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石渡写真クラブ月例会(6月)作品紹介&講評

石渡写真クラブ月例会(6月)作品&講評

 一旦落ち着きを取り戻したかにみえたコロナ感染者数も、再び増加に転じしたたかさを顕示。いつになったら・・・と気が重くもなります。が、時はどんどん経っていきます。めげていては何も前に進みません。感染予防対策をきちんと励行し、ワクチンを切れ目なく、頑張って行きましょう。
 例年になく早い梅雨明けで熱中症も加わり大変ですが、無理なき範囲で撮影に挑んでください。

 講評はクラブ員で講師の増田今雄さん(5常会)です。
 写真をクリックすると拡大して見えます。

【高山三良】

「私がヒロイン!」(南堀)=5月22日
コメント:蜘蛛と薔薇が主役を競っている、妖艶でもあり可愛くもありシャッターを押しました。
講評:幾重にも花びらを咲かせた真紅のバラ。その花びらの片すみに1匹のクモが・・・。写真はまず主題があり、その主題をフォローといいますか、手助け、引き立てる脇役として「点景」が盛り込まれることがあります。あくまで、主従の関係は崩れません。しかし、この作品はどちらが「主題」?かと問うたところに作者の意図が汲み取れて面白いというか意味深長です。生き物としてこの世に存在し、どちらも主人公!どちらもヒロイン!

【竹内一郎】

「湖畔の花嫁」(軽井沢塩沢湖)=5月
コメント:目が覚めたらテレビに雲場池中継があり早速行きました。が、駐車場がなくゆっくり撮っている暇がなく塩沢湖に行きいろいろと撮りました。離れ島にウエディングドレスの花嫁さんが記念撮影をしており湖に映る姿が印象的でした。
講評:有名な撮影ポイントは、近年、カメラマンだらけ。場所取りが大変ですが、酷評すると「出てくる作品は大同小異、みんな同じ」となります。みんなと同じ写真を撮って満足感を味わうのも、それはそれで否定するものではありませんが、できれば、オリジナルな作品を狙った方がいいかと。で、塩沢湖に矛先を変えたところ、いい素材に巡り合えてよかったですね。ただ、「印象的だった」花嫁さんがやや小さくて残念ですね。対岸からだと超望遠レンズが必要ですが、再度挑戦をしてみてください。対岸でなく、そのものずばりお断りして目の前で撮影する手もあります。(参考までに、花嫁さんが分かるように拡大トリミングしてみました。東山魁夷の「白馬の森」みたいになりました)

【中島弘】

「道端に咲く」(長野市真島付近)=5月30日
コメント:普段見過ごしていた野草の花が見事だったので撮りました。クローズアップレンズを装着しマニュアルフォーカスで狙ってみました。花の名前は知りません。
講評:いやはや、見事な色の花を見かけ、よくぞ車を止め写真に収めました。近年、河川に近い堤防や炉端で猛威を振るっている外来種ナヨクサフジと思われます。サツキなどの低木街路樹を覆い尽くし、薄紫色の大群落は「見事」です。マメ科で幾つもの花が集合していますが、ロング、セミロングで撮ると意外と見事さが出てきません。そこで、クローズアップで表現したところがいいですね。背景のぼけも、薄紫がありそれとなく群生の様子が汲み取れます。
(参考までに、屋島橋近くの河川敷内に群生したナヨクサフジがありましたので掲載します。白花も混在していました=2020年6月2日)

【早川球喜】

「飯縄山」(戸隠栃原大昌寺付近)=5月24日
コメント:飯縄山をその山麓から撮影しました。障害物もなく目の前に飯縄山を見ることができました。
講評:善光寺平市民から親しまれ、どこから見ても絵になる飯縄山。ですが、いざ写真に収めようとすると意外と難しい。つまり、手前にくるものが今いちしっくりこないことが大半です。いい広がりを持った、コメント通り「障害物」もないいいポジションを見つけました。田園近くにある集落、よく見ると田植え?でしょうか軽トラとトラクター、手前の木々、空の雲も効果的にまとめました。

【広澤一由】

「鬼(木)門を通過して頂上目指す」(上越市と柏崎市境の米山・993m(登山道)=5月18日
コメント:登山道の途中に何とも言いようのない奇妙なカタチの大木に巡り会い、鬼門?の様に、不気味さもあり印象的だった。
講評:何とも存在感のあるブナの木に巡り合えましたね。鍋倉山のコブ太郎ほどコブコブではありませんが、大量の雪の中で何百年と生き抜いてきた力強さがあふれています。斜めの構図、向こうに登山に出発する人を点景に入れ木の太さ、大きさがよく分かります。惜しむらくは、左端にちらっと幹が見えますが、この幹は根の部分を共有しているとすればもう少し入れた方がさらに迫力が増したのではと思います。前後コマを探し、比較検討してみてください。

【宮澤一成】

「新緑を求めて」(妙高高原いもり池)=5月29日
コメント:立夏も過ぎ、新緑が鮮やかな季節になりました。
講評:残雪の妙高山を仰ぎ見る、妙高高原のいもり池。二分割構図で池に投影した山塊が青空とともに爽やかに広がり、空気感を漂わせた作品です。池の手前 左に浮かぶヒツジグサでしょうか、もっと色が鮮やかに出ると存在感が増しポイントとなりましたが惜しいですね。その左下の岸辺のシダ類を入れたことで画面が安定感を持って迫ってきます。

【吉田幹男】

「梅花ウツギ」(自宅)
コメント:白くて、大きく八重に咲くウツギを撮りました。今年の春先に背丈を揃えて収まりを良くしようとしましたが、撮ってみると発表できるものになりません。マニュアルでF値を大きくして見ました。
講評:カラーでありながら、モノトーンの色調というかかつてのモノクロ写真の世界に引きずり込まれるような魅力を感じます。背景の黒バックも主題「ウツギ」を浮き立たせてくれました。白花なので光がダイレクトに当たると飛んでしまいますが、適度に“日影”部分があり花芯のデティールが表現されました。F値を大きくしたのは正解で、キリキリと花にピントがきていて爽やかです。

 

第3回いしわたウオークラリー行われる

好天の下、「第3回いしわたウオークラリー」行われる
   ~家族連れら区民176人が爽快な汗~

 爽やかな好天に恵まれた6月4日、公民館主催の「第3回いしわたウオークラリー」が行われました。新型コロナ感染拡大のため中止となった春レク、親善球技大会の代替えイベントで昨年の初夏と秋に続き3回目。参加者も主催者もマスク着用や三密回避など予防策を徹底して臨みました。
 ウオークの範囲は前回と同じ、区内から運動公園一帯。チェックポイントは石渡八幡神社、石渡館跡、石渡南遊園地、かつら団地北遊園地、ころぼっくる園芸店、長野運動公園サブトラックの6カ所。参加者は午前9時以降、自由な時間にグループ単位でスタート、順不同で各ポイントを回り、決められたゲームやクイズに答えスタンプを押してもらいゴールの公民館を目指しました。
 回を重ね浸透してきたのか、参加者は家族連れを中心に前回を上回る57176人。各ポイントのうち2カ所は、ボールをゴールに蹴り込む「サッカー」とタオルを使った「体ほぐし」のゲーム、後はとんちクイズ当ての“頭の体操”。コロナ禍で運動不足気味の身体?解消をし、心地よいウオーキングを楽しみました。
 コースは区内と運動公園に渡り、交通量の激しい運動公園通りを横断。事故防止のため横断歩道や交差点5カ所にはこれまでの長寿会、育成会、福祉推進員に日赤奉仕団が加わり、参加者の交通安全を見守っていただきました。
 「コロナ禍の中でしたが天気にも恵まれ、各団体の皆様のご協力のお蔭で無事に終わることができました」と徳武美喜男公民館館長。翌日5日は朝から雨で、関東甲信越が梅雨入りの空模様だっただけに、「お天気でよかった」第3回ウオークラリーでした。
 各ポイントのスナップを紹介します。
    【写真と文 石渡つうしん取材班・増田今雄】

