「民話の語りとアルパ演奏会」が開催されました

 石渡長寿会の「秋文化講座」として、「しなのの伝説を語る会」の萱野信子さん花島尚子さん、水本佳代子さん、上松則子さん、による民話の語りとアルパ奏者の小林ユキ子さんによる演奏会が石渡公民館で開催されました。

 民話の語りでは、幼い娘に赤いまんまを喰わせるため、庄屋の土蔵に盗みに入り、そのため流された久留米橋を丈夫で流されない橋を作るための人柱になったとういう、新州新町の赤いまんま喰った。
 弘法大師という立派な坊さんが、ボロをまとい吉田の里へあらわれ、乳の出ない母親を救ったという、吉田の大イチョウ。
 善光寺の敷石の祈り(善光寺の民話)。
 松代の親孝行な子猿(松代の民話)。
 幼いとき、出家した父を探して善光寺へ向かう、父の名は熊谷次郎直実、一の谷の戦いで平敦盛討って無常を感じ、剃髪した(平家物語)という玉つる姫の塚。の五話で、素晴らしい語りにうっとり聞き入りました。

 続いて、小林ユキ子さんのアルパ演奏が行われました。アルパはパラグアイで盛んに演奏され、パラグアイハープとも呼ばれ、弦が38本、指の腹から爪にすべらせるよう引き、半音がない。楽譜が無いとのことでした。
 曲は、①春風にのって、②アルトパラマ③コーヒーサンバ、④浜辺の歌、⑤もみじ⑥ふるさと、⑦ひとり言、⑧コンドルが飛んで行く、⑨贈り物を演奏していただきました。浜辺の歌など皆さんで合唱し、素晴らしい演奏とアルパの美しい音色にひと時酔いしれました。

【文と写真:石渡区広報部長 早川球喜】

挨拶する中島弘長寿会長(左端)と出演者のみなさん

民話の語りに耳を傾ける区民の皆さん

写真を交えて民話について解説する萱津信子さん

アルパの楽器について説明される奏者の小林ユキ子さん

曲を分かりやすく解説をしながら演奏していただきました

御礼の言葉を述べる笠原美敬長寿会相談役(左端)

 

 

石渡八幡神社俳額の説明看板が設置されました

石渡八幡神社拝殿内の俳額の説明看板を設置されました。

 石渡八幡神社の拝殿南北に「文政十年」及び「文政六年」の奉納俳額が掲げられています。

 この奉納俳額は、「信濃町出身の小林一(1763~1827)が亡くなる数カ月前の、最晩年期の文政十年(1827)に選句し、奉納…俳額には、一茶だけでなく有力な弟子たちが顔をそろえて句を出し協力しており、一茶晩年期の北信・善光寺周辺の俳壇総顔見せと言っての過言ではない貴重なものです。
 なお、…文政六年(1823)に奉納された額もあり、一茶自身による選句ではありませんが、こちらにも一茶の句が掲額されています。…」(説明看板)

 この俳額について、区では昨年「小林一茶検討委員会」を設け、聞き取りや古文書等の調査を行いましたが、残念ながら期待する情報を得ることが出来ませんでした。けれど奉納俳額は文化遺産としての評価も高いため、この度「地域力向上支援金」を得て、説明看板を石渡神社拝殿前に設置されました。又、奉納俳額に掲載の俳句の横断幕も作りました。

【文と写真:石渡広報部長 早川球喜】

奉納俳額の説明看板

俳額掲載の俳句の横断幕

説明看板の設置場所

 

石渡写真クラブ月例会(9月)作品と講評

石渡写真クラブ月例会(9月)作品と講評 
講評はクラブ員、増田今雄(5常会)講師。

【吉池 安雄】「韮の花でお食事中」(石渡)
 ニラの花で蜜を吸うセセリチョウの仲間。スマホ撮影とのことですが、クローズアップ撮影が可能なスマホで迫った選択肢はいいです。小さなチョウなので、逃げないよう息をこらし、そっと近づいてシャッターを切る作者の姿が想像できます。ただ、少し拡大してみるとややピントが甘いのが残念です。右の背景に何もなく無駄なのでカット、トリミングすると主題がぐんと生きてきます。

【広澤 一由】「青空に映える教会」(軽井沢)
 
