石渡写真クラブ月例会(6月)作品&講評
今月の例会(6月12日)は、「石渡つうしん」で連載中の「輝いてー私・仲間」で当クラブを取り上げていただくということで、記者の水越渉元区長(8常会)の取材がありました。
例会の3日後、区の春レクがあり昨年から“便乗”する形で写真クラブも参加しました。あいにくの雨が降ったりやんだりでしたが、飯綱高原の大座法師池の湖畔端を一周しながら野外セミナー、撮影を実施しました。水辺には黄色のアヤメに似たキショウブが雨に打たれ咲き誇っていました。
さて、どんなショットが撮れたでしょうか?次回例会には、このセミナーで撮影した作品を中心に勉強したいと思います。
講評はクラブ員で講師の増田今雄さん(5常会)です。
写真をクリックすると拡大して見えます。
※作品・講評の順番は、会員の氏名を「あいうえお」順に、月ごとに逆にして紹介しています。
【宮澤 一成】
コメント:自宅のアヤメ(一初イチハツ)が満開に。今年は、いつになく綺麗に見えたので撮影してみました。
講評:「きれいに・・・」と写真に残そうと思ったこと自体がいいですね。作品もしたたる雨粒とともに生きのいいアヤメが見事です。ただ自宅とのことですが、背景に環境が分かる程度に自宅の片鱗を少しだけでも入れるとよかったかと思います。
コメント:朝陽住自協主催の令和7年度探鳥会に参加した時の一枚です。三脚なしでの撮影は大変でした。
講評:データを見させていただくと、焦点距離はFULL換算で300㎜弱。本格的な野鳥狙いなら倍の600㎜が必須ですね。トリミングし拡大していると思われますが、ピントはシャープ、毛づくろい?でしょうかアクションもありいいタイミングで捉えています。
※種名は「コムクドリ」。サハリン、北海道、本州北部で繁殖、冬季は南方へ渡る夏鳥。
【牧内 二郎】
コメント:ドローン飛行練習で屋島の河川敷で飛ばした時にパノラマでどんな感じに撮れるか試し撮りした写真です。中央に見えるのが屋島橋で左端にMウェーブがあります。
講評:私もよく野鳥撮影で足を運んだ「わんど」やグライダー滑走場、パルセイロの練習基地、そしてわが石渡区を含む朝陽地区住民自治協議会8地区、千曲川右手は須坂から中野、飯山方面・・・。どこも日ごろは目線位置でしか見られない物が次々と横につながって見え興味深い一枚です。写真界では「空撮」のジャンル。セスナなどの小型飛行機やヘリからの撮影となりますが、近年、ドローンによる撮影が当たり前の時代になってきました。
コメント:写真のネタ探しで津南町の龍ヶ窪に行きました。水芭蕉が咲いていたので棒の先にカメラを取付けて遠隔操作で撮りました。
講評:目の前にありながら、立ち入り禁止で一歩たりとも入ることができないところにあるミズバショウ。そこで、カメラを棒の先端に取り付けて遠隔操作でパチリとか。普通は、望遠レンズで撮影しますが、花はアップ気味に限定され、やや立ち位置が高いので背景はほとんどが地面になります。その点、カメラを花に近付けた上、地面すれすれからのローアングル撮影ができ、背景の木立や空、右側に人物も入っていて異空間の一枚となりました。
【廣澤 一由】
コメント:日本三景の一つ松島に行って来ました。平日にもかかわらず観光船の桟橋には沢山の観光客で溢れていました。これらを見渡せる五大堂からの絶景にも感動しました。
講評:松島と言えば海上に浮かぶ島々を連想、写真も多くあり見慣れた光景ですが、そこを一歩外したショットですね。三艘の船、そこに乗降する観光客とにぎやかな日本三景の裏側のひとコマが表現されています。
コメント:今年も待ちに待った運動公園の桜が満開となった。公園での構図が大好きで今年も色々な角度から挑戦した。今年の気に入った作品です。
講評:手前に主題の桜の花をあしらい、その向こうにサブトラック、レンギョウの黄色の群落、はるか向こうには春霞みの飯縄山。左右の桜の幹が安定感を表出、トラック内に配置した点景もいいです。
【中島 弘】
コメント:長野から白馬へ抜ける国道406号はサイクリスト、バイクツーリスには人気のルートである。旅の手段は色々あるが、旅は心を躍らせる。トンネルを抜け新たな景色に遭遇するワクワク感を撮りました。
講評:まさに文字通りのトンネル構図(囲み構図)。暗闇のトンネルの向こうの世界に希望や夢、未来を感じさせてくれます。じっと待つこと10数分、同志のバイクを点景に入れストーリー性を持たせました。ただ、トンネルの黒い部分が多くやや重たい感じがしなくもないです。もう少しトリミングしてみて自分のイメージにどちらが合うか比べてみてください。