 

【チェックポイント入りスタンプ表】参加者に配布されたチェックポイントが書かれたスタンプ表

【かつら団地北遊園地】=5常会公園ゴール目がけてボールをける「サッカー」ゲーム

「ゴールはあそこだよ」

【ウオーク】=ザ・ビッグ長野東店付近植え込みに咲くオオキンケイギクの歩道を次のポイントへ

【コロボックル】=お花屋さん

ベゴニアやニチニチソウ、カリブラコアなど6種のうち1人1鉢がプレゼント。コロナ対策用の大型扇風機も登場

【石渡南遊園地】=9常会

1人ずつ好きな色のタオルがプレゼント。チェック担当員の模擬を真似て柔軟体操

【長野運動公園サブトラック】築山の上に設けられたチェックポイント。とんちクイズに親子一緒に考える

答えは三択。「これっ」と指さす
答えが当たると担当者が拍手と同時に「当たり~」

【石渡八幡神社】チェックポイントは神社鳥居前。クイズが当たると、担当者ともどもに「正解!」と拍手

「ぼく、もうつかれちゃったよ」
「どれかなあー」。担当者のヒントなどから親子で考える
クイズを考えながらもしっかりと水分補給
「当たり!」。スタンプはぼくが・・・

【石渡館跡】ゴールはもうすぐ。ベビーカーに乗ってクイズに挑戦

【ゴール】=石渡公民館ゴール締め切りは正午。お昼と日用品のご褒美をいただきウオーキングは終了

参加のみなさん、公民館役員スタッフのみなさん、そして応援の団体のみなさん、お疲れさまでした‼

石渡写真クラブ月例会(5月)作品&講評

石渡写真クラブ月例会(5月)作品&講評

 講評はクラブ員で講師の増田今雄さん(5常会)です。

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【吉田 幹男】

「青空とオオデマリ」(自宅)
コメント:今年は、花つきがよく青空に輝くオオデマリの白を撮りました。
講評:大胆な斜め構図が躍動感を演出しました。コメント通り、花の白と空の青を対比させ、すっきりとまとめました。ただ、空のブルーの空間が大き過ぎます。花の近くに少しだけ雲が見えますが、花を連想させるような雲がもう2つ、3つあるともっといい感じになりました。そんなこと言っても、ないものはないし、出てこないものは出てこないと言われそうですが、講評はあくまで理想を求めて評価ということですので悪しからず、ご勘弁のほど。

【宮澤 一成】

「八重桜の下で」(小布施町桜堤=4月7日)
コメント:躾(しつけ)がよくされているワンちゃんたち、撮影が終わるまでおとなしくしていました。                     
講評:八重桜の下で見つけた素材にすかさずレンズを向けた点がいいですね。籠の中に整然と並ぶ犬たちが何ともかわいらしく、飼い主と思われる左側にいる女性たちが立ち膝状態で2人、何をしているか分からない所が想像を掻き立ててくれます。1人はカメラを持ってインスタ映え狙い?もう1人は犬たちをあやしている?桜の枝を少しだけ入れ、地面に広がる草地の上で広げられたドラマを見ているようです。背景のフェンスが無粋と言えば無粋で、深度を浅くして、あるいは望遠系レンズでぼかすと主題が一層引き立ったかと思います。

【広澤 一由】

「御柱祭奉納獅子舞」(石渡八幡神社境内)
コメント:コロナ禍での御柱祭はいつもと違い観客が少なく、若干寂しい建立ではあったが、奉納獅子舞も厳粛に執り行なわれた!
講評:やや控えめな後ろからのポジションですが、功を奏しブランコや樹木などに囲まれた神社境内という感じが出ました。さらに、手前の氏子の法被、向こうの区役らだけが見守るコロナ禍で行われた今日性を盛り込んだ記録写真となりました。

【早川 球喜】

「咲き誇る菜の花」(飯山市菜の花公園=5月7日)
コメント:見頃を迎えた千曲川河川敷にある菜の花公園の菜の花。撮影日は素晴らしい天候に恵まれ、ちょっと汗ばむほどでした。
講評:青空の下、河川敷一面に広がる菜の花畑。ブルー、黄色の色彩の鮮やかなコントラストが目に飛び込んできます。よく見ると中央に人影がありますが、点景としてはもう少し大きめに、動きを入れてあしらうと画面がもっと引き立ったと思います。

【中島 弘】

「花もいいけど」(千曲市森=4月8日)
コメント:杏の花の下で非日常の時を楽しむカップル。
講評:24㎜のワイドレンズで特徴のデフォルメ効果をうまく使いました。ぐっと目いっぱい近づいたアンズの枝と花が大胆に存在感を持って迫ってきます。左上に伸びた枝を青空に浮かし山と重ならないように配置した気配りもよく、点景に人物を入れたことで作品がランクアップ、お花見、春の雰囲気を物語る1枚になりました。

【高山 三良】

「春耕」(飯綱町=5月5日)
コメント:新緑に菜の花が映える中、春耕が盛ん。
講評:一瞬、えらく手前から奥まで広がりのある田園風景を見つけたもんだ・・・と思いきや、中央で分離した2枚組み作品でした。上の写真には空を入れ耕運機を点景としてあしらい、下に似たような感じの光景を境目(縁取り)を設けず巧妙に組み合わせました。上の写真1枚だけでも作品として成立するかなとも思いますが、組むことでにぎやかさが一層増しました。

【倉澤 利和】

「Mウエーブ内に咲いた八重桜」(エムウエーブ)
コメント: Mウエーブ 内ジョキング中、いままでは気にしていなかったのですが、八重桜が咲きほこっていたのでタンポポを入れて、スマホで撮りました。
講評:超横長の八重桜が一斉に花を咲かせ春らんまん。右に収れんさせて流れを作り出しています。そして上は常緑のシラカシでしょうか、下の草地の間に挟まれサンドイッチのような感じが面白いです。

石渡写真クラブ月例会(4月)作品&講評

石渡写真クラブ月例会(4月)作品&講評
 花よチョウよ…と世の中が一斉に動き出し、素材が身の周りはじめ野に山にいっぱいの季節になりました。
 出品作品も、花を中心に寄せられました。(この原稿を書いている現在)コロナによる規制なしの3年目のゴールデンウイーク。善光寺御開帳、諏訪の御柱と街中にも人の動きがあり素材がいっぱいです。コロナの感染対策をしっかりとし、風景ものからちょっと矛先を人ものに変えてみてはいかがでしょうか。
 講評はクラブ員で講師の増田今雄さん(5常会)です。
 写真をクリックすると拡大して見えます。

【倉澤 利和】

「桜のちり際 たたずむ親子像」(辰巳公園)
コメント:桜の花びらの落下を狙おうかと思って辰巳池まで出かけてみました。小雨のふる中誰もいませんでしたが寂しく立っている親子像を入れてシャッターをおしました。
講評:ご存知、吉田の辰巳公園の中にある銅像。倉澤さんは「寂しい」と感じながらのシャッターですが、防寒着をまとった親子が長い冬を耐え、桜に囲まれ、落下の花を浴びてやっと訪れた春に嬉々としている感じに見えます。銅像の頭の辺に落花がちらほら載っていますが、これがもっとたくさんあると、倉澤さんが感じた春は、もっと強烈に寂しくない形で表現できたかと思います。

