石渡写真クラブ月例会(7月)作品、講評

石渡写真クラブ月例会(7月)作品、講評
 講評はクラブ員で講師の増田今雄さん(5常会)です。
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【吉田 幹男】「アナベル」(自宅)
コメント:撮る時期が遅れてしまい、花に透明感が消えてしまいました。
講評:「透明感が消えた」とあるように、確かに白一色の花に強い日差しが当たり「白飛び」してしまいました。陽が斜めに差す早朝や夕暮れ時など撮影の時間帯を選び「斜光」をうまく使うか、満遍なく光が回る高曇りの日を選ぶと小さな花びら一枚一枚が浮かび立体的に写ります。白色に対し背景を黒にしたアングルはいいと思います。
※アナベルは「アメリカアジサイ」、「セイヨウアジサイ」と呼ばれ、初夏から夏にかけて咲き、ピンク色もあります。

【宮澤 一成】「背比べ(長野市富竹)
コメント:田植えを終えた畦に鮮やかな花が咲き我一番と背を伸ばす様子が面白く感じました。
講評:よく見かける花ですが、何という花でしょうか。やや斜めに群生した様、つぼみから満開、そして枯れた花と次々と咲く様子が花の勢いを感じさせてくれます。我一番と伸びる様子に「背比べ」を感じ、タイトルに採用した感性がいいと思います。ぼかした背景処理も適切で主題を盛り立てています。
※ネット検索によると「スイセンノウ」(酔仙翁)と思われます。南ヨーロッパ原産の多年草で、葉も茎も柔らかい白毛で覆われフランネルを連想させ、別名「フランネルソウ」。

【広澤 一由】「庭の鏡池」(長野市芋井鑪)
コメント:雨上がりに庭の池をのぞいたら、空と地が合体した様に写っていたのが印象的だった。
講評: 一瞬、天地、縦横の位置を疑ってしまう奇想天外な作品となりました。よく見ると、左の池のほとりに咲いているドクダミでしょうか、花はちゃんと空に向かって咲き、正しい位置が分かりました。上に見える黒い柵は、実は影です。「空と地が合体したよう」な光景を発見したこと、その印象を的確に作品として残せたことが評価できます。

【早川 球喜】「霖雨の頃」(長野市若穂蓮台寺)
コメント:今頃の時候を表す言葉に「霖雨」があります。何日も続く長雨のことですが、最近は集中豪雨的な降り方が多くなりました。日曜日がちょうど朝から「霖雨」のような空模様でしたので、出掛けました。雨の中に山、紫陽花、山門などを撮影したかったのですが、チャンスがありませんでした。
講評;山中の寺院を背景に、赤いよだれかけのお地蔵さんをあしらい、主題のアジサイを中央に配置した構図。花がやや寂しいのと、梅雨時の花だけに雨上がりなどのしっとり感があるとよかったですね。

【中島 弘】「棚田の石垣」(飯山市瑞穂地区)
コメント:日本棚田百選に選ばれている飯山市瑞穂の棚田を訪れてみた。珍しい石垣の土手が悠久の時を経て輝いている姿を撮りました。
講評:主題は石垣ですが、一番手前に田植えの終わった苗が見えた田を少し入れ、石垣の上の見えない田の様子を連想させてくれます。山里に幾重にも重なって見える石垣が歴史の重みとともに迫ってきます

【竹内 一郎】「泣きべそ」(自宅)
コメント: 孫です。目に入れてもいたくないとは、このことかな……。
講評:涙をいっぱいため、口に何かをくわえたしぐさ。単純化した背景が主題をぐんと引き立てています。泣いても笑っても、表情すべてが“絵”になる被写体です。この子の人生の貴重な一生の記録ともなります。撮りっ放しでなく、きちんとデータと形としてのプリントを残してください。この子のために。

【高山 三良】「空を見たかい?」(戸隠)
コメント:ヤマオダマキ、いつもうつむいています。下からのぞき込んで。
講評: いつも下を見ているオダマキ。茎は長めで下から覗き込めば見えなくもない花ですが、真下からの超ローアングルが新鮮な感じを与える作品となりました。背景の木々も環境が分かって主題を盛り立てています。がく(花びら)やその向こうの葉が逆光に浮かび幻想的な色彩できれいですが、花芯部分がつぶれてしまい残念。銀レフで太陽光の反射を使って照明するか、ストロボなら少ない光量を与えるとまた別の感じが出ました。

石渡写真クラブ月例会(6月)、作品&講評

石渡写真クラブ月例会(6月)、作品&講評
 クラブの仲間だった笠原美敬さんがお亡くなりになりました。悲しく、寂しい気持ちでいっぱいです。昨年の5月まで例会に元気で出席、自宅の庭に咲いたテッセンの花、その前月には運動公園サブトラックの桜と作品をお持ちになり、みんなで楽しく写真の勉強をしていた姿が忘れられません。
 このころからコロナ禍で月1回の例会も公民館集合からデータをパソコンのメールなどでやりとりする「WEB例会」に切り替わり、クラブ員同士の連絡はスマホのラインメールで取り合いました。当時のクラブ長、中島弘さんの諸連絡メールに応え、昨年暮れの12月6日付けで「笠原です。いつもお世話様です。通知確認しました。本年は6月より体調を崩しクラブ活動に関わることが出来ず寂しさと情けなさが募るばかりです。年明けは皆様に追いつくよう頑張ってやろうと思います。今後共宜しくお願い致します。」(原文のまま)と記録に残ります。
 クラブでは1回だけですが、1昨年5月、飯綱高原から戸隠へ撮影会に行きました。この時も、元気でいいづなリゾートスキー場脇にある水芭蕉園、鏡池、霊仙寺湖畔などを元気に歩かれ撮影したことを思い出します。
     回復し、一緒に写真をどんなにか撮りたかったか心中を察すると無念さばかりが込み上げて参ります。
 心よりご冥福をお祈り申し上げます。(増田)

