石渡写真クラブ月例会(2月)作品&講評


石渡写真クラブ月例会(2月)作品&講評
 まもなく弥生、3月。日差しが日を増すごとに強くなり、春がすぐそこまで来ている予感がします。まだ真冬並みの寒さの日もありますが、三寒四温を繰り返しながら徐々に暖かくなっていきます。前を向き頑張って行きましょう。
 早い所ではフクジュソウ、フキノトウが頭を持ち上げています。日だまりでは、オオイヌノフグリが寒さに耐えながら花を付けています。千曲市ではセツブンソウ、そして梅、森のアンズ、桜と春本番を迎えます。
 コロナも何となく下火と言えば下火?の感じです。でも油断は禁物。高齢者、基礎疾患持ちは引き続き要注意ですが、With CORONAでカメラ片手に出かけてみましょう。

 講評はクラブ員で講師の増田今雄さん(5常会)です。
 写真をクリックすると拡大して見えます。

【宮澤 一成】

「福よ、来い」(善光寺)=2月3日
コメント:3年ぶりに開催された善光寺節分会、私自身初めて拝見させていただきました。周りの方のお話では、人出は、前回の半分くらいとの事でした。ちなみに、福豆を4つ頂戴しました。
講評: 福豆をまく人、拾う人。久しぶりの節分会の様子がスケールいっぱいに表現できました。軒下の黒バックに散乱する福豆、拾おうとする手が続々と伸び臨場感がいっぱいです。危険ですが、脚立などに乗り少し高い所から撮影するともっと人々の表情や奥行き感が出たかと思います。が、自分も拾いながらなんでやはり危ない?かも。無理は禁物!

【広澤 一由】

「立春に春の訪れ」(自宅庭)=2月4日(立春)
コメント:暦で立春を待っていたかのように、今年も庭の福寿草が咲き始めた!季節の変り目を敏感に捉えて成長する生物の神秘を感じた!
講評:いち早く咲いたフクジュソウですが、満開とまでいかない何となく遠慮がちに少しだけ開いたところがいじらしいですね。上の株は横から、下は上から覗き込む感じでそれぞれが個性的なイメージでいいです。できれば、周りの土が雪だと季節の変わり目が盛りこめ、フクジュソウがもっと引き立ちます。
「寒中花が満開」(自宅)=1月29日
コメント:寒さに強いシャコバサボテンが、今年も満開となり、殺風景な部屋に彩りを添えた!
講評:大切に育ててきた鉢や庭木が花を付けると、誰かにも見てもらいたい。そんな気持ちは誰にもあるのではないでしょうか。しかし、いつまでも咲いていない、いちいち「おーい」と声がけをして多くの人を連れてくる訳にもいかない。そんな時に役立つのが「写真」ですね。事件事故や出来事を伝える報道写真はじめ、風景写真、動植物、スポーツと神羅万象が対象、分野は多岐に渡る写真の世界ですが、この手の分野もあるというお手本です。

【早川 球喜】

「寒に憩う鴨」(松代町佐久間象山神社)=2月2日
コメント:寒中の池でゆったり憩いでいる2羽の鴨を見ていると、何やら心も和んできます。病院での治療後、立ち寄って見ました。
講評:カルガモでしょうか、夫婦か親子か、兄弟かなど関係は分かりませんが何となく仲睦まじい「夫婦」が似つかわしい作品。特に右のカモは、水面に青空が写り込み、波紋が広がる様が動感を誘います。

【中島 弘】

「天地一色」(飯山市)=2月6日
コメント:濃い霧に包まれ一面白色に化した朝の田園を撮りました。
講評:秋口から早朝に出る霧。被写体として霧は格好のものですが、これが濃すぎると白一色となり霧しか写らず。逆に薄めだと効果的な雰囲気は薄れます。濃淡はその時の運ですが、それだけにほどよい霧に恵まれた時は「ラッキー!」。この作品は、やや濃すぎるかなという感じの霧ですが、うまく立ち木を日の丸構図でど真ん中に配置、幻想的なイメージに仕上がりました。よく見ると、右奥の里山の稜線、上部の太陽などがうっすらと垣間見えいい感じです。プリントする時は消えないよう、要注意です。
「霧氷スタンプ」(木島平村)=2月6日
コメント:真っ青な青空にスタンプを押したような霧氷を撮りました。
講評:まさに絵に描いたような作品となりました。その様がコメントにある「青空にスタンプを・・・」の通りに写し取りました。寒い雪の中、美しさに魅了されながらシャッターを切る作者の姿、感動が伝わってきます。
「生活道を守る」(飯山市)=2月6日
コメント:飯山地方では橋に「よしず」を取り付け、歩行者を風や雪から守っている。「綱切り橋」はビニールに変わってしまったが、「柏尾橋」にはヨシズが取り付けられていました。冬の風物詩の一コマを切り取りました。
講評:広い川面を容赦なく吹き付ける真冬の烈風から橋を渡る住民を守る「よしず張り」。すっかり奥信濃の冬の風物詩として定着していますが、近年、ビニールに変わったりして時代とともに姿形を変えているようですね。そのうち、地球温暖化が進むとこの光景も見られなくなるかも知れません。貴重な記録写真とならないことを願うばかりです。狙いをさらに定めるとすると、横殴りの降雪、よしずの脇を通過する住民がもっと大胆に入るとグレードアップ!

【高山 三良】

「いつも仲良し」(自宅)=2月
コメント:何年かぶりに来てくれました。でもいつも一緒のお連れがいない。具合が悪いのかなー、それとも・・・と思ったら次の日からは一緒でした。安心。3日から毎日来ています。
講評:コメントにあるように撮影の流れを上、下の順でうまく組み合わせました。背景の違いからも時系列が読み取れ、物語的な表現となりました。久々に訪れたお馴染みのお客さんに会えたうれしさが伝わってきます。
「立春前日」(附属小学校北)=2月3日
コメント:節分の日、西の空は夕焼けなのに東の空は明るく山と満月前の月が見えていました。このまま春に!
講評:広大な田畑が広がる附属小学校北の夕暮れ。雪に覆われた大地と空の部分を半々ずつにした二分割構図が安定感を醸し出しています。さらに、上部中央の少し左寄りに配置した月がアクセントとなり作品に“味”を添えています。

【倉澤 利和】

「一人で寂しいよ!」(東和田運動公園)=1月31日
コメント:夕方散歩中に目にとまりました。何となく寂しそうにしている姿が愛おしく思われました。
講評:運動公園サブトラックにポツンと雪だるま。散歩中に目に止め足を止め、写し取った心意気が素晴らしいですね。木の枝を利用した腕がアンバランスなところがユーモラスで目を引きます。広々とした背景の中、左に桜の木を入れてバランスを取り、うまくまとめました。ただ、右側がやや広めなので少しだけカットすると主題のだるまがぐんと引き立ちます。