石渡写真クラブ月例会(12月)作品&講評

石渡写真クラブ月例会(12月)作品&講評
 先月(11)の例会は新型コロナの感染により急きょ中止となりました。当クラブ始まって以来、初めてのお休みでした。
 その影響か、お休みの方もいましたが、作品なしでも例会には参加した会員もいて、無事再開できてほっとしているところです。
 今回、やや全体の作品数が少なく、1人数点出品された方についてはそのまま複数を紹介、講評させていただきました。
 今年も残すところあと少し。コロナ、戦争、物価高騰・・・とため息が出る材料ばかりですが、来る年は、せめてそこから一歩出て “前に”向かっていきましょう。カメラ片手に・・・。 
 一年ありがとうございました。
 来年もよろしくお願いします。

 講評はクラブ員で講師の増田今雄さん(5常会)です。
 写真をクリックすると拡大して見えます。

【宮澤 一成】

「威風凛々」(飯山市神戸)=2022年11月18日
コメント:県の天然記念物に指定されている神戸(ごうど)の大イチョウ。思った以上の迫力にビックリしました。                                    
講評:イチョウといえば連想する色は黄色。やや早めだったかと思われますが、いまいち黄色が足りなくて惜しい気がします。しかし、背景の里山の稜線、手前右の柿の木をあしらった工夫はいいと思います。そして、見物人が何人か見えますが、イチョウの木の大きさを対比的に表現でき、これもいいです。
「巨木の懐」(飯山市神戸)=2022年11月18日
コメント:神戸(ごうど)の大イチョウの中に入ってみたら、              余りの広さに驚かされました。
講評:根元を覆いかぶさるように垂れ下がった枝と一面の落ち葉。これも黄色味があるとぐんと迫力が増したかと思います。人物か何か上の作品のように対比物があるとよかったです。

【広澤 一由】

「夕焼けスライドショー」(長野運動公園)=2022年10月11日
コメント:うろこ雲(?)に、夕焼けが彩りを添えて素晴らしいスライドショーとなった!
講評:大スペクタルな夕焼けです。どこの光景かと撮影地を見れば「運動公園」で、ホクトの所有地西の植え込みではないですか。左下に特徴あるとんがりの給水塔も垣間見えます。市街地では往々にして建物や電柱、電線が邪魔になり、せっかくの自然の営みの出現を台無しにしてしまうのが大半です。夕焼け雲の空と下の部分の比率もよく、画面中央からやや左下の部分を起点にした四方八方、空いっぱいに広がってゆく放射状の雲が何より雄大でいいですね。
「苗場山天池展望台より鳥甲山の展望」(秘境秋山郷)=2022年10月28日
コメント:晩秋の秘境:秋山郷への途中で、紅葉の山々と青空に冴えた鳥甲山が素晴らしかった。
講評:「おー、あれが鳥甲山か」。青空の下、山容と共に裾野に広がる紅葉を堪能する人たち。その感動を一束にまとめた作品になりました。タイトルがやや長めです。

【早川 球喜】

「初冬の野尻湖」(信濃町)=2022年12月6日
コメント:何の変哲のない写真ですが、コメントで何かを見つけようしているのですが、今、頭に浮かばないので追って提出します。
講評:紅葉も終わり冬を迎えようとしている北信濃の風情が感じ取れます。青と黒、白の単色3つでシンプルにまとまっています。じっと凍てつくこれからの冬を待つ湖、黒姫、飯綱山が何かを語りかけているようです。何の変哲のある写真です。惜しむらくは、画面がやや右下がりなので水平に。

【中島 弘】

「小春日和の午後」(大町市霊松寺)=2022年10月31日
コメント:秋晴れの下、紅葉を求めて大町市の霊松寺を訪ねました。紅葉はイマイチでしたが多くの人が穏やかな日差しの中散策を楽しんでいる様子を撮りました。
講評:先般の区文化祭に展示の広澤一由さんの「霊松寺の紅葉」と同じ寺です。廣澤作品は、境内をやや見下ろす感じの高台からのショットですが、この作品は境内の中に潜り込んでの撮影。小生は一度も訪れたことはありませんが、この2枚で、大まかなお寺の概略がつかめました。写真とは、そこに行かなくても光景が共有できる、あるいは美しさやすごさなどの感動を味わうことができる素晴らしいものです。
「おつかれさん」(長野市大岡芦ノ尻道祖神)=2022年11月2日
コメント:正月7日に住民によって造られた道祖神の神面は間もなく1年の任期満了を迎えます。風格の中に住民を見守った安堵感と少し疲れた様子を捉えました。
講評:よく、造られる場面は新聞などでも紹介されお馴染みですが、1年間住民を守ったところに着眼し作画した点が素晴らしいですね。通常、日常の家内安全、無病息災に加え今年は収束の兆しの見えない新型コロナ、ウクライナ・ロシアの戦争、物価高騰と大変な年だったことに思いを巡らせ、表現した一枚になりました。
「オッ!釣れた」(千曲市聖湖)=2022年11月2日
コメント:柔らかい日差しを浴びながら糸を垂れ、静かに流れる時間を楽しむなか、ウキが沈む瞬間の緊張感を撮りました。
講評:人工とはいえ、左下の釣り人用の足場の曲がり具合が画面に変化、動きを感じさせてくれます。そこに釣り人が獲物をひっ掛けた瞬間を捉えたタイミングもいいですね。画面の中で占有する面積は少ないものの、釣り人のどきどきとした緊張感が伝わってきます。この後、魚が釣れたのかなーと連想する楽しさもあります。

【高山 三良】

「皆既月食」(長野運動公園)=2022年11月8日
コメント: 月食最大から40分後、下と右に星があります。下が天王星で突入(天王星食)寸前。
講評:私も運動公園で撮っていました。サブトラック西の築山のてっぺんでした。ちょうど東の空が開けて見え、昨年の皆既の時もここでした。機材や加工、トリミングの違いはあれ、ほぼ同じ色、大きさです。普通の満月では月の明るさで見えない天王星もくっきり。惑星食は442年ぶり、織田信長も見たかも知れないという時空を越え、この次は322年ぶりとか。右の星は私のカメラでは写りませんでした。何という星?
 以下、タイトルなしですが出品されましたので紹介します。地附山の紅葉全景と登山最初の登り口のショットですが、紅葉がきれいですね。もう1枚は霧が這う山里の光景ですが、もう少しアップに切り取ると迫力が増したかと思います。