3月月例会作品

<五十音順に掲載>講評は石渡写真クラブの増田今雄講師

 作品の下に 「タイトル」<撮影場所>(講評)の順に記載

1.池田 治雄(2点) 


「親子亀」 <善光寺・大勧進の池>
(親子かどうかは亀に聞いて見ないと分かりませんが、2匹の亀を作者が親子と感じた想いが作品から読み取れます。天気が良すぎて、顔がつぶれてしまったのが惜しい。)

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 「一休み」  <東和田運動公園>
(真っ青な空を背景に、主題のスズメがぐんと浮き立ちました。できれば、スズメの動き(羽ばたくとか)を捉えると、グレードアップ。)

2.笠原 美敬(3点)

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「静まり返った前宮」  <諏訪大社前宮>
(まだ、注連張りが残り新年(お正月)の気配が漂う神社が主題。手前半分を占めるコンクリートがやや無粋な感じになってしまいました。横位置で社殿の左右を入れて撮ると、コンクリートの部分が減り、社殿がぐんと迫ってくると思います。)

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「豪華絢爛」 <生島足島神社>
(朱色の「御神橋」を天地、二分割構図でシンメトリックにまとめました。先の作品と同じに手前に地面のスペースを入れましたが、この場合は陰がアクセントとなって、あまり苦になりません。)

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「春を待つ北アルプス」 <長野道・麻績パーキングより>
(北アルプスの連山、残雪の鹿島槍と爺ケ岳が印象的です。上の空の空間と下の松の木が占める割合が多いので、思い切ってトリミングして横長にすると、山がぐんと引き立ちます。)

3.萱津 信子(3点)

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「我が家の春一番」[スノードロップ] <自宅の庭>
(中央の花はすっきりしていますが、右側は3つの花が重なってしまい、うるさい感じになってしまいました。垂れ下がった花の特徴を生かすには、アングルを決める時に背景との分離を考えてみましょう。)

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「春の妖精」 [黄花セツブンソウ] <自宅の庭>
(満開の花を印象的に見せるために、ややハイアングルから狙ったポジション(カメラ位置)がいいです。それと、背景の黒くつぶれた部分と最上部のわずかな明るい部分が少ないながらも奥行き感を出しています。)

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「今年も会えたね」(フクジュソウ) <自宅の庭> 
(こちらは、ややローアングルから、春を待ちわびたように伸びた茎、咲き始めたフクジュソウとつぼみがうまく表現できています。強くなってきた春の日差しを半逆光にした光の使い方がよく、雰囲気を助長するのに役立っています。)

4.倉澤 利和(3点)

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「春の足跡が聞こえます」 < 須坂市百々川の緑地>
(春一番に咲くオオイヌノフグリをアップで切り取っています。花がみんなあちこち向いているのが面白いです。)

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「私も早くプレイがしたいです」 <須坂市百々川緑地MG場>
(須坂、百々川の河川敷内のマレットゴルフコース。中央の左右に松の木を配し、向こうに広がる川原、さらに向こうに連山と青空。空気感を感じさせてくれる作品となりました。)

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「どのお雛様が好き?  」 <須坂アートパーク歴史的建物園内>
(何といっぱいにぎやかに並んだひな祭り。場所が狭いかも知れませんが、できれば、見る人を入れながら撮るとそこに物語りが生まれてきます。画面が、やや左下がりが気になります。)

 

5.田川 晴琉(3点)

休む電車たち
「休む電車たち」 <長野電鉄須坂駅構内>
(ややロング(遠い)なので、撮る時にもう少しズーミングして車両をアップにしよう。画像加工の時に、トリミングしてもいいです。)

最後のお別れ
「最後のお別れ」 <長野電鉄須坂駅構内>
(最後の電車」が主題なので、それを撮りたいのはよく分かります。が、別れを惜しむ人たちがいっぱいいるはずなので、その人たちの動きを画面の中に入れて撮ると、写真に「意味」が盛り込まれます。)