コメント:飯山は田植えの真っ最中。田んぼを潤す豊富な雪解け水と赤く咲くタニウツギ(別名タウエバナ)で初夏の季節感を撮りました。
講評:とうとうと流れ落ちる雪代をスローシャッターで流動感たっぷりに撮れました。いい場所にタニウツギがありラッキーでした。春の爽やかさが感じ取れます。
【竹内 一郎】
コメント:探鳥会の様子。
講評:朝陽地区住民自治協議会主催の河川敷清掃を兼ねた探鳥会のひとコマ。中央、顔の見える方は、探鳥の解説役の日本野鳥の会長野支部会員で小生も面識のある人物。参加者たちを誘導し、河川敷内の林方向にいる野鳥を双眼鏡で観察する様子が分かります。
コメント:探鳥会に行きました。鳥を撮りましたがうまくいきませんでした。
講評:宮澤さんの作品「野鳥の毛づくろい」と同じ鳥。こちらは、顔が隠れてしまい残念です。小さくても、顔が見えると雰囲気で何とかなる場合もあります。
【高山 三良】
コメント:雲を撮りたくてガードレールを飛び越したら不定形な田んぼが現れました。雲は24ミリでも入りきれず田んぼの写真になりました。
講評:予期せぬ「棚ぼた」でしたね。雲に代わって面白い田んぼの造形に出合えました。形だけでなく、田植えの終わった田んぼ、田植え前のような田んぼ、草むらがうまく混在、構造改善事業の整然とした田んぼや 棚田とはまた違った様相の田園風景です。
コメント:露草を撮っていると小さなハチが忙しく蜜を集めていました。小さなハチですが、トリミング拡大したら見たことのない表情がありました。
講評:舞台はツユクサ。そこに集まるハチの様子をさまざまな角度、瞬間を集めまとめています。背中の模様から一種類でなく複数の別種のハチでしょうか、人面のように見えるハチ、宙に浮いたもの、逆さまのもの・・・と見ていて楽しい作品となりました。
コメント:前日飯縄山に上りました。筋肉痛でしたが飯縄山を見たくていつもの場所に。田植えが済んでいました。あそこまで行ったんだー。
講評:いつも何気なく、あまり意識することもなく眺めている飯縄山。汗をかいて自分の足で一歩一歩登ったばかりの山を改めて、いつもの場所から眺めてみた。陽が沈む夕暮れ時、作者の思いが伝わってきます。
【後藤 祥子】
コメント:5月は自然の芽吹きで緑がとてもきれいです。若葉の緑が太陽の光に照らされて、キラキラと輝いていました。天気のいい日に近くの運動公園に足を運び、散歩をしながら若かった頃、ここで沢山の日常を過ごした事を思い出しパノラマで写真を撮りながら心のリフレッシュをしました。
講評:運動公園サブトラック西に隣接した築山。私のウオーキング休憩場所から数歩の位置からの撮影で親近感が沸きます。新緑の木々、広々とした芝生の光景がパノラマで迫ってきます。人はそれぞれに思い入れのある光景がいくつかありますが、それを一枚の写真に具現化し、いつ何時、どこにいてもその光景を目にすることができる。やや理屈っぽくなりますが、過去、現在、未来を含有した作者の「写真回想」法が感じ取れました。
コメント:長野市の街並みをパノラマ撮影しました。自然が沢山ある長野市でもそれぞれの日常があり、毎日の生活が繰り返されているのだと感じながら写真に写しました。
講評:遠く善光寺平の東北方面、志賀高原から木島平村、栄村に連なる山々が見え、スケール満点です。交差点から延びる湾曲した道路が流れを演出、そしてひしめくように人々が暮らす家々の屋根。全国、世界どこに行っても、写る家や道路、山々は違ってきますが、そこに営々と日々を過ごす生活の舞台が同じくあります。普遍的な哲学を感じながら撮影した作者の思いが伝わってきます。
【小島 真由美】

)=5月24日
コメント:家族でバスの日帰り旅行に静岡まで行きました。お昼は沼津漁港にある「いりいち」という海鮮丼専門店に行きました。赤身・白身・深海魚 長野県民ではなかなか口に入らないお魚もありとってもおいしかったです。お値段もそれなりでした。ただバスツアーで集合時間が決まっていたためゆっくり味わえずそれが残念でした。
初めて組写真チャレンジです。
講評:1番最初に手を付けたお刺身は?その次は・・・。と小島さんが舌鼓をうって珍しい魚を口にしている様子が読み取れます。“証拠”写真のジャンルですが、これも写真の楽しみ方の一つ。魚の種類のラベルを入れて分かりやすくした組み写真となりました。もう一枚、うまそうに珍しそうに食べている人物写真が加わるとレベルアップ!