 講評はクラブ員で講師の増田今雄さん(5常会)です。
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【高山 三良】

「ツユクサと蜜蜂」(自宅)
コメント:自宅のツユクサをマクロ撮影。蜜蜂がやってきてくれました。
講評:身近な小さな花をクローズアップ、花芯がシャープで鮮明に表現されています。微細などこからとも分からない光とともに、薄いブルーが何とも言えない雰囲気を醸し出しています。それだけで十分ですが、そこにミツバチがやってきてひと味違った物語性が組み込まれました。

【中島 弘】

「午後の美術館」(長野県立美術館)
コメント:コロナ禍のなか、スーパークローン展で心の平穏を取り戻したひと時、「霧の彫刻」を楽しむ情景を撮りました。
講評:新装、オープンした県立美術館。これまでは、作品を展示、見せるだけの美術館でしたが、展示以外に訪れた人自身が楽しめる工夫があちこちに施された美術館。庭先の水辺空間に霧が立ち込めた瞬間をすかさず切り取りました。濡れないように着た合羽姿、その右上の二人連れの姿が特に象徴的で、どこかアラブ系?の外国にいるような光景になり意表を突きます。ほどよい霧、群像の配置バランス、ハイアングルとシャッターチャンスよくまとまりました。

【早川 球喜】

「天空~二つとない景色~」(長野市飯綱高原)
講評:須坂市から高山村にかけた千曲川沿いの市街地と山並みが適度な雲とともに描かれ雄大な風景となりました。上部の青空スペースがやや多すぎる感がします。左右はそのままにして、青空を半分ぐらいカットし、超横長のパノラマ写真にすると見映え抜群となります。

【広澤 一由】

「二輪草の小径」(飯綱高原大谷地湿原)
コメント:二輪草の花が咲き誇る小径を行くカップルが似合っていたのでシャッターチャンスとして撮りました。
講評: 右上にある根元から枝分かれした樹木が「ここの主は俺だ!」と言わんばかりに存在感たっぷりです。その根元に控えめに咲いたニリンソウの群落と「C」構図にカーブした小径が流れを創出、点景人物もほど良い位置、大きさで入れたところは正にシャッターチャンスでしたね。ただ、こっちに向かってくる逆だとなお良かったです。

【宮澤 一成】

「ど迫力!」(長野市茶臼山動物園)
コメント:迫力は感じますが、どことなく可愛らしくも思え、トラ猫みたいです。
講評:網目越し、あるいはおりの鉄格子越しか、邪魔なものを画面内から除くため深度(絞り)を開けて撮影。そのせいか深度が浅く、フォーカスが鼻から目あたりに、ほかはぼけて逆に主題が浮き出て効果的でした。とするなら、もっと開放値(絞りを最大限開ける=絞り値の数字が少ない方)まで開けると、もっとぼけ効果が強調されたかも知れません。猫のような目として感じたままが表現されていますが、できれば、もっとトローンとした目つきだと面白かった。

【吉池 安雄】

「高原の初夏」(戸隠森林植物園)
講評: 歩き始めてすぐの「みどりが池」。雲をうまくあしらうことの上手な作者だけに、うまく水面に投影できるアングルを選びました。手前と左右の草木、池のほとりの樹林帯と奥行き感も出て、初夏のさわやかな情景が表現できました。

【吉田 幹男】

「自宅のバラ」(自宅)
コメント:ほかに山などを撮影しましたが・・・。自宅のバラになりました。
講評:きれいなバラですね。前回のボタンの白と違ってバラ特有のピンク色が鮮やかです。自宅という事ですが、建物や道路、フェンス、周辺の花木など雑物を除外、数輪の花とつぼみをうまくまとめました。そこでもう一歩。主題の中央の花を真ん中に配置した「日の丸構図」ですが、この花を「黄金分割点」、つまりやや右下に置いてみたらどうでしょう。そして、花が向いている前方を開け、その先にこの花の次を担うつぼみがあるというイメージです=下写真。ぐんと見栄えが増したと思いますが、いかがでしょう。

 

 

石渡長寿会シルバー隊、公民館清掃に出動!!

 今年度2回目の石渡長寿会シルバー隊による清掃が72日、石渡公民館で行われました。5月28日に石渡八幡神社の境内の草取りを行ったのに続くボランティア活動です。

 約40人が参加しました。公民館周囲ではビーバー草刈り機3台が登場、能率よく雑草を刈ったり、ゴミ拾いを行いました。公民館の中では、大会議室やトイレ、玄関、天井の蛍光灯などを掃除しました。

 梅雨の合間を縫っての清掃で、湿度が高いため、みなさん汗をかきながらの奮闘でした。

【文と写真:石渡つうしん取材班 水越渉】

参加者全員の前で、「大勢の皆さんが集まっていただき、ありがとうございます」とあいさつする石渡長寿会会長の大日方清さん(手前左から2人目)

参加者は、614日に亡くなった元会長の笠原美敬さんを悼んで、黙とうをしました

大日方会長が新入会員として丸山紀幸・ケイ子さん夫妻を紹介しました(左の2人)

公民館大会議室では掃除機が活躍。意外に(?)手慣れた動きでした

脚立に登って天井の蛍光灯の掃除。慎重に、慎重に・・・

玄関では土間だけでなく、下駄箱もきれいにしました

台所では調理台や冷蔵庫、そして窓までも掃除です

外では雑草刈りに3人のビーバー隊が出動、見る間にさっぱりしました

刈った草を手際よく集める会員のみなさん

公民館の裏手の雑草も掃除。忘れていません、緻密です