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石渡写真クラブ2月例会写真集

<五十音逆順に掲載>講評は石渡写真クラブ:増田今雄講師
作品の下に、「タイトル」、<撮影場所>、(講評)の順に掲載
*写真をクリックすると大きく鮮明に見れます。

1.吉池 安雄

「眠る高社山」(中野市)
こんもり、おむすびのような山を左下に配置、空の青空と雲を主題に空気感ある作品になりました。冬特有の山頂付近を漂う雲と、手前上の空と雲をバランスよくまとめました。山ろくの家並みが白っぽいのも全体の雰囲気を壊すことなくシンプルな色調でいいです。

2.広沢 一由

「私達のダウン、素敵でしょ!」 (吉田 辰巳池)
スマホ撮影とのことですが、いくら人慣れしているのか、餌欲しさか分かりませんが、最接近し、ワイド系レンズで撮ったようにデフォルメした感じが意表をつきます。さらに、地面に這って撮ったかのようなローアングルも新鮮です。欲を言えば、カモのどれかにアクション(動き)があるとグレードがアップ。

3.早川 球喜

「ゆめ常夜灯」 (善光寺)
オーソドックスな配置は、灯ろうを右か左、つまりわき役に置き善行寺本堂の真ん前に邪魔にならないように並べます。しかし、行燈に囲まれた灯ろうをど真ん中に、本堂を背景にした大胆な配置がユニークです。右の六地蔵、ライトアップされた本堂と夜景の雰囲気も出ました。人が1人もいないのも何か不思議な感じがします。

4.中島 弘

「極寒を楽しむ」 (霊仙寺湖)            夜明け前のワカサギの穴釣り。しらしらと明け行く霊仙寺湖の氷上に並んだ釣り人らのテントがカラフル。黒姫山や妙高山を背景に、照明がともるテントやシルエット状の人の動きが渋い色調で大自然の中で息づいて見えます。早朝の雰囲気を想定し、早起きして作品に仕上げた労作です。早起きは三文の徳。ご苦労様でした。

5.竹内 一郎

「寒い朝」 (自宅庭)
例年になく雪が少なく温かな冬でしたが、朝夕の冷え込みは例年並み。庭先でしょうか、ぐんと冷え込んだ朝にできた霜柱をモチーフに作画しました。手持ち撮影でしょうか?フォーカスは一点にきていますが、やや深度が浅く物足りない気がします。もう少し深度を深く、きりきりとした霜柱の神秘さが出るとよかったですね。運よく、朝日がさーと差し込むとよかったですが、なかなかそうは・・・。

深度とは、カメラの中の絞りの数値を変えることによるピントの合う範囲の度合いをいいます。レンズの明るさはF値(絞り)で表され、そのレンズの1番明るい数値(F1.4とかF2、F3.5)を開放値といい、F4、F5.6、F8と段階があり、1番数値の多い方(F16、F22)が最高絞りです。そして、深度が浅いとは絞りが開放値で、ピントは1点のみでその前後はぼけています。逆に、深度が深いとは絞り値が多い状態のことをいい、ピントの合った1点から前後までほどほどにピントがきます。         簡単に言えば、ピントの合い具合は絞り具合によって変わるということで、手前から向こうまでピントがきりきりと合っている風景写真や、マイクロレンズを使った小さな花や昆虫写真などは、概ね絞りを絞って撮影します。

6.高山 三良

「平和を願って」 (善光寺参道)
 善光寺灯明祭りを組み写真にまとめました。文字が読める一枚を無駄なスペースを省いて横長に上に配し、下には、路上に並ぶ灯ろう(行燈)を見物人とともににぎやかな感じの一コマを置きました。上と下を考え計算した組み写真で、安定した感じを見る人に与えます。

7.倉澤 利和

「恥ずかしい(ひめ・雌)」 (自宅)
一番近くでさまざまな表情を見せてくれるのは何といっても家族です。ぬくぬくと温かな室内で、食べる心配もなくのんびりと毎日を過ごす猫。そんな生き方をしている猫の一端をすかさず捉えたところに「何でも被写体にしよう」、「何か写真になるものはないか」といった作者の写真に対する気構えが感じ取れます。ユーモラスに表現、タイトルとともに倉沢さんらしさが出た作品です。

8.萱津 信子

「光の春」(吉田 辰巳池)
 例年になく雪が少なく、カモの飛来数も少なめ。氷の張り方も今いちで冴えなかった今冬の辰巳池。例年と比較してしまうと、「もっとにぎやかさがほしい」という評になってしまいますが、今年ならではの状況を現した記録写真といえます。

9.笠原 美敬

「閑散とした渋温泉郷」(穂波)
 夜間瀬川でしょうか、川筋を手前に、河川敷公園、温泉街と渋温泉の一角をハイアングルから切り取っています。右上から斜めに左下に下る線が、画面に流れを表出、躍動感を出しています。欲を言えば、右上に山の上のそら空間が少しでも入ると遠近感がさらに出たと思います。

10.池田 治雄

「冬の千曲川」 (屋島橋)
 屋島橋の上からのショットとのことですが、点在する玉砂利の島、冬枯れの草木の茶色、流れる水流の青色・・・と微妙な冬ならではの色調がコントラストをなし印象的です。惜しむらくは、向こうの雪を抱いた山塊がクリアに出るとよかった。   

                 (HP掲載担当:広沢)

 

石渡写真クラブ1月例会写真集

<五十音順に掲載>講評は石渡写真クラブ:増田今雄講師
作品の下に、「タイトル」、<撮影場所>、(講評)の順に掲載
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1.池田 治雄

「北風に乗って」 <長野運動公園>
 凧あげの写真は難しいです。高く揚がれば揚がるほど小さくなるし、凧はいっぱいあるのに空ばっかり・・・。捉えどころがない被写体の一つです。しかし、そら空間に見事、凧を浮かせてそんなに高さはないもののいい瞬間で捉えています。そして、数人いる人物群像ですが、ほとんどの人物の表情が見えない(分からない)瞬間が何とも言い知れぬ面白さというか物語性というか・・・。狙いを定めてもなかなか撮れない一瞬を捉えています。

2.笠原 美敬

「無病息災を祈りどんど焼き」<石渡どんど焼き会場>
 人々の健康と幸せを一心に背負い、真っ赤に燃え盛るクライマックスの瞬間を捉えています。背景の家並みも時代をさりげなく盛り込んだ記録写真です。