コメント:庭の草取りをしていたらゴソゴソ動くものが目に止まり、目をこらしてみるとカエルがいました。アップで撮ったものとちょうど日差しがスポットライトのようにカエルにあたっているものを撮ってみました。
こういうときどちらの写真がいいのでしょうか?写真選びのコツを教えていただきたいです。
今回高山さんからお借りしているカメラを使って撮影しました
講評:まず、スポット(光)が当たっている作品=写真上=と当たっていない作品=写真下=は、圧倒的に「光」がある方が作品的(芸術的)です。光がない方でも、主題のカエルそのものにインパクトがあるのでそんなに悪くないですが・・・。次に両方ともカエルさんをややアップにしトリミングしています=左側写真=が、両方とも少しトリミングし過ぎ、つまり主題が大き過ぎの感があります。トリミング前、カエルが小さくても、十分草むらの中で身を潜めた感じが出ていますので・・・。それにしても、保護色に体色を変えるカエルの色彩が、隣の石とともに見事に捉えられています。何よりよく見つけましたね。さらに、光が当たった瞬間をよく捉えました。
【小池 公雄】

コメント:高山さんにご指導頂き,初めて組写真並べてみました。シジュウカラの「営巣始め」を見てから,ひと月半。5/18の朝、8羽の雛が次々と巣立って行きました。ひたむきに子育てをする親鳥に感心しながら、雛の無事を願いつつ、見送りました。
講評:目の前で自由に撮影できてラッキーでした。巣材運び、雛の糞運び、餌運び、そして巣立った雛・・・。さまざまな違ったショットが撮れ、うまく組み写真にして並べました。ただ、だぶった感じのショットが散見されます。営巣から巣立ちまでのストーリー性などを念頭に枚数を厳選、サイズを大小にして変化付けすると違った印象の組みになります。組み方のバリエーションは自由で無限だけに捉えどころが難しいかも知れませんが挑戦してみてください。この作品が悪い(よくない)いうことではありません。
【倉澤 利和】
コメント:ウオーキング途中、田植えが終わった田んぼを見ました。世間を騒がしているコメ不足。豊作になる事を祈っています。
講評:お馴染みの光景と言えばそれまでですが、今問題となっている「令和の米騒動」を念頭に置いた時評作品。写真は「その時、その瞬間」を切り取り記録、後世に残す役も併せ持ちます。大きな流れの中に生きている自分の立ち位置、「今」を意識した作品です。
コメント:山楽同好会で美ヶ原に行ってきました。天気はあまり良くなかったのですが、富士山を含め山々がまるで写真のように見えました。特に槍ヶ岳が印象にのこりました。
講評:天気がいいと360度パノラマが楽しめる美ケ原山頂。とりわけ、松本から安曇野平の向こうの北アルプス連山は頂に雪があると印象的です。「これが山だ」というタイトル通り、その感激が伝わってきます。作品的には、やや空のスペースが多いので半分くらいトリミングしましょう。左右はそのままワイド、パノラマで。