【高山 三良】

「ドカーンと春」(自宅=3月29日)
コメント:自宅の水仙ドカーンと真ん中に。
講評:スイセンの花を大胆に切り取りました。やや垂れ下がった花をおそらく地べたに這うようにして(今様のデジカメは、背部の液晶を操作するとその必要がありませんが)超ローアングルで迫らないとこのように写りません。花芯をほぼ真正面に、そして天地左右をほぼ均等に割り振り、さらに軸の中心を画面中央に置いた典型的な「日の丸構図」です。見る人の目をすっとそこに誘導してくれます。深度も浅く、芯にしっかりとフォーカスがきてその他はぼけている点、そら空間を入れた事、背景を暗っぽくしたところも主題を引き立てています。

【竹内 一郎】

「夕陽の朝陽駅」(朝陽駅)
コメント:夕日が線路に反射と電車が長野方面と須坂方面と同時に停車。
講評:一瞬、ど真ん中の柱が何とも…と思いきや、よくよく読み取るとこの柱を境に左右対称なのが分かります。でも、鏡のように写っているのではなく電車は別の車両。夕陽とともにいいタイミング を逃さず収めたところがすごいですね。左奥に2人ほど人物がいますが、この人影がもう少し手前で、後ろ姿だったりするとまさに「たそがれ時」が、もっと強烈な作品になったかと。

【中島 弘】

「春の音」(長野市大岡日方=3月15日
コメント:雪解けを待ちわびた福寿草のワクワクした姿を撮りました。
講評:咲き始めたばかりで葉がまだ伸びてこない、花だけの生き生きとした息吹が感じられます。画面構成も右上から左下へ斜めに配置した“斜め構図”でリズム感が演出できました。そのために、角度を意図的に傾けたのかと?背景左にある樹木の傾きから推察しましたが、よく見るとさらに左にある土蔵の建物はしっかりと水平、垂直で、「わざと傾けたのではない」と納得しました。でも、超ワイド系レンズですと、収差が生じて見た目よりはそっくり返っている可能性もあります。

【早川 球喜】

「杏の里に春」(千曲市森)
コメント:杏は千曲市の花に指定され、森・倉科地区の緩やかな山腹に古木が点在し、訪れたときは春の温かい日差しに花が「乱舞」のように咲いておりました。元禄時代、伊予宇和島藩主の娘・豊姫が故郷をしのぶよすがに、種を持参したのが始まりだそうです。
講評:主題のアンズの花を手前に、やや下り加減で重なりゆく山々、そして集落と遠近感、スケールのある一枚となりました。コメントに温かい日差しとありますが、やや色調が柔らかい、落ち着いた感じがいいです。

【原 芳幸】

「春先の山風景(西岳)」(戸隠宝光社周辺)
コメント:垂直な大樹とワイドな岩壁
講評:戸隠といえば樹齢300年超の奥社参道の杉並木を連想しますが、その代表的な樹木の杉木立とうまく戸隠連峰西岳が引っかかる場所を見つけました。コメント通り、木立の縦線と不連続ながら横に延びる西岳の稜線がT字構図でバランスよく構成、安定感のある作品となりました。スマホ撮影とのことですが、前回までの超横長(縦長)比率から、ほぼ既定の写真サイズの比率になり、プリントの際に極端にカットして写真イメージが変わってしまうことが回避できると思います。

【広澤 一由】

「臥竜の桜」(須坂市臥竜公園)
コメント:待ち遠しかった桜の開花が、一日そこそこで満開近くに咲きほころんだので人手がどっと出た。近所の中学生も桜の回りで楽しく課外授業を楽しんでいた!
講評:奥に向かい、桜の木が手前左、右、左と順に配置していますが、できれば手前左の桜は幹をもう少し入れると安定感が出たかと思います。もう少しズームをルーズ(広く)するとよかったかなと。点景に中学生を入れて雰囲気を盛り上げていますが、中でも手前に小走りにこちらに向かってくる1人の動感が出て効果的です。

【宮澤 一成】

「お待たせ」(自宅=4月7日)
コメント:自宅の梅の木にやっと数輪の花を付けました。去年よりかなり遅い開花です。次は、桜ですね。
講評:前回のフキノトウも自宅でしたが、やや背景が詰まり気味でした。しかし、今回の梅は、背景を選び、ぼかし、主題がぐんと引き立ち空気感も出ました。主題の花の位置は高山さんのスイセンと同じ「日の丸構図」ですが、画面のどこに置くかで違った印象の作品になります。迷ったときは「日の丸構図」が無難ですが、そのほかの方法として「黄金分割点」といって、中央からやや右上、左上、右下、左下(4点)のいずれかに配置すると主題が一層効果的によりよく見えるとされます。この場合は、こちらを向いている花の向きが右向きで、やや下向き加減ですので、左上の分割点が適切かと。長玉なので背景はぼけますが、色とか構築物を排除するなどの配慮が必要です。

【吉池 安雄】

「あんずの花が咲きました」(千曲市森)
講評:早川さんのアンズ作品とは違い、ぐっと手前に枝を配し、向こうに全体、そして少し霞んでいますが飯縄山と遠近感も出ました。この作品もスマホと思いますが、上記原さんの講評でも触れましたが、サイズの比率が超縦長ですね。このHPで見ている分には全く問題ないですが、プリントするとなると規定の写真サイズでは天地が切れてしまいます。最悪、このまま縦長にプリントし、額の中の台紙をそれに合わせて切ってもらうという手法もありますが・・・。設定の中で画面の比率をもう少し四角に近い比率にするとよいでしょう。

【吉田 幹男】

「レンギョウと桜」(長野運動公園テニスコート東の築山)
コメント:今年は、急に夏日の天気が続き春の草花が一気に咲きだしました。運動公園の桜をバックにレンギョウを撮りました。
講評:レンギョウ、桜、芽吹きとうまくバランスを取って作画し、春の息吹を感じさせてくれます。左下に枯れ葉とその右に運動公園の建物の屋根が垣間見えますが、もう少しアングルを下げるかズーミングをルーズ(広く)にし、枯れ葉の木、建物をもう少し入れるとよかったかなと。すると、冒頭の3つに「まだこれからの枯れ葉」が加わりにぎやかさが増したのではと思います。

石渡写真クラブ月例会(3月)作品&講評

石渡写真クラブ月例会(3月)作品&講評
 3月の例会は年度最後の例会ということで、3カ月ぶりに感染対策を厳守、公民館に集まりクラブ総会を兼ねて実施しました。寒い冬とあって、やや撮影行動が減退気味だったかと思われますが、月1回の例会には何か用意しなければ・・・と外に出てシャッターを押した意欲作が並びました。
 これからは春本番です。花だけでもフクジュソウやカタクリから始まり、桜、アンズ、菜の花・・・と次々と咲き競い、新緑へと移ります。「コロナに負けるな!」、「こんな時代だからこそ」と北信では善光寺御開帳、諏訪では御柱も始まりました。当地区でも御柱が予定されています。
 選択に困るほど素材が盛りだくさんです。コロナに負けず、頑張り過ぎないように、野に山に里に出かけましょう。