3.萱津 信子

「野尻湖冬景色」  <信濃町 斑尾より>
 斑尾登山道からの野尻湖。俯瞰したスケールのある冬の野尻湖が映し出されています。二分割構図で上半分を冬ならではの立ち込めた暗雲で占め、下半分を主題の野尻湖。モノトーンの渋い感じで迫ってきます。

4.倉澤 利和

「あっちっち何とかしてよ」<石渡どんど焼き会場>
 被写体の中でも絞り込んだだるまに自分の思いを込めた作品。一年間、家族や地域、会社などを見守り、最後に燃え尽きてその任を終えるだるま。それにしても「あっちーなー」とは最後の試練?伝統の行事、神妙な中にもユーモラスな断面を盛り込んだ作品。

5.高山 三良

「どんど焼き」  <石渡どんど焼き会場>
 燃える前、燃焼、燃え尽きた後、お餅を焼く区民など5枚でどんど焼きの様子を組みでまとめました。時系列、場面転換を考えた組みでよく分かります。写真と写真の間に何色が適切か分かりませんが、線を入れると印象が少し違ってきたかと思います。さらに、県展並みのA2サイズと大きめの台紙の中に、サイズや線を工夫してレイアウトする組みもあります。奥が深いです。さらなる挑戦を。

6.中島 弘

「先人の知恵」  <新潟県 村上市>
 日本海沿岸の川に遡上するサケの乾燥新巻き。中望遠レンズで周りをぼかし主題を明確に浮き立たせ、さらに独特の光線が注ぎ、静物画のような仕上がり。命を「食」として捧げる何か神妙なものを感じさせてくれる作品。欲を言えば、もう少し下をカットし、その分上を入れる。絞りももう半絞りか1絞り開けると、もっと主題が浮き出て生き生きとしてきたと思います。

7.早川 球喜

「朝日に輝く」 <長野市柳原>
 朝焼けの飯縄山、霊仙寺山が印象的に表現できました。手前の霜が降りた水田やまだ眠りの中の民家はややトーンが沈み、上の朝焼けとともにいい露出バランスで迫ってきます。欲をいえば、左に雪を抱いた戸隠連山がもう少し入ると違った印象になったと思います。

8.広沢 一由

「待ってました・さあ焼こう!」 <石渡どんど焼き会場>
 燃え尽きるまでひたすら待つ。頃合いを見計らって一斉に用意したお餅や繭玉などを火に入れる。顔ばっかり熱い。でも、今年一年健康で幸せに・・・。区民の願いが伝わってくる一枚をローアングルから印象的に捉えました。

9.吉池 安雄

「春暁」 <長野運動公園東>
 運動公園東のホクト産業の所有地を前景に、目に止まった朝焼けの光景をすかさず作品にしました。やや画面が左下がりですが、左下から右上に伸びた茜色の雲がかえって流れを演出しています。

               (HP掲載担当:)広沢

 

 

石渡写真クラブ12月例会写真集

<五十音逆順に掲載>講評は石渡写真クラブ:増田今雄講師
作品の下に、「タイトル」、(撮影場所)、講評の順に掲載
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1.吉池 安雄

「私は、翔べない」(長野運動公園)
運動公園入口にある円盤投げの塑像とハトの群れを対比して表現しました。選手は飛べないのは当たり前ですが、飛ぶハトと比較して擬人化、「飛べない。1回でもいいからハトのように飛んでみたい」。何か、小説の世界にでも引きずり込まれそうな、吉池さんの撮影意図が伝わってくる面白みが感じられる作品です。

2.広沢 一由

「夏と秋が同居」(茅野市横谷峡)
たまたまでしょうか、左側は常緑の針葉樹林、右は落葉の広葉樹林。光線状態も味方し明暗が分かれ、その光景が「夏」と紅葉の「秋」に見えたと思います。真ん中に青空を入れ左右対称構図で感じた印象をうまくまとめましたが、手前にいる人物がザックとともに大き過ぎてうるさいです。もう少し小さく、点景として入れ込むと主題がぐんと引き立ちました。

3.早川 球喜

「光の演出」 (長野市善光寺)
この作品を見た時、「あれっ?」。例年の灯明祭りの作品とは少し違う。後になって平成最後の善光寺を彩る、ハスの形を中心にした善光寺をライトアップする企画の一環ではと判明、「そのリハーサルでは?」。ハスの花は見えませんが、人の気配がまったくない静かな雰囲気がいいですね。ブルーを基調に真ん中に黄色と色調のバランスもよくライトアップされた善行寺の別の顔が見えてくるようです。

4.中島 弘

「霜月祭り」 (飯田市木沢)
 ご存知、遠山谷の霜月まつり。寒い、煙い、眠い・・・。私も昭和の終わりの頃、信毎の「南アルプス」の企画取材で撮影しましたが、似たような場面をひたすら朝方まで待ち続けたことを思い出します。湯立て神楽のクライマックス、煮えたぎるお湯を素手でまき散らす一瞬の表情を切り取っています。沸き立つ湯気、瞬間に驚く人々の表情、何よりゆらゆらと湯気に揺れる御幣がおどろおどろしく印象的です。この場合は画面が左下がりになっていることが動感を生み出し、手前にある提灯も効果的です。
 そこに居合わせたカメラマンが一斉に、狭い場所でひしめき合いながらも譲り合い?シャッターを切ります。上記の評は、結果として生まれた作品を見ての評です。現場では、いろいろな点をよく観察してじっくりシャッターを切る状況ではありません。とにかくお湯を跳ね上げる瞬間だけに集中し夢中でシャッターを切る。それだけの行為ですが、その一瞬のさまざまな表情が画面内に見て取れる。そこが写真の面白み、醍醐味でもあります。ご苦労様でした。

5.竹内 一郎

「雨の太鼓橋」(福岡太宰府天満宮)
 旅先のワンショットとのことですが、空き隙のない構図で樹木の存在感が画面いっぱいに表れています。大小の木のバランス、遠近感も出ました。レンズ前についた雨粒でしょうか、ところどころがぼやけて見えますが、雨の日のしっとり感がよく出ました。太鼓橋の赤色がそんなに嫌味なく風景にマッチしました。ただ、中央付近の人物がよく見ると2人、できれば位置がもう少し前後でカップルと分かるシャッタータイミングの方がよかった。連写してあったら、前後コマを探してみてください。

