<五十音順に掲載>講評は石渡写真クラブ:増田今雄講師
作品の下に、「タイトル」、<撮影場所>、(講評)の順に掲載
*写真をクリックすると大きく鮮明に見れます。
1.池田 治雄
「北風に乗って」 <長野運動公園>
凧あげの写真は難しいです。高く揚がれば揚がるほど小さくなるし、凧はいっぱいあるのに空ばっかり・・・。捉えどころがない被写体の一つです。しかし、そら空間に見事、凧を浮かせてそんなに高さはないもののいい瞬間で捉えています。そして、数人いる人物群像ですが、ほとんどの人物の表情が見えない(分からない)瞬間が何とも言い知れぬ面白さというか物語性というか・・・。狙いを定めてもなかなか撮れない一瞬を捉えています。
2.笠原 美敬
「無病息災を祈りどんど焼き」<石渡どんど焼き会場>
人々の健康と幸せを一心に背負い、真っ赤に燃え盛るクライマックスの瞬間を捉えています。背景の家並みも時代をさりげなく盛り込んだ記録写真です。
3.萱津 信子
「野尻湖冬景色」 <信濃町 斑尾より>
斑尾登山道からの野尻湖。俯瞰したスケールのある冬の野尻湖が映し出されています。二分割構図で上半分を冬ならではの立ち込めた暗雲で占め、下半分を主題の野尻湖。モノトーンの渋い感じで迫ってきます。
4.倉澤 利和
「あっちっち何とかしてよ」<石渡どんど焼き会場>
被写体の中でも絞り込んだだるまに自分の思いを込めた作品。一年間、家族や地域、会社などを見守り、最後に燃え尽きてその任を終えるだるま。それにしても「あっちーなー」とは最後の試練?伝統の行事、神妙な中にもユーモラスな断面を盛り込んだ作品。
5.高山 三良
「どんど焼き」 <石渡どんど焼き会場>
燃える前、燃焼、燃え尽きた後、お餅を焼く区民など5枚でどんど焼きの様子を組みでまとめました。時系列、場面転換を考えた組みでよく分かります。写真と写真の間に何色が適切か分かりませんが、線を入れると印象が少し違ってきたかと思います。さらに、県展並みのA2サイズと大きめの台紙の中に、サイズや線を工夫してレイアウトする組みもあります。奥が深いです。さらなる挑戦を。
6.中島 弘
「先人の知恵」 <新潟県 村上市>
日本海沿岸の川に遡上するサケの乾燥新巻き。中望遠レンズで周りをぼかし主題を明確に浮き立たせ、さらに独特の光線が注ぎ、静物画のような仕上がり。命を「食」として捧げる何か神妙なものを感じさせてくれる作品。欲を言えば、もう少し下をカットし、その分上を入れる。絞りももう半絞りか1絞り開けると、もっと主題が浮き出て生き生きとしてきたと思います。
7.早川 球喜
「朝日に輝く」 <長野市柳原>
朝焼けの飯縄山、霊仙寺山が印象的に表現できました。手前の霜が降りた水田やまだ眠りの中の民家はややトーンが沈み、上の朝焼けとともにいい露出バランスで迫ってきます。欲をいえば、左に雪を抱いた戸隠連山がもう少し入ると違った印象になったと思います。
8.広沢 一由
「待ってました・さあ焼こう!」 <石渡どんど焼き会場>
燃え尽きるまでひたすら待つ。頃合いを見計らって一斉に用意したお餅や繭玉などを火に入れる。顔ばっかり熱い。でも、今年一年健康で幸せに・・・。区民の願いが伝わってくる一枚をローアングルから印象的に捉えました。
9.吉池 安雄
「春暁」 <長野運動公園東>
運動公園東のホクト産業の所有地を前景に、目に止まった朝焼けの光景をすかさず作品にしました。やや画面が左下がりですが、左下から右上に伸びた茜色の雲がかえって流れを演出しています。
(HP掲載担当:)広沢