石渡写真クラブ月例会(10月)=文化祭出品=作品と講評

11月3,4日に行われた石渡区文化祭に出品の作品です。一年間の成果をご覧ください。
講評は、クラブ員増田今雄(第5常会)。
(写真をクリックすると大画面になります)

【池田 治雄】「夜明け」(長野運動公園)
 サブトラック西南方向にある大ケヤキの幹をシルエットにし、昇ってきた太陽を中央に置いた構図は「日の丸構図」。素材選び、アングル、構図とも計算した作品です。

「陽春」(村山堤防)
残雪の飯縄山、霊仙寺山、黒姫山を背景に、里から咲き始めた桃やプルーン?などの花々が長い冬を抜け出しようやく訪れた春の雰囲気を感じさせてくれます。

【笠原 美敬】「2000年前の古代蓮」(木島平村稲泉寺) 
 赤い屋根の寺を囲むように満開の古代蓮。花開くのは午前中、開花も短期間と撮影が限られる花をタイミングよくまとめました。右と左奥にいる点景人物も効果的です。

「晩秋の鏡池」(戸隠高原)
 初雪が垣間見える戸隠連峰西岳を背景に、鏡池の紅葉を切り取っています。さざ波立つ水面に、肌寒くなった冬将軍間近の季節感が盛り込まれました。

【萱津 信子】「台風19号救助活動」(長野運動公園)
 近くで起きた台風災害。救助にはヘリが大活躍し、前線基地は目の前の運動公園。全国各地から駆け付けたヘリをさまざまな角度から撮影、慌ただしい雰囲気が伝わってきます。後世に残る記録写真としても貴重です。

「自衛隊活躍」(長野運動公園)
 被災者の避難所に指定の運動公園体育館。陸上競技場前に駐車する自衛隊の車両、サブトラックでしょうか自給自足する隊員の基地となるテント場が臨場感を持って迫ってきます。

【倉澤 利和】「待っていろよ八ヶ岳」(野辺山高原)=8月月例会作品・講評参照

「登ったよ八ヶ岳」(硫黄岳)=9月月例会作品・講評参照
期待した八ヶ岳、登った八ヶ岳の関連性を持たせた2作品。それぞれ、タイトルとともに作者の想いが込められました。

【高山 三良】「大盆踊り祭」(善光寺)=9月月例会・講評参照 
 9月例会の3枚組の組み写真の1枚ですが、単写真でも十分な作品です。信毎のコンクールに組み写真として応募してきた作品の中にも、「一枚で十分なのに」という事例が散見されました。基本の1枚をしっかりマスターし、組み写真に移行していきましょう。暗闇の中、左右対称の盆提灯の中央で踊り手が適度にぶれ、雰囲気、動感ともにいいですね。

「百花繚乱」(県北部)
 近隣あちこちに咲く園芸種の花を集め、足で稼いだ労作。スマップの「世界に一つだけの花」の歌が思わず出てくるようで、同じ花はなく「ひとつ、ひとつが個性的で輝いています」。周りの黒い台紙も花を引き立てています。

【竹内 一郎】「4日間」(石渡)
 咲いても花開くのは午前中。午後には閉じてしまう蓮の花の命は4日間。ぼつぼつ散り始めでしょうか、手前の花びらが垂れ下がっていますが、中央の次世代を継承する実が黄色に輝き、希望を感じさせてくれます。

「ソフィアとマーヤ」(石渡)=9月月例会作品・講評参照

【中島 弘】「ジージのロマン」(北海道江差)
 はるか向こうからつながるC字の湾岸、それに沿う道路、広々とした北海道ならではの光景に「ロマン」を感じさせてくれる作品。二分割構図ですが、右の海とつながる空のブルーが一体感を産み、左側にどこからか飛んできた一匹のトンボがこの作品の命。旅する自分の心情と重ね合わせた作者の意図が読み取れます。

「山のオアシス」(八ヶ岳)
八ヶ岳登山でのひとコマ。クリンソウの群落が奥行き感を持って表現されています。右側の古木、左の樺系の樹木が抑えになりました。

【早川 球喜】「下校」(長野市城山公園)
 満開の桜のトンネルを集団下校する児童たち。ボリュームいっぱいの桜を満喫しながら家路に急ぐ子どもたちの話声が聞こえてくるようです。

「裏見の滝」(高山村)
斜めに流れ落ちる滝と右の樹木の葉に光があたり、背景の黒バックに浮かび上がりすっきりとまとまりました。勢いのある水の流れも200分の1のシャッタースピードでぶらし躍動感が出ました。欲を言えば、左に滝を裏から見ている人物がいると「裏見」が端的に分かったかなと思います。

【広澤 一由】「滝の紅葉」(茅野市横谷渓谷おしどり隠し)
 右上から左下に滝を斜めに配置した「斜め構図」が流れを演出。右手前の草紅葉、対岸の赤の紅葉が対称的です。点景人物も自然のスケール、大きさが分かり効果的です。

「春の訪れ」(白馬・大出公園)
冷たい雪代の流れとともに下界からやってきた春。手前左、やや離れた右に配置した桜で表現、背景の北ア連山の残雪はまだ春遠からじ・・・。標高差のある信州の春を的確に表現しています。

【吉池 安雄】「習わぬ座禅を組む」(木島平村・稲泉寺)
 お寺で見つけたアマガエル。組んだ脚を座禅に見立てて擬人化、タイトルとともに発想がユニークです。緑色の一色も印象的です。

「朝食」(石渡)=9月月例会作品参照
 9月例会の講評通り、主題を強調するためにトリミングして出品しました。スマホ画像とのことでしたが、データ量の関係かと思いますが、トリミングし拡大した事によりやや粒子が荒れたこと、昆虫写真のイロハである「顔、目玉にピント」がややはずれていることが惜しまれます。

【増田 今雄】「秋暮色」(美ケ原)

「完熟」(木島平村・カヤの平)