6.高山 三良

「善光寺からイルミネ」(長野市善光寺)
 年末年始を彩る善行寺界隈を飾ったイルミネーションを2枚の組み写真でまとめました。上の1枚は山門でしょうか、向こうから差し込む光とそれを受ける人物の影が印象的です。下は、もう一歩進んで大門町から中央通りに向かい両脇に輝く街路樹をにぎやかに表現、こちらも人物をうまく配置できました。上部の提灯が切れてしまい惜しい気がします。左下の人物の足が切れても、その向こうの2人の足は切れないので、提灯を見せたほうが落ち着いたと思います。そうすることにより、主題のイルミネーションもぐっと引き立ちます。

7.倉澤 利和

「寒い朝」(自宅畑)
昨年1年の食卓をまかなってくれた野菜畑。手前から収穫を終えて休養に入った地、2番目に冬越しのタマネギの苗、向こうに冬の漬物の野沢菜。うっすらと積もった雪の朝、自宅の畑を被写体に「季節」を表現しました。できれば、左上の道路に通学の児童とか散歩の人とか、点景人物を入れるともっとグレードアップ。

8.萱津 信子

「130年の山寺の紅葉」(清水寺)
 紅葉真っ盛りの寺の光景です。中央に紅葉見物でにぎわう人たちの石段を置き左右対称にまとめ、紅葉が迫ってきて圧巻です。ただ、右に灯ろうがあるが、左になく、おそらく一対であるはずのもの?で落ち着かない感じです。でも、画面左に灯ろうの一部分川ちらっと見え、「あるのでは?」と思われます。きっちりと左右対称にいかなくても、よく観察して構図を決めましょう。

9.笠原 美敬

「広々とした善光寺平」(茶臼山)
 下に紅葉の木々、中に善光寺平、上に山塊と空の三段構図で、やや俯瞰したスケールある作品にまとめました。下の紅葉部分に日が当たり色彩が出るとよかったです。微妙ですが、画面全体がやや左下がりの傾斜が気になります(気にしなければ分からない範囲ですが)。

10.池田 治雄

「深秋」(長野運動会)
 冒頭の吉池さんとほぼ同じ運動公園の円盤投げの周辺です。扇状に広がるケヤキ、右の直立したシラカバ。それぞれが霧の中で紅葉を存分に主張し深まる秋を演出しています。扇の要に塑像を点景にし、放射構図でまとめました。像が少し大きめかなとも感じます。もう少し小さめの方が主題の紅葉が引き立ったと思います。   

              <HP掲載担当:広沢 一由>

 

 

 

 

石渡写真クラブ11月例会写真集

<五十音順に掲載>講評は石渡写真クラブ:増田今雄講師
作品の下に、「タイトル」、(撮影場所)、講評の順に掲載
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1.池田 治雄

「盛秋」(東和田運動公園)
 運動公園内のケヤキ並木。よく被写体に選ばれますが通りに面した写真が大半で、初めて見るポジションが新鮮です。どこから撮ったのかハイアングルから狙い、奥の方のビル街が遠近感を出しています。何かの大会でしょうか、適度な人物配置、自転車の塊と空間を無駄なくまとめています。

2.笠原 美敬

「昔を思い出す駅舎」(河東線 旧松代駅)
 利用した人々でにぎやかな駅の往時が甦ってきそうな駅舎。いまだに残る自販機、コインロッカー、タクシー乗り場の看板が懐かしく、開催中の懐古写真展の立て看板が時代の流れ、今日性を表現しています。通常は人物をあしらいたくなりますが、殺風景な光景が情感たっぷりでいいです。

3.萱津 信子

「全山紅葉」 (松川渓谷)                 高山村の山田温泉近く、松川渓谷の紅葉を切り取りました。赤い橋を点景に、全山紅葉とスケールのある作品です。ただ、日が差すともっと紅葉が輝きを増してくるはずです。そして、下の部分の手前の樹木は邪魔です。思い切って画面に入れないこと、ズーミングして紅葉部分をもっと目立つようにトリミングしましょう。来シーズン期待!

4.倉澤 利和

「平和な秋の日」(上田城址公園)
 普通は、ケヤキ、イチョウでしょうか、画面の上の黄色に染まった葉を入れて人物は控えめの点景として構成します。しかし、あえて人物を中心(主題)に作画したところがいいです。その人物配置が、あたかも映画のロケのように見事にバランスよく並びました。紅葉にカメラを向ける人、自撮りするカップルなどの一瞬を捉え、それぞれを見ていて飽きない作品です。

5.高山 三良

「樹間の紅葉」(大町市)
 一見、手入れした林のように見えますが、木立の奥行き感のある配置とほぼ横一列に点在する紅葉のバランスが抜群です。曇り空ですが、空の空間も入れて空気感漂う作品です。いい素材を発見しました。

6.竹内 一郎

「山間の赤い橋」(松川渓谷)               前述の萱津さんと同じアングルの被写体ですが、それぞれの狙いが表出していて写真のだいご味、面白みが味わえます。人それぞれに感じ方、表現の仕方が違って来るところがよく分かり、この作品は赤い橋に寄せた思いを中心に大きくしてまとめ、萱津さんは橋をアクセントとしてあしらい紅葉を主体にまとめています。真っ赤な橋が存在感をもって目に飛び込みますが、橋の上に車か、行楽客がいるとぐんとグレードアップ。

7.中島 弘

「コケ化粧」(白駒の池)                  標高2000㍍を超す北八ヶ岳の「白駒の池」。薄暗い原生林の中、びっしりとコケむした倒木が「三角構図」で迫ってきます。ほかの部分をアンダー気味に抑えたこと、望遠系レンズで中央部分のみに合ったピントが主題を強調しています。

8.早川 球喜

「晩秋の白糸」 (高山村)                志賀高原の潤満滝でしょうか。真っ盛りの紅葉が過ぎ初冬の趣が、渋い感じで仕上がりました。きれいな紅葉も一つの顔ですが、あえて最盛期の時期を少し外したり、別の季節を狙うとオリジナル作品が生まれてくる可能性がぐんとアップ。同じ位置から、同じ時期、時間帯に撮った「どこかで見たような・・・」作品とはひと味違った写真が撮れます。

9.広沢 一由

「紅葉に囲まれた大滝」(茅野市:横谷峡)
画面いっぱいに散りばめた紅葉の間からちらりと姿を見せる滝。主題(滝)の回りを何かで囲む「囲み構図」(もしくは「トンネル構図」)でまとめました。やや紅葉が強すぎて、滝が控えめに見えます。もう少し滝全体が見える位置があったかどうか・・・。左右の幹を対照的に配置、安定感が出ました。

