輝いてー私・仲間(第5回)

こころと体の健康を・・・石渡麻雀クラブ

真剣さとなごやかさと

 クラブの定例会が開かれた5月12日の日曜日、会場の石渡公民館を訪れました。麻雀は4人がひとつのテーブルを囲んでするゲーム。この日は三つのテーブルが並べられました。

3つのテーブルでいよいよ試合開始。それまでの笑顔が真剣な表情に急変。勝つ気満々です
「ウ~ン、いかん」とのため息に「人生これから」とのエール(?)。にぎやかです

 「今日は勝てそうにない」「とかなんとか言って」「お手柔らかに」。始まる前のライバル同士の交歓です。ジャラジャラとパイ(牌)を混ぜて積み上げ、いよいよ試合開始。と、それまでの笑顔が真剣そのものに。「ウ~ン、わからん」「若いころは相手の手が見えたけど、いまはだめだ」「トンビに油揚げだ」。ボヤキと悲鳴と奇声が交錯。いろいろ言いながらとても楽しそうです。

誕生とルール

 昔、公民館が主催した常会対抗麻雀大会がルーツとか。参加者が減少したのを受け、平成24(2012)年に好きな人を集めて石渡麻雀クラブが生まれました。会員は40代から80代の約20人。毎月第2日曜日が定例会になっています。会費は毎月1000円で試合に参加する場合はプラス500円。

 この資金は毎回の反省会や、最後の12月定例会後の忘年会と表彰式の費用に充てられています。その年の最高得点者など上位10人に記念品が贈られるほか、役満賞や皆勤賞、ブービー賞などの特別賞の表彰もあり、大いに盛り上がるといいます。全員に記念品という気配りも忘れていません。

ゲーム終了後は楽しみな反省会。「カンパ~イ」のあとは、ゲームの講評や病気自慢(?)。「これがあるからやめられない」との声も
昨年12月のゲーム終了後の反省会(忘年会)。1年間の成績に応じて表彰式が行われました。「おめでとう」「来年はどうかな」などお祝いや冷やかしの声が交じり合って、笑顔があふれました
加齢は平等 老化は個人差

 クラブの基本は健康麻雀。当初から参加している会計担当の廣澤幸一さん(67歳・3常会)が、麻雀が健康にどう良いのか熱く語ってくれました。「パイは手積みだから手先や指を使う。手元に来たパイを見て、どう組み立てていくかを考える、上がった時の点数の計算も素早く頭の中でする、自分の手だけでなく、3人の相手が捨てたパイを見ながら相手の手を推理する」。まだまだあるが、代表的なのが会話だという。ゲームの中で、あるいはゲーム後の反省会の中で仲間と冗談や悩みを語り合う。こうしたゲームと会話が脳の活性化につながり、ボケ防止におおいに役立つといいます。

 加齢はみんなに平等に訪れる。でも健康であろうとする努力は個人個人にかかっており、その努力の積み重ねが同じ年齢でもはっきり差が出る。その努力のひとつが麻雀ゲームなのでしょう。

面白い人生を
最高齢者の宮坂貞夫さんは、黙々とパイをつもります。「麻雀は頭を使うから面白い」と話していました
昨年のチャンピオン、小林通さんは「今年は静かにやるんだ」とか言いながらⅤサインを出し、2連覇狙いがありありです

 最高齢者は85歳の宮坂貞夫さん(6常会)です。宮坂さんに定例会に参加する気持ちを聞いてみました。「とにかく楽しい。指先でパイを探ったり手を考えたり、とても頭の体操になる。おしゃべりも楽しい」と話しています。

 同じ80代で昨年の最高得点者として表彰された3常会の小林通さん(81)も「家に閉じこもっているより、こうして大勢の人と冗談を言い合ったりするのがとても楽しい。病気などの不安はいっとき忘れるね」という。

 痴ほうや病気への不安、年金生活の苦しさ、政治や社会への不満・・・。老人にはなかなか住みにくい世の中になっています。でも、みなさんの様子を見ていると、「面白きこともなき世を面白く、住みなすものは仲間と麻雀」という言葉が浮かんできました。