石渡写真クラブ10月例会(文化祭出展)

<五十音逆順に掲載>講評は石渡写真クラブ:増田今雄講師
作品の下に、「タイトル」、<撮影場所>、(講評)の順に掲載
.吉池 保雄   (2点)


「豊穣の秋」 <南堀>
(たわわに稲穂を垂れ、刈り取りを迎えた田んぼが広がっています。ぽっかりと雲が浮かび、昔も今も変わらない秋の光景に悠久の時の流れを感じさせてくれます。)


「わらび狩り」 <木島平村>=6月月例会作品
(雄大に広がるスキーゲレンデと向こうに丘陵、雲を従えた空とスケール満点の作品です。ワラビを採る2人の人物が点景となり、自然の大きさを比較する対象物となりました。)

2.広沢 一由(2点)

「梓川の清流」<上高地>
(梓川本流に注ぐ支流、岳沢湿原の中をとうとうと流れるゆったり感が心を癒してくれます。水草や周りの古木がアクセントとなりました。)

「お花畑と下界」<白馬岩岳>=9月月例会作品
(俯瞰したアングルがいいですね。下がってゆくユリ畑の下の丘陵に広がる水田や畑・・・。すべてを共にした人々が暮らす生活圏が続く。大きなスケールが出た作品となりました。)

3.早川 球喜(2点)

「夜の駅」 <野駅善光寺口>
(善光寺を模した長野五輪のころの駅舎から近代的になった長野駅を夜景で表現しています。さまざまな光が交錯し、今の県都の現代的な玄関口の様子を捉えています。長い年月が経過すると貴重な記録写真となります。)

「夜景」 <城山公園>
(いかにも周りが緑で囲まれた自然豊かな善光寺平ということがよく分かる作品です。左上の枝はもっと入れるとボリューム感が出て、さらに“囲まれた”感じが増します。)

.中島 弘(2点)

「まっすぐ」 <妙高市)>
(自然が創り出した造形を主題に作画しました。雪の重みに耐え長い間かかって成長してきた樹木に感動した作者の気持ちが伝わってきます。大胆に根元から曲がった幹、広がる枝をほぼ中央にまとめ安定感が出ました。)

「不帰キレット」 <唐松岳>
(岩の尾根が続く不帰の剣を唐松岳から撮影。幸運にもいい雲が谷間に出現し、北ア前岳の稜線の雰囲気を盛り立てています。)

5.竹内 一郎 (2点)

「キノコが撮れた」 <飯縄山中>
(ナラタケでしょうか、群生するキノコを主題にまとめました。下から見上げたローアングルで、「採る」前にまず一枚を「撮った」ところが写真を目指す心意気が感じられ素晴らしいです。古木の根に発見した作者の気持ちが伝わってきます。)

「秋の訪れ」<若槻大通り沿い>
(運転中にでも見つけたのでしょうか、真っ赤な彼岸花。群落を全部入れず、この作品も思い切ってローアングルで手前の花を空に浮かし、その間から向こうに続く株をあしらっています。アップで小さな世界ながら奥行き感(遠近感)が出ました。)

6.田川 晴琉 (2点)

「走りゆく蒸気」(飯山駅)=信濃毎日新聞社第172回課題写真コンクール・「高校生以下の部」二席  昨年の秋、飯山線を走ったSLを飯山駅で撮影。だいたいの“鉄ちゃん”作品は列車全体を入れたものが多いですが、感動した「蒸気」に特化して大胆に撮ったところが評価されました。運転席には機関士の手しか見えませんが、顔や表情が見えるともっと上位に食い込んだ作品です。

「迫る石の旋律」 <福井県東尋坊>
(どこから撮ったのか?ドローン?こちら側にぐるっと回り込んだ岩壁があるのか、何とも不思議な作品です。そのまま縦位置だと下の船がぎりぎり切れてしまうので、斜めに傾けて船を入れたアングルが逆に面白いです。いろいろなことを想像させる一枚です。)

7.高山 三良 (2点)

「夕暮れ時」 <運動公園サブトラック>
(先月に続き、夕暮れの運動公園の夕暮れを素材に再挑戦。前回より放射状に広がる秋の雲をタイミング良く大胆に切り取りました。一見、モノクロのようですが、よーく見ると下のサブトラックの照明がカラーで、陸上の練習する人物がいます。「つるべ落とし」の秋の夕暮れの表情を的確に表現できました。)

「山門から」 <善光寺>=9月月例会作品
(盆踊りの舞台に集まる提灯が放射状に並び、その向こうに善光寺本堂。踊り手は動くのでぶれて動感を表していいですが、提灯が全体にぶれた感じになってしまい残念。風が強かったですか?山門からのハイアングルであまり見たことのない作品だけに、来季再挑戦してみてください。)

8.倉澤 利和 (2点)

「夫婦仲良くいつまでも」 <若穂清水寺>=5月月例会作品
(紅葉の時期は多くの人、カメラマンが訪れますが、あえて別の季節に足を運んだことで違う清水寺の表情が表現できました。適度な木漏れ日が新緑の季節の雰囲気を醸し出しています。)

「人々はどこに?」 <石渡地区のどん度焼き>=1月月例会作品
(石渡地区のどんど焼き。燃え盛るこの瞬間には、餅やだんごを焼くのを待つ区民が200人超はいましたが、人っ子一人いない不思議な光景として捉え何かを訴えているような気がする作品です。ひたすら区民の本年の無病息災、ご安泰などの願いを込め御身を燃やすだるまが印象的です。)

9.萱津 信子 (2点)

「見事な七色カエデ」<池田町>=1月月例会作品(2点のうちの1点)
(著名な池田町のカエデ。地面の微妙な傾きと鑑賞に訪れた人々の配置がいいです。主題のカエデを「日の丸構図」で画面の中央に配置し印象深い作品になりました。)

「黄金色のじゅうたん」 <吉田の大イチョ>=昨年12月月例会作品
(吉田の大イチョウの木の下の方だけを切り取り、社の屋根や地面いっぱいに落ち葉を入れ、大胆なフレーミングでまとめました。周りの民家も、イチョウの木がある状況を説明するのに役立っています。)

10.笠原 美敬 (2点)

「漁村の夜明け」<北海道利尻島>
(夜から昼へ。日の出の瞬間をいい雰囲気で捉えました。薄暗い海岸に小屋や重機などが静かにたたずみ、夜明けとともに操業に繰り出す船。その軌跡が躍動感、生命力を表現しています。 )

「お遍路さん」<四国霊場8番 熊谷寺>
(お寺に向かうお遍路さんの力強い足のステップが印象的です。金剛杖をぐいと後ろにつき、前へ踏み出した足が着地した瞬間を捉えています。)

11.池田 治雄 (2点)

「春夏秋冬」<石渡八幡神社>
(それぞれの季節に足を運び、同じアングルで同じ桜の木を撮影して季節の移ろいを表現した労作です。違う時点を一同に並べ時の流れを感じてもらう写真ならではの世界を創り上げていま。)

「日光浴」 <地獄谷野猿公苑>
(サブタイトルに「夫婦愛」とあるように、のんびりと毛づくろいをする2匹の猿。中むつまじい表情に感じ入った作者の気持ちが伝わってきます。)

【担当:石渡写真クラブ 廣澤一由】