10.吉池 安雄

雲シリーズ(10月の雲)(東和田運動公園)
「お、いい雲だ」。画面下の車の状況から運転中、信号などで停車中にふと見上げた雲にパチリ。雲は秋のいい雲ですが、上記の想定があたっているかどうかともかく、やや下の車が重い感じです。左右の並木の奥行き感はいい感じです。

 <HP掲載担当:広沢 一由>

 

石渡写真クラブ10月例会 (石渡文化祭出展作品)

<五十音逆順に掲載>講評は石渡写真クラブ:増田今雄講師
作品の下に、「タイトル」、<撮影場所>、講評の順に掲載
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1.吉池 安雄

「天国の花」 <木島平村・稲泉寺>
下の方に時期が終わった花を置き、これから花開くつぼみを主題に、天国ならぬ天空に向かって伸びた様子を捉えました。仏像が座る蓮台はハス。タイトルとともに作者の気持ちが分かる作品です。

「むつまじきかな」 <長野運動公園>
よく逃げずに撮れました。用水の深い底の感じ、そこにたたずむカモをうまく切り取っています。右上に上から垂れ下がったエノコログサの枯れ枝一本が微妙なアクセントとなりました。

2.広沢 一由

「ひと時の絶景」 <白馬八方池>=2017年11月月例会作品
眼前に迫る北ア山塊と八方池。池と山を二分割構図でまとめ安定感が出ました。山並みが隠れない程度に沸き立つ霧が動感を演出、その光景を満喫する登山者の列がアクセントとなり効果的です。右上の向こうの青空と雲の空間で奥行き感が出ました。

「優雅に飛び立つダイサギ」<北八幡川>=3月月例会作品
画面いっぱいに、ピントもシャープに飛翔するダイサギの動きを見事に止めています。この手の動きのあるものは「シャッター優先モード」で高速シャッターを切ることが必須。ISO感度を少しあげる手もあります。     

3.早川 球喜

「早春の峰々」<飯綱町平出>
残雪の黒姫山や妙高を背景に、目覚め前の果樹園をモチーフに作画しました。躍動前の大地の静かさが感じ取れます。また、芽吹き、花、結実の季節にも足を運んでみましょう。

「奥社の参道にて」 <戸隠>
随神門を過ぎたあたりでしょうか、樹齢数百年の杉並木を望遠レンズ系で引き付け、にぎやかな感じに仕上がりました。人物配置もポイントとなりました。

4.中島 弘

「旅の朝」 <長野市>
 旅先で、「これは」と思ったらシャッターを切るのは当たり前です。が、慌ただしい旅立ちの朝、きれいな早朝の雲に遭遇。だいたいは、忙しいし時間もないので「きれいだが、いいとするか・・・」。いい被写体を目の前に、面倒がらずにシャッターを切ったこと、作品に仕上げたことに脱帽です。

「オーイ、きもちイイカ」 <上越市>=9月月例会作品
 上越の水族館とのことですが、イカの群れでしょうかブルーが印象的で並びもバランスよく、右上から左下へ斜めの構図がいいです。アクセントになったシルエットの子どもの揚げた腕、斜めの身体も躍動感を表現しています。ただ、イカの調子がややハイキー過ぎなので、もう少し調子を出した方がいいと思います。

5.竹内 一郎

「南の花」 <鹿児島県指宿>
 真っ赤なハイビスカスの南国の花を素材に選び作画しました。大胆に花をど真ん中に置いた日の丸構図で安定感が出ました。その中で、花全体の向きが左上方向に向かい、花芯から伸びた雄しべ雌しべも同じ方向で、動きも感じさせてくれます。

「甕と桜島」 <鹿児島県桜島>
 おびただしい数の甕がずらり。見慣れない光景が見る人の目を引き付け、興味をそそります。桜島を背景に、日本の南という状況が分かります。少し上の空のスペースが広すぎるので、半分ぐらいカットし、その分、下の甕をもっと入れると「ずらり」という感じがもっと迫力がでました。

6.高山 三良

「みんなモニュメント」<長野運動公園>=4月月例会作品
 先月の「みんなモニュメント」に続く季節を変えた第二弾の意欲作。最初に見つけた人の勝ち!の斬新なアングルから、さらに今回は手前に満開のレンギョウの花をあしらい、点景人物をモニュメントの間に入れる工夫をしました。前回は、それはそれで面白く、今回はまた一味違った作品として見られます。秋、冬と違った様相が見られるかも。また、狙ってみてください。こういう狙い方を「定点観測」といいます。一つの場所を決めて、季節の違いとか通過するひと模様とか、同じ時間帯で狙うとか・・・・。どこの場所でどういう手法で撮るかがかぎです。

「獅子フェスタ」 <中央通り>
 3枚組みの組み写真でまとめました。下をパノラマにして「道中囃子」の笛、太鼓を一枚の中にまとめ、上左は「獅子舞」、右は「道中囃子」の後ろ姿。全体を見た時、視覚的にみんな同じ大きさが並んだように見えます。ロング、セミロング、アップを組み合わせ、右上のカットは例えばギャラリーの表情写真とか、笛、太鼓などの奏者の表情アップなどにするとガラッと変わります。

7.倉澤 利和

「我が家の新しい仲間(カイ雄猫)」<自宅>=5月月例会作品
 前からの住人のワンちゃんは、目をつむりでんと構えた感じ。それに対し、新参顔の猫ちゃんはクリっとした目をしてやや緊張気味。それぞれの表情がタイトルとともによく分かるように表現されています。窓の向こうからの外光に被写体がつぶれ気味になりがちですが、露出も適切で明るく撮影できました。

「最近子育てはどお」<大町市霊松寺>=2017年11月月例会作品
「葉についた銀杏を拾うと幸福に・・・」で知られ、拾う人々の中でいいショットをものにしました。いいところに気がついた感性が表れた作品です。よく見ると、赤ちゃんの足がにゅっと二人のお母さんのお腹の脇から出ている。ここを強調してうまくまとめるとコンテストでも上位に食い込んだ素材です。臆せずレンズを向けてシャッターを押した努力賞!!

