石渡区自主防災訓練行われる
朝から暑さが残る8月4日、朝陽体育館で石渡区の自主防災訓練が行われました。午前5時50分ごろに地震(水害)が発生したという想定で、避難や消火、救命を訓練しました。参加者はまず会場となった体育館に避難。各常会ごとに並び点呼、常会長が報告し96人が参加しました。
会場には長野市消防局鶴賀消防署東部分署の3人が消防車とともに出動、地元の朝陽分団6人の消防団員も駆け付けました。点呼が終了すると、常会ごとに半分ずつに分かれ、心臓マッサージと人工呼吸、AEDの使い方などの救命訓練、消火器を使った初期消火訓練を始めました。
午前6時の気温は25℃(長野地方気象台)と熱帯夜がそのまま継続、無風状態の体育館内はじっとしていても汗ばみ、こちらも暑さに耐える“訓練”?。元旦に発生した能登半島沖地震や先月の山形、秋田県を襲った水害の記憶が生々しく残るだけに、区民は真剣に訓練に取り組みました。
「火事だー」。消火器の仕組みや取り扱い方の説明を受けた後、交代で燃え盛る“標的”パネルに向かって消化を実際に体験。「消防車が到着するまでの皆さんの初期の消火活動が何より効果がある」と自主防災の大切さを力説していました。
一方では「救急車が来るまでの時間が人一人の命が救えるかどうか、発見者の行動がカギ」と救命訓練。「1分間に100回、早すぎず遅すぎず絶え間なく」の心臓マッサージの方法や人工呼吸との組み合わせ方法、AED(自動体外式除細動器)の使い方などを実演しながら説明。心肺が停止した人の脳にいかに酸素を送るかなどを話しました。
訓練はおよそ1時間。消防局東部分署の北澤秀寿さんは、「能登半島沖地震ではプロの救急隊員だけでは足りないことが判明。そうした時には身近にいる自主防災の人たちの活動が何より求められる」とし、こうした訓練を機会に日ごろから防災意識を持ち、いざという時にどう行動したらよいか家族でよく話し合っておくことが大切」と総括、訓練を締めくくりました。市のHPから災害時に取る行動を事前に計画をする「マイ・タイムライン」の作成を呼びかけていました。
(写真と文 石渡つうしん記者・増田今雄)