輝いてー私・仲間(第8回)

奮闘!多彩なボランティア活動を展開
  ・・・広沢 幸一さん

本業は行政書士
事業所などから依頼された申請書類を作成する広沢幸一さん。「書類に追われることもあります」とのこと

 広沢幸一(ひろさわ・ゆきかず)さんの自宅玄関前には「行政書士事務所」との看板が置かれている。広沢さんの本業だ。長野市内の会社に勤めている中で、法律の勉強をしたくなり、行政書士という資格を知った。勤めの傍ら、独学で勉強を始めたが合格率は当時2~4%と厳しい世界。仕事を辞めて背水の陣で挑戦し、4回目で合格。50歳で開業した。

 仕事は、事業所が役所などに提出する書類を代わって作成する。範囲はとても広いが、今は自動車関連の申請書類の作成が中心。「忙しくて、書類に追われることもある。ありがたいのだか…」と笑う。そんな中で、多彩なボランティア活動を展開しているからすごい!。主なものを紹介すると…。

石渡神楽保存会会長
秋祭りが迫り、保存会会長として舞の仕草などにアドバイスを送ります
舞や笛、太鼓の合同練習では、自ら太鼓を叩きながら全体の仕上がりに耳を傾けます
神楽体験会では親子に呼びかけて、獅子舞や笛の楽しさを説明。獅子の頭を裏返しにして中の構造を説明する広沢さん(右)

 昔、公民館役員をしている時に保存会の「狂い獅子」という舞を見て感動した。保存会に入り5年前に会長に就いた。保存会の最大のイベントは石渡八幡神社の秋祭り。区内を練り歩いたり境内の特設舞台で舞を舞う。通常の月2回の練習に加え、直前には1週間通しで毎晩けいこを続ける。自ら太鼓を叩き舞やお囃子のアドバイスをする。  一方、毎年神楽体験会を開いている。後継者の掘り起こしが狙いだ。親子に参加を呼びかけて獅子舞や笛の楽しさを説明する。「子供たちもやがて就職して地元を離れてしまう。後継者が心配。でも120年以上も続くこの伝統を絶やすことはしない」と力を込めて話す。

石渡八幡神社氏子総代
令和6年度の氏子総代として秋祭りで玉ぐしを納める広沢さん。いくぶん緊張気味です

 令和6年度の総代を引き受け、新しい仕組みをつくった。これまで祭りを見てきて、毎年役員が変わるため提灯や幟、拝殿内の飾りつけなどがスムーズに進まないことに気が付いた。氏子や神楽保存会、常会長ら祭り担当経験者などでつくる「祭典協力員」を発足させた。その年の祭り担当者にノウハウをアドバイスするのが任務だ。

公民館を出発して神社に向かう行列の先頭に立っておごそかに行進しました
石渡麻雀クラブ会計
麻雀の例会日。会費や参加費を集めるのも会計担当の広沢さんの仕事。次から次へと対応していました

 毎月第2日曜日に公民館で開いている例会。12年前の設立当初から参加、若かったため会計を任じられた。会員は約20人。当日は会費や参加費の徴収をはじめ、毎回の個人個人の点数計算を記録して忘年会の表彰式のデータにしたり賞品を準備する。毎月のゲーム後の懇親会のための飲み物やつまみなどの買い出しもかなり大変だ。「まあ、引き受けたからにはちゃんとやります」とつぶやいた。

例会が終わり懇親会の始まりです。腕を競い合ったことはいったん忘れて、みんなで「かんぱ~い」
懇親会のために広沢さんが用意したお酒などです。買い出しが大変でしょう
年末の忘年会を兼ねた表彰式。会員1人1人の1年間の点数を合計、賞品を用意して渡すのも広沢さんの仕事です
長野マラソン応援シールづくり
広沢さんがつくった2種類の長野マラソン応援シール。600枚がすべて配られました。ユニホームや靴に張り付けることができます
応援シールをもらう長野マラソン参加の選手たち。「シールに力をもらって完走します」とうれしそうに受け取っていました

 長野マラソンの参加者に配っている応援シール。東日本大震災やコロナ禍で中止していたが、今年の長野マラソンで5年ぶりに再開した。パソコンを駆使してこのシールをつくっているのが広沢さん。選手が走る前に石渡八幡神社にお参りしたらうまく走れたとの話があった。それなら神社にお参りする選手に応援シールをつくって配ろうと始めた。今年は2種類600枚をつくった。いまではシールを楽しみに参拝する選手が行列をつくる。応援シールの配布は広沢さんも所属している木遣りを唄う石渡八寿喜会のメンバーが引き受けている。

信条は「なんとかなる」

 本業の仕事はかなり忙しいという。「そんなにいろいろやって仕事は大丈夫?」との質問に「厳しいときもあるが、やるからには一生懸命やる。好奇心もあるし、面白い」という。もちろん、仕事やボランティア活動で心配やイヤなこともある。そんなときには「明日をのみ思いわずらう」ではなく、「明日は明日の風が吹く」と思って乗り越えているとのこと。広沢さんの強い使命感と情熱に裏打ちされた言葉と受け止めた。

(了)