8.萱津 信子

「鏡池に映る戸隠連峰」 <戸隠鏡池>
 名の由来の鏡となる池、戸隠連峰を半々づつにした二分割構図で安定感が出ました。欲を言えば、鏡のように無風の状態の水面にシンメトリックに映る山、
山には新雪、染まった紅葉・・・。来期を期待します。

 「初秋の八方池」 <白馬八方池>
 森林限界近くのこの辺は染まる広葉樹が乏しく、池の向こうに少しあるだけのわずかな紅葉が、ロングでまとめた作品の中で存在感を演出しています。冬将軍を迎える前の何となく寂し気な雰囲気が漂います。

9.笠原 美敬

「初秋を走る」<南堀>
 お馴染みの長野電鉄が走る光景です。タイトルにある「初秋」は、校舎手前にあるセイタカアワダチソウの黄色から読み取れます。スノーモンキーの車両でもないごく普通に日常走っている電車ですが、平成の最後に走っていたという貴重な記録写真。奇をねらった写真でなく、こうしたさりげない日常にカメラを向け記録を残しておく心構えこそ報道写真の原点です。

「見え隠れする北ア連山」<白馬・八方尾根>
 手前の八方尾根から、中間は岩岳スキー場の尾根でしょうか、主題の北ア連山はさらにその向こう。沸き立つ雲に見え隠れし、すかっと見えないながら、シャッターを押した作者のその時の気持ちがタイトルとともに伝わってきます。

10.池田 治雄

「夕暮れ時の千曲川」<村山橋>=9月月例会作品
 きらきらと一面に光る水面を前景に、河川敷内の樹林、重なる山々の向こうに姨捨山。遠近法で奥行きを表現しています。ワイド四つ程度に横長ですが、加工方法は2点。一つはさらに天地をもう少し詰めてパノラマ風にトリミング。もう一つは、幾重にも重なる山々を中心にアップ気味にトリミング。それぞれがこの作品と比べると別の感じを見る人に与えます。

「日の出」<村山橋>=4月月例会作品
 横手山の右下がりから出た日の出をタイミングよく捉えました。千曲川の川べりにある柳の木がシルエットになり、オレンジ色のトーンの中で印象的です。早起きは三文の徳。写真活動もそうです。皆さん早起きしましょう!

以上です。(担当:広沢 一由)

 

 

石渡写真クラブ9月例会写真集

<五十音順に掲載>講評は石渡写真クラブ:増田今雄講師
作品の下に、「タイトル」、<撮影場所>、(講評)の順に掲載
*写真をクリックすると大きく鮮明に見れます。

1.池田 治雄

「夕暮れ時の千曲川」 <村山橋から>
(きらきらと一面に光る水面を前景に、河川敷内の樹林、重なる山々の向こうに姨捨山。遠近法で奥行きを表現しています。ワイド四つ程度に横長ですが、加工方法は2点。一つはさらに天地をもう少し詰めてパノラマ風にトリミング。もう一つは、幾重にも重なる山々を中心にアップ気味にトリミング。それぞれがこの作品と比べると別の感じを見る人に与えます。
 撮影した写真(コマ)は、撮った時点の自分の思い描いたイメージ通りにトリミングをしますが、時として、上記2番目のトリミングのように、まったく別のイメージの作品に仕上げることもあります。このトリミングという作業では、被写体を見つけ、レンズを選び、ファインダーをのぞき、フレーミングやアングルを決めシャッターを切るという一連の撮影時点にフィードバックして勉強になります。つまり、「こうやってトリミングしたらこんな作品になった」ということを元に「撮影段階で“トリミング”をしておけば」ということにつながります。)

2.笠原 美敬

「珍しい青いけしの花」<竜王山頂>
(ヒマラヤの高山に咲き「ヒマラヤの青いケシ」として有名ですが、大鹿村や白馬岩岳などでも栽培されていますが、国内では自生しない珍しい植物です。中央の上に咲く一輪を中心にバランスよく配置し、ブルーの色彩もきれいに再現されています。ただ、バランス優先で選んだアングルなので仕方ないのかとも思いますが、背景の壁が人工的で無粋な感じがします。できれば、自然の雰囲気を表す背景を選んだ方がよかったと思います。あるいは、思い切って背景に壁を白一色にして建物を感じさせない工夫をするという手もあります。)

3.萱津 信子

「若穂の丁史」 <若穂川田 領家>
(面白い素材をみつけましたね。その時々の改良工事とか家並みの建て替えとかさまざまな理由で、取り残された石碑や祠。かといって粗末にされず、大切に現代まで保存されてきた悠久の時代の流れというものを感じさせてくれます。背景の白壁の建物にマッチし、水平垂直のバランスもとれ安定感があります。惜しむらくは、おそらく左右に道がある三差路かなと思いますが、もう少し引いてその感じが出ると、さらにどこかに“現代”を入れ込むとぐーんとグレードがアップしました。)

.倉澤 利和

「二羽で大空へ」 <南掘>
(ダイサギが二羽、飛び立つ光景をピントよく捉えました。押し寄せる住宅街に抵抗するように?続く稲作の田んぼ、黄金色の稲が今の時代を記録しています。よく見ると、稲穂の上に学童が2人いますが、もう少し分かるようなアングルだといいアクセントになりました。)

.高山 三良

「おじばんフェス」 <Mウェーブ>
(おじさんのバント演奏のフェスティバルという意味でしょうか。高齢者健康づくりフェスの様子を全景、セミロング、アップの組み写真でまとめました。各地から参集のようすがゼッケンの地名で分かり、にぎやかさが出ました。やや近づいた演奏シーンで、男性に交って女性の混成が分かり、中央のアップ写真は、演奏に合わせて歌う参加者の表情を表現。全体から会場全体の雰囲気がよく伝わってきます。各写真の境目をもう少し分かる色の線で区切った方が見やすいと思います。)

6.中島 弘

「オーイ、きもちイイカ」 <上越水族館>
(上越の水族館とのことですが、イカの群れでしょうかブルーが印象的で並びもバランスよく、右上から左下へ斜めの構図がいいです。アクセントになったシルエットの子どもの揚げた腕、斜めの身体も躍動感を表現しています。ただ、イカの調子がややハイキー過ぎなので、もう少し調子を出した方がいいと思います。)

