石渡写真クラブ「4月例会写真集」

<五十音逆順に掲載>講評は石渡写真クラブ:増田今雄講師
作品の下に、「タイトル」、<撮影場所>、(講評)の順に掲載
*写真をクリックすると、大きく鮮明に見れます。

1.吉池 安雄

「春の臥竜公園」<須坂市>
(臥竜山と満開の桜並木を画面左に収れんさせたリズム感、手前には目の前の桜の枝を空の空間に配置、さらに浮かぶボートなどの配置バランスなどうまくまとめました。ただし、中央のボートは大きくやや強すぎて風景写真とするならば溶け込まない感じです。もう少し左、もう少し向こうにし小さくすると全体がしっくり落ち着きます。)

2.広沢 一由

「桜の小径」 <東和田運動公園>
(重厚な幹が並ぶ桜並木を望遠系で引っ張りにぎやかに表現できました。幹と桜の花の配分も思い切った切り取りで主張が見えてきます。ピントもシャープでいいです。惜しむらくは、左奥にいる人物群がやや中途半端で生きていません。桜の木の間にカーブしてゆく小路に人物配置がほしかった。)

3.早川 球喜

「春の公園にて」 <長野市昭和の森公園>
(次の中島さんの作品と同じですが、人物配置が面白い作品です。逆C形で流れを生み出している道路の上で遊ぶ2人の子ども。その右にお母さん。さらに右にもう1人の子どもがいますが、この子のブルーの衣装が木にかぶってしまい残念。もう少し存在感があると、4人の人物群像が点々とほぼ等間隔で並び、それぞれのしぐさ、動きが面白くなりました。左上にいる固まった一家族ももう少し右に寄ると目立ち、画面全体がきゅっと引き締まりました。)

4.中島 弘

「春休み」 <静岡 三保の松原>
(富士山の世界遺産の時に入るかどうか気をもませた日本三大松原の「三保の松原」。三分割構図でうまくまとめ空気感が出て、砂浜を訪れた行楽客をタイミングよく捉えています。大きく拡大してみると、いっぱいいる人物のそれぞれの動き、表情が違いを見せ楽しませてくれます。見ていて飽きない作品です。
 常に点景の人物や動物などを入れるとき、ちょっとした表情やしぐさ、動き、バランスなどに気を配ってシャッターを押しましょう。)

5.竹内 一郎 

「道 草」  <石渡区内>
(道のべに咲くオオイヌノフグリですが、よく写真で目にするのはいっぱい咲いた群落。このように、直径2~3㍉の中の花びらの雄しべ、雌しべをどアップで見せようとした心意気はぐーっ!です。しかし、もう少し雌しべか雄しべか分かりませんが「主題」にシャープさがほしかった。これだけの極小の被写体は、マイクロレンズでもまだ足りなくて小さいです。
 ベローズアタッチメント(蛇腹の装置)をボディーとレンズの間に装着し、三脚を据え、絞りを絞り込み、光線はストロボ一発。これだけの準備でいい時間を費やします。しかし、背景を考えた、キリキリとしたシャープなピントの被写体はあまり人が目にすることのない世界を見せてくれます。少しずつマスターしていきましょう。)

6.髙山三良

「みんなモニュメントⅡ」 <東和田運動公園>
(先月の「みんなモニュメント」に続く季節を変えた第二弾の意欲作。最初に見つけた人の勝ち!の斬新なアングルから、さらに今回は手前に満開のレンギョウの花をあしらい、点景人物をモニュメントの間に入れる工夫をしました。前回はそれはそれで面白く、今回はまた一味違った作品として見られます。秋、冬と違った様相が見られるかも。また、狙ってみてください。こういう狙い方を「定点観測」といいます。一つの場所を決めて、季節の違いとか通過するひと模様とか、同じ時間帯で狙うとか・・・・。どこの場所でどういう手法で撮るかがかぎです。)(訂正 前回「エニシダ」は誤りでした)

7.倉澤 利和

「五分咲きです」 <高山村・赤和観音のしだれ桜>
(右下から左上に向かい対角線に桜の樹幹をもっていった構図がいいです。そして、左の木がやや垂れ下がったところもアクセントになっています。背景の青空と雲の適度なバランスもGood!「おっ、いいね」と思いカメラを向けるとき、まず考えるのは、いいねと思った被写体を画面の中にどう配置するか、つまり構図が肝心です。次に、被写体の向こうの背景を考えてみましょう。この作品も、画面下の向こうに左から右に斜めの林のようなものがさりげなく写っていますが、これも成功です。ないと桜ばっかりでつまらないですね。ちょっとした気配りが大切です。)

8.笠原 美敬

「池で花見客を待つボート」 <須坂市の臥龍池>
(池のほとりに咲く満開の桜並木が画面左に収れんして奥行き感を創出しています。手前の出番前のボートをうまくあしらい、この瞬間の作者の感じたものがタイトルとともに描写されています。)

9.池田 治雄

「日の出と千曲川」 <村山橋 河川敷から>
(横手山の右下がりから出た日の出をタイミングよく捉えました。千曲川の川べりにある柳の木がシルエットになり、オレンジ色のトーンの中で印象的です。早起きは三文の徳。写真活動もそうです。皆さん早起きしましょう!)

(HP掲載担当 広沢 一由)