石渡写真クラブ月例会(12月)作品&講評
明けましておめでとうございます。
掲載が年を越してしまいましたが、昨年12月の例会作品、講評です。
昨年は元旦早々の能登半島地震、翌2日の羽田の飛行機事故と不穏な幕開けでしたが、今年は家の周りに雪もない穏やかな2025年、令和7年の年初めとなりました。どんな年になるでしょう。
12月の例会から、クラブに新しいお仲間が増えにぎやかになりました。牧内二郎さん(6常会)、後藤祥子さん(6常会)、小島真由美さん(5常会)の3名です。写真を通して知識と見聞を広げ、仲間同士の親睦を深め楽しくやっていきましょう。
講評はクラブ員で講師の増田今雄さん(5常会)です。
写真をクリックすると拡大して見えます。
※作品・講評の順番は、会員の氏名を「あいうえお」順に、月ごとに逆にして紹介しています。
【吉田幹男】

コメント:店先に並んだシクラメン、購入して次の年もと考えるが上手くいかない。作品は、陽の差す窓側に置いて花を撮りました。
講評:上の写真と下の写真は同じに陽の差す窓際作品ですが微妙に違います。まず上。アングルがやや上からのぞき込む感じで光線は順光で花が強調された感じです。葉のほとんどがアンダーでつぶれ惜しいのと背景がほとんどぼけています。下写真はアングルが正面からで光線は逆光気味で、上よりはやや芸術的な雰囲気です。背景がうるさいと言えばうるさい感じですが、窓辺の「室内」といった感じが前のより良くわかり現実味があります。
【宮澤一成】

コメント:先月、朝陽地区の「史跡めぐり」で松本方面へ、紅葉と松本城を撮影してみました。
講評:右下に天守閣、左上に紅葉と「対角線構図」でバランスよくまとめました。撮影時点の光線状態で仕方ないでしょうか、紅葉の左側部分に日が当たらずアンダーになってしまい残念。紅葉全体に鮮やかな色が出るとよかったです。日中シンクロという手もあったかと。
コメント:新緑の春に訪れた青木湖、秋はどんな顔を見せているのか、訪ねてみました。
講評:湖畔端の丘陵の紅葉、さざ波だった湖面、向こうの北アは雲に隠れて残念ですがちらっと垣間見える峰には真っ白な雪。空の雲もいい感じに散らばりまさに初冬の雰囲気が漂った一枚になりました。右から出た木は何でしょうか、葉も落ち斜めに出たところに存在感があります。
【牧野二郎】

コメント:榛名公園で車中泊した朝に撮りました。
講評:湖面に霧が立ち込め早朝の感じが漂っています。手前の水面に山がもう少し分かる感じで投影されるとよかったですね。水鏡とまでいかなくても、ややさざ波だっている程度で、山の姿が対比的に見えるイメージです。この作品のように見えない場合は思い切ってカットしてしまうという手もあります。あるいは、湖面にボートとか野鳥とか点景が入るといいですね。それと、右奥に榛名山と似たようなこんもりした山が見えますが、画角的に中途半端です。もう少し入れ込む、あるいは逆に入れないでおくという手もあります。手前の木の枝とともに。
【廣澤一由】

コメント:鉄道の起点、東京駅!美しい建築美が素晴らしい!ここからそれぞれの思いを胸に旅立つ東京駅前の人々の様子が覗えた。
講評:明治時代建立のいにしえの建物と、バックには現代建築の粋を集めた高層ビルとの対比が時の流れを凝縮。それと、手前の点景の人々がそれぞれの動きをしていて写真を“読ませて”くれます。ややビルの傾きが苦になるのでほぼ直立に矯正したもの、人物の動きの中で面白そうな部分をアップにしたものを加工し下に並べてみました。ご参考まで。

コメント:皇居の城壁と近代的なビルディングのコントラスト、時代を超えての対比が水辺にも写り印象的であった。
講評:この作品も時代の新旧を対比的に映し出し、プラス水辺にも映ったビル群まで気配りをした点がいいです。ただ、左の皇居の石垣が日陰でアンダーになってしまい残念。

