12月月例会作品

<五十音順に掲載> 講評は石渡写真クラブの増田今雄講師

「タイトル」<撮影場所>(講評)の順に記載

池田 治雄 (2点)

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「晩秋(冬の支度を急ぐ石渡神社)」<石渡神社>
(講評:昨年のナラタケ菌退治が奏功、今春には見事に咲いた桜の葉の紅葉。一番色づいた盛りの時期の葉が画面の八割近くを占め、晴れた日の光線をうまく使ってボリューム感あふれる作品です。やがて葉が落ちる冬へと向かう光景を同じ位置から撮影、季節の移ろい、時の流れを2枚組みで表現しました。「瞬間を止める」という写真の持つ特性が出た組み写真となりました。)

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「落ち葉の中に小さな花見っけ!(虫眼鏡で見て)<石渡>
(講評:イチョウの落葉、根本部分を少し入れ、回りを囲むように埋めた葉を写しています。よく見ると中央部分に小さな白い野菊が2本。作者の細かな観察力、感性が感じ取れます。)

 

笠原 美敬 (2点)

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「凍り付いた初雪」 <志賀高原横手山頂>
(講評:いい素材に巡り合い、すかさずシャッターを押した作品にした努力が感じ取れます。手前の雪が積もった樹木と向こうの山並みの裾、両方の斜めのラインがマッチしリズム感を生み出しています。)


016「遠方に広がる北アルプス連峰」 <志賀草津ライン>
(講評:同じ時の作品ですが、晩秋の志賀高原に突然訪れた冬将軍の白い雪の風情をよく捉えています。欲をいえば、空の部分が多すぎるので、(空の)半分位はカットすると主題が鮮明になります。)

 

萱津 信子 (2点)


img_1983「イチョウのじゅうたん」 <吉田の大銀杏>
(講評:吉田の大イチョウの木の下の方だけを切り取り、社の屋根や地面いっぱいに落ち葉を入れ、大胆なフレーミングでまとめました。回りの民家も、イチョウの木がある状況を説明するのに役立っています。)


img_1984「御神木 弘法イチョウ」 <吉田の大銀杏>
(講評:今度は思い切って、大イチョウの根元と横に張った枝ぶりで樹齢1000年超とされる大イチョウの生命力が表現できました。もう少し、根の下(画面の下)を入れると安定感が出ました。)

 

倉澤 利和 (2点)

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「焼岳・大正池」 <上高地>
(講評:上高地の大正池。ぴたりと静止した水鏡に焼岳をシンメトリックに写し込み印象的な作品となりました。やや露出がオーバー気味なので、中央の黒部分は真っ黒につぶれても、飛んだ調子を出して色調を整えてください。)

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「キイロハギ」 <三重県伊勢シーパラダイス>
(講評:「黄金分割点」に黄色の熱帯魚を置き、見る人の視線を効果的に誘導しています。水族館の水槽の中のようですが、その割にはピントもシャープで魚の動き、背景の水草、全景などの配置もいい感じです。)

 

中島 弘 (2点)

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「小春日和のモミジ」 <山梨恵林寺>
(講評:大胆に中央に配した杉の木の大木を背景とし、主題の紅葉を浮き立たせています。更にその奥の空間にはお寺でしょうか、屋根をさりげなく置き雰囲気を盛り上げています。手前に立ちはだかる枝は邪魔と言えば邪魔ですが、枝の色が黒色なのと紅葉との微妙な重なりを避けてあり、ごく自然な感じに受け取れます。)

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「どうしよう」  <山梨恵林寺>
(講評:いい素材を発見しました。すかさずシャッターを切りました。木の上に登って枝の先端に口先を当てる猫のしぐさも絶妙です。弱まり行く秋の日差しが感じ取れ、残った紅葉の葉が数枚あるのも効果的です。)

 

早川 球喜 (3点)

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「紅葉に憩う」 <長野市保科>
(講評:適度に日が差し込んだ1本のカエデの木を中心に、微細に変化する葉の光、色彩のグラディエーションを巧に表現できました。惜しむらくは、手前にいる白い装束の人物は、せっかくの雰囲気を相殺し点景としてはいらない感じです。

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「山寺の錦秋」 <長野市保科清水寺>
(こちらは、中央に当たる日差しに映える色彩を印象的にまとめました。左右に広がりながら暗くなっていくのも、中央部分を引き立てる役目を果たしています。こちらは、どこかに点景人物が欲しかった。

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「山寺の錦秋」 <長野市保科清水寺>
(講評:前の作品の右側手前に一枝の葉を前景としてあしらって作画しています。もう少し大胆に入れてもよかった。

 

広沢 一由 (2点)

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「晶禅寺の紅葉」 <長野市上松>
(講評:やや見上げたアングルで主題の紅葉を針葉樹の常緑を背景にして目立たせています。寺の一部でしょうか、屋根もどういう状況にある紅葉か分かっていいです。)

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「夜の如是姫像」 <JR長野駅前>
(講評:ブルーにライトアップされた妖しく光る如是姫を、長野駅の大屋根を背景に捉えました。やや画面全体が左下がりなのと、左にある柱が右端で中途半端に切れているのが気になります。)

 

吉池 安雄 (2点)

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「晩秋の夕焼け」 <東和田運動公園>
(講評:明るい昼間だとコンクリート製で無粋な”四阿風”建物に写りますが、シルエットにしてアクセントにし、夕焼けに染まる雲とともに晩秋の夕暮れの雰囲気を捉えました。左右にある葉が落ちた樹木も雰囲気を助長しています。)

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「つたもみじ」 <東和田運動公園>
(講評:無機質なコンクリートを覆い、秋の彩りを演出する蔦をモチーフに作画、いい素材を見つけました。下方の地面が斜めに右に上がり、蔦は左右から右下方向へ斜めに下がる・・・。線で構成された作品ですが、線の流れがリズム感を生んでいます。ややピントが甘いの残念。)

【担当:広沢一由】