並ぶ英雄
「並ぶ英雄」 <長野電鉄須坂駅構内>
(今度は角度を変えたので、主題(写真で伝えたいこと)の「英雄が並んだ」感じがさっきよりよく捉えられています。ただ、これも、向こうに少し人がいて何か記念写真でも撮っている人たちなどを入れると、ぐんとグレードアップしました。)

6.中島 弘(3点)

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「サイクリング」 <篠ノ井・信更>
(農山村の逆Cの形にカーブした道が流れを生み出し、前景にあしらったリンゴの木、枝がアクセントとなりました。点景として、道路にポツンと農婦か誰かが歩いていると雰囲気がさらにアップ。)

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「春遠からじ」 <長野市・大岡>
(画面下に食を生み出す棚田、その上、画面中央部には生活している民家が点在、そのすぐ向こうには左右から重なるように林の丘陵、さらに向こうに山々が重なり残雪を抱いた北ア連山。手前から青空まで、次々と吸い込まれるような奥行き感がスケール満点です。)

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「守護神」 <麻績村>
(わらでできた「芦ノ尻の道祖神」は、その顔の形相が特徴で、ずばり撮るのが普通ですが、「どんなところ?」なのか環境を表現するアングルを選びました。来る日も来る日も雄大な北ア連山を見ることができる道祖神がうらやましい?と感じさせるポジションがいいですね。)

7.早川 球喜(3点)

「オシドリ鴨かも」 <上野・不忍池> 
(2羽のカモの相対の構図がいい感じです。が、もっとつつき合うとか、寄りそうとか、何かのアクションが盛り込まれると動き(動感)が出ます。)


「芽吹きを待つ不忍の蓮」<上野・不忍池> 
(上野の不忍の池。ビル群に囲まれ、冬枯れの蓮の茎が茶色の色彩とともに印象的に捉えられています。作品の上を少し切り、その分、蓮の部分を画面の3分の2程度にするともっと主題が強調されます。)


「花見はちょっと早いか上野のお山」 <上野公園> 
(咲き始めたソメイヨシノでしょうか、右下に花を見る人を入れた画面構成がいいです。人物の大きさや表情も適切です。)

8.広沢 一由(3点)

鴨と鳩と老人
「鴨と鳩と老人」 <中越・水鳥公園>
(辰巳池のほとりのベンチでカモたちに餌をやるお年寄り。のんびりとした早春の風情が感じられます。)

蘇るオリンピックの躍動
「蘇るオリンピックの躍動」 <Mウェーブ>
(オリンピックを記念するモニュメントをシルエットに、エムウエーブの特徴である屋根を背景にうまくまとめています。)


「氷の芸術」 <Mウェーブ> 
(こちらはエムウエーブ内部の氷彫ですが、せっかく背景が黒バックなので、活かしましょう。もう少し下からのアングルで黒バックに浮かすと、もっと輝いて印象的な作品になったと思います。)

 

9.吉池 安雄(3点)


「ぼくを置いてけぼりにしないで」 <東和田運動公園>
(アンパンマンが遊具のある公園にぽつり。さんざん一緒に遊んだお友達に忘れ去られ、寂しそうな雰囲気がでました。早起きして見つけた素材を自分の感情(想い)を込めて作画できました。)


「寒さに耐えて」 <東和田運動公園>
(運動公園内にある裸婦像ですが、降り積もった雪が付き、いかにも寒そうな感じが表現できました。すぐ脇の雪帽子をかぶった低木がいい感じで、周辺も雪原なので、上半分は雲の部分を少しだけ入れて後は切った方が主題がより強調されます。)


「小さい春見―つけた」 <石渡地区内>
(ネコヤナギのつぼみを、すっきりした背景でまとめています。左側が直立しているのに対し右側に斜め上に伸びた画面構成もバランスよく、動感を生み出しています。ピントがやや甘いのが苦になります。)

【担当:広澤一由】