「石渡写真クラブ」カテゴリーアーカイブ

石渡写真クラブ月例会(3月)作品&講評

石渡写真クラブ月例会(3月)作品
 1月の例会から、新型コロナウイルスの感染回避とともに時間を短縮し実施。3回目の例会です。
 講評はクラブ員で講師の増田今雄さん(5常会)です。

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【吉池 安雄】「春の訪れ」(千曲市戸倉)
講評:千曲市キティーパークのセツブンソウ。よく、足を運び、一足早い春を楽しんでこられたかと思います。そして、いっぱい咲いている中で、選んだのは「だんご三兄弟」。斜めに仲良く花を開いた3株ですが、ピントが後ピンで惜しまれます。スマホではフォーカスゾーンがありませんが、最近、「画面の中のピントを合わせたい所をタップすると、そこにピントが合ってシャッターが切れる」とか。機種によるかも知れませんが・・・。一眼レフのマクロ以上に接近には強い捨てたものではありません。大伸ばしに耐えるようデータ量を大きくするとか、手ぶれしやすいのでシャッターはソフトに。いろいろと工夫、お試しを。

【宮澤 一成】「小さい春 み~つけた」(大王わさび農場=安曇野市)
コメント:春まだ浅い様子を表現したく、撮影しました。
講評:こちらは、この後の広澤さんの紅梅の仲間でしょうか、花びらがすっきりとしています。開花した花一輪に春を感じフォーカスを合わせていますが、ややはじっこ過ぎカ・・・。もう少しわずか右だと黄金分割点に位置し安定し訴求力がぐんと増します。右下向こうのぼけた枝もにぎやかさという面でいいのですが、やや間が空きすぎか・・・。それには、立ち一をわずか左に寄せ、画角を少し左に振ると上記の指摘が解決、狙いが明確な作品になります。

【広澤 一由】「寒そうな梅の雪化粧」(長野市運動公園)
コメント:咲き始めた紅梅に無情の雪が降り積もり、待ちわびた春の息吹が遠のいた感であったが、青空に映えた梅と雪の塊の競演が美しかった!
講評:春と寒さが共存した撮影意図が読み取れる作品です。場面を想定し足を運んだ労作ですが、咲いた花が少なくやや散漫な感じがします。フォーカスのある左下から右に延びる枝を中心にトリミングをしてみました(下写真参照)。

【早川 珠喜】「薄暮の梅」(長野市城山公園)
コメント:長野市城山公園、この度新長野県立美術館が完成し、近代的容姿が姿を現しました。ここは花見の名所で花見時は小屋が立ち並び賑わうのですが、今年はコロナ禍で中止とか。桜の蕾はまだ固いのですが、新美術館の傍らに2本の梅が今が盛りと咲いておりました。
講評:いち早く咲く梅の花。私もかつて取材、新聞に掲載したことがあり懐かしく拝見させていただきました。大分昔の事で、健在ぶりにほっとしました。背景は新装なった美術館の屋根でしょうか、ちょうど中央に横線状に入り花が主題とはいえ、画面を二分しているように見えます。もう少し下げるか逆に上げて青空を少しにすると、花が映えてきます。

【中島 弘】「北帰行の準備」(安曇野市ハクチョウ湖)
コメント:今年は白鳥の南下が多いと聞き、安曇野で撮ってきました。背景にアルプスを入れたかったが曇り日で残念な結果となりました。
講評:撮影するポジション、角度、加えてコハクチョウの飛ぶ方向などなど結構思うように撮れないのが現実です。一回、二回で気に入ったカットが撮れれば最高ですが・・・。コハクチョウが群れで飛び立つショットですが、ほぼ完ぺきな後ろ姿で残念。再挑戦といきましょう。

【先ずは真似る。そしてオリジナルに挑戦】
 一月例会の宮澤さんのコハクチョウの評でも触れましたが、コハクチョウはプロ、アマ問わず多くのカメラマンの被写体になってきた野鳥です。大型で、冬の間信州に滞在する渡り鳥で多くのロマンも持っている魅力的な鳥です。雪を抱いた北アルプスを背景に飛翔、離発着など迫力ある素晴らしい作品が数多く生まれています。先ずは、そんな写真に挑戦、追いつくことかと思います。
それには、大変ですが何回も通い、飛び立つ時間や方向などよく観察することから始まります。当然どんどんシャッターを押しながらの行動になります。そのうちに、「背景にアルプスを・・・」掲げた目標の先が見え、近づいていきます。達成した時の喜びは格別、それが写真をやる醍醐味でもあり楽しみでもあります。
それでも、苦労して撮ってみても(繰り返しになりますが)「どこかで見た写真だなー」。そこからが大切です。勝負です。それまで培った観察眼や失敗などのデータを基に、誰も撮ったことのないオリジナルな写真を求めてゆくことが始まります。
写真は時として偶然性の瞬間もあります。その一瞬を捉える力量を日ごろから養うことです。手間も暇も掛かりますが、やってゆくと奥が深い世界です。

【高山 三良】「花鳥幻日月」(石渡近辺)
コメント:どんど焼きの日の幻日、上弦の月に現れた月面「X」、二月の満月SnowMoonに花鳥を添えました。
講評:「花鳥風月」。万葉の昔から、日本人が慣れ親しんだ生活の中で目にするものを連歌や俳句、日本画などで表現する日本独特の文化。各々の写真が完成度高く、お互いが共鳴し合ったシンプルな組み写真となりました。背景、線など黒色を基調とした中に一枚だけブルーという背景も効果的ですね。

【倉沢 利和】「『UFO』みたい?」(飯綱町霊泉寺湖)
コメント:天気が良いので出かけました。湖畔から見た景色がUFOに見えたのでシャッターを押しました。(GLAMPROOK飯綱高原)
講評:雪景色の中、「かまくら」か?面白い素材を発見しましたね。コロナ禍の中で出現した、感染回避を徹底したホテルとか。時代の流れを写し止めた記録写真でもあります。今度は、中の様子を見てみたいですね。

 

石渡写真クラブ月例会(2月)作品&講評

石渡写真クラブ月例会(2月)作品
 先月と同様に、新型コロナウイルスの感染回避とともに時間を短縮し実施しました。
 講評はクラブ員で講師の増田今雄さん(5常会)です。
 写真をクリックすると拡大して見えます。

【倉澤 利和】「寒くないよ!」(長野市城山動物園)
コメント:ふと動物を撮りたくなり動物園へ出かけました。動物園といったら猿です。母の愛を感じました。
講評:「写欲を感じたこと」が素晴らしいです。何かないか?何か撮らなきゃ!と脳が働き始め、ふと目指したのは動物園。私も記者駆け出しのころ、先輩から「何もネタがなかったら動物園へ行ってみなさい」。
 前置きはさておいて、寒さの中、懐にわが子を抱き温めている様子に感動した思いがそのまま伝わってきます。前ぼけの雪も寒さを助長し、背景のすっきりした感じも望遠レンズの効果が出て主題を引き立てています。ただし、やや調子がアンダーでせっかくの子猿の表情が分かりづらいのが残念。少し明るくし、無駄な部分を削りトリミングしてみました=写真下。

【高山 三良】
「仲良しⅡ」(自宅)
コメント:メジロ第2弾。ヒヨドリがいなくなると大急ぎで食事、滞在時間2分。ポーズはとってくれません。
講評:ほかの鳥や天敵を気にしながらの食事。たったの2分と見るか、たっぷり2分と考えるかはとにかく、あっち、こっち、カメラ目線、食事とさまざまなシーンを効果的に並べた組み写真となりました。この作品のほかにもう一枚、何種類もの野鳥を見せた組み写真が出品されましたが、これはこれで視点が違い面白いと思います。そのうち、鳥同士がニアミスし、壮絶な闘いのすごいシーンが撮れるかも。粘り強く頑張ってください。

【中島 弘】「霧氷の華」(木島平村)
コメント:24ミリ ワイドレンズを入手したので、霧氷を撮りに快晴日とマイナス気温の日を狙い、撮ってきました。
講評:倉澤さんと同様に、狙いを定めて足を運んだ点に脱帽ですね。甲斐あって、見事な霧氷に出会えましたね。この光景を目の前にし、「写真やってよかったな。写真って面白いな」と感動している中島さんの気持ちが伝わってきます。震撼とした寒さの中、朝の斜光を浴びて青空に輝く霧氷がコントラストを持って迫ってきます。中央の影も単調な雪面にアクセントを醸し出しいい感じですが、手前の中央と右の雪の塊が中途半端に見えます。すっきりと幾筋もの影でまとめるとさらにグレードアップ!

