石渡写真クラブ月例会(2月)作品&講評

石渡写真クラブ月例会(2月)作品、講評
 今回も公民館に集結しての例会は、コロナ感染予防から行わず、作品をメールでやりとりしてWEBに公開するオンラインです。
 なかなかしぶといオミクロンですが、撮影は個人技ですので写真術を退化することのないように頑張って行きましょう。

 講評はクラブ員で顧問・講師の増田今雄さん(5常会)です。
 写真をクリックすると拡大して見えます。

【高山 三良】

「節分の夕ぐれ」(附属小学校北=南堀)
コメント:節分の日、重い雲間から青空がのぞき、田んぼの水溜まりに映って幻想的。
講評:節分。冬から春への分かれ目ですが、雪が解け、氷結も水たまりとなり、すぐそこまでやってきている春を感じさせます。その予感が中央にぽっかり開いた青空に象徴されました。周りが暗い雲で覆われて「冬」とすると、中央に写り込んだ青空が「春」。「日の丸」構図(囲み構図・トンネル構図)で見る人を素直に視線誘導しています。

【竹内 一郎】

「俺もやりたい」(自宅)
コメント:今は冬季オリンピック真っ盛り。これは昨年のテレビ中継の場面で我が家の猫もカーリングに興味を持ったのか、夢中になっていました。スマホで撮影。
講評:北京五輪ですっかりお茶の間に定着したカーリング。延々と続くゲームはテレビ観戦でも結構楽しめるゲームですが、まさか猫まで!そこをすかさずシャッターを押した心構えが素晴らしいです。先の信毎フォトコンのテーマ「クスッ」に応募したら上位に食い込めたと思うほど、ユニークで思わず吹き出すようなショットです。
 スマホとのことですが、アッと思う瞬間を手軽に写せる便利な“カメラ”ですね。
※元画像が露出アンダー気味でしたので、やや明るく修正しました。

【中島 弘】

「ここに生きる」(飯山市)
コメント:雪に覆われた田んぼの中を老人が何処へ行くんでしょうか。毎年豪雪に見舞われても春が来ればここが一番。
講評:世界どの地でも、人は生まれ、生き、齢を重ね、土にかえってゆく。この老婦人と思われる人は、どこの誰かは知る由もありませんが、世界に生きる人口の数だけ、それぞれの人の人生、一生がある。何か哲学めいてきましたが、中島さんがこの光景を見て感じた「ここが一番」の想いが伝わってきます。雪深い奥信濃でも“住めば都”。幸せな一生であったことでしょう。

【早川 球喜】

「遥かなる台地」(千曲市姥捨駅)
コメント:善光寺平は、長野市、千曲市ほか7市町にまたがる盆地で、信濃の国に歌われた肥沃の地は、千曲川に注ぐ幾つかの河川が悠久のときをかけて形成されたそうです。姨捨は、その最南に位置しています。姨捨から望める範囲は、長野市ぐらいまででしょうか。姨捨や棚田(田毎)など、いにしえのロマンを感じさせます。又、姨捨駅から屋代駅まで6㌔程ですが、歩いてみました。
講評: 蛇行する千曲川と手前に千曲市、向こうに隣接する長野市、さらに菅平から志賀高原、栄村方面の連山・・・。自分の住む故郷の地に思いを込めてシャッターを押したスケールのある作品となりました。できれば、もう少し左に振るか、画角を広くして千曲川の曲がりが写るとよかったですね。

【廣澤 一由】

「仲良く日向ぼっこ!?」(長野運動公園)
コメント:寒い日が続いた合間に、春を思わせるような日差しが注ぐ公園の一角に、2羽の雀が仲良く日向ぼっこ!共に春が待ち遠しい!
講評:雪解けの大地で餌をあさっているのでしょうか、スズメが2羽。作者にはすぐそばにある雪から「日向ぼっこ」と思われたようですが、例年になく雪が多く寒い日が続いた今冬に、春を待ちわびる自分の姿を重ね合わせたショットとなりました。もう少し2羽が接近しているか、しぐさなど表情が出ると、タイトルの「仲良く」がぴったりと来たと思います。

【宮澤 一成】

「寒中の一風景」(長野市金箱)
コメント:寒中の空気を切り裂くように走り抜ける新幹線を撮影しに来たら私の他にカメラウーマンを発見しました。 
講評:雪景色の中、飯縄山を背景に走り抜ける新幹線。点景の横向きのカメラウーマンは、何を撮っている?さらに、その左には軽トラとやや分かりにくいもののリンゴの剪定をする人物。できれば、どちらかの人物を思い切って大きめに画面手前に入れて、その向こうに新幹線、飯縄山・・・といくと主題が明確になりメリハリの効いた作品になったかと思います。