.早川 球喜

「晩夏の黒姫山」 <信濃町 野尻湖>
(野尻湖を手前に黒姫山の山容を捉えた作品。一艘の釣り船をあしらい湖のスケールを、湖岸端の家並みを入れ山の大きさを対比的に表現できました。中腹、山頂付近、空と三段になった雲の層、雲間からちらっと垣間見える山腹と右下がりに伸びる稜線がバランスよく配置されています。絵画を思い起こす一枚となりました。
写真は、快晴、晴ればかりではありません。旅行でもイベントでも何でも雨が降らないにこしたことはありません。が、こと写真に関しては「あー、今日は晴れてよかった」では、あまりいい写真は望めないと言っていいでしょう。むしろ、ざんざんぶりの雨、音もなく降りしきる雪、ビュービューと叩きつけるように吹く風など、通常あまりカメラを取り出してシャッターを押さない条件の天候の方が傑作が生まれる確率は高いと思います。これから冷え込みが増した早朝、山合いに立ち込める霧、そこに差し込む朝日・・・。どんな条件でも、どん欲に自分のイメージ、創造を追い求めてシャッターを切る、そんな姿勢を持ち続けることが大切です。)

.廣澤 一由

「黄・みどりの風景」 <黒姫高原>
(黒姫高原の黄色のコスモスと裾野から野尻湖、斑尾の山腹とスケール感が出ました。ほぼ二分割にした構図でまとめましたが、上の光景が「みどり」とはいえ新緑や紅葉などの色彩感に乏しくやや寂しい。黄色の中に数本背丈の高い株がありますが、ぼかしつつ上半分の「みどり」の中に配置するとしゃれた感じになったと思います。あるいは、思い切って下の黄色を三分の二以上占める三分割構図にすると「黄」主体のまとめ方ができたと思います。)

.吉池 安雄

「水に映せり我が美貌」<東和田運動公園>
(ほぼ毎日目にしている運動公園の光景。さりげない「物」でも、よく観察しシャッターを切る心構えには脱帽です。フェンスに絡みつたアサガオの花が少しそれた感じで水路の上で存在感を誇示している。「そうか、お前は自分の美貌を水鏡に映して・・・」。花の心をよく汲み取ってまとめた作品で、フレーミング、構図、タイトルもうまい。)

<HPへの掲載担当:広沢 一由>

石渡写真クラブ8月例会写真集

<五十音逆順に掲載>講評は石渡写真クラブ:増田今雄講師
作品の下に、「タイトル」、<撮影場所>、(講評)の順に掲載
*写真をクリックすると大きく鮮明に見れます。

1.吉池 安雄

「夢に向かって伸びる影」<東和田運動公園>
(手前の少年が腰に腕を当て向こうの未来、夢に向かって走り始めようといているかのような瞬間に出合いパチリ。向かう進路に影がいくつも差し、夢に到達するまでのこれからの道のりは「影あり日向ありですよ」といった暗示をうまく表現しています。)

2.広沢 一由

「隣のトトロ?」 <石渡区内・畑>
(面白い素材を発見し、トトロに見立てました。ほうき草の配置がもう少し整然と、もう少しハイアングルで、建物がぼけてはいるものの無粋な感じの背景処理、などなどを工夫するとせっかく見つけた素材と感動がまとまってきます。手変え品替えいろいろと撮ってみましょう。)

3.早川 球喜

「夏休み!高原の一日」 <飯綱町 霊泉寺湖>
(捕虫網を持ったお兄ちゃんを中心に兄弟、姉妹でしょうか3人の子どもがいます。みんながそれぞれの動きをしているのがアンバランスで面白いと言えば面白い。しかし、3人が何か同じ遊びなり何なりに集中している場面があれば、子どもらしさ、まとまりがある作品になったと思います。)

4.中島 弘

「高原のスイレン」 <妙高市いもり池>
(妙高高原のビジターセンター脇に広がる「いもり池」。池に咲くスイレンを前景に背景に妙高山をあしらいスケールのある作品になりました。やや観光絵葉書的でおとなしい感じがしなくもないですが・・・。
 撮影にでかけると、目の前に広がる景色の中のどこをどう言う風に切り取ったらいいか迷います。どうしたらいいか?主題、自分がいいな、素晴らしいな、すごいな、と感動するものを必死で見つけ、切り取ることです。それは、大きなスケールのものから小さな昆虫やコケなどさまざまですが、次にはその主題(被写体)をどうやったらうまく表現できるか、見る人に伝えることができるかを考えましょう。写真(作品)は、自分の感動をいかに見る人に伝えられるか、同じ感動を味わってもらえるかです。それには、レンズ選択、アングルやフレーミング、構図、光線、シャッタータイミングなどさまざまな技術的要素を加味してシャッターを押さなければなりません。アップがいいかセミロングがいいか、ロングがいいか。写真は、よく「引き算」と言われます。いかに眼前のものをどうやって切り取るか・・・。)

5.竹内 一郎

「蓮と小蜂」 <自宅>
(ハチを中央に配置したことが奏功し、ハスの花全体が右寄りになりしゃれた構図になりました。ハチにフォーカスがきちんときていますが、欲を言えばもう少し被写界深度(ピントの合う範囲)が深く、雄しべの多くにフォーカスが来るともっとグレードがあがりました。)

6.高山 三良

「夏の夜空」 <高山村 山田牧場>
(右に北斗七星をあしらい、低速シャッターで雲を適度に流し、幻想的な作品に仕上げています。夜間にでかけたこと、星と雲を計算し尽くし、狙いが伝わってくる労作です。)

7.倉澤 利和

「育っています(メダカ)」 <自宅>
(水草とともに鉢の中で泳ぐメダカ。水面反射もなく、くっきりと浮かび上がり配置もいいです。できれば、もっと深度が深くすべてのメダカがクリアにシャープだとよかった。)

8.笠原 美敬 

「連発銃のように大空に!」 <新潟県 長岡 花火大会>
(「連発」といっても時間差があり、同時に複数の花火があがると別ですが、これを一枚の中に収めなければならない宿命の写真はなかなか難しい。でも、「連発」が印象的で感動したわけで、次々と現れては消える花火の姿を何とか静止した写真にし、伝えることはできないか。できます。多重露光という技です。メニューの中にこの項目があり、一枚の中に複数の花火を入れ込むものです。設定で、何枚(何コマ)を一枚に収納するか決めてOKを押下します。例えば5枚と仮定すると、コマ送りせずに1発目から5発目までの花火が1枚の中に写りこみます。後は、花火が重ならないように画面内を整理し写しこむこと、いろいろな色をバランスよく配置すること。面倒だという人向けには、もっと簡単な方法があります。次々とあがるスターマインはねらい目で、一堂ににぎやかに上がった花火を切り取るものです。低速シャッターでOKと聞いています。(実際に私は撮影したことがなく失礼ですが・・・)
講釈はさておき、この作品は、花火2発と色がやや黄色みはありますが色彩に乏しいですね。上記のようにもう少し花火を追加し、さまざまな色を盛り込むと「連発銃のよう」な作品ができるはずです。挑戦してみてください。)