【早川 珠喜】「仁王門の雪景色」(長野市善光寺)
コメント:善光寺仁王門は、1918(大正7)年に再建されました。仁王立像は、巨匠である高村光雲とその弟子の米原雲海の合作による彫刻です。善光寺の仁王像は通常と逆で、右に吽形を左に阿形を置いています。なぜか知りませんが、建物の形式及び位置に関係しているのではないでしょうか。
講評:参道、院坊の庭木に降り積もった雪と雪降りの善光寺仁王門。暗かったのでしょうかストロボ一発。近く、また遠く、雪の粒が大中小の玉になって画面にアクセントを添えました。惜しむらくは、暗くて仁王の姿が見えませんが、小さくても見えると面白かった。

【多灯ライティング】
 原則、この世の中、太陽さんは一つ。被写体にできる影も一つで、写真の世界でも光源は一つが原則です。しかし、暗くてつぶれたり、立体的に見せるなどの目的で、もう一つの太陽(光源を)を意図的に作り出し照射することがあります。場合によっては、3灯、4灯、5灯・・・と複数を使うこともあります。このことを「多灯ライティング」と呼びます。
 そして、この作品の仁王像のように奥行きのある被写体が遠くてストロボなどの光が届かない場合、カメラに接続したコードを伸ばしてもう一発、遠く(仁王像の近く)を照射するという手があります。コードを隠したい向きには、こちらのカメラのシャッターに合わせ、向こうも同調する「スレーブユニット」なる小さな機材を使います。使い方は、例えば遠くの仁王像の前に、スレーブユニットを接続したストロボを配置します。こちらのシャッターとともに光ったストロボ光を感知して光ってくれるという仕組みです。ただし、感知する距離的な限度があるので要注意です。最近のストロボでは、この機能が内蔵式のものもあります。
 このほか、人物のポートレートや塑像などの撮影では、人工的にサイドや後ろ下などから光を複数当て、立体感を創出することもあります。

【広澤 一由】「コロナの終息を願って!」(善光寺・灯明まつり)
コメント:コロナ感染医療従事者への感謝の意を込めたブルーライトアップがとても美しかった山門と灯籠を中心に、バルブ撮影を試みました。
講評:左右に配置した行燈や柱から中央の石灯籠、さらにその向こうに薄いブルーに染まる山門と見る人の視線を主題に誘導、奥行き感が出ました。その間に点在する人物配置のバランスもいいですね。ただ、左側の参道を往来する群衆がいっぱい通行しているように見えますが、長時間露光のためぶれてしまい、残念。バルブの露光中にストロボを一発ボン。すると光が当たった人物だけが浮いて写り、残像のように動いている人はぶれて面白い感じになります。お試しを。

【宮澤 一成】「感謝」(運動公園東の空き地)
コメント:年頭行事である「どんど焼き」が無事できるのも消防団員のご協力があってこそです。これからも、お体に十分留意なさって頑張ってください。ありがとうございました。
講評:赤々と燃え盛るやぐら。対峙させるように消防団員の姿をどんと置き、見守る様子を切り取っています。火と人物を対照的に配置したのは分かりますが、団員の目線が別方向で惜しまれます(顔が熱いので横向いている?)。もっと、火をかき回したり、前後の動きなど「火と闘う?」男の姿をアクションや表情を集中的に狙っても良かったのではと思います。
 感謝は大切ですね。

【吉池 安雄】「春はあけぼの」(長野運動公園)
講評:メタセコイヤとヒマラヤ杉を左右に、中央にテニスコートの照明塔を絡め運動公園の朝焼けの光景を写しました。朝の刻一刻と変わるドラマはいつ見ても感動しますね。ただし、やや画面が左下がりで不安定な感じがします。特に、照明塔は人工物とはいえ直立しているものなので苦になります。いつも撮影時に注意することと、もし加工段階で気が付いたら矯正してみましょう(以下、角度を矯正、照明塔を真っすぐにしたみました)。

 

石渡写真クラブ例会(1月)作品

石渡写真クラブ月例会(1月)作品
 新年初の例会は、コロナ禍でのWeb方式から久しぶりに顔を合わせての会となりました。感染回避とともに時間も短縮して実施しました。
 講評はクラブ員で講師の増田今雄さん(5常会)です。
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【吉池 安雄】「春を待つ」(長野運動公園)
講評:まだら模様の雪、葉が落ちた木々・・・。色彩に乏しい殺風景な運動公園のサブトラック脇の冬枯れの築山の様子。今はじっと耐え、やがて芝や木が芽吹き自然も人も華やぐ春を待ちわびる作者の心情が伝わってきます。

【宮澤 一成】「北からの勇者」(犀川白鳥湖・安曇野市)
コメント:越冬のため、約4000kmも離れた東シベリアからやって来た白鳥たち、大きく翼を広げる姿は、全く疲れを感じさせない、たくましさを感じました。野鳥の撮影は、初めてで大変でした。
講評:渡来地としては新潟の瓢湖が有名ですが、今年は例年にない大雪で県内のここ白鳥湖と明科の御宝田の池には昨年より多くのコハクチョウがやってきているとか。くちばしが黒く、昨年産まれた幼鳥。1羽ですが、画面の中央に配置した日の丸構図で安定感があり、羽を広げた瞬間を捉えて躍動感も出ました。今度は、着水、離陸、飛翔に挑戦ですね。多くの作品が排出していますので、ネットや本などで参考にしてみてください。

【広澤 一由】「コロナの終息を願って!」(石渡区どんど焼き会場)コメント:燃え盛る炎に祈りを込めて、コロナの早期終息をも願ったどんど焼き。
講評: 燃え上がるやぐらを2基、うまく入れました。背景に住宅街や集まった人々なども入れにぎやかにまとまった画面となりました。燃え始めの、一番勢いよく燃え上がる瞬間を捉えています。

【早川 珠喜】「残り火」(長野運動公園東側空き地)
コメント:1月11日、石渡区のどんど焼きが行われました。恒例の行事ですが、正月飾った門松、しめ縄などを燃やしたどんど焼きの残り火で焼いた餅などを食べると、1年無病息災と言われます。集まった皆さん思い思いの方法で焼き、餅をほうばっておりました。その頃、陽は西に傾き冬の短い1日が暮れようとしていました。
講評:広澤作品からやや時間が経過。ぼつぼつ、お餅を焼く人々が周りに集まり始めたところです。画面全体を暗っぽい色調に落とし、背景の木立ちに落日の太陽を入れ、冬の短日の夕暮れを印象的に表現しています。

【中島 弘】「厳寒の先に」(長野市千曲川)
コメント:厳しい冬の先に花をつける春がくる時を待つ野ばらの姿にコロナ禍のなかの現状を重ねてみた。
講評:狙いが明確に読み取れる作品です。厳冬の早朝、川霧が張り付いたバラの葉を主題に、うまく逆光を使い浮き立たせ、レンズの絞りを開放値近くに開け河原の光景をぼかして背景に。空気感たっぷりの詩情あふれる一枚となりました。

【眼を肥やそう】
何を撮ろうか?「この時季、この場所に。この時間帯に行けば・・・」。作品を創るには、中島さんの作品のように、ある程度自分で頭の中に完成した写真(画面)のイメージを描いて撮影に臨むことが求められます。写真のイメージ作りには、日ごろからできるだけ多くの作品を見て参考にすること。最初は真似でいいです。素材や場所、構図、アングル、光の使い方、レンズ、仕上げ方、タイトルなど学ぶことはいっぱいあります。眼を肥やすことが大切です。さまざまなグループや写真家の展示会が多く開催されていますので、足を運んでみましょう。

【高山 三良】「仲良し」(自宅)
コメント:自宅にエサ台を作りました。2日後、メジロのつがいが来てくれました。いつも一緒、仲良し。
講評:目論見通りに餌台にやってきたメジロ。しかもつがいと思われる2羽。餌をついばむ、警戒などの生態を組みで表現しました。ナンテンの赤い実も効果的です。
 かつて県展の組み写真の部で、スズメの群れが餌台にやってきて、餌をめぐる争奪戦の百態を組み写真にまとめた作品が上位に選ばれたことがありました。サービスサイズ程度の大きさのカットをべたべたと並べただけのものでしたが、それぞれが面白く見応えがありました。時には、自作で被写体を創り出すことも写真の楽しみの一つですね。例えば、鳥がやって来る実のなる木を狙いやすい場所に植えるとか、チョウなら、それぞれお目当ての食草の植物を植えるとか。

【倉沢 利和】「今年もいただきます。(ふきみそ、天ぷらにして)」(自宅庭先)
コメント:毎年自宅庭松の木の下にふきのとうが出ています。昨年は早々12月に天ぷらにしていただきました。今年はいつ頃ふきみそにして食べることができますか?
講評: 庭先の一角で、地べたに張り付いたフキの枯れ葉。脇から、今年もしっかりと芽を出したフキノトウ。画面下には雪も垣間見え冬の寒さの中、生命力を感じさせてくれます。やや画角が広範囲なので、もう少し葉と芽をアップにすると力強さが出てきます。

 

 

石渡写真クラブ月例会(11月)作品展

石渡写真クラブ月例会(11月)作品
 新型コロナウイルス第3波で、例会は中止やむなきに至り、再度オンライン方式にて作品紹介、月例会です。クラブ員は作品を中島会長にパソコンでメール送信、まとめて講師に転送。コメント、講評とともに「いしわた通信」に掲載します。
 今回は、打ち合わせたように「紅葉」のオンパレード。各地のきれいな写真が並びました。中には、同じお寺の紅葉の作品が2名から寄せられ、それぞれの感性、個性によるはっきりとした違いが出て、写真のだいご味、面白さが感じられます。じっくり鑑賞をしてください。
 講評はクラブ員で講師の増田今雄さん(5常会)です。
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【池田 治雄】「盛秋」(上田城跡公園)
コメント:朝から天気も良く、上田城跡公園に紅葉を見に行ってみた。すでに桜、ケヤキは落葉状態だが、公園内は大勢の人たちで賑わっていた。モミジ、銀杏が見頃。深まりゆく秋を満悦し、次から次とシャッターを切った。