 講評はクラブ員で講師の増田今雄さん(5常会)です。
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※今回、撮影者、タイトル、場所のほかに撮影日を明記しました。季節の変わり目の作品が多く、「いつごろ?」の疑問に答えるためです。

【吉池 安雄】「雪のいたずら」(長野運動公園)=12月18日
講評:雪が積もった運動公園の野球場と陸上競技場の駐車場広場。車が走り去った後のわだち跡に目を付けました。いい素材を発見しすかさずカメラに収めたところがいいですね。ただし目線位置なので、わだち跡が目立ちません。脚立か、いす程度でも高い位置(ハイアングル)から撮ると跡がもう少し分かるようになったかと。そして、画面構成が上と下が半々の二分割構図になってしまい、主題を弱めています。上の空は思い切ってカット、主題のわだち跡の部分が三分の二ぐらい占める三分割構図にすると、もっと「おっ、面白いな」が強調、作品としてグレードアップしました。参考までに、この作品も、上をカットしてみましょう(写真下)。

 

【宮澤 一成】「春の目覚め」(自宅=3月7日)
コメント:庭先に蕗のトウがやっと顔を出しました。花咲く春は、もうすぐそこですね。
講評:朽ちた落ち葉の広がる大地からぬっと顔を持ち上げたフキノトウ。力強さ、生命力を感じます。長い冬を耐え、ぱっと開ける春が到来した自分の想いと重ね合わせて作画した心情が読み取れます。複数のフキノトウをバランスよく配置、向こうにスイセンがある構図はいいと思います。が、別の手法として左手前の株にもっと大胆に近づき、ローアングルで狙い、向こうに宮澤家の片鱗が・・・。もちろん一つのフキノトウ(主題)だけにフォーカス、ほかはぼかす・・・。

【広澤 一由】「ロッククライマー」(長野運動公園=2月10日)
コメント:ロッククライマーにでも変身するがごとく、スズメが岩に飛び降りてきた!何をするのだろう?・・・・何か餌に見間違えたかな?!
講評:前々回から続く野鳥シリーズ第三弾。段々と春めいた感じが盛り込まれ、躍動感あふれるスズメの姿態をシャッターチャンスよく捉えています。急な岩壁で脚を踏ん張って静止。ややぶれた感じが、かえって動感が出ましたね。なお、すぐ右にある、小さな木の実でしょうか、餌?に見立てたところは細かい所までよく観察しています。餌を狙って近づいたか、あるいは近くで餌をついばんでここで食べようとしたらくちばしからはじけ飛んだか・・・?いろいろと連想させてくれます。

【早川 球喜】「春浅き久米慈峡」(久米路峡=3月8日)
コメント:信州新町の久米路峡は、名勝名鏡と知られ、多くの文人墨客が訪れ、「信濃の国」の作詞者浅井冽も訪れ、「心して行け久米路橋」と詠っています。又この橋は、悲しい民話が語り継がれております。この民話を題材に地元出身の能楽師・永島充師が創作されたとの報道に接し、凄く興味を抱きました。能の「井筒」を参考したとのことで、伊勢物語の恋愛ものからどう物語が展開するのか興味のあるところです。
講評:信州新町の町を少しはずれた犀川に架かる久米路橋。現在の国道はショートカットのトンネルを通過してしまうので、車窓からちらりとしか見えません。古事にちなむ橋は、おそらくこの橋ではないと思われますが、橋をはさんだ一帯の峡谷にはさまざまな伝説や著名人が来歴、そんな過去に想いをはせながらの撮影意図が伝わってきます。ただ、写真的には画面がやや右下がりです。水面や橋が微妙に傾き、橋のふもとにある電柱も傾いて見えるだけに苦にし始めると苦になります。補正しましょう。

【中島 弘】「北帰行」(安曇野市の犀川白鳥湖=2月28日)
コメント:北へ帰る時期を狙っての飛翔訓練なのか。昨年の台風で例年の越冬地を失い、違う場所での越冬をそろそろ切り上げ、厳しかった今年の信州の冬に別れを惜しんでいるようだ。
講評:昨年11月の例会作品「今年もやってきました」の続報で、長い冬を信州で過ごし北方シベリヤへ帰る「北帰行」です。数は少ないものの、背景に残雪を抱いた常念岳を入れ込むことに成功、ばっちりですね。空気感、スケールが出ました。
 前回の講評に、越冬ハクチョウの作品は多くの写真が世に出ているが、まずはそこに追いつく挑戦を!と書かせてもらいましたが、そこに到達しましたね。今後、もう少し数を増やしてにぎやかにしよう、常念岳でなく別の山塊、夕焼けとか朝焼けとか、などなど少しずつこれまでの作品から抜け出し、オリジナルな方向に志向してゆくことと思います。

【高山 三良】「月あそび」(運動公園=令和3年10月と令和4年2月)
コメント:月と何かを絡めて撮りたいと探しました。何でしょうか?
講評:さて、何でしょう?謎解きの作品ですが、見る人にあれこれ考えさせ、想像力を掻き立てる味のある作品となりました。そして、月の形もほぼ半月と満月を意識的に変え、なお位置も微妙にずらした点も変化に富み飽きさせませんね。
例会で、答えをお聞きしましたが、あえて書きません。皆さん、ヒントは撮影場所の運動公園。考えてみましょう。(答えは次回)

<絡める>
 写真は、そのものずばりを撮ることがあります。この作品のように「月」なら、月そのものだけを画面内に写すことと言えます。ほかに余計なものは写し込みません。それはそれでいいですが、写真の手法としては、そのもののほかに何かを写し込む(絡める)と一風違った雰囲気に変わっていきます。この作品のように月の手前に何かを配置していますが、手前でなく月の向こうに何かを写し込むこともあります。そうすることにより、手前から奥へと見る人の視線を誘導し、奥行き感(遠近感)を感じさせてくれる効果があります。
ちなみに「月」は作者が1番表現し伝えたかったもので「主題」とも言います。手前のぼけたものは、主題を助ける(盛り立てる)脇役。主題の向こうに何かある場合は「背景」ともいいます。主題を意図的に浮き立たせるために背景を暗い感じのトーンを選んだり、ぼかしたりします。適切な背景処理は作品をグレードアップします。
 さらに、作品の中に「何か人物とかがあれば・・・」とよく言いますね。人物でも犬でも猫でも何でもいいですが、これを「点景」と言います。これも「主題」を引き立てる役目を持ちます。
 「あっ」と思ったもの、シーンを人様にも見てもらいたい、伝えたいという感動をより効果を高める作品にする手立てとして“何かを「絡める」”というお話でした。

石渡写真クラブ月例会(2月)作品&講評

石渡写真クラブ月例会(2月)作品、講評
 今回も公民館に集結しての例会は、コロナ感染予防から行わず、作品をメールでやりとりしてWEBに公開するオンラインです。
 なかなかしぶといオミクロンですが、撮影は個人技ですので写真術を退化することのないように頑張って行きましょう。

 講評はクラブ員で顧問・講師の増田今雄さん(5常会)です。
 写真をクリックすると拡大して見えます。

【高山 三良】

「節分の夕ぐれ」(附属小学校北=南堀)
コメント:節分の日、重い雲間から青空がのぞき、田んぼの水溜まりに映って幻想的。
講評:節分。冬から春への分かれ目ですが、雪が解け、氷結も水たまりとなり、すぐそこまでやってきている春を感じさせます。その予感が中央にぽっかり開いた青空に象徴されました。周りが暗い雲で覆われて「冬」とすると、中央に写り込んだ青空が「春」。「日の丸」構図(囲み構図・トンネル構図)で見る人を素直に視線誘導しています。