真っ青な空にそびえ建つ教会の建物。壁の茶色、空のブルーの色彩が鮮やかで印象的です。建物がずばり三角構図で安定感が出ました。が、やや屋根より下がアンダー気味で面積が多く重たい感じになってしまいました。トリミングで半分程度を減らすと、主題の上の部分が強調され生きてきます。

【早川 球喜】「それひけ!」(長野市古牧小学校)
 
小学校の運動会の綱引き。児童らの表情がほとんどなく、グラウンドから舞い立つ砂煙と唯一見える先生の表情が印象的な作品。アングルやレンズ選択を工夫し、画面のどこかに1人でも児童の表情が見たかった気もします。

【中島 弘】「頂上はまだかな」(八ヶ岳連峰硫黄岳)
 
もうすぐ山頂。ジグザグの急登を息せき切って登る一行の息遣いが聞こえるようです。天空に取り込んだ太陽、ややアンダー気味のトーンから作者の表現意図が読み取れます。

【竹内 一郎】「強面」(自宅)
 カマキリがモチーフ。薄暗い中で獲物探し?でしょうか、ギュッとたたんだ前脚とタイトル通りの頭の部分が暗いトーンとともに不気味さを漂わせています。背景のぼけ具合も主題を浮かび上がらせています。アングルが真横ですが、真正面から襲い掛かるように、獲物を捕まえようと広げた前脚・・・。よく見る絵柄ですが、迫力が出るアングルかと思います。時間が許せば、「強面」のイメージを膨らませつつじっくりと構えてみましょう。

【高山 三良】「精霊会と大盆踊り会」(善光寺)
 精霊会から盆踊り会までを時系列、アップ、ロングでまとめた組み写真。上の夕暮れと下の夜景が対照的でいいと思います。ただ、中央の二枚はセミロング、アップで状況がよく分かるものの精霊会の中からのショットで、ややだぶり感があります。むしろ、下の盆踊りから何か工夫したアップものを入れると天地2つのテーマの交差が生まれ、もっと融合したイメージ、画面全体の一体感が出たと思います。

【倉澤 利和】「登ったよ八ヶ岳」(硫黄岳)
 
前々回の月例会出品の「待ってろよ八ヶ岳」の完結編。八ヶ岳連山の「硫黄岳」山頂直下で、青空に浮かぶ雲をアクセントにした山岳写真。ほぼ中央から広がる放射状に伸びた雲が流れを表現、雄大です。左下にいる登山者たちが大自然のスケールを分からせるスケール、アクセントになっています。

【池田 治雄】「野猿公苑行き」(西掘)
 主題の赤白ツートンカラーの電車が印象的です。結構速いスピードかと思いますが、高速シャッターで動きを止めています。立ち位置(札死場所)、気象条件もありますが、背景に飯縄山とか山並みが入るとスケールが出たと思います。右端にススキの穂が一本見えますが中途半端、できればもっと一株ぐらい入れると季節がアクセントとして盛り込めたと思います。

<シャッタースピード>
 低速から高速まで自由自在、さまざまな表現が可能です。写真ならではの表現の一つとしてぶれがあります。目で見る感覚と違いスローシャッターが独特のものを表出、見る人に見たことのない新鮮な視覚的世界を与えてくれます。
 スポーツや動植物など早い動きを狙う場合は、原則は高速シャッターで動きを止めます。これも、人の目には見えない世界を見せてくれます。高速シャッターをマスターしたら、少しずつ低速にして動きのあるものに挑戦してみましょう。高速でない適度なシャッタースピードで写すと、画面の中の被写体がある部分は静止し、ある部分はぶれて写り、「静」と「動」が入り混じったしゃれた写真が生まれます。
 さらに、思い切って低速シャッターにしてみましょう。手ぶれ、カメラぶれに注意しながら場合によっては三脚を使いましょう。例えば、菜の花畑で風に揺れる株を手前に入れてスローで撮ると、ぶれた感じが表現でき「風」を感じさせてくれる作品になります。
 動く物をレンズで追いながら撮影する「流し撮り」というテクニックもあります。できるだけ背景に何かを置いて、手前の被写体を動きに沿ってレンズで追いながらシャッターを押す手法です。カラフルな背景ですと効果的です。