講評: どっしりと中央に位置させたイチョウの木がシンボル的で画面に安定感が出ました。それを取り囲むように、斜めや直立している複数の樹幹が主題のイチョウの木を盛り立てています。彩りが満載の中、点景として写真撮影の人物も効果的です。

【倉澤 利和】「鮮やかな紅葉」(若穂清水寺)
コメント:テレビのニュースで見たので行ってみたくなり出掛ました。平日でしたが、大勢の人が見に来ていました。

講評:この作品も背景の杉の木でしょうか、直立して並ぶ太い幹と落ち着かない感じでくねくねと思い思いに伸びた細めの紅葉の幹の対比がいい感じです。階段を入れず、奥から徐々に登ってくる灯ろうもリズミカルで傾斜している境内を連想させてくれます。目の前に広がる紅葉を思い切ったフレーミングで切り取っています。

【高山 三良】「高瀬紅葉」(高瀬ダム付近)
コメント:高瀬ダムまでツーリング。 数日後にタクシーの乗り入れが終わりました。寒かったけど綺麗でした。

講評: 下流からの紅葉織りなす渓流の様子を1枚。さらに歩を進め、奥に初冬の雪を抱いた北アを入れた中流域の紅葉を1枚。2枚組みながら「奥行き」を感じさせます。欲を言えば、さらに進んだ上流域の山のスケールが出たものをもう1枚、3枚組。寒くて、それどころでは・・・。

【竹内 一郎】「苔と生きる」(白駒の池原生林)
コメント:文化祭には、池の作品でしたが白駒の池は苔(カギカモジゴケ)も有名なスポットです。10月の作品です。

講評: 思い切った上下半分ずつの2分割構図が大胆です。普通は、苔を主題にするなら苔の部分を画面の3分の2ぐらい入れる、あるいは逆に向こうの原生林と霧を主題にするなら、苔は少しで原生林を3分の2の構図。当然、それぞれ主題の方にフォーカスした3分割構図で決めます。それが、両方欲張って見せたかった?。「普通」や「型」はどんどん破って、自分なりの作風を楽しんでいきましょう。半分入れたモミかトウヒの太い幹も大胆でいいです。

【中島 弘】「山の朝」(信濃町)
コメント:黒姫登山時に古池に映る紅葉を撮りました。もう少し赤が欲しかったです。

講評:この作品も2分割構図ですが、水面のある湖沼、池などをまとめる時によく使う構図です。池のほとりにある草紅葉が何となく「霧」を思わせ、画面全体が渋い感じの紅葉の色調の中、中央の小さいながら赤と黄色が印象的です。落ち着いた色調がいい感じの作品です。真ん中に白馬が1頭いると、東山作品。

【早川 珠喜】「錦秋の清水寺」(長野市若穂保科)
コメント:例の如く、「清水寺の紅葉が見頃」の新聞記事に誘われ、見に行きました。平日に関わらず大勢の見物客でにぎわい、スッポト探しに悩みましたが、陽光を思い出し、光と紅葉、そして秋霞に的を絞って見ました。

講評:同じ場所の倉澤作品 は木の幹の面白さ、この作品は紅葉の葉のきれいさですね。それぞれ、別の素材、角度で切り取り個性が比較出来ます。撮った人の感性が出るので、「だから写真って面白い」というか写真冥利というものです。画面いっぱいの紅葉の葉が、暗い部分、明るい部分、日が当たった部分、これまた同じ葉ながらそれぞれが個性を出しシンフォニーを奏でているようでもあります。光をよく観察、適切に仕上げています。

【広澤 一由】「ワンダフル!日本の秋」(大町ダム)
コメント:紅葉の大町ダムに国旗が掲揚され、正に「日本の秋」をイメージできたので撮影しました。

講評:旗の様子から相当の強い風。こんな山奥でも、日章旗があり周辺の紅葉と何かアンバランス?と感じるか、広澤さん流に四季のある日本と結び付け「日本の秋」と感じるかはそれぞれですね。やや全景的でポイントは国旗といえばそれまでですが、例えば左に配置した樹木の紅葉をもっと大胆に前景として入れて、その向こうに日の丸・・・。

【宮澤 一成】「鮮秋」(善光寺)
コメント:善光寺周辺を散策していたところ、「もみじ」が余りにも鮮やかだったので、撮影しました。

講評:逆光に映えた紅葉の真紅と善光寺の建物、空の3つの素材に特化したシンプルな構図です。鮮やかだった紅葉が主題ですが、紅葉に囲まれた中央に屋根を入れた「囲み構図」で、見る人の視線を誘導しています。それだけに、囲まれた空間に入れる屋根の配置をもう少し工夫するか、深度を浅くしてややぼかすという手もあったかな・・・。

【吉池 安雄】「焼きいもが恋しい」(長野運動公園)
コメント:青葉、若葉だった季節は移り、いま枯葉となって土に帰ろうとしている。こんな落ち葉のかたまりを見ると、子供の頃の焼いもが懐かしい。

講評:今年も冬から始まり、春、夏、秋が過ぎ、冬で終わろうとしています。そんな運動公園の四季折々の移ろいを何年も見続けている吉池さんならではの感性が盛り込まれた作品。幼少期の焼いもまで思いが達し、やや作品とかけ離れた感がするタイトルですが、十分撮影意図が伝わってきます。2本の木立ちに囲まれた間に落ち葉の山が点在し、その向こうの樹木や空も遠近感が出て雰囲気が出ました。

石渡写真クラブ例会(10月)=区文化祭展示作品紹介

石渡写真クラブ月例会(10月)=文化祭作品
 今回は、118日に石渡区公民館で行われた文化祭の展示作品を紹介します。原則この1年間に撮影、もしくは月例会に出品した作品で12点。サイズは四つ切り、ワイド四つで、プリントは写真表面が光沢よりさらに光った感じで見栄えのする「クリルタルプリント」。会場には20点が並びました。
 ここに紹介する作品は、展示作品と少しトリミングが違うものもありますが大筋は同じです。会員一同が汗を流した力作を講評とともに鑑賞してください。
 講評は、クラブ員で講師の増田今雄さん(5常会)です。
作品の中で、これまでの月例会に出品、「いしわた通信」の作品展で一度紹介した作品は、コメント、講評はだぶりますので省略します(HPの各例会を参照ください)。
 写真をクリックすると拡大して見えます。

【吉池 安雄】「旅立ちの準備」(戸隠森林植物園)=8月例会作品と類似。
講評:8月作品はアサギマダラを横から見ていますが、しっかり蜜を吸う様子を後ろから捉えています。浅葱色と模様がはっきり分かっていいですね。

「幻の蝶」(自宅)=5月例会作品と類似。
講評:5月の作品と比べると、こちらの方がリラの花やアゲハチョウも背景と分離しすっきりとまとまっています。

【宮澤 一成】「光の大地」(なばなの里・三重県桑名市)
コメント:国内最大級のイルミネーション!華やかな光の世界に包まれた感覚は、幻想的でまるで異次元の世界に迷い込んだ気分でした。
講評:コメントにあるように最大級のスケール感が、シルエットながら真ん中に横並びになった無数の人の波から想像できます。ぶれもなく、色彩を含め目の前の「異次元の世界」がそのまま素直に表現できました。

「こどもの特権」(南長野運動公園)=9月例会作品。

【広澤 一由】「左旋回した6地蔵」(栄村の国道117号沿い)
講評:栄村が地震に見舞われた際、ぐるりと回転して被災地を救ったとされるお地蔵様。当時は赤い装束と記憶してますが、白色に変わり、長い数珠もかけてもらい時の流れを感じます。地元に人たちの厚い信仰心が感じ取れます。

「紅葉の雲場池」(軽井沢)
講評:木々の葉が散り、やや遅めの紅葉ですが、天地をほぼ中央で上と下に分け、2分割構図で安定感ある構図にまとめました。点景として水面の水鳥も効果的です。ただ、下部左から中央にあるショウブの葉でしょうか、シルエットながら苦になります。

【早川 珠喜】「河川敷に咲く」(長野市村山)=4月例会作品と類似。
 例会作品と同じ場所の撮影と思われます。桜の満開の様子がボリューム感たっぷりと表現できました。人物配置が4月は手前左で大きめですが、今回の作品は向こうにいます。ご覧の皆さんはどちらがいいいと感じますか?比べてみてください。

「真夏の太陽」(石渡八幡神社)=8月例会作品。

【中島 弘】「春のお告げ」(長野市大岡)
コメント:過去1年間の中から1枚を選択した。コロナ禍のなか、来年は穏やかな春が到来することを福寿草に願掛けた。
講評:4月の例会作品の撮影場所、大岡の日方と思われます。一斉に花を広げたフクジュソウを1点だけにフォーカスを絞り、後はぼかすという絞りを開けたテクニックで心象的に仕上げています。この作品も右上から左下に斜めに走らせた「斜め構図」がいいです。春を待ち咲き始めたフクジュソウの満開でないところがよく、これから・・・といった息吹き、生命力が表現できました。