【竹内 一郎】

「俺もやりたい」(自宅)
コメント:今は冬季オリンピック真っ盛り。これは昨年のテレビ中継の場面で我が家の猫もカーリングに興味を持ったのか、夢中になっていました。スマホで撮影。
講評:北京五輪ですっかりお茶の間に定着したカーリング。延々と続くゲームはテレビ観戦でも結構楽しめるゲームですが、まさか猫まで!そこをすかさずシャッターを押した心構えが素晴らしいです。先の信毎フォトコンのテーマ「クスッ」に応募したら上位に食い込めたと思うほど、ユニークで思わず吹き出すようなショットです。
 スマホとのことですが、アッと思う瞬間を手軽に写せる便利な“カメラ”ですね。
※元画像が露出アンダー気味でしたので、やや明るく修正しました。

【中島 弘】

「ここに生きる」(飯山市)
コメント:雪に覆われた田んぼの中を老人が何処へ行くんでしょうか。毎年豪雪に見舞われても春が来ればここが一番。
講評:世界どの地でも、人は生まれ、生き、齢を重ね、土にかえってゆく。この老婦人と思われる人は、どこの誰かは知る由もありませんが、世界に生きる人口の数だけ、それぞれの人の人生、一生がある。何か哲学めいてきましたが、中島さんがこの光景を見て感じた「ここが一番」の想いが伝わってきます。雪深い奥信濃でも“住めば都”。幸せな一生であったことでしょう。

【早川 球喜】

「遥かなる台地」(千曲市姥捨駅)
コメント:善光寺平は、長野市、千曲市ほか7市町にまたがる盆地で、信濃の国に歌われた肥沃の地は、千曲川に注ぐ幾つかの河川が悠久のときをかけて形成されたそうです。姨捨は、その最南に位置しています。姨捨から望める範囲は、長野市ぐらいまででしょうか。姨捨や棚田(田毎)など、いにしえのロマンを感じさせます。又、姨捨駅から屋代駅まで6㌔程ですが、歩いてみました。
講評: 蛇行する千曲川と手前に千曲市、向こうに隣接する長野市、さらに菅平から志賀高原、栄村方面の連山・・・。自分の住む故郷の地に思いを込めてシャッターを押したスケールのある作品となりました。できれば、もう少し左に振るか、画角を広くして千曲川の曲がりが写るとよかったですね。

【廣澤 一由】

「仲良く日向ぼっこ!?」(長野運動公園)
コメント:寒い日が続いた合間に、春を思わせるような日差しが注ぐ公園の一角に、2羽の雀が仲良く日向ぼっこ!共に春が待ち遠しい!
講評:雪解けの大地で餌をあさっているのでしょうか、スズメが2羽。作者にはすぐそばにある雪から「日向ぼっこ」と思われたようですが、例年になく雪が多く寒い日が続いた今冬に、春を待ちわびる自分の姿を重ね合わせたショットとなりました。もう少し2羽が接近しているか、しぐさなど表情が出ると、タイトルの「仲良く」がぴったりと来たと思います。

【宮澤 一成】

「寒中の一風景」(長野市金箱)
コメント:寒中の空気を切り裂くように走り抜ける新幹線を撮影しに来たら私の他にカメラウーマンを発見しました。 
講評:雪景色の中、飯縄山を背景に走り抜ける新幹線。点景の横向きのカメラウーマンは、何を撮っている?さらに、その左には軽トラとやや分かりにくいもののリンゴの剪定をする人物。できれば、どちらかの人物を思い切って大きめに画面手前に入れて、その向こうに新幹線、飯縄山・・・といくと主題が明確になりメリハリの効いた作品になったかと思います。

石渡写真クラブ例会(1月)作品&講評

石渡写真クラブ例会(1月)作品、講評
 年明けから猛威を振るい始めたオミクロン株が長野市内でも感染を拡大。ちょうど例会の直前にレベルが上がり、急きょ例会は中止となりました。例会に持ち寄り、講評した作品をまとめ「石渡つうしん」に公開している1月分は、昨年の中止した時に対応したWeb方式(パソコンメールによる送受信)で行います。
 それにしても、昨年の晩秋ごろから「あれ?」と思うほど急速に鎮静化したのに、敵もなかなかしたたかな生き物ですね。性質を変え、あの手この手で攻略してきます。
 完敗したわけではありません。敵の間隙をぬって、内にある創造意欲を減退させない、自粛し過ぎて健康を害さないようカメラを持って出かけましょう。もちろん感染しない環境、被写体を狙ってです。頑張って行きましょう。

 講評はクラブ員で講師の増田今雄さん(5常会)です。
 写真をクリックすると拡大して見えます。

【吉田 幹男】「飯縄山」(中越の跨線橋)
コメント:ここからの飯縄山を撮りたいと思い、1月2日に撮影しました。もう少し高所から撮れたら良かったのですが。
講評:私もあそこの「信越食品・・・」とかいう事業所の玄関口に車をお断りして止め、写真を撮ったことがあります。長野冬季五輪を契機に、登場した新幹線の撮影でした。跨線橋はやや高台なので、えびす講の花火見物もした場所ですが、吉田さんが狙った飯縄山は、その工場の屋根がどんと手前になり邪魔なのはコメント通りですね。無粋な屋根が下に少しだけ写っていますが、少しにした気持ちがよく分かります。それを外そうとした分、上の青空がたくさん写ってしまいました。この場合は、長めの脚立に登るか、こだわらなければどこか別の場所で。狙ったものをよりよく写すには、いろいろと場所を探したり、レンズを変えたりして撮り歩くのも写真の楽しみの一つです。それと、前回は黒姫で今回飯縄ですが、北信5岳を順次狙いそろえてみるのもいいかもしれませんね。

【宮澤 一成】「青色に包まれて」(善光寺)
コメント:善光寺イルミネーションを撮影しました。その中に、あまりにも幻想的に思える写真があったので出品してみました。
講評:まるで善光寺が2つの眼を持った生き物のように見えます。1色のブルー、ぼーと立ち尽くす人物群。幻想的というか、イメージ的というか、これまで多くの作品を見てきましたがユニークな作品に仕上がりました。

【広澤 一由】「仲良く朝食?」(長野運動公園)
コメント:揺れる木立に目をやると、2羽のイカルのつがい?仲睦まじく朝食か?
講評:揺れる気配に気づくと野鳥がいた。何と2羽。作品を見ると1羽はすぐ見つかりましたが、もう1羽はどこですか?よく探してみると、くちばしと枝につかまった脚(指)が見えて判明。まあ、欲を言えばタイトルに広澤さんの願望が込められていますが、仲睦まじくもう少し接近し2羽がうまく収まるとよかったですね。人の言う事を聞いてくれない生き物を気に入った作品にするには根気とタイミングが必要です。後は運です。