9.池田 治雄

「早朝ワンショット」 <東和田運動公園>
(運動公園内にある奇妙な建造物。何であるかご存知の方は少ないと思いますが、お目見えした(昭和50年)ころ取材、給水塔と分かりました。脱線しましたが、その給水塔を前景にあしらい、朝一に残る半月をうまくまとめています。何となく朝焼けの名残でしょうか、青空にピンク色が混じった空も早朝の雰囲気を醸し出しています。左側の樹木もアクセントになりました。)

<HP掲載担当:広沢一由>

石渡写真クラブ7月例会写真集

<五十音順に掲載>講評は石渡写真クラブ:増田今雄講師
作品の下に、「タイトル」、<撮影場所>、(講評)の順に掲載
*写真をクリックすると大きく鮮明に見れます。

1.池田 治雄

「ユリの花とゴンドラ」 <白馬 岩岳スキー場>
(白馬岩岳の高山植物園。カラフルなユリの花を手前に、真っ青な空に浮かぶゴンドラ。バランスよく配置され、人工的に植栽し観光客を呼び寄せる行楽地の一端を垣間見せてくれています。下の花のラインが真横、その向こうの林、ケーブルの斜めが画面に流れを盛り込んでいます。)

2.笠原 美敬

「地震よりすくった六地蔵」 <飯山市西大滝>
(東日本大震災の翌日、2011年3月12日栄村一帯を襲った県北部地震。飯山市の西大滝ダムの南、旧国道沿いにある六地蔵は、地震とともに被災地の安穏を願いみんな栄村の方角に向きを変えた。でも、一番左はどうして同じに向いていないか不思議だ。背景と溶け込んで少し分かりにくいが地蔵の頭上、空にあるぽっこりとした雲が6つあり、不思議さ、面白さが付加しています。右上の電線は邪魔なので、トリミングでカットするか、撮影時に工夫してください。)

3.倉澤 利和

「屋根のある橋」(鹿教湯温泉・五台橋)
(鹿教湯温泉の散策コースにある光景。川に架かった珍しい屋根付きの橋をモチーフに作画しました。手前左に大胆にカエデと思われる枝葉を入れた構図ですが、できれば橋の上に散歩を楽しむ人がいるとぐっとグレードアップ。そして、カエデが秋、真っ赤に染まっていると・・・。そんなころ、また挑戦してみてください)

4.高山 三良

「北アルプス夕景」 <須坂市・峰の原高原>
(須坂市から高山村、東の山塊で少し高度をあげ俯瞰した作品です。千曲川水系に沿って広がる盆地と西山の山々が重なり、その向こうには北アルプスの連山。複数のポイントがあり、少し足を延ばせば素晴らしい光景がすぐ間近で見えることは幸せ・・・。という感想を抱かせてくれる雄大な作品です。夕暮れ時の暮れゆく微妙な光の妙を印象的に表現しています。)

5.竹内 一郎

「金髪で左巻でーす」 <自宅庭先>
(クレマチス(鉄線)の花びらが落ちた後の光景ですが、くるくると回転した面白い様子に目を止めました。三つのクルクルを三角で結ぶ三角構図でまとめてあり効果的です。ただ、やや絞りすぎと思われますが、背景の葉がぼけてはいるものの少しくっきりとし過ぎで、よく言う「うるさい」感じです。マクロレンズか中望遠レンズで背景をぼかす(望遠系レンズの特性)か、このレンズなら絞りを開けてぼかすと主題のクルクルがもっと強烈に見る人の目を引き付けてくれます。)

6.中島 弘

「最北端への道」 <北海道> 
(北海道とのことですが、愛車(自転車)を携えての旅情が感じ取れます。この場合の作画は二通り考えられます。収れんしてゆく先を画面の左に持ってゆき道路などの線を斜めにする。もう一つは、先を画面の中央に持って行き左右対称のシンメトリック構図にする(ただし、中央分離帯がポジションとなるので交通事故に注意)。
広澤さんの作品でも触れますが、画面に安定感やリズム感、見る人の視線誘導などを効果的に表現する技に「構図」というものがあります。C、S、Zなどのアルファベット構図、前述した斜め構図、シンメトリック構図、主題を画面の中央に配置する日の丸構図などなどがあります。折に触れ解説していきたいと思いますが、自分の見つけた主題、それをいかに見る人に感動してもらうように仕上げるかというテクニックの一つです。)

7.早川 球喜

「古寺に紫陽花が咲く頃」 <若穂綿内・蓮台寺>
(草がきれいに刈り取られた長く続く石の階段はいかにも古い寺のイメージが出ています。アジサイの花は手前が白っぽく、その向こうはブルーの色ですが、白は半分くらいにしてブルーを強調すると画面が引き立ったと思います。)

8.広沢一由

「雄大な草原」 <美ヶ原高原>
(美ケ原台地のショットですが、高原の広々とした感じ、手が届くような空と雲、スケールある作品に仕上がりました。右側の柵の上部と草原の横線が重なり惜しい気がします。周りに脚立があるわけではありません。どうするか。ちょっと失礼?して手前左の柵の中段をお借りしてアングルをハイに。草原の広がりが画面に現れ、さらにスケール感がアップするはずです。欲を言えば、歩道がS字、もしくはC字などに湾曲、もしくは斜めになる構図にポジション取り、遊歩道に人物が入るとさらに、さらにスケール感が・・・。)

9.吉池 安雄

「盛夏」<東和田・長野運動公園>
(前回の「初夏の雲」に続く夏雲。うだるような猛暑、炎暑を忘れさせてくれるようなさわやかな空気感が漂ってきます。やや右下がりで公園(画面全体)が不安定、撮るときにはいつも水平、垂直をに留めるように心掛けてください。
 運動公園から見た雲を執拗に追いかける。いつか、何カットか集まったら個展を開くまでに集大成できるといいですね。次の例会には何を出そうかと迷う、何を撮ったらいいか分からない、そんな人には、こうした「テーマ」を決めて取り組むことをお勧めします。被写体を「子ども」とか「お年寄り」、「犬や猫」、「花」などに絞る方法とある一定の場所を選び、その場所の、四季折々の風情や人模様などさまざまな展開を撮りためてゆく方法などがあります。もちろん、これらを軸にしてほかの旅の光景や身近な家族のショットなどにレンズを向ける日々がそこにあることも忘れないでください。)