「彼岸花の咲く頃」(中野市豊田)
コメント:めっきり少なくなってきた「はぜ掛け」に彼岸花で彩りを添えた。
講評:刈り取られた稲の株やはぜ掛けが左上から右下にかけてカーブ曲線を描き、画面に動き、リズム感を生み出しています。彼岸花も、あぜ道いっぱいでなく、まばらなところが現実感を感じさせてくれます。

【竹内 一郎】「霧の白駒」(北八ヶ岳・白駒の池)
コメント:この日はあいにく曇り空でした。紅葉の白駒の池を撮りたかった。紅葉も少し遅かったようで、霧のかかったのも印象的でした。
講評:曇り空で、撮りたかった紅葉も・・・。これにめげずにいたら、思わぬ霧が巻いて「これだ!」とカメラを向けたところがいいですね。ただし、霧は対岸のはるか向こうで、もう少し長いレンズで工夫をし霧の感じを出すともっと印象深い作品ができたと思います。

「初夏の釣り人」(飯山市の北竜湖)
コメント:前作は湖上にヤナギの作品でしたが、釣り人を入れた作品にしてみました。湖上に映る新緑が印象でした。
講評:北竜湖の定番素材は、菜の花とヤナギの木、ボート。この三つをどう組み合わせるかにカメラマンは知恵を絞りますが、どう撮ってもだいたいは似た感じの写真で、「どこかで見たことのあるような・・・」。その点を避け、以前とは別の感じの絵作りに挑戦した意欲がいいですね。釣り人を点景に新緑を映し出した水鏡から、湖の静かさが伝わってきます。

【高山 三良】「見上げたモンスター」(石渡八幡神社)=9月例会作品。
 プリントサイズに合わせるため、9月例会作品とややトリミングが異なっています。比べてみてください。

「助かった!怖かったね」(石渡貯水池)=8月例会作品。

【倉澤 利和】「レンズボールの中の桜」(長野運動公園)=3月例会作品。
講評:レンズボール使用の初発作品。4月にはチューリップ、8月にはミニトマトと対象物を変えて追いかけています。花なら花にこだわって、いつか組み写真にまとめると面白いかも知れません。花でなく、人物とか動物とか被写体をバラエティーにする方法、あるいは、どこか同じ場所で定点観測をし展開してみる方法、いろいろと考えられます。知恵を絞ってもう一歩前へ。

「富士山さいこう」(朝霧高原)=2月例会作品と類似。
講評:2月例会の出品作品のもう一枚。右に人物群がいる(2月作品)かいないかですが、いなければいないで、すっきりした感じでいいですね。

【池田 治雄】「白糸の滝」(山梨県富士吉田市)
コメント:「白糸の滝」と称する滝は、長野県軽井沢町をはじめ熊本県、福岡市に存在するらしい。山梨県の「白糸の滝」は、無水の糸を垂らしたような姿がとても美しい滝です。しかもその水の殆どが崖から直接流れ出している。落差約20メートル、幅が200メートル。その名の通り、白糸のカーテンによって優美な滝である。雪解け水の滝は絶えることなく流れ落ちている。
講評:てっきり軽井沢の「白糸の滝」とばかり思っていました。どこの滝も目の前にすると、スケールの大きさに圧倒されますが、部分をうまく切り取ってまとめています。写真は引き算というお手本作品です。今度は、スローシャッターで水を流してみましょう。違ったイメージが出るはずです。

「鉄道むすめ『朝陽さくら』」(信大付属中学裏)コメント:今年は何回か足を運び、長電車輌を撮りました。特急車輌として、2系統「スノーモンキー・元JR東日本253系成田エクスプレス」、「ゆけむり・元小田急電鉄10000型HiSE」、他に普通電車8500系元東急電鉄、3500・3600系元営団地下鉄がある。今回の写真は車輌の側面に長電の「鉄道むすめ・朝陽さくら」の巨大なイラストが描かれた8500系車両を稲の刈り入れ時期をねらって撮りました。
講評:「鉄ちゃん」ならではの知識と、地の利を生かした作品に仕上がりました。中島さんの「はぜ掛け」同様に、そのうちこの田園の光景も姿を消すかも知れません。貴重な記録写真です。

【増田 今雄】「揺蕩(たゆと)う」(須坂市の臥竜公園・竜ケ池)
コメント:週刊長野の動植物シリーズで臥竜山でシダ類の写真を撮影した帰り。池のほとりに出ると、折からの強風で水際にいっぱいの散り花が寄せられていた。桜が有名なこの池は、水面を一面に埋め尽くす散り花は多くのカメラマンの格好の被写体となってきたが、この八重桜はあまり目にしたことがない。池のほとりから、ローアングルで花が風でぶれないようにパチリ。

「蓮台傘下」(木島平村稲泉寺)
コメント:カルチャーの写真教室で行った撮影会。ハスの花は満開で丁度見ごろだったが、花だけ撮っても図鑑のカット。トンボも思うように止まらず、下にいたアマガエルを点景に作画してみました。蓮は仏教と密接に関わる植物で、花、カエルの「命」と絡めながらシャッターを押し、タイトルも考えました。

石渡写真クラブ月例会(9月)作品

石渡写真クラブ月例会(9月)作品
 今回、クラブに新しく仲間入りした原芳幸さん(9常会)の作品が初出品されました。
 講評はクラブ員で講師の増田今雄さん(5常会)です。

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【池田 治雄】「夜明け前」(長野運動公園)
コメント:台風10号が去った翌日、いつものように早朝からウオーキングに出かけた。片手にカメラを持ち運動公園のケヤキ通りを歩いていると、東の空が明るくなって日の出間近である。急いでカメラを構えてシャッターを押した。先日の講習会で得た知識を基にシャッター優先、絞り優先、Pオート、いろいろ操作を変えて撮っては見たが、構図、撮影タイミングが難しい。
講評:見事な朝焼けですね。早起きは三文の徳、ラッキーチャンスでした。講義で勉強したことを早速実地に生かしてもらいありがとうございます。何事もそうですが、頭の中では分かっていても、いざ目の前で実行しようとするとなかなか思うようにいかないのが常です。しかも、このようなシーンは刻一刻と変化して過ぎ去ってゆく。あれこれ悩んで、カメラをいじっているうちにタイムアウト。「あーあっ、またいつか巡り合えるさ」と自分を慰めつつ・・・。しかし、それでいいです。さまざまな反省点を洗い出し、今後に生かしてゆくことが大切です。
 作品は、下方にわずか手すりみたいなものが写っていますが、多分、空の景色の素晴らしさに対し、画面の中に入ってくる下の部分が、構築物や電柱などがあり、煩雑で邪魔なものだらけーと悩んだと思います。一層のこと切ってしまえと、フレーミングもぎりぎり、もしくはトリミングでカットした形跡がうかがわれますが、ポジション取りに四苦八苦したことが想定されます。究極の所、下の部分がやや窮屈で、せっかくの朝焼けを相殺してしまいました。そこに住む人々の住空間を盛り込むと、朝焼けの雰囲気が出てグレードアップ。
 場数を踏むことしかありません。めげずに多くの経験を積んでいきましょう。

【高山 三良】「見上げたモンスター」(石渡八幡神社)
コメント:神社での写真教室で大木を見上げる角度で撮りました。その中に「顔」を見つけ組んでみると正にモンスター。
講評: 歴史を重ねた神社に林立するケヤキやクヌギのご神木。普段見慣れているせいかそんなに気に留めない木々ですが、大木のすごさに気付いたところがいいですね。後で気が付いたか、よく見ると目玉に見えることを発見。ややシルエットに近い感じでトーンを抑え、そのままタイトルにも生かしました。社叢にふさわしい木々、畏敬の念を感じさせてくれる組み写真となりました。下の1枚だけでもインパクトがあったかも知れませんが、逆に見る人に分かりにくかった場合は単なる“お遊び”に陥る可能性もあり、悩むところです。

【竹内 一郎】「月光」(自宅)
コメント:窓に怪しげな光を感じた。網戸越しの月が十字に映った。外で見る限り普通に見えたが、網戸越しだとご覧の通り。
講評:寝てもカメラを離さない!?ふと、網戸越しに見る光が異様に映ったものを即撮影、作品にしたところがいいですね。網越しでないと普通のこの光景は、私も、自宅寝室から見る隣の富士通長野の構内の街灯が網目越しに散光する様を「不思議だな」と感じました。つい、最近です。しかし、カメラを向けることなく、この作品を見て「やられた!」。何でもそうですが、一番最初にものにして発表した人の勝ちです。それが評価され上位に入ると、寄ってたかってみんなが真似をし似たような作品が応募されます。二番煎じといいます。感じたものにカメラを向け作品化したこと、脱帽です。周りには、いっぱい絵になる被写体がありますね。気が付く目を養っていきましょう。

【中島 弘】「ダムに沈んだ渓谷」(群馬県・八ッ場ダム)
コメント:建設可否で話題となった「八ッ場(やんば)ダム」が今年3月竣工しました。ダム湖に沈んだ「吾妻渓谷」の過去の写真を組み合わせてみました。
講評:この春完成したばかりなので、上のダムえん堤の写真がニュースといえばニュースなので上の位置に大きくメインに、というのはうなずけます。が、かつて話題になったダムとはいえ、写真的にはほかのダムえん堤とあまり変わらない印象です。むしろ、タイトルにもあるように、左下の渓谷の写真をメインに、上の写真とひっくり返した方がインパクトある組みになったのではと思います。今は、湖底に沈む山紫水明の渓谷が、今ここによみがえる。時を刻む、正に写真の持つ特性の出番です。