【早川 球喜】「ご来光」(長野運動公園)
コメント:朝、目が覚めて窓から空を仰ぐと、雲一つない青空が目に入ってきました。予てから日の出を撮影しようと思っていましたので、カメラを抱え出掛けました。場所は、自宅の近く運動公園です。到着すると空は可なり明るくなっていましたが、太陽は顔を出していません。後ろの山々をみると、朝日に赤く染まっています。そこで待つこと30分ほど、ようやく顔を出し始めましたので、夢中でシャッターを切りました。不思議な感動を覚えました。
講評:日の出の時間帯はまだ世の中の人は外に出てきていません。吉池さんぐらいのものでしょうか(失礼)。震撼と凍てつく冬の朝の感じが表現されています。よく見ると築山の雪上にはスキーの後やトラック内には足跡が写り、人はいませんが、運動公園ならではの雰囲気、光跡が刻まれています。さらに家並みの向こうには霧と思われる白い横の帯。
 私はちょうど2日のこの瞬間は、屋島橋下流、千曲川左岸の千曲川リバーフロントスポーツガーデンの事務所脇の堤防から、エムウエーブの銀屋根が日の出とともに輝く瞬間を撮影していました。その少し前には長野市街地が霧に包まれ、そのはるか向こう(西方)に白馬三山が朝焼けに染まり幻想的な光景を演出していました。

【中島 弘】「北向き観音」(上田市別所温泉)
コメント:別所温泉の北向観音の六地蔵が疫病の退散を念じているように思え撮りました。
講評:六地蔵が主題と思われますが、フォーカスが後(奥)の方に行き主題のピントがやや甘いのが苦になります。ファインダーを覗くと、四角いフォーカスゾーンがあります。カメラ背面の液晶画面の脇に、このフォーカスゾーンを上下左右に小刻みに動かすダイヤル状のものがあり、操作をして自分の考えた主題に合わせてシャッターを切ります。また、シャッターを半押しで合わせたフォーカスゾーンで止まる「S」(シングルモード)でなく「C」(コンティニュー)モードだと、半押ししても止まらないことがあり(ピントが)要注意です。

【竹内 一郎】「雪」(善光寺参道)
コメント:用があって善光寺に行くことになり、当日雪が盛んに降っていた中、ライトアップされていた六地蔵が雪の中に印象的に浮かび上がっていたので スマホで撮影。
講評:多くのアマチュアカメラマンが被写体に訪れる善光寺の恒例のイルミネーション。それを「狙いに行った」のでなく、別件の用事で行って見つけた光景をパチリ。「あっ」と感動したこと、車を止めたこと、一眼カメラがないのでスマホを使い撮ったこと。石渡写真クラブで技を学び、例会作品の1枚として出品したことに敬意を表します。コメントにある通り、雪がライトに照らされお地蔵さんと妙にマッチング、幻想的なショットです
 微妙な傾きやトリミング加工でさらに印象が上がるショットです。

【高山 三良】「R4どんど焼き」(ホクト駐車場=石渡)
コメント:点火に間に合わず、後からポイ、すかさずパチリ。竿の先にはお餅の他サツマイモやするめ、マシュマロも。
講評:庶民の願いや苦を一心に背負ってきたダルマやお札。それをお焚き上げし今年もよろしくと残り火に集まる人々。組み写真でうまくまとめました。さまざまな場面があり、これはという一枚で「どんど焼き」の神髄を表現するのは結構難しいですね。そこで登場する手法が組み写真。かつて表記したことがありますが、1+1が2でなく3にも4にも増幅して印象深くする効果があります。枚数、サイズは自由で、どう組み立てるかが鍵ですが奥深い表現ができます。

【倉澤 利和】「おいしく食べられますように ^^♬」(ホクト駐車場)
コメント:恒例のどんど焼きワンパターン(ダルマ)から抜けてみました。
講評:1年の間、願いや思いをかなえてくれただるまやお札などをお焚き上げした残り火でお餅を焼き、食べ、無病息災に・・・。どんど焼きの一連の流れの中にはさまざまな被写体が存在しますが、いつも同じ「だるま」という被写体から別のものに目を向けた点は素晴らしいですね。いろんな場面がありますので、来期はまた別のカットを。

石渡写真クラブ例会(12月)作品、講評

石渡写真クラブ月例会(12月)作品、講評
 年を越してしまいましたが、昨年12月の例会作品の紹介、講評です。ここにきて、新型コロナも新たな展開に入り、出口がなかなか見えません。感染をしない、させない努力をしながら、作品作りに出かけてみましょう。そんなフィールドを、被写体を探すのも楽しみの一つと言えます。
 講評はクラブ員で講師の増田今雄さん(5常会)です。
 写真をクリックすると拡大して見えます。

【高山 三良】「赤銅色求めて」(自宅)
コメント:部分月食最大を撮影(上)して、月食が半分を過ぎた頃、レンズの贈り物が現れました(下)。
講評:部分月食を上下の2枚組みにしています。上下二枚の写真の境目がないので、欠けた月が複数あるようにも見え、それがかえって見る人に「おやっ?」あれっ?」といった興味をそそります。さらに、下のカットにはこの前話しましたレンズのフレアのいたずらでしょうか、周りを取り囲むようにいっぱい見えて、興味をさらに深めています。

【中島 弘】「採り入れのあと」(長野市)
コメント:今年の収穫を終わり、冬に向けて慌ただしく後始末をする田園模様を撮りました。
講評:刈り取りの終わった水田に、ロール状の稲束がころころと無数にありアクセントとなりました。ただ、稲束の群落がやや遠く、小さく、写真を大きくプリントすると分かりやすいですが、小さめですと分かりにくい。半切以上のサイズをお勧めしますが、稲束をもっと望遠レンズ(ズームレンズ)で引きつけるなり、あるいは自分でもう少し近づいて画面の中に占める割合を増すと、主題が明確な作品になると思います。

【早川 珠喜】「晩秋の彩り」(長野市若穂清水寺)
コメント:新聞の紅葉が見どころの記事に誘われて、訪れてみました。何回か来ていますが、今年の紅葉は何となく違う印象をうけました。境内へ入ると、杉の木の間に赤、黄色の彩りが現れ、大勢の人々が❝紅葉狩り❞と言うか見物しておりました。木々から漏れる光の浴びた紅葉も素晴らしいのでが、今回は紅葉の下に集まる(群がる)人々にスポットを当てて見ました。
講評:コメントの「群がる」という形容詞がぴったりと当てはまる見物人の多いところをシャッターチャンスよく切り取っています。周りを囲む紅葉や手前の常緑樹もにぎやかな感じで、人々を迎え入れているように感じます。何かざわめき、人々の感嘆の声が聞こえてきそうです。やや全体に調子がアンダー なのでプリント、作品化する前にやや明るめに加工してください。

【原 芳幸】「今昔」(長野運動公園)
コメント:紅葉にひかれ早朝の散歩にゆく。かまぼこ型が面白い、アクアウイングがバックに見えた。20年前の五輪に想いを馳せ懐かしむ。若かったなあ…。
講評:散歩中に見つけたかまぼこ型のツツジの低木。呼応するように同じような形のアクアウイング。面白い場所、物を発見しましたね。かまぼこ型がぽんぽんと並びリズム感があり、その向こうの建物も溶け込むように同じ形で銀色に反射した感じが印象的です。

【広澤 一由】「初冬の木立」(長野運動公園)
コメント:公園に昨夜早くも積雪が!撮影時には解けてしまい残念だったが、微かな木漏れ日が惜しみゆく初冬の木立を照らしていたのが印象的であった!
講評:微かな木漏れ日が・・・。写っている陰から推察すると、お天道様はカメラのレンズが向いている方向とは逆の、つまり完全逆光の光景です。ヒマラヤ杉でしょうか、幹も暗くつぶれやや重い感じです。その木立が主題かも知れませんが、ふと画面の左上にきらきらと光る黄色の葉が・・・。逆光の効果で、わずかに秋の名残を感じさせてくれます。地面の落ち葉も沈みがちなトーンなので、思い切って光る黄葉を生かしトリミングしてみました(下写真)。