(HP掲載担当:広沢一由)

石渡長寿会春季研修旅行が開催されました

 6月20日~21日と恒例の春季研修旅行が開催され、鹿教湯温泉の鹿鳴荘に一泊して来ました。当日は雨模様でしたが途中、生島足島神社~前山寺を参拝し、昼に宿泊する鹿鳴荘に到着、予定していたマレットゴルフとポールウォーキングは雨天のため中止となり、お茶会や麻雀大会、近傍散策等に変更、半日ゆっくりと過ごしました。
 夕方から待望の懇親会、カラオケや飛び入りの踊りも登場、3時間半の楽しいひと時を過ごしました。
翌朝は恒例のビンゴ大会で土産賞品をゲット、そして5グループに分けてのゲーム大会、優勝賞品を掛けて10個の脳トレゲームに挑戦、普段使用しない分野の脳みそを楽しく鍛えました。
 昼食後に宿を出発、途中坂城の新田醸造(味噌)へ立ち寄り、味噌樽を見学、買い物も楽しみ全員無事帰途につきました。
 <投稿者:石渡写真クラブ 広沢 一由>

塩田平前山寺に参拝

あいにくの雨にもめげず境内を散策

宴会で笠原会長の挨拶

全員で記念撮影

それぞれ会話が弾みます

踊りもでました

カラオケ大盛況

宴会も盛り上がりました

二日目のビンゴゲームで賞品ゲット

楽しかった研修旅行も終わり、帰り支度して玄関に

長野に向けて出発

帰りの途中味噌工場に立ち寄り土産を求めて帰路につきました

石渡写真クラブ5月例会写真集

<五十音順に掲載>講評は石渡写真クラブ:増田今雄講師
作品の下に、「タイトル」、<撮影場所>、(講評)の順に掲載
*写真をクリックすると大きく鮮明に見れます。

1.池田 治雄

「ピンクが鮮やか桃畑」<村山橋から>
(ややワイドのフレーミングで広がり感を出しています。堤防の上からハイアングルで、メーンの桃畑を手前に、向こうに点在する様子を奥行き感を出して表現できました。
四つ切り、半切、全紙の定まった寸法はほぼ四角に近いですが、定格寸法にとらわれることなく、常に目の前の被写体と対峙した時、どういうフレーミングでまとめたらより効果的になるか考えてシャッターを切りましょう。もちろん、旧来の四角っぽいものがよくないということではありません。四角の方が、よりよくまとまるものだってあるはずです。頭を柔らかく、ボケ防止、認知症予防にひと役です。)

2.倉沢 利和

「我が家の新しい仲間(カイ雄猫)」<自宅>
(前からの住人のワンちゃんは、目をつむりでんと構えた感じ。それに対し、新参顔の猫ちゃんはクリっとした目をしてやや緊張気味。それぞれの表情がタイトルとともによく分かるように表現されています。窓の向こうからの外光に被写体がつぶれ気味になりがちですが、露出も適切で明るく撮影できました。)

3.高山 三良

「花鳥?月」<市内各所>
(古来より、日本のさまざまな芸術に取り入れられてきた花鳥風月。そのものを一つずつ絵解きで表現、組み合わせています。ミズバショウ、鳥、タンポポの綿毛、ブルームーン、それぞれが洗練されていて気品があります。
写真の表現には、このように「主題」や「テーマ」を決め、それに合わせて絵作りをしてゆく手法と逆に目の前に現れる現象や出来事、感じたものをまず撮ってから「タイトル」、「主題」などを後から付加してゆく方法があります。どちらを選ぶかは、自由であまり深く考える必要はありません。そういう手法があるということを念頭に絵作り、撮影の一助にしてください。)

4.竹内 一郎
「雨滴(うてき)のアケビ花」<自宅>
(雨上がりか雨が降っている最中か分かりませんが、葉に付いた水滴がしっとり感を表しています。いいタイミングで素材を見つけたこと、ローアングルで花を見上げて撮ったこと、絞りが適度で本来はうるさくなる柵がぼけて、アケビの主題を引き立てています。ただし、ピントが花の右側にきていますが、見る人がスーッと目が行くところのポイント、つまり「左下に出た房」にくるとグレードがさらにアップしました。)

5.中島 弘

「春うらら」<阿智村白川温泉>
(カラフルな色とりどりの色彩のハナモモがアーチのように囲まれた場所を見つけ、選定したところがこの作品のよさです。中央の通り抜けの道の左側にいすが並んでいますが、ここに花見見物の人たちがいて表情やしぐさが入るともっと主題が引き立ったと思います。人物がいることにはいますが少し遠くて、何をやっているのか分からず残念です。即、肖像権が頭をよぎりますが、多くのカメラマンが押し寄せ、撮影している場所なので、そう苦にしなくて遠慮なくシャッターを切りましょう。特に点景としての人物ならいいと思いますが、もし、気持ちの中にひっかかるものがあれば、撮影の前でも後でも構いません。“ひと言作戦”にて声がけを。「あのー、すいません。あまりにきれいな花のトンネルだったもんで一枚撮りたいんですが、引き立たせるためにどうしてもアクセントというか点景のものがほしいんですが・・・。」)

6.早川 球喜

「天空の里ー下栗」 <飯田市下栗の里>
(下伊那、遠山郷の下栗。日本のチロルと異名をとる急傾斜地の集落ですが、山腹に立ち込めた霧がアクセントになり、山あいに囲まれた集落の雰囲気が出ています。やや全体の諧調が柔らか(フラット)なので、少しコントラストを上げて処理すると霧がもっと強調されるかもしれません。)

7.広澤 一由

「夫婦獅子舞」<長野市中央通り>
(男獅子の勇壮感と女獅子のおとなしそうな感じを対比的にタイミングよく捉えています。演出場所の背景がややうるさい感じがしなくもないですが、街中を往来する人たちの人模様、獅子舞をほとんどの人が見ていないところが面白いと言えば面白いです。さもなければ、獅子舞に見入る見物人の表情などを入れると主題との関連性が出て、まとまりある作品になったのではと思います。)

8.吉池 安雄

「初夏」(東和田運動公園)
(大きな木を左右に配置し、その向こうにグリーンの草地、家並があり、さらに段々と重なる雲が浮かぶ大空。見る人の視線を手前から奥へと誘導すること奥行きが出ました。手前左の木の幹が右の幹に比べ少し物足りないので、もう少し幹を入れるとバランスよくなります。)

<HP掲載担当:広沢一由>