【早川 珠喜】「裏見の滝」(高山村松川渓谷)
コメント:真っ青な空、真夏の太陽がギラギラと注ぐも、林間にそよぐ風は肌にやさしい涼を届けてくれます。渓谷の滝を撮ろうと再び雷滝を訪れました。昨年とほぼ同じ時期ですが、シャッタースピードを少し上げ、弾け落ちる滝を撮ってみました。
講評:昨年8月の月例会作品と同じ場所の滝の作品。ほぼ同じアングルからだが、今回の作品は滝一帯の雰囲気は出ているものの、後ろ姿のカップルが「主題」のようで滝が沈んでしまい、やや中途半端な感じがします。前回はもっと人物が小さく、水が白く流れ落ちる感じの作品でした。高速シャッターで弾け落ちる滝を狙ったとありますが、もっと滝に迫って流れを止め、水の迫力を見せた方がダイナミック。さらに、この滝の特徴でタイトルにもあるように、「裏側」から見た滝を表現するのも一手。

【原 芳幸】「蝶のGO TO?」(長野市東和田)
コメント:寒冷紗の中の蝶。この後、畑の地主さんが来て、ネットが外されました。めでたし。
講評:この世に生まれ、子孫を残すために産卵するチョウたち。卵からふ化した幼虫が成長するのに困らないように、チョウたちは長い進化の過程の中で、それぞれが独自の植物に産卵します。食草といいます。キャベツはモンシロチョウの食草で、放置するとどんどん幼虫に食べられ、穴だらけに。卵を産み付けないように張ったネットなのに、その中に複数のチョウがいるとは何とも滑稽。チョウが分かりにくいので、もう少しチョウのいる部分をアップにした方がよかった。

【広澤 一由】「初貯水した八ッ場ダムの夏」(八ッ場ダム)
コメント:ダム無用論等で政治的にも話題となった群馬県八ッ場ダムのダム湖を、二分割構図で広大な景観を撮影しました。
講評:貯水した静かなダムを見ると、過去の論争時の喧騒ぶりが嘘のようです。雄大なダム湖の安定した景観ですが、もう一ひねり。すべては湖底の中かと思われますが、1枚の単写真で表現するなら、何か当時のものがあればそれを引っかける(絡める)、とか前景でも背景でも何かを盛り込む手法があります。「そんなこと言ったって何にもなかった」かも知れませんが・・・。あるいは、写真家や新聞社なら過去のものを時系列でまとめて組み写真、あるいはドキュメント風に写真グラフにまとめるという手もあります。まあ、大上段に構えなくても、足元の地区や場所、家庭などのさりげない光景を写し止めておくこと。これが写真の持つ記録性で、後々に生きてきます。重く考えないで気軽にカメラ片手に撮りましょう。細かいことですが、タイトルと場所両方に「八ッ場」が出てきます。どちらかは不要です。シンプルにいきましょう。

【宮澤 一成】「こどもの特権」(南長野運動公園)
コメント:猛暑の中、無邪気に水浴びをする子供たちが、あまりにも気持ちよさそうなので、思わず撮影しました。私も一緒に入りたかったな。
講評:猛暑の中、水を浴び生き生きとした子どもの表情をシャッターチャンスよく止めました。「あまりにも気持ちよさそう」と感じた感性がそのまま出ています。笑顔、挙げた右腕、高速シャッターで静止した水、周りを廃しうまくトリミングしています。どんな場面でも言えることですが、この手の人物がらみの写真撮影では、人のちょっとした表情、目の動き、手や足の動き、周りの人物との関わり(絡み)、動感などによく注意してシャッターを押すことが肝要です。よく観察してください。そして、これはというチャンスがあったら、シャッターは惜しまず押しまくってください。そういうシャッターチャンス、場面、被写体を見つけ出す勘所を養うことが大切です。コロナ禍がまだ続きますが、イベントやお祭りなどが少し緩和、開催されるようになってきました。まず、ズクを出して足を運ぶことが大切です。

【吉池 安雄】「食事に夢中」(石渡の自宅)
講評:きれいなものには・・・。ガの幼虫と思われ、ネットにて検索しました。トビイロトラガの幼虫と思われます。スマホ撮影とのことですが、クローズアップに強い機能をうまく使いこなし撮りました。シャッターチャンスも、もぐもぐと葉を食べる口の動きがよく分かり、タイトル通り「夢中」の様子が捉えられています。ただし、大伸ばしプリントには、ピント、粒子など細心の注意を払い精査の上ラボに出してください。

 

石渡写真クラブ月例会(8月)作品

石渡写真クラブ月例会(8月)作品 
 講評はクラブ員で講師の増田今雄さん(5常会)です。
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【吉池 安雄】「旅立ちの準備」(戸隠森林植物園)
コメント:俳句仲間と戸隠高原へ吟行に行ってきました折に偶然にもアサギマダラ蝶に遭遇、句作そっちのけで蝶を追いかけてました。こんな機会めったにないものですから。
講評:はるか南方まで1000㌔単位の長旅をするチョウ、アサギマダラ。大型で,独特のアサギ色がきれいで、出会うとつい追いかけたくなるチョウです。句作そっちのけで追いかけた甲斐あり、ヨツバヒヨドリの花で旅の養分をたっぷりと吸う姿をしっかりと捉えています。吸っている間は瞬間的に飛翔も止まるのでシャッターチャンスですね。今度は、羽をバタバタやって飛んでいる瞬間にも挑戦してみてください。動感が出ます。でも、撮れたと喜んでいる作者の姿が思い浮かびますが、さて本題の句は?

ところで、写真と俳句をコラボした新アートがあります。
【フォト×俳句】
 かつて信毎で「フォト×俳句」という欄を設け、毎週作品を募集、上位作品を紙面掲載していたことがあります。写真作品に俳句を添え、ともどもに共鳴し合う新しいジャンルの芸術作品です。通常は写真説明(タイトル)が付きますが、この説明を俳句に置き換え、見る人に写真と俳句のイメージをコラボして鑑賞してもらうというものです。
 発表形態は、プリント写真の中に、うまく俳句が収まるスペースがあれば俳句を埋め込む。あるいは、写真とは別に俳額を写真額とともに並べるという手もあります。
 残念ながら10年ほどで、紙面掲載は終了しましたが、写真の延長線上にある芸術と思います。機会があったら挑戦してみましょう。

以下、信濃毎日新聞掲載の説明です。ご参考まで。
フォト×俳句とは
 写真と俳句を組み合わせて一つの作品として楽しむ新しいアートです。信濃毎日新聞では、「フォト×俳句(ふぉと・かける・はいく)」と名付け、2008年7月、全国の新聞に先駆けて投稿欄を新設しました。毎週木曜の「フォト×俳句」欄に作品を掲載しています。投稿は全国各地から寄せられ、愛好者の交流も徐々に広がっています。
 写真と俳句のコラボレーション作品は、「フォト×俳句」のほかにも、写真月刊誌「フォトコン」や下野新聞(栃木県)に連載中の「フォトハイ句」など、さまざまな呼び方がされています。季語が入らない五七五を使った作品もありますが、全国フォト×俳句選手権や信濃毎日新聞紙上では、写真と組み合わせるのは俳句に限り、季節感を大切にした作品づくりを広めています。

【宮澤 一成】「コロナ禍にまけず イザ ながの甲子園」(南長野運動公園)
コメント:新型コロナの影響で、夏の甲子園大会が中止となり、高校球児の無念さは、量り知れませんが、代替大会として長野県大会が開催されることとなりました。昨年度甲子園大会に初出場した飯山高校ナインの初戦に向かう様子を撮影しました。
講評:新型コロナも今後どう推移するか分かりませんが、この作品を何年か後に見た時、不思議な光景だなと思う人が少なからずいるはずです。なぜ、真夏の暑い時期に、風邪やインフルエンザ流行期の冬でもないのに全員がマスク?。コロナ禍を知らない人でも、何となく異様な光景に気付くはずです。そういう時代背景を盛り込んだ記録性のある1枚です。ただ、狙った瞬間、シーンとしては確かにコメント通りですが、やや説明的ですね。もっとアクションとか表情とか、高校生らしい球児らしいものなどが画面に出てくるとよかったのではと思います。少しずくがいりますが・・・。

【広澤 一由】「緑の涼しさ満喫」(菅平「唐沢の滝」)
コメント:根子岳西斜面を水源とした唐沢川の滝は、落差約1m、巾約10m。水しぶきがミストとなり、緑に囲まれた森の中の滝を見て、快い涼しさを満喫できました。猛暑の下界とは別世界!!
講評:道路から少し入るだけでこのシーンに遭遇できるお奨めのスポット。近づくと水しぶきが乾いた肌を心地よく潤し(長時間いると濡れてくるので注意)、まさに真夏にはうってつけの別天地です。時間によっては水しぶきに虹がかかり、周りの木々も春夏秋冬姿を変え絵になる滝です。作品は、もう少し周りの木々、緑を入れ込んで、滝はもっと小さく、右手前に流れてくる水流をもう少し入れるとスケール感が出ました。