【宮澤 一成】「冬、間近」(屋島橋)
コメント:街路樹の葉が全て落ち、奥の山はうっすらと雪模様、もうすぐ本格的な冬がやって来そうです。
講評:暖冬傾向とはいえ雪を抱いた東方の峰々。左には葉を落としたイチョウ並木でしょうか木立が並ぶ。近景、遠景をうまく取り入れて作画できました。ただ、屋島橋は造形的なアーチでやや遠いのであまり気になりませんが、右の街灯の直立は前の方にあるので目立ちやや無粋な気がします。トリミングしてみたら、さしたる影響もなくすっきりした感じになったと思いませんか?(写真下)

                                 

 

【吉池 安雄】「水たまりに映るアクアウイング」(長野運動公園)
講評:吉池さんのフィールド、運動公園の朝の光景。11月下旬というのに水たまりが陸上競技場前にでき、水鏡に映るアクアウイング。まだ余韻が残る朝の雲が効果的です。車止めが気になるといえば気になりますが、これも長い目で見ると今日性と言えますね。

【吉田 幹男】「初冬の妙高山」(飯綱町四ツ屋)
コメント:天気になる日を待って撮影に出かけました。一茶が奉公に出るときに父親と別れた一里塚の三本松付近で撮りました。講評:収穫の終えたりんごの木が、後は葉を落とすばかり。妙高の山頂には、冬将軍の雪が冠雪、北信濃の初冬のたたずまいを表現しています。画面のほぼ半分で横に分割した二分割構図で安定感のある作品です。ただ、欲を言えば上の青空部分がブルー一色で何か雲とか鳥とか点景が欲しいかなとも。左手前に2本直立した枝は効果的です。もっと長めに取り入れると効果倍増!

石渡写真クラブ月例会(11月)作品&講評

石渡写真クラブ月例会(11月)作品、講評
 文化祭も終わり、運動公園の紅葉も終わり、今年も残りわずか。コロナも嘘のように?影を潜めはじめたかと思いきや、新たな株が・・・。まだ、まだ気が抜けません。根絶はおそらく不可能と思われますが、負けずくじけず、人間の英知を集めて共助してゆくことと思います。
 そんな時代を記録することも私たち写真をやる人たちの役目かなとも思います。
 講評はクラブ員で講師の増田今雄さん(5常会)です。
 写真をクリックすると拡大して見えます。

 

【吉田 幹男】「紅葉と志賀の山並み」(長野運動公園=テニスコート横の丘)
コメント:撮る時期が一週間遅れてしまいました。フットワークが良くないと駄目ですね。
講評:よく散歩やウオーキングの人々、紅梅脇の遊具には子どもたちでにぎわう築山。私もウオーキングの折、腰を休めてひと休みする場所ですが、築山を連想させないところ、サブトラックのかけらもないところがこの作品の面白さ。手前に芝生部分、中間に街路樹、その向こうには志賀高原の山並みと空。下、中、上と三分割構図で安定した構図にまとめました。

【吉池 安雄】「公園の秋」(長野運動公園)
講評:ケヤキの樹木数本を手前右に置き力強さをまず強調。向こうに林立するケヤキが適宜散らばり、さらにその向こうには樹木の間から小さい木が・・・。遠近手法で奥行き感が出ました。そして、はらはらと落ちた葉が地面一杯に散らばり、小さな秋を演出しています。

【宮澤 一成】「晩秋の湖」(野尻湖)
コメント:紅葉の先にワカサギ釣りのかまぼこ船が数隻、              もう、そんな季節なんですね。
講評:この作品もいいポジションどりですね。野尻湖の周回道路のどこかと思いますが、紅葉の木々を使い、ぽっと空いた間から向こうの湖面と右に張り出した山、湖面に浮かぶワカサギ釣りの船、そして対岸、さらにその向こうの山々。囲み構図とともに遠近感を存分に盛り込みスケールあふれる作品となりました。

【広澤 一由】「霊松寺の紅葉」(大町市)
コメント:大町市東側の山腹にある霊松寺周辺一帯は、色とりどりの紅葉に囲まれて素晴らしく!感動しました。
講評:イチョウの木の向こうに日が当たらない小さな山の峰が見えますが、対照的に、主題である手前の寺境内のカエデの紅葉、その向こうの山塊の色とりどりの木々には日が当たり圧巻です。左右には、イチョウとクヌギ?の黄色が取り囲み効果的です。

【早川 球喜】「山里の秋」(長野市坂中)
コメント:山中に点在する家々、煙がたなびき、日本の原風景を見る思いがしました。(台ヶ窪あたりかも)
講評: 長野市の浅川団地から山里に入り、飯綱町に向けて貫通する山道。若槻大通りができるまでは、今のようなトンネルでなく峠越えのくねくねした山道でも近道としてよく利用したものです。峠を下ったあたりから垣間見えるオオヤマザクラの花はそれは見事でした。峠一帯に点在する集落を点景に、茶色に染まる紅葉と杉でしょうか常緑の木々を織り交ぜ、折り重なる里の山・・・。いいポジションを見つけました。ルックスがあると主題の紅葉がもっと輝いたと思います。

【中島 弘】「今年もやってきました」(安曇野市犀川)
コメント:御宝田に白鳥が飛来したとの情報を得たので行ってきました。夏の豪雨の影響で白鳥の越冬地が変わったがこの時点で51羽の飛来が確認できたとのことです。
講評:8羽ほどが悠々と泳ぎ餌をあさっています。朝一でこの場所から近隣の田畑などに分散して餌をあさり、夕暮れ時暗くなる寸前に次々と数羽ずつ群れを成して戻ってきます。水面に水かきを一杯広げて着水する姿は躍動感にあふれた一枚になります。が、みるみる暗くなってゆく時間帯なので露出の調整、また長い望遠レンズなのでピント合わせなどなど結構、会心の一枚を得るには経験の積み重ねが必要です。しかも、先人のアマチュア、プロがすでに到達した領域、たくさんの作品が山ほど残されています。「だから私の出番はない」ではなく、取り敢えずそこまで自分の力量を上げレベルに到達。そこを乗り越えてゆくことに写真をやるだいご味があると思います。健康、体力などとの闘いでもありますが、ぜひ挑戦を!

【竹内 一郎】「陽光」(長野運動公園欅道路)
コメント: 増田先生の文化祭の作品に太陽光線の写真を見てチャレンジ。
講評:太陽を右上に置き半逆光でうまく光の帯を取り入れました。しかし、空の部分は、空が明るく光はあるものの目立ちません。さらに、その先(中央から左下にかけて)を見ると、樹木などの背景があり、少しは光の存在が感じられます。思い切って空の部分をカットしトリミング、コントラスト、明るさを調整してみました=下写真。

<フレア>
 辞書には「光学器械で、レンズなどによって反射される光線が映像面に重なり、不正確な像を結ぶ現象。レンズフレア。」とあります。
太陽光線を被写体の向こう(正面上かやや斜め上)に位置すると、レンズの特性からフレアという光の帯が生じ、画面の中に写り込みます。普通は邪魔物として扱われ、できない角度を見つけて光の源をずらすか、レンズフードで遮光します。時には、それを逆手にとって画面内に効果的に入れ込み、光を表現することもあります。光は色や形が一定していませんので、一概に「こうしたらうまくゆく」という手法は説明が難しいです。が、光は明るめなので、背景を暗め(アンダー)な物にし、浮かすとよく目立ちます。

