう一歩踏み込んでみましょう。写真に深み、厚みが加わります(増田)
さて、上の高山さんの作品はどちらでしょうか?
【高山三良】=もう一作品
【竹内一郎】
【中島弘】
【早川球喜】
【広澤一由】
【宮澤一成】
【吉田幹男】