【早川 珠喜】「真夏の陽光」(長野石渡神社)
コメント:石渡神社境内。大木が林立し、木々の間から青空がのぞき、夏の太陽光が燦燦(さんさん)と降り注いでいました。木々の青葉から覗く、夏の強い日差しを、体をぴったり木に寄せ、カメラを真上に向けて撮影しました。
講評:背景の木々の葉がほどよくつぶれ、陽光を引き立てるのに役立ちました。コメントにあるように葉の間からのぞいた空も見え、主題の陽光を注いでいる真夏の太陽を連想させてくれます。いろいろなものがそれぞれ適切な露出バランスで並び、陽光がまさに神々しく輝いて見えます。

【中島 弘】「岩陰の妖精」(湯の丸高原)
コメント:湯の丸高原、池の平湿原のコマクサを撮影しました。コマクサの群生が見事でしたが、岩陰に凛として咲くコマクサの姿を撮りました。拡大トリミングしました。
講評:構図的には典型的な「日の丸構図」です。主題を「日の丸」位置に置き、見る人の目を瞬時にそこに引き付ける効果があります。やや望遠系で、手前の岩を前ぼけで配置、向こうのぼけも相まって、主題に目線を誘導しています。背景処理もすっきりと、どこか創作したスタジオのようでシンプルです。拡大しトリミングとのことですが、遠くのものでもよく見つけまとめています。拡大を想定しデータ量をアップすれば、大伸ばしにも耐えられますね。そうしたら、トリミング方法ですが、背景を半分くらい減らし、下の部分をもう少し入れた感じ、つまり花をもう少し上にすると、ダイナミックさは落ちますが落ち着いた安定感が出てきます。お試しを。

【倉澤 利和】「美味しいかな?ミニトマト」(自宅畑)
コメント:ミニトマトがたくさんなっていましたので、ただ撮るのではなくレンズボールを通して撮ってみました。トマトの種類はわかりません。
講評:そうですね。鈴なりの見事なミニトマトを見せられても、タキイ種苗のPR写真?になってしまいますね。少しでも作品としてお披露目したいと考えた末、ひらめいたアイデアが恒例のレンズボール。何か風船に閉じ込められた別の世界のような雰囲気が出ました。逆さまというところも面白い。惜しむらくは、ボール内のどこかに、いつもの猫とか犬とか、母上とか、孫とか・・・点景を入れるとさらに面白味がアップしました。

【高山 三良】「助かった!怖かったね」(石渡貯水池)
コメント:7/21の豪雨で貯水池は満水。貯水池の柵が避難場所に。翌朝カメラを向けたが、怖かったのか身動きしなかった。
講評:貯水池の中の草むらが生活場所の生き物たち。突然の豪雨で避難、一カ所に集まった生物を発見、作画しました。小さなものをよく見つけました。よく見ると、イナゴ(バッタ?)のほかに右下にはアマガエル、上の方にはテントウムシもいて、まさに「ノアの箱舟」。2枚の組みですが、やや似ている感じでどちらか1枚の方でもよかったかも知れません。あるいは、1枚は虫のどアップとか、環境を分からせるような背景を取り入れたセミロングなど別カットにしたら組みの効果出たと思います。

【池田 治雄】「緑のカーテン」(自宅ベランダ)
コメント:今年も暑い夏がやって来ました。エアコンに頼ってしまいがちですが、夏を快適に過ごし電力消費や環境にも配慮したアイテムとして定着しつつあるのが、「緑のカーテン」です。植物の力を利用して夏の日差しや熱を防ぐことで室内の温度を下げる効果があるそうです。初めて、ゴーヤで「緑のカーテン」を作ってみました。
講評:涼し気な緑のカーテン。外側と内側から見た組み写真でまとめています。上右と下左のカットが似ていて、どっちか一枚。それと、内側からのカットは、例えば思い切って、斜光され涼しくなった?部屋の雰囲気を少し入れながら、生活感の出た1枚にするとアクセントが付いたかと思います。さらに、思い切って副産物の「ゴーヤチャンプル」などを取り入れたカットを遊び心で・・・という手もありかな?

石渡写真クラブ例会(7月)作品

石渡写真クラブ月例会(7月)作品
 講評はクラブ員で講師の増田今雄さん(5常会)です。
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 今回(7月)は、4月から3カ月・3回のオンライン例会から久しぶりに一堂に会しての例会を開きました。
 新型コロナウイルスも、一旦は収束に向かうかなと思われましたが、「GO TO キャンペーン」に突入して徐々に勢力を盛り返しているようです。しかし、自粛ばかりでHOMEにこもりきりは、かえって心身に悪影響を及ぼすのではないかと私は考えます。その解消策にうってつけが写真です。団体での撮影会や人気の被写体にどっと集まる場合など要注意のケースもありますが、個人個人で独自の動きができるのが強みです。いずれにしろ、万全の予防策をし、外の空気を吸いながらシャッターを押しに出かけましょう。
 今回から、9常会の原芳幸さんが新しく仲間に加わりました。楽しくやっていきましょう。(増田)

【吉池 安雄】「令和元年の夏山」(飯綱山より)
講評:山頂近くから見下ろした長野市街地、続く東山の連山。そして、峰や空にたなびく雲。手前の笹の斜めのラインと向こうの連山の真横のラインが画面にリズム感を生み出し、雄大なスケール感が出ました。元気で登った吉池さんの感動が伝わってきます。

【宮澤 一成】「あじさい寺」(知識寺=千曲市上山田)
コメント:梅雨と言えば紫陽花ではないかと、安直な思いで撮影に出かけました。憂鬱な梅雨時に花を咲かせる紫陽花を見ると、気持ちが安らぎます。
講評:主題のアジサイを前景に、かやぶき屋根の寺、境内の灯ろう、上に覆いかぶさる樹木の緑と卒なく画面をまとめています。常套句ですが、参道に花見客とか、寺のお坊さん、犬、猫など何か点景が入るとよかったと思います。

【広澤 一由】「世界を航海したい!」(富山県射水市海王町)
コメント:かつて海底電話ケーブル設備部門に勤務したことがあり、4,000トンもある大きなケーブル布設船にて横浜から沖縄まで航海したことがあった。目の前で大きな船を見ると海への憧れが蘇った。
講評:仕事で乗った船への思い出、憧れからシャッターを押したとのことですが、その思いが伝わってくる気がします。斜張橋を背景に係留する帆船「海王丸」の雄姿が印象的です。奥の残雪を抱いた北アの峰々がくっきりと見えるとよかった。

【早川 球喜】「紫陽花の咲き誇る参道」(長野市若穂綿内蓮台寺)
コメント: 7月4日付けの市民新聞に〝浅川マレットゴルフ場のアジサイは今年も見事に咲き誇っています〟との記事を見て、さっそく蓮台寺に出掛けてみました。当日は、薄曇りでしたが、まずまずの天候でアジサイを見に来られた方もちらほら。たまたま撮影スポットに居られましたので、背景に撮影してみました。
講評: 古刹、蓮台寺の歴史を感じさせる参道の石段。そこを花見客の家族連れ、撮影に訪れたカメラマンを点景にまとめました。ただ、奥さんの表情が見えない、カメラマンの視線がカメラ目線とシャッターのタイミングが、もう一瞬この後の方がよかったのではと思います。フォーカスが点景人物にきているだけに、余計そう感じます。逆に、フォーカスが手前のアジサイだったとしたら、人物は添え物となるので、顔が見えなくても、こちらを向いていてもあまり苦になりません。

【中島 弘】「先が見えた」(白馬村白沢洞門)
コメント:トンネルの先の光景を、コロナ禍の自粛規制で閉塞感漂う気持ちに重ねてみた。
講評: 画面の中に被写体をどこに置くか、またどう構築するか・・・など鑑賞する人に効果的に物(被写体)を配置することを「構図」といいます。日の丸構図、斜め構図、アルファベット構図、三角構図など基本的な構図がいろいろとありますが、その中に「トンネル構図」OR「囲み構図」というのがあります。見てもらいたい、強調したい被写体を、この作品のようにまさにトンネルで囲むもので、見る人を即被写体に引き込んでゆく(目線を誘導する)という効果があります。また、トンネルのこっちは現実で、その向こうは理想郷といいますか夢の世界といいましょうか、そんな二つの世界を連想、連結させる効果もあります。
さて本題。コメントにある通り、もやもやとした抜ける道が見つからない自粛から、パッと開けたその向こうに一縷(いちる)の希望といっていい、明るい世界を感じた作者の心情がそのまま表現されていると思います。暗から明へ、的確に感じたものを即作品にした感性がいいです。ただ、少しトンネルの暗い部分が多めでもう少し削ってもいいかなと思います。それに、白馬連峰の大自然に対しポツンとある車は邪魔のような気がします。