【高山 三良】「色づく瞬間」(長野運動公園)
コメント:紅葉のもとオーリーを練習する若者を狙ってみました。瞬間を捉えるのは難しい!
講評:画面の随所に紅葉を散りばめ、スケートボード、オーリーの練習をする若者を高速シャッターで止め躍動感あふれるショットとなりました。長玉ですべてを圧縮。手前左の前ぼけ、主題のボーダー、さらに右向こうの赤が逆光に映えてきれいです。よく見ると構築物が垣間見えますが、そんなに苦になりません。

石渡写真クラブ月例会(10月)作品&講評=石渡区民文化祭展示作品

石渡写真クラブ月例会(10月)作品、講評=石渡区民文化祭出品作品
 秋晴れの117日、石渡区公民館で行われた区民文化祭。写真クラブからは、各2点ずつ計20点が出品、展示されました。
 桜や福寿草の花、稲田の田園風景、冬の動物園など四季折々の移ろいにレンズを向けた個性あふれる作品が並びました。過去1年間の撮りおろし作品ですが、中にはこのコーナーで紹介した作品をプリントし額装、展示したものもあります。(写真は再掲し、掲載月を明記しました。講評はだぶりますので割愛しました。お読みになりたい方は「石渡つうしん」ホームページにてご覧ください=トップページの左側バナーの「公民館」の下のクラブ紹介→写真クラブ→月例会作品)
 講評はクラブ員で講師の増田今雄さん(5常会)です。
 写真をクリックすると拡大して見えます。

【倉澤 利和】「寒くないよ!」(長野市城山公園)=2021年2月例会

「満開の桜」(小布施橋下)=2021年4月例会

【高山 三良】「花鳥幻日月」(石渡付近)=2021年3月例会

「裏見のさくら」(長野運動公園)=2021年4月例会

【竹内 一郎】「サライ」(雲上殿)
コメント: ♪桜吹雪の サライの空へ 流れていく白い雲に胸が震えた♪(歌の文句)
講評:4月例会に「上には何があるだろう?」のタイトルで雲上殿の建物が入った作品が紹介されていますが、まったく別の角度の作品なので講評します。例会作品は雲上殿が真正面で、桜は左右にありやや平板なイメージですが、この作品は建物が奥で桜が前面にきて立体的になり桜の存在感がぐっと増しました。タイトル通りの桜吹雪をまたいつか狙ってみましょう。

「桜花」(雲上殿上り坂)
コメント:雲上殿の桜を一度行ったが曇り空で再チャレンジ青空に見舞われた。
講評:この作品もまったく別の角度からのもので、違った印象を与えています。左下から対角線に右上に向かう並木が遠近感を表出、下の低木と左上の樹木の間に囲まれて右上に延びる感じがいいです。
3作品ともいろいろな角度から、それぞれに特徴を出した表現が3者3様にできました。

【中島 弘】「春の音」(長野市大岡日方)=2021年4月例会(同一作品で題名は「春を呼ぶ福寿草」)

「彼岸花」(中野市)
コメント:色鮮やかな彼岸花をシンプルに撮ってみました。
講評:田園の斜めの畔に鮮やかな彼岸花の群落。ともすると花の群落はそのスケールを出して表現したくなるのが普通ですが、あえて中望遠レンズで花の一部にフォーカス、ほかはぼかして主題を強調しました。右下の茎の間から垣間見える斜面、向こうに黄金色に染まる稲田、さらに向こうのアンダー気味の林空間、すべてがぼけてはいるものの主題を引き立てています。

【早川 球喜】「春爛漫」(長野市村山)==2021年4月例会

「静寂」(長野市戸隠鏡池)=2021年5月例会

【原 芳幸】「静かな浅間山」(黒斑山・2,404㍍より)=2021年9月例会

【広澤 一由】「灯明祭り」(善光寺)=2021年2月例会(同一作品でタイトルは「コロナの終息を願って」)

「一面の水芭蕉」(飯綱高原大谷地湿原)
講評:6月例会作品に同湿原の「ニリンソウ」を題材にした「二輪草の小径」が登場します。この時の作品かどうかは分かりませんが、湿原内の水路脇に水芭蕉の群落。右上の樹林帯の中を散策道が見えますが、こちらもニリンソウ作品のように散策の人物を点景として入れた方がよかったです。

【宮澤 一成】「新緑の季節」(飯山市北竜湖)=2021年5月例会

「驚愕の朝」(長野市小島)
コメント:早朝の畑仕事に出たところ、恐怖を感じるほどの朝焼けにビックリ。思わずスマホに収めました。
講評: まだ、明けきらない早朝の感じが下の部分の暗さで分かります。強烈な茜色というか紅色というか、色に圧倒されることってそうはない経験。すごいなーという感激が伝わってきます。タイトルも適切です。

【吉池 安雄】「どっこい生きている」(須坂市臥竜公園)=20214月例会

「秋の雲」(長野運動公園)
講評:さて、いい雲だが・・・。問題は、自分の立ち位置の周りのどこを、何を雲に引っかけるか・・・です。とかく、目の前には家並みや電柱、電線など種々雑多な物が邪魔し、せっかくの主題(雲)にそぐわないケースがほとんどです。つまり雑然としてしまい、主題を相殺してしまいます。そういう意味でこの作品は、大胆に市街地の中の看板を“味方”として取り入れ、見上げた空気感いっぱいにまとめています。

【吉田 幹男】「山と拡がる稲穂」(信濃町)
コメント:信濃町の仁の蔵街道を走っていて見た北信五岳の2山、黒姫山と妙高山の前にたわわに実った稲穂を車窓から撮りました。
講評:飯縄山から黒姫山の東側山麓一帯に広がる穀倉地帯。黄金色に染まる稲田、隣には黒姫山からはるか遠くに妙高山、そして秋空を覆う雲を大胆に取り入れ、スケールある作品となりました。

「可憐な玉すだれ」(自宅)
コメント:ゼフィランサス 和名 玉すだれ。日当たりで土壌がよければ増えるのですが、我が家では減ってきています。この純白の花を大切に守りたいです。
講評:数が減ってきているだけに、芽が出て咲いた時の感動はいいものですね。大切に守りたいという吉田さんの愛情がふつふつと感じられる作品。凛と上を向いた花が邪魔なものがない背景に浮き立っています。

【増田 今雄】「雪氷模様」(長野市大岡白樺湖) 
 県カルチャーセンターの写真教室で野外撮影。この日は12月中旬で早朝から小雪。予報は回復傾向だったので、「せっかくだから」と決行。標高の高い聖高原にある白樺湖では凍り付いた水面にうっすら積もった雪が絶妙な縞模様を描いていました。

「山稜の春」(飯山市黒岩山)
  春の女神ギフチョウの撮影で信越トレイルのコースとなっている黒岩山山麓へ。カタクリの花に吸蜜にくるチョウを撮影後、峠まで足を延ばすとまだ残雪が・・・。フキノトウをお土産に採りながら林道を歩くと、大きなヤマコブシの花が満開、春を告げていた。
「霧氷化粧」(美ケ原高原)
 美ケ原山頂の王ケ頭ホテルの写真教室。午後到着から深い霧で、夕刻のサンセット撮影はあきらめ早々と就寝。早朝5時過ぎ、暗闇の中、美ケ原台地の向こうに登る昇る日の出を待つ。前日の霧があらゆる物に張り付き「霧氷」が見事だ。目の前の、どうでもいい?枯れ草にもナイフリッジのような形を作り自然の造形美が朝陽に輝いていた。