コメント:明科の長峰山の展望台は安曇野の田園風景と北アルプスを一望できるビューポイント。展望台の直下に鉄の大きなモニュメントがあり違和感を感じた。調べてみると、「歴史の塔」といい、1971年塔の下にタイムカプセルが埋められ、当時の明南、明北小学校6年生が書いた作文や、町の写真などが入っていて2022年4月に開封されたそうです。違和感がロマンに。
講評:殺風景な画面手前の空いた空間に、そこにあったモニュメントをうまく前景としてあしらいました。手前から、安曇野の平、向こうに北アの連山と遠近感もいい感じでスケールがでました。違和感を感じたようですが、逆手にとった配置が成功しました。広々とした大自然を見守っている守護神のようにも見えます。
コメント:ウオーキングコースの晩秋の夕暮れ時。10月に刈り取った田んぼが青々と麦畑のようです。もうすぐ冬なのに稲株も撹乱させられたか?
講評:穭田(ひつじだ)が黄緑色に輝き印象的です。中央奥を起点に放射線構図で手前にふわーっと広がってくる感じがいいです。夕暮れの太陽の斜光線が株を立体的に浮かび上がらせています。
【高山三良】

コメント:地附山公園は少し高いだけですが幾重にも重なった山々を見ることができます。
講評:善光寺盆地を眼下に、向こうの山の重なりが印象的です。この部分をもう少しズーミングアップ、もしくは望遠レンズで引っ張って切り取る手もありかなと思います。
コメント:12月初め、月と金星が近づいていました。右の写真は「月星接近!」と急いで帰宅して撮りましたが離れてしまい「最接近」は撮ることができませんでした。
講評:月と金星を素材にした2枚ですが、それぞれ違った味を出した作品と言えます。まず左。電線は写真の世界では電柱とともに画面内に入れると邪魔な存在ですが、うまく取り入れて、この作品がどの位置から撮影されたかを如実に物語る一つのオブジェとして役立っています。それと三日月の欠けた部分が星と相対に向かい合い、一本の糸で結ばれているような「一体感」を感じさせてくれます。一方右の作品は、月の欠けた部分が逆になり、星とは背中合わせになり「反発」、「離別」的で下方の黒い雲とともに静寂さ、寂しさみたいなものを感じさせてくれます。
【小池公雄】
「夜行軌道」(姥捨駅)=12月2日
コメント:空気が澄んできたので姨捨夜景を撮りに行きました。山影から突然現れた電車、どこへ行くやら。あまり明るくないライトに照らしだされたレールに「銀河鉄道」を連想させられました。
講評:宮沢賢治の世界に見立てたという姥捨駅の夜景が幻想的に描写されています。輝いた点が5つ。星のようにも見え、どこか宇宙の空の果ての光景のようです。光る線路が印象的ですが、列車の姿がもう少し見えるとさらに「銀河鉄道」に近づいたと思います。

コメント:寒かったですが、カメラを担いで散歩に出かけました。寒さで目が潤んだか、テールランプが少しにじんで見え、空中でオレンジ色を灯す街灯が印象的でした
講評:この作品も前の作品同様に「点」が多くあり、どこか宇宙のイメージが濃厚です。こんな見たことのない不思議な光景はどこ?と思いきや、運動公園西側入り口の交差点付近からの光景。夜景なので、“見たこともない”光景を作り出し、写真ならではの世界を創出しています。できれば、少しハイアングル、スローシャッターを駆使すると、テールランプが長く尾を引いたように写り、違った感じになります。
コメント:夜来の初雪が上がり、陽が射した時に、落葉した紅葉の小枝に沢山の雫がまるで宝石の首飾りのようについていました。ひと風吹くまでの夢。
講評:いい素材を発見、すかさずシャッターを押したところに、逆に小池さんへの素晴らしいワンショットの贈り物となりました。観察力の眼力の強さ、写真を撮ろうとする意欲が伝わってきます。滴が宝石のようで、右下に入れた黄葉が季節感を演出しポイントになりました。