【竹内 一郎】

「スイッチバック」(姥捨駅)
コメント:姥捨といえば冠着山のスイッチバックを思い出す。駅舎だけでも?
講評:駅舎の写真ですが、タイトルの「スイッチバック」とやや結びつきが希薄のような気がします。作者の思い出はコメントからよく理解できますが、写真の場合はより具体的にその思い出に合った、あるいは連想させるものを探し写真に盛り込むことが大切です。が、それには手間暇がかかりますね。では、どうしたらいいかですが、目の前にある駅舎を撮ったとすると、それに沿ったタイトルを考えてみたらいかがでしょうか。「姥捨」はスイッチバックのほか、数々の俳句、棚田などを連想させてくれます。

【高山 三良】「こびとの園」(吉田)
コメント:居住者不在と思われる家の庭にもほうき草が成長しマリーゴールド、コスモスも加わってメルヘンチック。
講評:手前のほうき草が印象的ですね。やや望遠系レンズの効果でぼけ具合がいい感じで、おとぎ話の中の子どもたちがそこにいるような作品になりました。「何かを目の前にした時に、“何か”を感じる感性を養うよう心掛けましょう」という写真をやる人のお手本の作品です。

【倉澤 利和】「咲きましたアサガオ・元気でいます、我が家のペット。(犬-ソラ・猫-カイ)」(自宅)
コメント:久々のペットの登場です。夏日差し除けに植えたアサガオの向こうに二匹のペットがいたものでカメラに収めました。
講評:久々にあか抜けた都会っぽいムードの作品に出会えた気がします。画面内にうまく分割したネット、3つの赤い花の位置、そしてよく見ると向こうにペットが・・・。身近なところにあった被写体をうまくまとめ、生活感たっぷりに表現できました。しかし、タイトルが長過ぎます。作品を最大限生かす、もう少しコンパクトな、気の効いたものを。

【池田 治雄】「薔薇と庭の花」(自宅)
コメント:4月になると薔薇の芽吹きが始まります。今年も綺麗に咲かせるために、早朝から消毒をしました。5月、6月に渡り見事に咲きました。また、薔薇の他にも綺麗な花が咲きました。何百回とシャッターを切りましたが、なかなか満足する写真が撮れないです。今回は、我が家の花の紹介になりました。
講評:♪♪バーラが咲いたー、バーラが咲いたー、真っ赤なバーラがー♪♪フォークソングの草創期、マイク真木の歌を思い出します。前回に続いて、バラをモチーフにした組み写真です。コメントにある通り、消毒をし手塩にかけただけに生きのいいバラがずらりと並びましたね。色バランスも考えて並べてありますが、追加?の下の方の花々は組み写真としてはやや統一感に欠けると思います。バラだけで、サイズや並べ方、花の数やアングルなど工夫をして組み写真にするとすっきりとまとまり感が出ると思います。バラとじっくりお話をしてみてください。

 

石渡写真クラブ月例会(6月)作品

石渡写真クラブ月例会(6月)作品
 講評はクラブ員で講師の増田今雄さん(5常会)です。
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 今回(6月)も新型コロナウイルス感染の状況判断から例会は中止。中島弘クラブ長さんが作品データを各位から収集、講師にメール送信、講評などを添付した作品を区の「石渡つうしん」にアップするオンライン例会です。3回目となります。
 非常事態宣言も解除、さまざまな場所で様子を見ながら徐々に元に戻す動きが加速しています。しかし、東京で再度盛り返しを見せ、収束への道は険しいことを実感します。
 腰を引いているばかりではなく、最大限、新しい様式を取り入れながら「WITH コロナ」、前向きに取り組んでいきましょう。

【池田 治雄】「ツツジと薔薇」(自宅)
コメント:我が家の庭に、ツツジの花が4月中旬から咲き始め、GWの頃に見頃を迎えました。薔薇には、①四季咲性(1年を通して繰り返して咲く)②繰り咲き性(繰り返し咲くことが有る)③1季咲き性(1年に1度5~6月に咲く)と)と3タイプがあります。四季咲き性品種は、花を繰り返し楽しむことができます。通年花を咲かせるためには、その分、肥料の回数や剪定回数が多くなり、こまめな病虫害対策が必要ですが、毎朝、見事に咲いた薔薇の花を見るのが楽しみの一つとなっています。
講評:ひと言、カラフルですね。丹精した花々は、歌の文句ではありませんがそれぞれが個性的で、その表情が色とともに表現されています。別格ツツジをメインにバラは同格でほぼ同じサイズで並べ、作者のバラへの「平等感」が感じられます。どのカットも、庭を感じさせるものが皆無で工夫の跡が感じられます。

【倉澤 利和】「美味しい蜜の味(3密ではありません)」(真光寺ループ橋下)
コメント:新型コロナの影響で撮影に行く気分になれず? 先月同様に過去の写真より選びました。コロナの早めの終結を祈り色々な蜜を吸いに行きたいです。 洒落で、美味しい[蜜]の味(3[密]ではありません)としました。
講評:人間界のコロナウイルス騒動、どこ吹く風?きれいに咲いた花に蜜を吸いにきた蜂に、思いを寄せた作品。過去の写真と、今の心境を織り交ぜての出品で、こんなご時世ならではの作品。早く、みんなで蜜を吸いに行きたいですね。

【高山 三良】「整列っ!!」(南堀附属中学北)
コメント:敷き詰めた畳表を止める金具の先の「ダイダイ」が茄子の畝とともに整列していました。真ん中の直立したスコップが司令官のよう。
講評:面白い素材を見つけました。野菜作りは雑草との 闘いですね。廃物の畳表とナスの畝がいっぱい並んで見事。それにしても、並べて、舞わないようにオレンジ色の金具で止め、ご苦労様ですね。コメント通り、スコップ=人、みたいに思え、人がいないのにいるようで、その労苦がしのばれます。

【竹内 一郎】「初夏の湖」(野沢北竜湖)
コメント:スマホで長野の撮影スポットの中に北竜湖があり行ってみた。すごく良かった!鏡に映る場面を撮りたかった。風が出るとさざ波になり釣り人も入った写真を撮ってみたが、ポイントとして入れた方がいいのかな?
講評:「すごく良かった!撮りたかった」というコメント通り、作者の感動がそのまま素直に表現できました。山紫水明と言われる言葉そのもの、湖のみずみずしさや水鏡に映し出された様子が無風状態を物語っています。静寂さを見る人に訴える作品となりました。湖上の左のヤナギの木もアクセントとしていいです。ただ、左上と右上あるちょっとだけの木の枝が邪魔といえば邪魔。入れない方がすっきりします。コメントにある質問ですが、さざ波の場合は逆に「静寂」から「動」に転じます。従って釣り人とかボートなど点景を入れた方がいいですね。

【中島 弘】「青空に身をまかせ」(戸狩)
コメント:人間社会のコロナ騒動をしり目に淡々と咲く小菊(?)に心を癒された。カメラを買い替えチルト式モニターでローアングルが撮りやすくなりローアングルから青空に映えるよう狙ってみた。
講評:マーガレットでしょうか、真っ青な空に映える白色が印象的です。本来なら、小さいものをローアングルで“見上げる”には、地べたに這いつくばってファインダーを覗きながらの撮影となり大変です。先日も、高さ20㌢ほどのトキソウを撮りにいきましたが、ビニールシート持参です。便利になりましたが、液晶画面でのピント合わせ(かと思いますが)、早く慣れてしっかりとしたピントを忘れずにお願いします。この作品がピント悪しではありません。

【早川 球喜】「夏にかまくら?」(飯綱町霊仙寺湖)
コメント: 撮影地を探していましたら「かまくら」の様な白いテント群を見つけました。ここは、霊山寺湖の隣にあるゴルフコースのゲストハウスの庭。(以上前段のコメント。以下、修正) 先日お送りしましたコメントが私の勘違いで間違っておりました。6月19日付け信毎の地域欄に、「宿泊やアウトドア体験を楽しめる〞グランピンク〟施設とのことです。
講評:いやはや、勘違いとはいえ面白い素材を見つけ、すかさずシャッターを押したところが評価されます。写真を撮る前に、「いいなー」、「素晴らしい」的な感動がありますが、ほかに「あれ、何だろう」、「見たこともない」的なものもあります。いずれも、写真に撮って第三者に伝えることは同じですが・・・。昔、白い装束を身にまとった変な集団が新聞をにぎわせたことがありましたが、それをふと思い出しました。渋いトーンの仕上がりに、何か別世界のものを見ている気がします。

【広澤 一由】「“ど根性つつじ”今年も咲いた!」(石渡区内・ころぽっくる南の市道脇)
コメント:コロナ禍で落ち込んでいる世間を励ますがごとく咲いた“ど根性ツツジ“。
講評:長~い筒の上のわずかな光を求めて何年かかったことでしょうか。やっと出口に到達し花を咲かせることができました。そして今年も。「私も頑張った。だから、みんなも(コロナに)負けないで・・・」と感じた作者の思いが伝わってきます。が、せっかくの花がやや目立たないのが残念。ワイド系レンズでぐっと近づいてデフォルメして強調するか、この画面のままだと少しトリミングして周りをカットするといいと思います。(先日、植え込みの剪定が実施。行ってみたら、間から伸びたわずかな枝もぎりぎり切られていました。花はありませんが、24-85ミリレンズの24㎜で近づいてみた作例を並べてみました。ご参考に)

(講師作例)

【宮澤 一成】「自粛!自粛!」(善光寺山門)
コメント:「こつがいちょう」。6月7日(日)、亡き父の供養(骨開帳)のため善光寺を訪れた際、あまりの人出の少なさにビックリして写真を撮りました。 緊急事態宣言解除後、2度目の日曜日なのでもう少し参拝客がいるのではないかと思っていました。宣言が解除されたとはいえ、皆さん「自粛」を心がけていらっしゃるのでしょうか。私も皆さんを見習って「新しい生活様式」を心がけ、生活していきたいと思っています。そして、一日も早く元の状態に戻って、再来年の「善光寺御開帳」が盛大に催されることを楽しみにしたいと思います。
講評:善光寺へ納骨、ご尊霊を極楽浄土へと導くとの「骨開帳」。仏事とはいえ初めて知った言葉で、ひとつ勉強になりました。

<写真力>
写真をやっていると、さまざまな風景、光景に出合えることのほか、このようにいろいろな事を知る、勉強できるという利点があります。それは撮影者本人は当然ですが、撮影した作品を見た人にも波及しますので写真の持つ力だと思います。大いに脳活性化、認知症予防にも役立ててください。

 さて作品ですが、訪れた善光寺で、こんなコロナ禍の最中に出合ったいつもと違う光景を目の当たりにし、その光景を一枚の写真に記録した貴重な歴史的なひとコマ、報道写真といえます。きちんと撮影年月日、場所、撮影者名、簡単な説明を添え保存しておいてください。右の一団が全員マスクだともっと価値が出ました。

【吉池 安雄】「箱入り娘の逃避行」(梅園団地北尾張部)
コメント:
講評: コメントもなく、写真とタイトルを合わせて考えましたが・・・。コンクリートの向こうが我が家で、そこには目に入れても痛くない娘が。親はそれはそれは溺愛という言葉がふさわしいほどに大事に育てていましたが・・・。こんな筋書きで勝手なストーリーを組み立ててみました。想像力をたくましくしてくれる物語り的な作品です。

石渡写真クラブ例会(5月)作品

石渡写真クラブ月例会(5月)作品
 講評はクラブ員で講師の増田今雄さん(5常会)です。
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 今回(5月)も新型コロナウイルス感染の状況判断から例会は中止。中島弘クラブ長さんが作品データを各位から収集、講師にメール送信、講評を添付し区のHP「石渡つうしん」を仲介のオンライン例会です。
 今回から、新しく第7常会の宮澤一成さんがクラブに参入、写真活動をスタートしました。ともに、写真を通して楽しくやっていきましょう。
 コロナ禍は非常事態宣言が解除されましたが長引きそうです。新しい生活の中に、写真(撮影)も取り入れ工夫しながらコロナもびっくりする作品を作り上げて参りましょう。(増田)

【宮澤 一成】

「丹霞郷からの黒姫山・妙高山」(丹霞郷)
コメント:初めての出品です。宜しくお願い致します。
講評:桃の花のタイミングよく、天気にも恵まれ空気感のある作品になりました。が、画面がほぼ上下半分に割れてしまい何となく印象を弱めています。いい雲にも恵まれましたが、その上の青空部分が多いので半分ぐらいカット、その分下の桃を入れましょう。すると、比率がやや下の方に重きが行き安定感が増してきます。そして、タイトルと場所ですが、「丹霞郷」がだぶっています。どちらかを落とす工夫をしてみてください。

【吉池 安雄】

「五月の天使」(石渡=自宅)
コメント:全く偶然に美しい揚羽蝶が我が家の満開のリラの花を訪れてくれ、コロナ禍も吹き飛びました。
講評:うまく花に止まったところをタイミングよく撮りましたね。リラの密集した花もボリューム感があり、向こうの陰になった部分とワン、ツーできれいです。ただ、(辛口評になりますが)、少し拡大してみるとフォーカス(ピント)はリラの花の下の辺に合っていて主題のアゲハに来ていません。四つ切りぐらいにプリントすると・・・。スマホですか?絶好のチャンスだっただけに惜しまれます。でも、懲りずにこの瞬間を見つけた感覚、感動は忘れずに、次に生かしましょう。

<常に感動する心を。常にカメラを>
 よく「あっ」という瞬間が、写真をやっているとあるものです。そんな時に限って「写すカメラがない」、「遠すぎた」、「ぶれちまった」です。写真は、瞬間のものもあれば、じっくりと静止した流れのものもありますが、何より「あっ」という感動、思いがまず大切ですね。その次に、その感動をものにする機材(カメラ)がなければ話になりません。常に何かいいものが目の前に現れるかなという頭の中のソフト面、そして、それを形にするカメラの携行を心掛けましょう。

【広澤 一由】

「桜満開なのに!新型コロナの春」(長野運動公園)
コメント:新型コロナウイルスで閑散とした桜満開の運動公園、例年とは違い、寂しい限りでした!!
講評: 寂しいサブグラウンドですが、地球規模の騒動をよそに満開になった桜。「植物界はコロナなんて関係ありませんね」と言っているようです。青空部分に右下から斜めに幹を置いた構図は満点ですが、午後の日差しでしょうか、やや桜の花が陰になり冴えない感じです。この距離ですと一発ストロボという手もあったかなと思います。カメラのポップアップの小型でも効果が出ることがあります。いろいろと試してみましょう。

【早川 球喜】

「青空に向かって咲く」(飯綱町地蔵久保)
コメント:先日、用事があって生家にいったとき、帰りに桜が綺麗に咲いていましたので、撮りました。全国的には、ソメイヨシノが多く、花が垂れているように咲きます。(知識不足で違いかもしれません)この桜は、空に向かって咲く「地蔵久保のオオヤマザクラ」で、平成17年3月に「長野県天然記念物」に指定されています。
講評:今から40数年前でしょうか、この3倍以上の枝ぶり、満開ぶりで新聞にもモノクロですがどこかに掲載されているはずです。「地蔵久保のオオヤマザクラ」です。昔の姿を知るだけに、万物に永久はない、栄枯盛衰を感じさせてくれます。それでも、頑張って巡る今年も見事な色の花を付けた老木の現実の姿を見事に捉えています。左下にあるイチイの木から右上に斜めに上りあがる構図がリズム感を演出。右下にある向こうの樹木もさりげなく、上がった頂点から右下へ目線を誘い効果的です。

【中島 弘】

「たんぽぽジュータン」(飯山市郊外)
コメント:タンポポの群生に遭遇し、ボリューム感と広がりを出せればとローアングルで狙ってみました。      
講評: 繁殖力旺盛なおそらくセイヨウタンポポと思われます。在来のシナノタンポポはいつの間にか侵略され、里山にひっそりと生き残っています。セイヨウタンポポの繁殖力のすごさを感じさせてくれます。立った目線位置だと説明的になってしまいますが、しゃがんで工夫したところがいいですね。タンポポの形が分かる手前から、その向こうの群生の重なった黄色、さらに場所の環境と青空・・・。遠近が効果的に出たと思います。今度は、綿毛の飛び立つ頃、一斉に青空一面に綿毛がふわーっと舞い上がる瞬間の作品が見たいですね。タイミング、風向き、天気具合と難しいテーマですが・・・。

【竹内 一郎】

「裸体?」(自宅の松の木)
コメント:なにげなくカメラを向けたら女性の体にみえた!
講評:うーん。下から太もも、くびれた腰、腕、そして・・・。見えてきました。世の中、神羅万象、すべてが擬人化は不可能と思いますが、想像、予測などは人間の持つ特権かも知れませんね。そこを作品化することも、写真芸術のジャンルです。見る人を、「うーん」とうならせるのに十分な被写体でした。我が家の松の木、ばんざい。

【高山 三良】  

「藤のころ」(長野運動公園)
コメント:ストリートボールを楽しむ休校中の学生を藤棚の中から撮影。
講評:今年もきれいに花を咲かせたフジの花。フジの花の色を再現するのは結構難しいですが、うまく向こうのケヤキの新緑の緑と組み合わせ季節感とともにいい感じです。点景として新型コロナ禍でお休みの?子どもたちを入れましたが、ソーシャルディスタンスならぬ間隔が適度にあり、ゴールの瞬間のシャッタータイミング、子どもの格好も躍動感があっていいです。

【倉澤 利和】

「魅惑の小鳥ケ池」(戸隠高原)
コメント:昨年度撮影会時の作品。
講評:思い出しますね。昨年の撮影会「戸隠」の新緑の小鳥ケ池。手前のさざ波が初夏の季節感を存分に表現しています。さざ波と静止した水面、岸辺の新緑を三段構図でシンプルにまとめています。やや、色調がアンダー気味で新緑の緑色が冴えていません。もう少し明るめに加工してみましょう。

【笠原 美敬】

「初夏を思わせるクレマチス」(我が家の庭)
コメント:例年より暖かい日が続き、我が家の庭にクレマチスの花が咲いていたので、思わずシャッターを切りました。
講評:別名テッセン。いずれも、ヨーロッパからの園芸種ですが、実はこの植物の原種は日本。その名は「カザグルマ」といって、南信の山地で撮影しました。余談が先走りましたが、庭先での撮影なのでこのような撮り方でいいと思います。が、右端のシラカバ?の木が中途半端なので、思い切って入れるか、入れないのか、どちらかに。もっと近づいて花をアップに仕立てる方法もありますが、図鑑ぽくなってしまいあまり推奨できません。